この 素晴らしい 世界 に 祝福を !あぁ 、駄女神さま (18)
「撃って いい です か ? あの 苦労 知らず の 、スカ した エリート 顔 に 、爆裂 魔法 を 撃って も いい ですか ? おっと 、大 不評 です よ ミツルギ さん 。
と 、アクア が 俺 の 服 の 裾 を 引っ張った 。
「ねえ カズマ 。 もう ギルド に 行こう ? 私 が 魔剣 を あげて おいて なんだ けど 、あの 人 に は 関わらない 方が いい 気 が する わ 」
正直 腹 の 立つ 男 で は ある が 、ここ は アクア の 言う 通り に 立ち去る べき か 。
「えー と 。 俺 の 仲間 は 満場 一致 で あなた の パーティー に は 行き たく ない みたいです 。 俺 達 は クエスト の 完了 報告 が ある から 、これ で ……」
俺 は そう 言う と 、馬 を 引いて オリ を 引き 、立ち去ろう と した 。
………………。
「……ど いて くれます ? 俺 の 前 に 立ち塞がる ミツルギ に 、俺 は イライラ し ながら 告げる 。
どう しよう 、人 の 話 を 聞かない 系 だ 。
「悪い が 、僕 に 魔剣 という 力 を 与えて くれた アクア 様 を 、こんな 境遇 の 中 に 放って は おけない 。 君 に は この 世界 は 救え ない 。 魔王 を 倒す の は この 僕 だ 。 アクア 様 は 、僕 と 一緒に 来た 方 が 絶対に いい 。 ……君 は 、この 世界 に 持ってこられる モノ として 、アクア 様 を 選んだ という 事 だ よね ? 「…… そ ー だ よ 」
漫画 で よく ある 流れ と して 、この 後 の 展開 が 目 に 見える 。
この後 、こいつ 、絶対 …………!
「なら 、僕 と 勝負 を し ない か ? アクア 様 を 、持ってこられる 『者 』として 指定 した んだろう ? 僕 が 勝ったら アクア 様 を 譲って くれ 。 君 が 勝ったら 、何でも 一つ 、言う 事 を 聞こう じゃないか 」
「よし 乗った !!じゃあ 行く ぞ ! 正に 予想 通り 。
いい加減 、我慢 が 限界 に きて いた 俺 は 、一 も 二 も 無く 襲い掛かった 。
俺 は 左手 を ワキワキ さ せて 、右手 で 小剣 を 鞘 ごと 引き抜き 、殴り かかる 。
先手 必勝 、卑怯 も クソ も ある か !
魔剣 持ち の 高 レベル の ソードマスター 様 が 、貧弱 装備 の 駆け出し 冒険者 に 勝負 を 挑む 方 が 卑怯 って もんだ ! ミツルギ も 、まさか 話 を 持ちかけ 、返事 と 同時に 斬り かかられる と は 思って も い なかった のだろう 。
「えっ !?ちょっ ! 待っ……!?」慌てたミツルギだが、そこは流石に高レベル冒険者。 咄嗟に 腰 の 魔剣 を 抜く と 、それ を 横 に して 俺 の 小剣 を 受け止め に 入る 。
俺 の 右手 の 小剣 が 魔剣 に 当たる 寸前 に 、俺 は 左手 を 突き出して …… !
「『スティール 』ッッッッ ! 叫ぶ と 同時に 、左手 に ずしり と した 剣 の 重み を 感じる 。
おっと 、いきなり 当たり を 引いた みたいだ 。
俺 の 小 剣 を 受け止めよう と して いた ミツルギ の 手 から は 、その 受け止めよう と して 掲げて いた 魔 剣 が 消えうせて いた 。
「「「 はっ? 」」」
その 間 の 抜けた 声 は 誰 の 物 か 。
俺 以外 の その 場 の 全員 の 声 だった の かも 知れない 。
窃盗 スキル を 組み込んだ 攻撃 に 、 ミツルギ は 成す 術 も 無く 、 俺 が 振り下ろした 小 剣 で 頭 を 思い切り 強打 された 。
「卑怯 者 ! 卑怯者 卑怯者 卑怯者 ーっ! 「あんた 最低 ! 最低 よ 、この 卑怯 者 ! 正々堂々と 勝負 し なさい よ ! ミツルギ の 仲間 の 、二人 の 少女 に よる 俺 へ の 罵倒 。
俺 は 、それ を 甘んじて 聞いて いた 。
鞘 越し と は いえ 、 重い ショートソード で 頭部 を 強打 された ミツルギ は 、 面白い 格好で 白 目 を 剝 いて 倒れて いる 。
抗議 する 二人 の 取り巻き に 、俺 は 一方的に 宣言 した 。
「俺 の 勝ち って 事 で 。 こいつ 、負けたら 何でも 一つ 言う 事 聞く って 言ってた な ? それ じゃあ 、この 魔剣 を 貰って いきます ね 」その 言葉 に 取り巻き の 一人 が いきり立つ 。 「なっ!?バ、バカ言ってんじゃないわよ! それ に 、その 魔剣 は キョウヤ に しか 使いこなせない わ 。 魔剣 は 持ち主 を 選ぶ の よ 。 既に その 剣 は 、キョウヤ を 持ち主 と 認めた の よ ? あんた に は 、魔剣 の 加護 は 効果 が ない わ ! 自信 たっぷり に 言って くる 少女 の 言葉 に 、俺 は アクア の 方 を 振り向いた 。
