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銀河英雄伝説, Ginga Eiyuu Densetsu (Legend of the Galactic Heroes) Episode 54 (1)

Ginga Eiyuu Densetsu (Legend of the Galactic Heroes ) Episode 54 (1)

バーミリオン 会戦 の 勝者 が いずれ で あった の か

歴史 家 の 評価 の 分かれる ところ で ある

戦略 的 に は 帝国 軍 の 勝利 だ が

戦術 的 に は 同盟 軍 の 勝利

戦場 で は 同盟 軍 が 勝利 し

戦場 以外 で は 帝国 軍 が 勝利 し た

さまざま な 見解 が 示さ れ た が

いずれ も 万 人 を 納得 さ せる だけ の 説得 力 を 有する に は 至って い ない

当事 者 たち の 心境 は 明白 で

双方 と も 自分 を 勝利 者 だ と は みなし て い なかった

あるいは 過大 評価 かも しれ ない が

2 人 と も 相手 の 成功 し た 面 を 誰 より も 高く 評価 し て おり

むしろ コンプレックス の 存在 すら 自覚 し て い た の で ある

すでに 各地 に 散って い た 帝国 艦隊 が 再 集結 し

その 総数 は およそ 4 万 隻 に 達し ます

メル カッツ 提督 に 早め に 離脱 し て いた だい て 正解 で し た ね

結局 どの くらい 落ちのび させ た ん です ?

60 隻 1 万 1 千 820 名

公式 記録 で は みんな 戦死 者 だ

ささやか な 数 です な 外 の 帝国 軍 の 大群 に 比べ れ ば

我々 に 残さ れ た 艦艇 で まとも に 戦 える の は

3 千 隻 ある か ない か だ

連中 の 気 が 変わって 戦闘 再開 と なったら

今度 こそ ひと たまり も ない

4 万 隻 の 敵 艦 に 囲ま れ て 紅茶 を 飲む の は

結構 お つ な 気分 だ な

で どう なさる ん です ?

うん …

あれ が ヤン ・ ウェン リー か

失望 し て いる ん じゃ ない か な

小 官 は ナイト ハルト ・ ミュラー と 申し ます

同盟 軍 最高 の 知 将 たる 閣下 に お 会い でき て 光栄 です

ああ … とんでもない こちら こそ

貴 官 が 銀河 系 の 私 たち と 同じ 側 に 生まれ て おいで で あれ ば

私 は あなた の もと へ 傭兵 を 学び に 伺った でしょ う

そう なら なかった こと が 残念 です

恐縮 です 私 は あなた に こそ

銀河 系 の こちら 側 に 生まれ て いただき たかった

そう すれ ば 私 は いま ごろ 家 で 昼寝 を し て い られ た でしょ う に

うまく いか ない もの です な まったく

どうぞ ご 案内 し ます

あっ …

卿 に は ぜひ 会って み たい と 長い こと 思って い た

ようやく 望み が かなった と いう わけ だ

恐れ入り ます

卿 と は いろいろ と 因縁 が ある 3 年 前 に なる が

アスターテ の 会戦 を 覚え て いる か ?

閣下 から 通信 文 を いただき まし た

「 再戦 の 日 まで 壮健 なれ 」 と

おかげ さま で 悪運 強く 生きながらえ て おり ます

私 は 卿 から 返信 を もら え なかった

ああ … 非 礼 の かぎり 申し訳 あり ませ ん

その 借 り を 返せ と いう わけ で は ない が

どう だ 私 に 仕え ない か ? あっ …

卿 は 元帥 号 を 授与 さ れ た そう だ が

私 も 卿 に 報いる に 帝国 元帥 の 称号 を もって しよ う

今日 で は こちら の ほう が より 実質 的 な もの で ある はず だ が

身 に 余る 光栄 です が 辞退 さ せ て いただき ます

なぜ だ ? 私 は おそらく

閣下 の お 役 に は 立て ない と 思い ます ので

謙遜 か ? それとも

私 は 主君 と し て の 魅力 に 欠ける と 言い たい の か ?

そんな こと は あり ませ ん !

私 が 帝国 に 生 を 受け て い れ ば 閣下 の お 誘い を 受け ず と も

進んで 閣下 の 旗 下 に は せ 参じ て い た こと でしょ う

ですが 私 は 帝国 人 と は 違う 水 を 飲 ん で 育ち まし た

飲み なれ ぬ 水 を 飲む と 体 を 壊す 恐れ が ある と 聞き ます

その 水 が かならずしも 卿 に 合って いる と は 思え ぬ

武 勲 の 巨大 さ に 比べ 報 わ れ ぬ こと

掣肘 を 受ける こと が あまり に 多く は ない か ?

私 自身 は 十分 に 報 わ れ て いる と 思って おり ます

それ に この 水 の 味 が 私 は 好き な の です

卿 の 忠誠 心 は 民主 主義 の 上 に のみ ある

と そう いう こと な の だ な ?

