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Fairy Tales, 牛に引かれて、善光寺参り

牛 に 引かれて 、善光 寺 参り

牛 に 引か れて 、 善光寺 参り

むかし むかし 、 布 引 山 ( ぬ のび きや ま ) と いう 山 の ふもと の ある 村 に 、 とても ケチ なお ばあさん が 住んで い ました 。 おばあ さん は 、 いつも 一人ぼっち でした が 、 それ を さびしい と 思った 事 は 一 度 も あり ませ ん 。 ( 誰 か と 仲良く したら 、 お 茶 や お 菓子 を 出して 、 わし が 損 を する 。 それ に 家 に あげれば 、 部屋 が 汚れる 。 だから 一 人 が いい ) さて 、 今日 は 村 の 近く の 善光寺 ( ぜん こうじ ) と いう お 寺 で 、 お祭り が ある 日 です 。 おばあ さん が 庭 で 白い 布 を 干して いる と 、 お祭り へ 行く 村人 たち が 声 を かけて 来 ました 。 「 おばあ さん 、 今日 は 善光寺 へ 行く 日 よ 」 「 ねえ 、 みんな と お参り し ましょう 」 でも おばあ さん は 返事 も し ないで 、 白い 布 を 干し 続けて い ました 。 「 やれやれ 、 やっぱり 駄目 か 」 村人 たち は 誘う の を あきらめて 、 行って しまい ました 。 その 後ろ姿 を 見 ながら 、 おばあ さん は 言い ました 。 「 寺 に 行って 金 を 使う なんて 、 もったいない ねえ 。 それ に わたし ゃあ 、 神 も 仏 も 大嫌い さ 。 おがんだ ところ で 、 腹 いっぱいに なる わけじゃ なし 、 お布施 ( ふせ ) を とら れて 大 損だ よ 」 する と その とき 、 どこ から 来た の か 、 おばあ さん の 目の前 に 大きな 牛 が 現れた のです 。 「 う ひ ゃ ー っ ! 」 おばあ さん が びっくり して 声 を 上げる と 、 その 声 に 驚いた 牛 が 、 おばあ さん の 干して いた 白い 布 を 角 に ひっかけて 、 かけ 出し ました 。 「 ああ 、 こら 、 待て ! 」 おばあ さん は 、 牛 を 追い かけ ます 。 牛 は 白い 布 を 角 に ひっかけた まま 、 どんどん 走って 行き ます 。 その 早い こと 、 菜の花 畑 を かけぬけて 、 桜 林 を かけぬけて 、 まるで 風 の ように 走り ます 。 そして 牛 は 善光寺 まで 来る と 、 門 を くぐって 境内 へ 走り 込み ました 。 その後 を 、 おばあ さん も 叫び ながら 走り 込み ました 。 「 こら ー ! 牛 ー ! わたし の 布 を 返せ ー ! 」 ところが 不思議な こと に 、 牛 の 姿 が 突然 消えて しまった のです 。 「 ああ 、 わたし の 布 が ・・・」 がっかり した おばあ さん は 、 その 場 へ 座り 込み ました 。 もう 疲れ 切って 、 へとへとです 。 すると どこ から か 、 やさしい 声 が 聞こえて 来 ました 。 それ は 、 お 経 を 唱える 声 です 。 その 声 は 、 おばあ さん を やさしく 包み 込み ました 。 それ は まるで 、 春 の 光 が 体 の 奥 から ゆっくり と 広がって 行く ようです 。 「 おや 、 こんなに いい 気持ち は 初めて だ 。 心 が あたたかい よ 」 おばあ さん は 、 目 を 閉じ ました 。 すると おばあ さん の 目 から 、 涙 が どんどん あふれ ました 。 その 涙 は 、 おばあ さん の 心 を きれいに して いく ようでした 。 やがて 、 お 経 が 終わる 頃 に は 涙 も 止まり 、 おばあ さん の 心 は すっきり と 晴れて い ました 。 おばあ さん は 、 生まれて 初めて 手 を 合わせ ました 。 「 きっと 仏さま が 、 わし を ここ へ 連れて 来て くださった んじゃ 」 それ から と いう もの 、 おばあ さん は 村人 たち に 、 やさしく する ように 努め ました 。 出来る 手伝い が あれば 、 自分 から 進んで 手 を 貸し ました 。 そう すれば する ほど 、 心 が あたたかく なる の を おばあ さん は 知った のです 。 おばあ さん は 、 もう 一人ぼっち で は あり ませ ん 。 いつも 村人 たち に 囲ま れる 、 心 やさしい おばあ さん に なった のです 。 さて 、 その こと が あって から 、 布 引 山 に は 白い すじ が 見 られる ように なり ました 。 それ は 、 おばあ さん の 白い 布 を ひっかけて 走って 行った 牛 が 、 白い 布 を 山 に 残して 、 それ が そのまま 白い 岩 に なった のだ と 言わ れて い ます 。