「……マジ で ? この 戦利品 、俺 に は 使え ない の か ? せっかく 強力な 装備 を 巻き上げた と 思った んだ けど 」
「マジ です 。 残念 だ けど 、魔剣 グラム は あの 痛い 人 専用 よ 。 装備 する と人 の 限界 を 超えた 膂力 が 手 に 入り 、 石 だろう が 鉄 だろう が サックリ 斬 れる 魔 剣 だ けれど 。 カズマ が 使った って 普通の 剣 よ 」なんて こった ……。 でも まあ せっかく だし 貰って おこう か 。
「じゃあ な 。 そい つ が 起きたら 、これ は お前 が 持ちかけた 勝負 なんだ から 恨みっこ無し だって 言っといて くれ 。 ……それ じゃ アクア 、ギルド に 報告 に 行こう ぜ 」
言って 踵 を 返す 俺 に 、ミツルギ の 仲間 の 少女 が 武器 を 構えた 。
「 ちょ ちょ ちょ 、 ちょっと あんた 待ち なさい よっ! 「キョウヤ の 魔剣 、返して 貰う わ よ 。 こんな 勝ち 方 、私達 は 認め ない ! その 二 人 の 少女 に 、俺 は 手 を ワキワキ させて 見せつけた 。
「別に いい けど 、真 の 男女 平等 主義者 な 俺 は 、女の子 相手 でも ドロップキック を 食らわせられる 公平な 男 。 手加減 して もらえる と 思う な よ ? と 言う か 女 相手 なら 、この 公衆 の 面前 で 俺 の スティール が 炸裂 する ぞ 」
俺 の 手 を 見た 二人 の 少女 は 、違う 意味 で の 身の危険 を 感じ取った の か 、不安気 な 表情 で 後ずさった 。
「「「うわ あ …………」」」
そんな 俺 に 、軽く ひいている 仲間 の 視線 が 痛い です 。
俺 達 は 借りて いた オリ を 引きずって 、ようやく ギルド へ と 帰って 来た 。
報酬 は 全部 アクア に やる と 決まった ので 、クエスト の 完了 報告 は アクア 達 に 任せ 、俺 は といえば 、馬 を 返す ついでに 、戦利品 の 魔剣 を 手に ある 所 に 寄った 後 、皆 より 遅れて 冒険者 ギルド の 前 へ と やって来た 。
…………の 、だが ……。
「な 、何で よ おお おお おっ ! ギルド の 中 から 喧しい アクア の 声 が 聞こえて きた 。
あいつ は 、とにかく 騒ぎ を 起こさ ない と 気 が 済まない のだろうか 。
中 に 入る と 、そこ で は 、涙目 に なった アクア が 職員 に 摑みかかっていた 。
「だ から 、借りた オリ は 私 が 壊した んじゃ ないって 言ってる でしょ !?ミツルギ って 人 が オリ を 捻じ曲げた んだって ば ! それ を 、何で 私 が 弁償 し なきゃ いけない の よ ! なるほど 、そう いえば 勝手に オリ を 曲げて 、アクア を 助けよう と した んだっけ 。 代わり に アクア が 、壊れた オリ の 請求 を 受けて いる らしい 。
しばらく 粘って いた アクア だった が 、やがて 諦めた の か 、報酬 を 貰って 俺達 の テーブル へ トボトボ と やって 来る 。
「……今回 の 報酬 、壊した オリ の お金 を 引いて 、十万 エリス だって ……。 あの オリ 、特別な 金属 と 製法 で 作られてる から 、二十万 も する んだって さ ……」しょんぼり している アクア に 、流石に ちょっと 同情 した 。 ミツルギ に 関して は 、アクア は とんだ とばっちり だ 。
「あの 男 、今度 会ったら 絶対 ゴッドブロー を 食らわせて やる わっ ! そして オリ の 弁償 代 払わ せて やる から !!」
アクア が 、席 に 着いて メニュー を ギリギリ と 握りしめ ながら 歯ぎしり する 。
俺 と して は 、もう あいつ に は 会い たく ない んです が 。
…… と 、 アクア が 未 だ 悔し げ に 喚 く 中 。
「ここ に いた の かっ ! 探した ぞ 、佐藤 和 真 ! ギルド の 入り口 に 、丁度 話題 の ミツルギ が 、取り巻き の 少女 二人 を 連れて 立って いた 。
教えて も いない 俺 の フル ネーム を いきなり 叫んだ ミツルギ は 、俺達 の いる テーブル に ツカツカ と 歩み寄り 、バン と テーブル に 手 を 叩きつける 。 「佐藤 和 真 ! 君 の 事 は 、ある 盗賊 の 女の子 に 聞いたら すぐに 教えて くれた よ 。 ぱんつ 脱がせ 魔 だって ね 。 他 に も 、女の子 を 粘液 まみれ に する の が 趣味 な 男 だ とか 、色々な 人 の 噂 に なっていた よ 。 鬼畜 の カズマ だって ね 」
「おい 待て 、誰 が それ 広めて た の か 詳しく 」
盗賊 に は 心当たり は ある が 、他 が 問題 だ 。
俺 の 知らない 所 で 、鬼畜 だの と あらぬ 噂 が ……!