は あ まあ …

民主 主義 と は それほど よい もの かな ?

銀河 連邦 の 民主 共和 政 は 行きつく ところ

ルドルフ に よる 銀河 帝国 を 生み出す 苗床 と なった で は ない か

それ に 卿 の 愛し て やま ぬ … こと と 思う が

祖国 を 私 の 手 に 売り渡し た の は

同盟 の 国民 多数 が 自ら の 意志 に よって 選 ん だ

元首 自身 だ

民主 共和 政 と は 人民 が 自由 意志 に よって

自分 たち の 制度 と 精神 を おとしめる 政体 の こと か ?

失礼 です が 閣下 の おっしゃり よう は

火事 の 原因 に なる から と いう 理由 で

火 その もの を 否定 なさる もの の よう に 思わ れ ます

ふん … そう かも しれ ぬ が

では 専制 政治 も 同じ こと で は ない の か ?

とき に 暴君 が 出現 する から と いって

強力 な 指導 性 を 持った 政治 の 功 を 否定 する こと は でき まい

私 は 否定 でき ます どの 様 に だ ?

人民 を 害する 権利 は 人民 自身 に しか ない から です

言い換え ます と ルドルフ ・ フォン ・ ゴ ー ルデンバウム や

また それ より はるか に 小 者 ながら

ヨブ ・ トリューニヒト など を 政権 に つけ た の は

確か に 人民 自身 です 他人 を 責めよ う が あり ませ ん

まさに 肝心 な の は その 点 で あって

専制 政治 の 罪 と は 人民 が 政治 の 失敗 を

他 人 の せい に できる と いう 点 に つき る の です

その 罪 の 大き さ に 比べ れ ば

100 人 の 名君 の 善政 の 功 も 小さな もの です

まして 閣下 あなた の よう に 聡明 な 君主 の 出現 が

極めて 稀 な もの で ある こと を 思え ば

功罪 は 明らか な よう に 思える の です が

卿 の 主張 は 大胆 で も あり 斬新 で も ある が

極端 な 気 も する な

私 と し て は にわか に 首肯 は し かねる が

それ に よって 卿 は 私 を 説得 する こと を

試み て いる わけ な の か ? いや そう で は ない の です

あっ … 私 は あなた の 主張 に 対し て

アンチテーゼ を 提出 し て いる に すぎ ませ ん

ひと つ の 正義 に 対し て 逆 の 方向 に

同じ だけ の 質 と 量 を 持った 正義 が

かならず 存在 する の で は ない か と 私 は 思って い ます ので

それ を 申し上げ て み た だけ の こと です

正義 は 絶対 で なく ひと つ で さえ ない と いう の だ な ?

それ が 卿 の 信念 と いう わけ か

いや 私 が そう 思って いる だけ で

信念 と いう ほど の こと で は あり ませ ん

あるいは 宇宙 に は 唯一無二 の 真理 が 存在 し

それ を 解明 する 方程式 が ある かも しれ ない と も 思い ます が

ただ それ に 届く ほど 私 の 手 は 長く ない の です

だ と し たら 私 の 手 は 卿 より も さらに 短い

私 は 真理 など 必要 と し なかった

自分 の 望む ところ の もの を 自由 に する だけ の 力 が 必要 だった

逆 に 言え ば 嫌い な やつ の 命令 を 聞か ず に 済む だけ の 力 が な

卿 は そう 思った こと は ない か ? 嫌い な やつ は い ない の か ?

