Hikaru no go episode 3 (audio+subtitle)
平安 時代 の 碁 打ち 藤原 佐 為 は
遥かな 時 を 越えて
進藤 ヒカル
の 心 に 蘇った
「 神 の 一 手 」 を 極める ため に
進藤 ヒカル 塔 矢 ? 塔 矢 じゃ ない か
どう した んだ よ
いや 囲碁 大会 に は 出 なかった の か 君 は ?
俺 ? 俺 は チラッ と 覗いた だけ な んだ けど
でも さ
あんな の 初めて だった よ
俺 より 小さい 奴 なんか も いて さ
皆 真剣な んだ よ
ちょっと
感動 だ よ
感動 ?
君 は 真剣に なった こと が ない の
? 真剣 ? 手 を 見せて くれ ない か
手 ?
特に 爪 が 磨 り 減って いる わけで も ない …
碁石 に いつも 触れて いる 手 と は 到底 思え ない
何 な んだ よ
ごめん
君 は プロ に なる の ?
プロ ?
俺 が
プロ ? そんな の 考え こと ねぇ よ 塔 矢 プロ に なる つもりな の か
なる よ
あ は は そう か
塔 矢 は プロ 目指し てる の か
囲碁 の プロ って 儲かる の か
タイトル 戦 の 賞金 なら
名人 戦 で 三千六百万 で
棋 聖戦 が 四千二百万
おいおい タイトル 戦って いく つ ある んだ よ ?
全部 勝ったり する と
全部 で 八 冠
賞金 総額 は 一億八千万 くらい さ
一億 ! ? 佐 為 お前 の 腕 なら
名人 戦 くらい ちょ ろ い だろう ?
お 金 の ため に 碁 を 打つ なんて
まあ ちょっと だけ さ
ちょっと だけ ?
ちょっと プロ に なって
ちょこちょこ っと
タイトル の 一 つ や 二 つ 取る の も 悪く ない か なって
ちょっと プロ に なって ちょこちょこ っと タイトル の 一 つ 二 つ 取る ? ふざける な
その 言葉 プロ の 人 すべて を 侮辱 する 言葉 だ ぞ
俺 …
君 が 碁 を 打つ はず が ない
碁 を 打って きた 者 が そんな 暴言 を 吐く もの か
ちょっと プロ に なる ?
棋士 の 高み を 知っている の か
忍耐 努力 辛酸 苦汁
果ては 絶望 まで 乗り越えて なお
その 高み に 届か なかった 者 さえ いる んだ ぞ !
父 の 傍ら で そんな 棋士 たち を 見て きた
それ を 君 は !
僕 も それ を 覚悟 で 努力 して きた
小さい 頃 から 毎日 毎日
何 時間 も 碁 を 打って きた
どんなに 苦しくて も 打って きた んだ
なぜ 僕 が こんな 奴 に 負けた んだろう ? ! 今 から 一 局 打た ない か 僕 は プロ に なる
いずれ なる
君 が 苦 も なく プロ に なり
あっさり タイトル を 取る と いう の なら
こんな ところ で 僕 に 負けて は
話 に なる まい
今 から 僕 と 打とう !
佐 為 どう する
いい でしょう
そう 僕 と で 神 の 一 手 を 極めよう と いう 志 に 生きる のならば こんな ところ で 負ける わけに は いか ない
進藤 ヒカル は 確かに 初心 者 で は ない
侮れ ない
ただ 妙に 古い 定石 を 打つ
秀 策 の コスミ も そう だ
あの 手 は コミ の ない 時代 だ から 好手 と さ れた んだ
そこ だ
そこ に 彼 を 突き崩す 隙 が ある
こいつ 怒っちゃ って ま
冗談 だ ぜ
通じる だろう 普通
冗談 ?
本当に 冗談 ?
あ もう ど いつも こいつ も 冗談 の 通じ ない 奴 ばっかり だ
大体 な
この 前 の 対局
だって たっ だ 二 目 差 の 勝ち じゃ ん
それ に さ 小学生 相手 に
その 程度 の お前 が
あっさり プロ に なって
ぱぱ っと タイトル を 取れる なんて ぜんぜん 思って ねぇ よ
ヒカル
この 前 の 対局 私 本気じゃ あり ませ ん よ あれ は 指導 碁 です
指導 碁 ?
指導 碁 と いう の は
相手 を 正しい 筋 へ 導いて やる の が 目的 です
指導 者 は 勝ち に 拘った
無 茶 な 打ち 方 は し ませ ん
じゃ 取り合え ず こいつ より は 強い んだ
つ っ でも 俺 と 同じ ただ の 小学生 だ から な
佐 為 の 方 が 強くて 当たり前 か
今 なんと 言い ました ヒカル
彼 は ただ の 小学生 で は あり ませ ん よ
未熟 ながら
輝く ような 一 手 を 放って くる のです
彼 の 一 手 一 手
私 自身 が 覚醒 して いく の を 感じ ます
この 子 が 成長 したら 獅子 に 化ける か
龍 に 化ける か
そして 今 その 彼 が 牙 を むいて いる
奥 が 空いて る とこ 借りる よ
アキラ 君 ?
君 は …
こんにちは
あの 子
そう だ あの 時 の
そう だ あの 子 だ よ
ちょっと どうぞ こいつ 平気 で ギャラリー し ょっ てるよ
互先 で いい よ ね
互先 って 白 に コミ が 付く やつ ?