おしまい

牛 に 引かれて 、善光 寺 参り うし||ひか れて|よしみつ|てら|まいり Driven by oxen to Zenkoji Temple

牛 に 引か れて 、 善光寺 参り うし||ひか||よしみつ てら|まいり Driven by oxen to Zenkoji Temple

むかし むかし 、 布 引 山 ( ぬ のび きや ま ) と いう 山 の ふもと の ある 村 に 、 とても ケチ なお ばあさん が 住んで い ました 。 ||ぬの|ひ|やま|||||||やま|||||むら|||||||すんで|| Once upon a time, a very stingy old lady lived in a village at the foot of a mountain called Nunobikiyama. おばあ さん は 、 いつも 一人ぼっち でした が 、 それ を さびしい と 思った 事 は 一 度 も あり ませ ん 。 ||||ひと り ぼ っち|||||||おもった|こと||ひと|たび|||| My aunt was always alone, but I never thought I was lonely. ( 誰 か と 仲良く したら 、 お 茶 や お 菓子 を 出して 、 わし が 損 を する 。 だれ|||なかよく|||ちゃ|||かし||だして|||そん|| (If I get along with someone, I will serve tea and sweets and I will lose. それ に 家 に あげれば 、 部屋 が 汚れる 。 ||いえ|||へや||けがれる And if you give it home, the room will get dirty. だから 一 人 が いい )   さて 、 今日 は 村 の 近く の 善光寺 ( ぜん こうじ ) と いう お 寺 で 、 お祭り が ある 日 です 。 |ひと|じん||||きょう||むら||ちかく||よしみつ てら||||||てら||おまつり|||ひ| That's why one person is good.) Well, today is a day when there is a festival at a temple called Zenkoji near the village. おばあ さん が 庭 で 白い 布 を 干して いる と 、 お祭り へ 行く 村人 たち が 声 を かけて 来 ました 。 |||にわ||しろい|ぬの||ほして|||おまつり||いく|むらびと|||こえ|||らい| As the aunt was drying the white cloth in the garden, the villagers who went to the festival called out. 「 おばあ さん 、 今日 は 善光寺 へ 行く 日 よ 」 「 ねえ 、 みんな と お参り し ましょう 」   でも おばあ さん は 返事 も し ないで 、 白い 布 を 干し 続けて い ました 。 ||きょう||よしみつ てら||いく|ひ|||||おまいり|||||||へんじ||||しろい|ぬの||ほし|つづけて|| "Grandma, today is the day to go to Zenkoji." "Hey, let's visit with everyone." But she didn't reply and kept drying the white cloth. 「 やれやれ 、 やっぱり 駄目 か 」   村人 たち は 誘う の を あきらめて 、 行って しまい ました 。 ||だめ||むらびと|||さそう||||おこなって|| "Oh my god, isn't it?" The villagers gave up on inviting and went. その 後ろ姿 を 見 ながら 、 おばあ さん は 言い ました 。 |うしろすがた||み|||||いい| Looking behind him, the aunt said. 「 寺 に 行って 金 を 使う なんて 、 もったいない ねえ 。 てら||おこなって|きむ||つかう||| "It's a waste to go to a temple and spend money. それ に わたし ゃあ 、 神 も 仏 も 大嫌い さ 。 ||||かみ||ふつ||だいきらい| Besides, I hate God and Buddha. おがんだ ところ で 、 腹 いっぱいに なる わけじゃ なし 、 お布施 ( ふせ ) を とら れて 大 損だ よ 」   する と その とき 、 どこ から 来た の か 、 おばあ さん の 目の前 に 大きな 牛 が 現れた のです 。 |||はら|||||おふせ|||||だい|そんだ||||||||きた||||||めのまえ||おおきな|うし||あらわれた| By the way, I'm not full, and it's a big loss to catch the donation. "At that time, I wondered where I came from, a big cow in front of my aunt. Has appeared. 「 う ひ ゃ ー っ ! |||-| "Uhya! 」   おばあ さん が びっくり して 声 を 上げる と 、 その 声 に 驚いた 牛 が 、 おばあ さん の 干して いた 白い 布 を 角 に ひっかけて 、 かけ 出し ました 。 |||||こえ||あげる|||こえ||おどろいた|うし|||||ほして||しろい|ぬの||かど||||だし| When the aunt was surprised and raised her voice, the cow, surprised by the voice, hung her dried white cloth on the corner and spit it out. 