私 が 嫌い な の は 自分 だけ 安全 な 所 に 隠れ て

戦争 を 賛美 し 愛国 心 を 強調 し 他人 を 戦場 に 駆り立て て

後方 で 安楽 な 生活 を 送る よう な 輩 です

こう いう 連中 と 同じ 旗 の もと に いる の は

耐え難い 苦痛 です

あなた は 違う つねに 陣頭 に 立って おいで です

失礼 な 申し上げよ う ながら 感嘆 を 禁じ え ませ ん

なるほど その 点 だけ は 私 を 認め て くれる の だ な

素直 に 喜 ん で おこ う

私 に は 友人 が い た その 友人 と 2 人 で

宇宙 を 手 に 入れる こと を 成約 し あった とき

同時に こう も 誓った もの だ

卑劣 な 大 貴族 ども の マネ は すま い

かならず 陣頭 に 立って 戦い 勝利 を 得よ う と

私 は その 友人 の ため に いつ でも 犠牲 に なる つもり だった

だが … 実際 に は 犠牲 に なった の は いつも 彼 の ほう だった

私 は それ に 甘え て 甘え きって

ついに は 彼 の 命 まで 私 の ため に 失わ せ て しまった

その 友人 が 今 生き て い たら

私 は 生き た 卿 で は なく 卿 の 死体 と 対面 し て い た はず だ

は あ … 卿 ら の 首都 を 占領 し て いる

我が 軍 の 指揮 官 から 先刻 報告 が 届 い た

卿 の 上官 に あたる 宇宙 艦隊 司令 長官 が 申し出 て き た そう だ

軍部 の 責任 は すべて 自分 が 取る ゆえ

他 の 者 の 罪 は 問わ ない で ほしい と

ビュコック 司令 長官 らしい おっしゃり よう です

ですが その よう な 申し出 は 退け て くださる よう

閣下 に お 願い し ます

長官 一 人 に 責任 を とら せる の で は

私 たち に かい 性 が なさ すぎる と いう もの です

ヤン 提督 私 は 復しゅう 者 で は ない

帝国 の 大 貴族 ども に とって は そう で あった が

卿 ら に 対し て は あくまで 互角 の 敵視 で あった と 思って いる

軍部 の 最高 責任 者 たる 統合 作戦 本 部長 を

収監 する の は やむ を 得 ない が 戦火 が 収まって のち

なお 無用 な 血 を 流す の は 私 の 好む ところ で は ない

ところで 卿 を 自由 の 身 に し たら 卿 は 今後 どう する か ?

退役 し ます あっ …

民主 共和 政 と は 人民 が 自由 意思 に よって

自分 たち の 制度 と 精神 を おとしめる 政体 の こと か ?

ジーク ・ カイザー ・ ラインハルト ! ジーク ・ カイザー ・ ラインハルト !

ジーク ・ カイザー ・ ラインハルト ! おお ー !

ジーク ・ カイザー ・ ラインハルト !

ジーク ・ カイザー ・ ラインハルト ! ジーク ・ カイザー …

亡命 政権 は どう し た か

首相 で あった レム シャ イド 伯 は 我 が 軍 に 私 邸 を 包囲 さ れ て 自殺

ほか の 閣僚 は 軍務 尚 書 を 除 い て 全員 逮捕 拘禁 し て あり ます が

軍務 尚 書 たる メル カッツ は

バーミリオン で 戦死 し た と の 報告 が 入って いる

ほう 問題 は

彼ら に たてまつら れ た 幼 帝 の 行方 です

帝国 から の 誘拐 の 実行 犯 で ある ランズベルク 伯 アルフレッド が

いずこ か へ 連れ 去った もよう な の です

捜索 の 網 を 広げ て おり ます が

かまわ ぬ どこ へ なり と 行か せる が いい

滅びる とき に 滅び 損ね た もの は

国 でも 人 でも みじめ に 朽ち果て て いく だけ だ

ゴールデン バウム 家 再興 の 夢 を 見 たい と いう の で あれ ば

いつ まで も ベッド に 潜り込 ん で 現実 から 目 を そらし て おれ ば よい

そんな やつ ら に なぜ こちら が 真剣 に つきあわ ね ば なら ぬ


Ginga Eiyuu Densetsu (Legend of the Galactic Heroes ) Episode 54 (1) ginga|eiyuu|densetsu|legend|||galactic|heroes|episode

バーミリオン 会戦 の 勝者 が いずれ で あった の か |かいせん||しょうしゃ|||||| The actual winner of the Battle of Vermilion is a point of contention among historians.

歴史 家 の 評価 の 分かれる ところ で ある れきし|いえ||ひょうか||わかれる|||

戦略 的 に は 帝国 軍 の 勝利 だ が せんりゃく|てき|||ていこく|ぐん||しょうり|| "The strategic victory went to the Imperial forces,

戦術 的 に は 同盟 軍 の 勝利 せんじゅつ|てき|||どうめい|ぐん||しょうり but the tactical victory went to the Alliance forces."

戦場 で は 同盟 軍 が 勝利 し せんじょう|||どうめい|ぐん||しょうり| "The Alliance forces won on the battlefield,

戦場 以外 で は 帝国 軍 が 勝利 し た せんじょう|いがい|||ていこく|ぐん||しょうり|| but the Imperial forces were the victors otherwise."

さまざま な 見解 が 示さ れ た が ||けんかい||しめさ||| Though there are many opinions,

いずれ も 万 人 を 納得 さ せる だけ の 説得 力 を 有する に は 至って い ない ||よろず|じん||なっとく|||||せっとく|ちから||ゆうする|||いたって|| there are certainly not any who possess the persuasive power to convince everyone.

当事 者 たち の 心境 は 明白 で とうじ|もの|||しんきょう||めいはく| For the participants, their state of mind was clear.

双方 と も 自分 を 勝利 者 だ と は みなし て い なかった そうほう|||じぶん||しょうり|もの||||||| Neither considered themselves to be the victor.

あるいは 過大 評価 かも しれ ない が |かだい|ひょうか|||| Though it might have been overestimation,

2 人 と も 相手 の 成功 し た 面 を 誰 より も 高く 評価 し て おり じん|||あいて||せいこう|||おもて||だれ|||たかく|ひょうか||| each valued the other's successes more than anyone else.