僕 が ニギ ろう
当たった 偶数 だ
俺 が 黒 だ な
コミ が 五 目 半
お 願い し ます
よろしく
佐 為 の 四 右上 スミ 小 目 の 四 っと
さて どうした もの か
この すがすがしい 目 を した
将来 有望な 子供
しかし
今 私 に 牙 を むいて いる
紙一重 の 差 で その 牙 を ひらり と かわし
「 よし よし 」 と 頭 を 撫でて やる の が よい か
それとも
一 手 目 に 三 分 も 使って る
星 です か
の 十七
の 十七 また 星 です か 秀 策 の 時代 に は 考え られ なかった 手 です
この 年 の 間 に
いろいろ 研究 さ れた のでしょう
しかし 五 目 半 の 負担 … この 子 相手 なら いざ 知ら ず
力 が 対等の 者 が 相手 と なれば
ずいぶん 厳しい 負担 と なる
もっと 一 手 の 働き を 追究 して いか なくて は
の 三
最善 の 一 手 の 追究
なんという 喜び であろう
何 だ よ こいつ マジ で 怒って ん の か
次の 一 手 ここ で コスム の は 確かに 温い かも しれ ない
それ と ハサミ の 方 が 足 が 速い か …
私 の コスム 手 を 待って いる の か
ならば それ も よかろう
の 十六 コスミ
さ 来る が よい
あり ませ ん
佐 為 中 押し です 彼 は 自分 の 負け を 宣言 した のです
だって
この 前 の 対局 の まだ 半分 ぐらい しか 打って ない んだ ぜ ! ? 塔 矢 お前 すげ ー よ お前 の 真剣 さ って 怖い ぐらい だ ぜ
一 手 ごと に
お前 の 気迫 が 俺 に ぶつかって きて さ
全国 大会 の あいつ ら も すごかった けど
本当 皆 真剣で
聞いちゃ い ない …
聞いちゃ い ない んだ
俺 の 言葉 なんか
俺 帰る よ
じゃあ な
お 父さん
お 父さん お 父さん 僕 囲碁 の 才能 ある かな 囲碁 の 才能 か
それ が お前 に ある か どう か は 私 に は 分から ん が
そんな もの なんか なくて も
お前 は もっと すごい 才能 を 二 つ 持って いる
一 つ は 誰 より も 努力 を 惜しま ない 才能
もう 一 つ は 限りなく 囲碁 を 愛する 才能 だ
お 父さん 僕 は 今 まで お 父さん の 言葉 を 誇り に まっすぐに 歩いて き ました
でも 今 何 か 見え ない 壁 が
僕 の 前 に ある んです
見え ない … 大きな … 壁 が
何で 勝ち 方 した んだ よ
上手に 二 目 差 で 勝つ んじゃ なかった の か
な おい 佐 為 !
あの 子供 一 太刀 で 首 と 胴 を 切り離す しか なかった
頭 を 撫でる 余裕 など 彼 は 与えて くれ なかった
おい 何 だ こいつ いきなり
びっくり した わ
君 は 真剣に なった こと が ない の 真剣 … で おかしい んだ
むか ぁし 昔 ある 所 に
お 爺さん と お 婆さん が 住んで いて
その 隣 に …
で ね 先 から 聞いて る ?
うん …
ヒカル 帰り道 こっち だ よ ちょっと また 囲碁 教室 に 行く の ? 今日 は 囲碁 教室 の 日 じゃ ねよ
もう 最近 の ヒカル 変 ! 塔 矢 お前 の 真剣 さ って 何 だ ?
囲碁 って 何 だ ?
お前 も 佐 為 の ように
神 の 一 手 を 極めよう と して いる の か
ヒカル 今日 も 碁 を 打って くれる のです か
いやだ よ
だって ここ まで 来て …
今 そんな 気分 じゃ ねぇ の
君 ちょっと
先生 今 ちょうど そこ で あの 男の子 を 捉 まえ ました あの 男の子 です
子供 囲碁 大会 で
の 二 を 即答 した あの
おう また 君 か
今日 アキラ 君 い ない よ
そう か
アキラ に 勝った と いう の も 君 だった の か
あれ どこ か で …
あ あの 時 の
神 の 一 手 に 一 番 近い
塔 矢 の 親父 ?
君 の 実力 が 知り たい
座り たまえ
あ いや 俺 は …
ヒカル ! 彼 と 打た せて ください !
本因坊 秀 策 と して 存在 した 私 に 挑んで きた
数多 の 好敵手 たち
この 者 の 気迫 まさしく 彼等 と 同じ
石 を 三 つ 置き なさい
アキラ と は いつも それ で 打って いる
それ が アキラ の 実力 だ
この 人 塔 矢 と 同じ 目 を して いる
きっと 佐 為 も
俺 だけ なんだか 仲間はずれ
俺 が … 俺 が 打ち たい
俺 が いく ぞ の 三 カカリ
の 三 かっこいい の 三 ツケ
塔 矢 の 打ち 方 も
上手な もん だ と 思った けど
この 人 も …
アキラ に は 二 歳 の 時 から 碁 を 教えた
私 と は 毎朝 打って いる
腕 は すでに
プロ 並み だ
すげ ー !
指先 が 光って る ようだ
の 四 星
アマ の 大会 に は 出さん
あの 子 が 子供 の 大会 に 出たら
まだ 伸びる 子 の 芽 を 摘む こと に なる
あの 子 は 別格 な のだ
だからこそ
その アキラ に 勝った 子供 が いる など 私 に は 信じ られ ん
の 二 サガリ
指 が 石 を つかむ
持ち替えて 挟む
その 指 が 盤上 へ 石 を 放つ
輝く 指先
俺 も あんなふうに 打って たら
の 十六 星
俺 も あんなふうに …
あんなふうに 打って たら !
ヒカル