「 ああ 、 こら 、 待て ! ||まて 」   おばあ さん は 、 牛 を 追い かけ ます 。 |||うし||おい|| The aunt chases the cow. 牛 は 白い 布 を 角 に ひっかけた まま 、 どんどん 走って 行き ます 。 うし||しろい|ぬの||かど|||||はしって|いき| その 早い こと 、 菜の花 畑 を かけぬけて 、 桜 林 を かけぬけて 、 まるで 風 の ように 走り ます 。 |はやい||なのはな|はたけ|||さくら|りん||||かぜ|||はしり| そして 牛 は 善光寺 まで 来る と 、 門 を くぐって 境内 へ 走り 込み ました 。 |うし||よしみつ てら||くる||もん|||けいだい||はしり|こみ| When the cow came to Zenkoji, he passed through the gate and ran into the precincts. その後 を 、 おばあ さん も 叫び ながら 走り 込み ました 。 そのご|||||さけび||はしり|こみ| 「 こら ー ! |- 牛 ー ! うし|- わたし の 布 を 返せ ー ! ||ぬの||かえせ|- 」   ところが 不思議な こと に 、 牛 の 姿 が 突然 消えて しまった のです 。 |ふしぎな|||うし||すがた||とつぜん|きえて|| 「 ああ 、 わたし の 布 が ・・・」   がっかり した おばあ さん は 、 その 場 へ 座り 込み ました 。 |||ぬの||||||||じょう||すわり|こみ| もう 疲れ 切って 、 へとへとです 。 |つかれ|きって| すると どこ から か 、 やさしい 声 が 聞こえて 来 ました 。 |||||こえ||きこえて|らい| それ は 、 お 経 を 唱える 声 です 。 |||へ||となえる|こえ| その 声 は 、 おばあ さん を やさしく 包み 込み ました 。 |こえ||||||つつみ|こみ| それ は まるで 、 春 の 光 が 体 の 奥 から ゆっくり と 広がって 行く ようです 。 |||はる||ひかり||からだ||おく||||ひろがって|いく| It's as if the spring light slowly spreads from the depths of your body. 「 おや 、 こんなに いい 気持ち は 初めて だ 。 |||きもち||はじめて| "Oh, this is the first time I've had such a good feeling. 心 が あたたかい よ 」   おばあ さん は 、 目 を 閉じ ました 。 こころ|||||||め||とじ| My heart is warm. "The aunt closed her eyes. すると おばあ さん の 目 から 、 涙 が どんどん あふれ ました 。 ||||め||なみだ|||| その 涙 は 、 おばあ さん の 心 を きれいに して いく ようでした 。 |なみだ|||||こころ||||| The tears seemed to cleanse the aunt's heart. やがて 、 お 経 が 終わる 頃 に は 涙 も 止まり 、 おばあ さん の 心 は すっきり と 晴れて い ました 。 ||へ||おわる|ころ|||なみだ||とまり||||こころ||||はれて|| おばあ さん は 、 生まれて 初めて 手 を 合わせ ました 。 |||うまれて|はじめて|て||あわせ| The aunt joined hands for the first time in her life. 「 きっと 仏さま が 、 わし を ここ へ 連れて 来て くださった んじゃ 」   それ から と いう もの 、 おばあ さん は 村人 たち に 、 やさしく する ように 努め ました 。 |ふつ さま||||||つれて|きて|||||||||||むらびと||||||つとめ| "I'm sure the Buddha brought me here." Since then, the aunt has endeavored to be kind to the villagers. 出来る 手伝い が あれば 、 自分 から 進んで 手 を 貸し ました 。 できる|てつだい|||じぶん||すすんで|て||かし| そう すれば する ほど 、 心 が あたたかく なる の を おばあ さん は 知った のです 。 ||||こころ|||||||||しった| おばあ さん は 、 もう 一人ぼっち で は あり ませ ん 。 ||||ひと り ぼ っち||||| いつも 村人 たち に 囲ま れる 、 心 やさしい おばあ さん に なった のです 。 |むらびと|||かこま||こころ|||||| さて 、 その こと が あって から 、 布 引 山 に は 白い すじ が 見 られる ように なり ました 。 ||||||ぬの|ひ|やま|||しろい|||み|||| Now, since that happened, white streaks can be seen on Mt. Nunobiki. それ は 、 おばあ さん の 白い 布 を ひっかけて 走って 行った 牛 が 、 白い 布 を 山 に 残して 、 それ が そのまま 白い 岩 に なった のだ と 言わ れて い ます 。 |||||しろい|ぬの|||はしって|おこなった|うし||しろい|ぬの||やま||のこして||||しろい|いわ|||||いわ||| It is said that the cow that ran on the white cloth of the aunt left the white cloth on the mountain, and it became a white rock as it was.

おしまい