むしろ コンプレックス の 存在 すら 自覚 し て い た の で ある |||そんざい||じかく||||||| Rather, they may have been aware of their own complex.

すでに 各地 に 散って い た 帝国 艦隊 が 再 集結 し |かくち||ちって|||ていこく|かんたい||さい|しゅうけつ| The Imperial fleets that scattered have already returned,

その 総数 は およそ 4 万 隻 に 達し ます |そうすう|||よろず|せき||たっし| with a number totaling approximately 40,000 ships.

メル カッツ 提督 に 早め に 離脱 し て いた だい て 正解 で し た ね ||ていとく||はや め||りだつ||||||せいかい|||| Having Admiral Merkatz withdraw quickly turned out to be the right decision.

結局 どの くらい 落ちのび させ た ん です ? けっきょく|||おちのび|さ せ||| In the end, how many got away?

60 隻 1 万 1 千 820 名 せき|よろず|せん|な Sixty ships, 11,820 people.

公式 記録 で は みんな 戦死 者 だ こうしき|きろく||||せんし|もの| Officially, they were all killed in action.

ささやか な 数 です な 外 の 帝国 軍 の 大群 に 比べ れ ば ||すう|||がい||ていこく|ぐん||たいぐん||くらべ|| That's a modest amount, compared to the mass of Imperial forces outside.

我々 に 残さ れ た 艦艇 で まとも に 戦 える の は われわれ||のこさ|||かんてい||||いくさ||| Of our remaining ships, we honestly only have maybe 3,000 that can fight,

3 千 隻 ある か ない か だ せん|せき|||||

連中 の 気 が 変わって 戦闘 再開 と なったら れんちゅう||き||かわって|せんとう|さいかい|| so if they changed their minds and reopened the battle,

今度 こそ ひと たまり も ない こんど||||| they wouldn't have any difficulty at all.

4 万 隻 の 敵 艦 に 囲ま れ て 紅茶 を 飲む の は よろず|せき||てき|かん||かこま|||こうちゃ||のむ|| Sipping black tea while surrounded by 40,000 enemy ships is a pretty strange feeling.

結構 お つ な 気分 だ な けっこう||||きぶん||

で どう なさる ん です ? So, what will you do?

うん … Right...

あれ が ヤン ・ ウェン リー か So that's Yang Wen-li, huh?

失望 し て いる ん じゃ ない か な しつぼう|||||||| I wonder if they're disappointed?

小 官 は ナイト ハルト ・ ミュラー と 申し ます しょう|かん||||||もうし| I'm Neidhart Müller.

同盟 軍 最高 の 知 将 たる 閣下 に お 会い でき て 光栄 です どうめい|ぐん|さいこう||ち|すすむ||かっか|||あい|||こうえい| I'm honored to meet the greatest and most resourceful admiral of the Alliance.

ああ … とんでもない こちら こそ Not at all, I feel the same.

貴 官 が 銀河 系 の 私 たち と 同じ 側 に 生まれ て おいで で あれ ば とうと|かん||ぎんが|けい||わたくし|||おなじ|がわ||うまれ||||| If you'd been born on our side of the galaxy,

私 は あなた の もと へ 傭兵 を 学び に 伺った でしょ う わたくし||||||ようへい||まなび||うかがった|| I probably would have asked to study tactics under you.

そう なら なかった こと が 残念 です |||||ざんねん| It's a shame things didn't turn out that way.

恐縮 です 私 は あなた に こそ きょうしゅく||わたくし|||| I appreciate that.

銀河 系 の こちら 側 に 生まれ て いただき たかった ぎんが|けい|||がわ||うまれ|||

そう すれ ば 私 は いま ごろ 家 で 昼寝 を し て い られ た でしょ う に |||わたくし||||いえ||ひるね||||||||| If you had, then right now I'd be taking an afternoon nap at home.

うまく いか ない もの です な まったく

どうぞ ご 案内 し ます ||あんない|| Please, let me show you the way.

あっ …

卿 に は ぜひ 会って み たい と 長い こと 思って い た きょう||||あって||||ながい||おもって|| I've very much wanted to meet you for quite some time.

ようやく 望み が かなった と いう わけ だ |のぞみ|||||| It seems that wish has finally been fulfilled.

恐れ入り ます おそれいり|

卿 と は いろいろ と 因縁 が ある 3 年 前 に なる が きょう|||||いんねん|||とし|ぜん||| Our fates have been tied in many ways.

アスターテ の 会戦 を 覚え て いる か ? ||かいせん||おぼえ|||

閣下 から 通信 文 を いただき まし た かっか||つうしん|ぶん|||| I received a message from Your Excellency.

「 再戦 の 日 まで 壮健 なれ 」 と さいせん||ひ||そうけん|| Wishing me to stay healthy until we could have a rematch, I believe.

おかげ さま で 悪運 強く 生きながらえ て おり ます |||あくうん|つよく|いきながらえ||| Thanks to that, I've had the luck to keep on living till this day.