真剣な 表情 で 俺 に 詰め寄る ミツルギ の 前 に 、アクア が ゆらり と 立ち塞がる 。
「……アクア 様 。 僕 は この 男 から 魔剣 を 取り返し 、必ず 魔王 を 倒す と 誓います 。 ですから ……。 ですから この 僕 と 、同じ パーティー ぐ ぶ えっ!? 」「「ああっ!? キョウヤ ! 」」
アクア に 無言 で ぶん 殴られ 、ミツルギ が 吹っ飛んだ 。
床 に 転がる ミツルギ に 、慌てて 仲間 の 少女達 が 駆け寄る 。
なぜ 殴ら れた の か 分から ない と いった 表情 の ミツルギ に 、アクア は ツカツカ と 詰め寄り その 胸ぐら を 掴み上げる と 。
「ちょっと あんた オリ 壊した お 金 払い なさい よ ! おかげ で 私 が 弁償 する 事 に なった んだ から ね ! 三十万 よ 三十万 、あの オリ 特別な 金属 と 製法 で 出来てる から 高い ん だって さ ! ほら 、とっとと 払い なさい よっ ! さっき 、あの オリ は 二十万 って 言って なかった か ? ミツルギ は 殴られた 所 を 押さえ 、尻餅 を ついた 体勢 で 、アクア に 気圧され ながら 素直に サイフ から 金 を 出す 。
ミツルギ から 金 を 受け取り 、アクア は ホクホク し ながら 再び メニュー を 手 に 取った 。
気 を 取り直した ミツルギ が 、上機嫌 で メニュー を 片手 に 店員 を 呼ぶ アクア を 気に しながら 、俺 に 悔しそうに 言う 。
「……あんな やり方 でも 、僕 の 負け は 負け だ 。 そして 何でも 言う 事 を 聞く と 言った 手前 、こんな 事 を 頼む のは 虫がいい のも 理解 している 。 ……だが 、頼む ! 魔剣 を 返して は くれない か ? あれ は 君 が 持って いて も 役 に は 立た ない 物 だ 。 君 が 使って も 、そこら の 剣 より は 斬れる 、その 程度 の 威力 しか 出 ない 。 ……どう だろう ? 剣 が 欲しい の なら 、店 で 一番 良い 剣 を 買って あげて も いい 。 ……返して は くれ ない か ? 本人 自ら 言って いる が 、また 随分 と 虫のいい 話 だ 。
いくら いらない 子 とはいえ 、アクア は 、一応 この 世界 へ の 移住 特典 として 俺 に くっついて きた おまけ な わけだ 。
それ は つまり 、俺 も ミツルギ の 持つ 魔剣 相当 の 特典 を 賭けた と いう 事 に なる 。
アクア が 魔 剣 に 相当 して いる の か と 言われれば 、黙る しか ない が 。
「私 を 勝手に 景品 に して おいて 、負けたら 良い 剣 を 買って あげる から 魔剣 返してって 、虫が良い とは 思わない の ? それとも 、私 の 価値 は お店 で 一番 高い 剣 と 同等 って 言いたい の ? 無礼者 、 無礼者 ! 仮にも 神様 を 賭け の 対象 に するって 何 考えて る んです か ? 顔 も 見 たく ない ので あっち へ 行って 。 ほら 早く 、あっち へ 行って ! メニュー 片手 に シッシ と 手 を 振る アクア の 言葉 に 、ミツルギ の 顔 が 青ざめた 。
まあ 、勝手に 話 を 進め られた 挙げ句 に これ で は アクア が 怒る の も 無理 は ない が 。
「 ま まま 、 待って ください アクア 様 ! 別に あなた を 安く 見て いた 訳 で は ……っ ! 慌てる ミツルギ に 、めぐみ ん が クイクイ と ミツルギ の 袖 を 引く 。
「……? なに か な 、お嬢ちゃん ……、ん ? ミツルギ の 注意 を 引いた めぐみ ん は 、そのまま 俺 を 指 で 差す 。
正確に は 、俺 の 腰 の 辺り を 。
「……まず 、この 男 が 既に 魔剣 を 持って いない 件 に ついて 」「!? 」 言われて 気づいた ミツルギ が 、「さ 、佐藤 和真 ! 魔剣 は !?ぼ ぼ ぼ 、僕 の 魔剣 は どこ へ やった !?」
顔 中 に 脂汗 を 浮かべて 俺 に 縋りつく 。
俺 は 一言 。
「 売った 」