私 は 卿 から 返信 を もら え なかった わたくし||きょう||へんしん|||| I never received a response from you.

ああ … 非 礼 の かぎり 申し訳 あり ませ ん |ひ|れい|||もうしわけ|||

その 借 り を 返せ と いう わけ で は ない が |かり|||かえせ|||||||

どう だ 私 に 仕え ない か ? あっ … ||わたくし||つかえ||| but won't you work for me?

卿 は 元帥 号 を 授与 さ れ た そう だ が きょう||げんすい|ごう||じゅよ|||||| I've heard you were awarded the rank of marshal,

私 も 卿 に 報いる に 帝国 元帥 の 称号 を もって しよ う わたくし||きょう||むくいる||ていこく|げんすい||しょうごう|||| but I can repay you with the title of imperial marshal.

今日 で は こちら の ほう が より 実質 的 な もの で ある はず だ が きょう||||||||じっしつ|てき||||||| As of today, that should surely be something more substantial.

身 に 余る 光栄 です が 辞退 さ せ て いただき ます み||あまる|こうえい|||じたい||||| It's an honor greater than I deserve, but I must refuse.

なぜ だ ? 私 は おそらく ||わたくし|| Why?

閣下 の お 役 に は 立て ない と 思い ます ので かっか|||やく|||たて|||おもい||

謙遜 か ? それとも けんそん|| Are you being modest?

私 は 主君 と し て の 魅力 に 欠ける と 言い たい の か ? わたくし||しゅくん|||||みりょく||かける||いい|||

そんな こと は あり ませ ん ! That's not it at all.

私 が 帝国 に 生 を 受け て い れ ば 閣下 の お 誘い を 受け ず と も わたくし||ていこく||せい||うけ|||||かっか|||さそい||うけ||| Had I been born in the Empire, then even without your invitation,

進んで 閣下 の 旗 下 に は せ 参じ て い た こと でしょ う すすんで|かっか||き|した||||さんじ|||||| I'm sure I would have hurried to enlist under your command.

ですが 私 は 帝国 人 と は 違う 水 を 飲 ん で 育ち まし た |わたくし||ていこく|じん|||ちがう|すい||いん|||そだち|| But I was raised drinking different water than the citizens of the Empire.

飲み なれ ぬ 水 を 飲む と 体 を 壊す 恐れ が ある と 聞き ます のみ|||すい||のむ||からだ||こわす|おそれ||||きき| I've heard you can wreck your body if you try to drink water that you're not used to.

その 水 が かならずしも 卿 に 合って いる と は 思え ぬ |すい|||きょう||あって||||おもえ| I don't believe that water is entirely to your tastes.

武 勲 の 巨大 さ に 比べ 報 わ れ ぬ こと ぶ|いさお||きょだい|||くらべ|ほう|||| Compared to the grandness of your military deeds,

掣肘 を 受ける こと が あまり に 多く は ない か ? せいちゅう||うける|||||おおく||| are you not far too little rewarded, and far too often restricted?

私 自身 は 十分 に 報 わ れ て いる と 思って おり ます わたくし|じしん||じゅうぶん||ほう||||||おもって|| I personally think that I'm rewarded plenty.

それ に この 水 の 味 が 私 は 好き な の です |||すい||あじ||わたくし||すき||| And I happen to like the taste of this water.

卿 の 忠誠 心 は 民主 主義 の 上 に のみ ある きょう||ちゅうせい|こころ||みんしゅ|しゅぎ||うえ||| So your loyalty is solely to democracy, then?

と そう いう こと な の だ な ?

は あ まあ … Well, yeah.

民主 主義 と は それほど よい もの かな ? みんしゅ|しゅぎ|||||| Is democracy truly such a wonderful thing?

銀河 連邦 の 民主 共和 政 は 行きつく ところ ぎんが|れんぽう||みんしゅ|きょうわ|まつりごと||ゆきつく| Did the democratic republicanism of the Galactic Federation

ルドルフ に よる 銀河 帝国 を 生み出す 苗床 と なった で は ない か |||ぎんが|ていこく||うみだす|なえどこ||||||

それ に 卿 の 愛し て やま ぬ … こと と 思う が ||きょう||あいし||||||おもう|

祖国 を 私 の 手 に 売り渡し た の は そこく||わたくし||て||うりわたし||| was the ruler decided by the majority of the citizens of the Alliance.

同盟 の 国民 多数 が 自ら の 意志 に よって 選 ん だ どうめい||こくみん|たすう||おのずから||いし|||せん||

元首 自身 だ げんしゅ|じしん|

民主 共和 政 と は 人民 が 自由 意志 に よって みんしゅ|きょうわ|まつりごと|||じんみん||じゆう|いし|| Is democratic republicanism a system of government

自分 たち の 制度 と 精神 を おとしめる 政体 の こと か ? じぶん|||せいど||せいしん|||せいたい||| whose organization and spirit falls by the free will of its people?

失礼 です が 閣下 の おっしゃり よう は しつれい|||かっか|||| Forgive me, but I think what you're saying is like repudiating fire

火事 の 原因 に なる から と いう 理由 で かじ||げんいん||||||りゆう|

火 その もの を 否定 なさる もの の よう に 思わ れ ます ひ||||ひてい||||||おもわ|| because it might cause something to burn down.

ふん … そう かも しれ ぬ が

では 専制 政治 も 同じ こと で は ない の か ? |せんせい|せいじ||おなじ||||||

とき に 暴君 が 出現 する から と いって ||ぼうくん||しゅつげん|||| You cannot use the occasional appearance of a tyrant

強力 な 指導 性 を 持った 政治 の 功 を 否定 する こと は でき まい きょうりょく||しどう|せい||もった|せいじ||いさお||ひてい||||| to negate the achievements accomplished by those with powerful leadership skills.

私 は 否定 でき ます どの 様 に だ ? わたくし||ひてい||||さま||

人民 を 害する 権利 は 人民 自身 に しか ない から です じんみん||がいする|けんり||じんみん|じしん|||||

言い換え ます と ルドルフ ・ フォン ・ ゴ ー ルデンバウム や いいかえ|||||||| In other words,

また それ より はるか に 小 者 ながら |||||しょう|もの| and to a much lesser extent, Job Trünicht, into power,

ヨブ ・ トリューニヒト など を 政権 に つけ た の は ||||せいけん|||||

確か に 人民 自身 です 他人 を 責めよ う が あり ませ ん たしか||じんみん|じしん||たにん||せめよ||||| were the people themselves.

まさに 肝心 な の は その 点 で あって |かんじん|||||てん||

専制 政治 の 罪 と は 人民 が 政治 の 失敗 を せんせい|せいじ||ざい|||じんみん||せいじ||しっぱい| In an autocracy, the failures of politics can be passed off as someone else's fault.

他 人 の せい に できる と いう 点 に つき る の です た|じん|||||||てん|||||

その 罪 の 大き さ に 比べ れ ば |ざい||おおき|||くらべ|| Compared to the size of that crime,

100 人 の 名君 の 善政 の 功 も 小さな もの です じん||めいくん||ぜんせい||いさお||ちいさな|| even the merits of a hundred wise rulers leading a good government are a tiny thing.

まして 閣下 あなた の よう に 聡明 な 君主 の 出現 が |かっか|||||そうめい||くんしゅ||しゅつげん| And furthermore, Your Excellency,

極めて 稀 な もの で ある こと を 思え ば きわめて|まれ|||||||おもえ|

功罪 は 明らか な よう に 思える の です が こうざい||あきらか||||おもえる||| then I believe the good and bad of things should be quite clear.

卿 の 主張 は 大胆 で も あり 斬新 で も ある が きょう||しゅちょう||だいたん||||ざんしん|||| Your claim is quite bold and novel, but I feel it's also quite extreme.

極端 な 気 も する な きょくたん||き|||

私 と し て は にわか に 首肯 は し かねる が わたくし|||||||しゅこう|||| I am reluctant to so suddenly give my consent,

それ に よって 卿 は 私 を 説得 する こと を |||きょう||わたくし||せっとく|||

試み て いる わけ な の か ? いや そう で は ない の です こころみ|||||||||||||

あっ … 私 は あなた の 主張 に 対し て |わたくし||||しゅちょう||たいし|

アンチテーゼ を 提出 し て いる に すぎ ませ ん ||ていしゅつ|||||||

ひと つ の 正義 に 対し て 逆 の 方向 に |||せいぎ||たいし||ぎゃく||ほうこう| I believe that for every just cause

同じ だけ の 質 と 量 を 持った 正義 が おなじ|||しち||りょう||もった|せいぎ| there must be an opposing cause, of equal worth and weight.

かならず 存在 する の で は ない か と 私 は 思って い ます ので |そんざい||||||||わたくし||おもって|||

それ を 申し上げ て み た だけ の こと です ||もうしあげ||||||| That's all I'm trying to say.

正義 は 絶対 で なく ひと つ で さえ ない と いう の だ な ? せいぎ||ぜったい|||||||||||| So justice is not absolute, and there isn't only one.

それ が 卿 の 信念 と いう わけ か ||きょう||しんねん|||| Is that your belief, then?

いや 私 が そう 思って いる だけ で |わたくし|||おもって||| It's just something I think, nothing strong enough to be called a belief.

信念 と いう ほど の こと で は あり ませ ん しんねん||||||||||

あるいは 宇宙 に は 唯一無二 の 真理 が 存在 し |うちゅう|||ゆいいつむに||しんり||そんざい| I think that perhaps there's a one and only singular truth

それ を 解明 する 方程式 が ある かも しれ ない と も 思い ます が ||かいめい||ほうていしき||||||||おもい|| and an equation to explain it somewhere in the galaxy,

ただ それ に 届く ほど 私 の 手 は 長く ない の です |||とどく||わたくし||て||ながく||| but my arms just aren't long enough to reach it.

だ と し たら 私 の 手 は 卿 より も さらに 短い ||||わたくし||て||きょう||||みじかい In that case, my reach is even shorter.

私 は 真理 など 必要 と し なかった わたくし||しんり||ひつよう|||

自分 の 望む ところ の もの を 自由 に する だけ の 力 が 必要 だった じぶん||のぞむ|||||じゆう|||||ちから||ひつよう| I only need the power to freely do as I wish.

逆 に 言え ば 嫌い な やつ の 命令 を 聞か ず に 済む だけ の 力 が な ぎゃく||いえ||きらい||||めいれい||きか|||すむ|||ちから|| Put another way, the power to live without needing to listen to the orders of those I hate.

卿 は そう 思った こと は ない か ? 嫌い な やつ は い ない の か ? きょう|||おもった|||||きらい|||||||

私 が 嫌い な の は 自分 だけ 安全 な 所 に 隠れ て わたくし||きらい||||じぶん||あんぜん||しょ||かくれ| What I hate

戦争 を 賛美 し 愛国 心 を 強調 し 他人 を 戦場 に 駆り立て て せんそう||さんび||あいこく|こころ||きょうちょう||たにん||せんじょう||かりたて|

後方 で 安楽 な 生活 を 送る よう な 輩 です こうほう||あんらく||せいかつ||おくる|||やから|

こう いう 連中 と 同じ 旗 の もと に いる の は ||れんちゅう||おなじ|き|||||| It's unbearably bitter to be under the same banner as people like that.

耐え難い 苦痛 です たえがたい|くつう|

あなた は 違う つねに 陣頭 に 立って おいで です ||ちがう||じんとう||たって|| You're different.

失礼 な 申し上げよ う ながら 感嘆 を 禁じ え ませ ん しつれい||もうしあげよ|||かんたん||きんじ||| It may be rude to say so, but I just can't suppress my admiration.

なるほど その 点 だけ は 私 を 認め て くれる の だ な ||てん|||わたくし||みとめ||||| I see, that point alone is what I wanted to have noticed.

素直 に 喜 ん で おこ う すなお||よろこ|||| To be honest, I'm glad.

私 に は 友人 が い た その 友人 と 2 人 で わたくし|||ゆうじん|||||ゆうじん||じん| I had a friend.

宇宙 を 手 に 入れる こと を 成約 し あった とき うちゅう||て||いれる|||せいやく|||

同時に こう も 誓った もの だ どうじに|||ちかった|| we also pledged to do this.

卑劣 な 大 貴族 ども の マネ は すま い ひれつ||だい|きぞく|||まね|||

かならず 陣頭 に 立って 戦い 勝利 を 得よ う と |じんとう||たって|たたかい|しょうり||えよ|| we'd certainly fight and gain victory from the head of our army.

私 は その 友人 の ため に いつ でも 犠牲 に なる つもり だった わたくし|||ゆうじん||||||ぎせい|||| I had always intended to sacrifice myself for that friend.

だが … 実際 に は 犠牲 に なった の は いつも 彼 の ほう だった |じっさい|||ぎせい||||||かれ||| But in actuality, he was always the sacrifice.

私 は それ に 甘え て 甘え きって わたくし||||あまえ||あまえ|

ついに は 彼 の 命 まで 私 の ため に 失わ せ て しまった ||かれ||いのち||わたくし||||うしなわ|||

その 友人 が 今 生き て い たら |ゆうじん||いま|いき||| If that friend had lived,

私 は 生き た 卿 で は なく 卿 の 死体 と 対面 し て い た はず だ わたくし||いき||きょう||||きょう||したい||たいめん|||||| I would have been meeting you not when you were alive, but as a corpse.

は あ … 卿 ら の 首都 を 占領 し て いる ||きょう|||しゅと||せんりょう|||

我が 軍 の 指揮 官 から 先刻 報告 が 届 い た わが|ぐん||しき|かん||せんこく|ほうこく||とどけ||

卿 の 上官 に あたる 宇宙 艦隊 司令 長官 が 申し出 て き た そう だ きょう||じょうかん|||うちゅう|かんたい|しれい|ちょうかん||もうしで||||| Apparently your superior, the commander-in-chief of your star fleet, has made a request.

軍部 の 責任 は すべて 自分 が 取る ゆえ ぐんぶ||せきにん|||じぶん||とる| He wanted to shoulder the full responsibility for the military authorities,

他 の 者 の 罪 は 問わ ない で ほしい と た||もの||ざい||とわ|||| and asked that we not question anyone else's crimes.

ビュコック 司令 長官 らしい おっしゃり よう です |しれい|ちょうかん||||

ですが その よう な 申し出 は 退け て くださる よう ||||もうしで||しりぞけ||| But, Your Excellency, I ask that you please set aside that sort of request.

閣下 に お 願い し ます かっか|||ねがい||

長官 一 人 に 責任 を とら せる の で は ちょうかん|ひと|じん||せきにん|||||| We're far too useless as people to let him take on all the responsibility himself.

私 たち に かい 性 が なさ すぎる と いう もの です わたくし||||せい||な さ|||||

ヤン 提督 私 は 復しゅう 者 で は ない |ていとく|わたくし||ふくしゅう|もの||| Admiral Yang, I'm not the sort to fixate on revenge.

帝国 の 大 貴族 ども に とって は そう で あった が ていこく||だい|きぞく|||||||| I was that way in regards to the high nobles of the Empire,

卿 ら に 対し て は あくまで 互角 の 敵視 で あった と 思って いる きょう|||たいし||||ごかく||てきし||||おもって| but I've thought of you all as equal rivals.

軍部 の 最高 責任 者 たる 統合 作戦 本 部長 を ぐんぶ||さいこう|せきにん|もの||とうごう|さくせん|ほん|ぶちょう| There's no helping imprisoning the chief of your joint operations headquarters

収監 する の は やむ を 得 ない が 戦火 が 収まって のち しゅうかん||||||とく|||せんか||おさまって| who was ultimately in charge of your military authorities,

なお 無用 な 血 を 流す の は 私 の 好む ところ で は ない |むよう||ち||ながす|||わたくし||このむ||||

ところで 卿 を 自由 の 身 に し たら 卿 は 今後 どう する か ? |きょう||じゆう||み||||きょう||こんご||| By the way, if I set you free, what shall you do from now on?

退役 し ます あっ … たいえき||| I'll retire from the military.

民主 共和 政 と は 人民 が 自由 意思 に よって みんしゅ|きょうわ|まつりごと|||じんみん||じゆう|いし|| Is democratic republicanism a system of government

自分 たち の 制度 と 精神 を おとしめる 政体 の こと か ? じぶん|||せいど||せいしん|||せいたい||| whose organization and spirit falls by the free will of its people?

ジーク ・ カイザー ・ ラインハルト ! ジーク ・ カイザー ・ ラインハルト ! Sieg Kaiser Reinhard!

ジーク ・ カイザー ・ ラインハルト ! おお ー ! ||||- Sieg Kaiser Reinhard!

ジーク ・ カイザー ・ ラインハルト ! Sieg Kaiser Reinhard!

ジーク ・ カイザー ・ ラインハルト ! ジーク ・ カイザー …

亡命 政権 は どう し た か ぼうめい|せいけん||||| What's happening with the government in exile?

首相 で あった レム シャ イド 伯 は 我 が 軍 に 私 邸 を 包囲 さ れ て 自殺 しゅしょう||||||はく||われ||ぐん||わたくし|てい||ほうい||||じさつ Count Remscheid, the former high commissioner,

ほか の 閣僚 は 軍務 尚 書 を 除 い て 全員 逮捕 拘禁 し て あり ます が ||かくりょう||ぐんむ|しよう|しょ||のぞ|||ぜんいん|たいほ|こうきん|||||

軍務 尚 書 たる メル カッツ は ぐんむ|しよう|しょ|||| We've received a report that Merkatz, who was under military proviso,

バーミリオン で 戦死 し た と の 報告 が 入って いる ||せんし|||||ほうこく||はいって|

ほう 問題 は |もんだい| Oh?

彼ら に たてまつら れ た 幼 帝 の 行方 です かれら|||||おさな|みかど||ゆくえ|

帝国 から の 誘拐 の 実行 犯 で ある ランズベルク 伯 アルフレッド が ていこく|||ゆうかい||じっこう|はん||||はく|| The perpetrator who kidnapped him from the Empire, Count Alfred Landsberg,

いずこ か へ 連れ 去った もよう な の です |||つれ|さった|||| took him away somewhere.

捜索 の 網 を 広げ て おり ます が そうさく||あみ||ひろげ|||| We're expanding the search net, but...

かまわ ぬ どこ へ なり と 行か せる が いい ||||||いか||| No matter, you can let him live wherever he may be.

滅びる とき に 滅び 損ね た もの は ほろびる|||ほろび|そこね||| When they collapse, be they countries or people, they simply rot away miserably.

国 でも 人 でも みじめ に 朽ち果て て いく だけ だ くに||じん||||くちはて||||

ゴールデン バウム 家 再興 の 夢 を 見 たい と いう の で あれ ば ごーるでん||いえ|さいこう||ゆめ||み||||||| If they say they wish to see the revival of the Goldenbaum family,

いつ まで も ベッド に 潜り込 ん で 現実 から 目 を そらし て おれ ば よい |||べっど||もぐりこ|||げんじつ||め|||||| let them stay in bed and shut their eyes to reality.

そんな やつ ら に なぜ こちら が 真剣 に つきあわ ね ば なら ぬ |||||||しんけん|||||| Why do we need to associate with fools like that?