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ぐらんぶる, Grand Blue Episode 12

( 梓 ( あずさ ) ) う ~ ん 到着 っと

( 愛 菜 ( あい な ) ) ここ が 宮古 島 ( み や こじ ま )

( 千 紗 ( ちさ ) ) 結構 遠かった ね ( シャッター 音 )

( 奈々 華 ( な なか ) ) 県 内 で 飛行機 に 乗る なんて 新鮮 よ ね

( 伊 織 ( いおり ) ) 本島 より 台湾 の ほう が 近い らしい な

( 耕平 ( こうへい ) ) そりゃ 遠い わけ だ

( 伊 織 ) すみません ( 耕平 ) つい 無 意識 で

今 から 潜る のに お 酒 は ダメ よ

2 人 と も すっかり NPaB ( パブ ) に 染まった ねえ

( クラクション ) ( 一同 ) ん ?

( 東 ( あ ず ま ) ) お ー い お前 ら ( 横手 ( よこて ) ) 無事 着 い た みたい だ な

わざわざ 来 て もらって すみません

いい って こと よ

俺 たち は 昨日 の 晩 に 着 い て た から な

( 伊 織 ) ずいぶん 早い です ね

( 東 ) 朝 から 潜る ん だ

( 横手 ) 前日 入り し と か ない と

( 東 ) まあ その あと の オトーリ の ほう が 楽しみ だ が

( 耕平 ・ 伊 織 ) オトーリ ?

宮 古式 の 飲み 方 だ そう だ

( 横手 ) 聞い て ない の か ? 今回 の 合宿 の 目的 の 8 割 は ―

オトーリ な ん だ ぞ ( 耕平 ・ 伊 織 ) あっ !

あれ か !

そう いえ ば ネット で うわさ を 見かけ た ん だ が

“ 宮古 人 ( みやこ ん ち ゅ ) お 断り ” なんて 看板 を 出し てる 店 が ある と か

( 伊 織 ) オトーリ って やつ が すご すぎ て です か ?

さすが に それ は 都市 伝説 だ ろ

( 横手 ) そんな ひで え 飲み 方 する やつ が いる もんか

( 伊 織 ・ 耕平 ) です よ ね

あんた ら ゆうべ 何 やった ん です か ! ?

まあ それ は それ と し て だ

いよいよ ダイバー デビュー だ な

( 伊 織 ) ああ … それ な ん です けど 実は …

こいつ 昨日 熱 出し て 寝込み まし て

マジ か

じゃあ ライセンス 取れ なかった の か

( 伊 織 ) お 恥ずかしい …

ちょっと 楽しみ に し すぎ ちゃ い まし て

( 東 ) なん だ そりゃ ( 横手 ) 遠足 で 熱 出す 子ども か

な の で 俺 は 一緒に 潜 れ ない ん です よ

( 東 ) そう か ( 横手 ) そりゃ 残念 だ な

おお ~ ! すげ え スピード !

風 が す っ ごく 気持ち いい よ ね !

ん ? なん だ ? ( 愛 菜 ) ん っ …

か … 顔 近い から !

フッ … 初心 者 が はしゃぎ や がって

ああ ん ? て め え の は 聞こえ てっ ぞ !

て め え だって まだ 2 回 目 だ ろ う が !

なん なら 初心 者 君 に 船上 の マナー でも 教え て やろ う か

やめ なさい ! ほか に も お 客 さん いる ん だ から

それでは 皆さん ミーティング 始め ます よ

( 一同 ) う お ~ っす

と いう 感じ の ポイント です

深度 は 17 メートル

潜水 時間 は 40 分 を 予定 し て い ます

それ じゃ 皆さん 準備 を お 願い し ます

( 一同 ) う お ~ っす

は いはい ! 更衣 室 で 着替え ま しょ う ね !

お前 は どう する ん だ ? ( 伊 織 ) 何 が だ ?

深度 17 メートル だ と ライセンス が ない と …

それ なら 大丈夫 だ

1 ~ 2 本 目 は 体験 ダイビング に まぜ て もらう こと に なった

3 本 目 は どう する ん だ ?

みんな 3 本 潜る 予定 みたい だ けど

俺 は 船 の 上 で 待機 だ な

私 も そっち に まぜ て もら お う かな …

( 伊 織 ) は ? なんで だ ?

だって うまく 潜 れる か 自信 ない し …

何 を バカ な こと を

先輩 たち も フォロー し て くれる し ―

こいつ だって いる だ ろ ?

こんな きれい な 海 な ん だ から 行 ける ところ まで 行って こい よ

うん …

( インストラクター ) 体験 ダイビング の 方 ―

集まって ください

おっと じゃあ そっち は そっち で 楽し ん で こい よ

( 奈々 華 ) ゆっくり と 落ち着 い て 耳 抜き し ながら ね

( 愛 菜 ・ 耕平 ) 分かり まし た

( 一同 ) ん ん ~ !

ウミガメ が 近く まで 来 て くれ た な

すごかった です よ ね !

親 子連れ と は つい て た ねえ

2 次元 の よう な すばらし さ だった …

伊 織 の とこ から は 見え なかった か ?

残念 ながら

写真 なら 撮った ぞ

ほれ こんな 感じ だ ( 伊 織 ) お っ

( 伊 織 ) おお ! でき れ ば 近く で 見 たかった です ね

なあ に ライセンス を 取れ ば また チャンス は ある さ

次 は 頑張れ よ 後輩

お前 に 言わ れる と 異様 に 腹 が 立つ な

( 話し声 )

お茶 取って き ます

ハァ …

( 千 紗 ) あっ

( 千 紗 ) ああ …

ここ 水族 館 に 似 て …

次 は もっと 近く で 見 て み た いか な

( 千 紗 ) あ …

( 千 紗 ) あそこ から じゃ 遠い よ ね

( 耳 が 鳴る 音 )

すごい 幻想 的 で し た

あれ は カメラ が 欲しく なり ます ね

光 の さし 方 が いい 時間 帯 だった から な

なかなか 見 られる もん じゃ ない ぞ

あれ ? 伊 織 は ?

デッキ で 休む と か 言って た な

ふう ん そ っか …

今日 の 伊 織 は ずいぶん おとなしい ねえ

確か に

具合 でも 悪い の かも しれ ん な

お 姉ちゃん

どう かし た ? 千 紗 ちゃん

私 3 本 目 は やめ とく

ちょっと 耳 やっちゃ っ て …

( 千 紗 ) あ … あの ね 伊 織

みんな と 潜 れ ない の は 残念 だ けど ―

これ が 最後 って わけ じゃ ない から

明日 は 体験 でも 行 ける 浅 め の ポイント に も 行く らしい し

そ … そう そう この 前 の バイト で ―

水族 館 の 入場 券 もらった から よかったら …

( 伊 織 ) 千 紗 ( 千 紗 ) えっ …

( 伊 織 ) 船 って 結構 揺れる の な

( 千 紗 ) は ? ( 伊 織 ) う う っ …

忠告 どおり 酔い 止め 飲 ん で おけ ば よかった

あと 潜る 前 の 水面 待機

あれ も かなり 揺れ て キツ い な

( 千 紗 ) 伊 織 … ( 伊 織 ) なん だ ?

もし かして 酔って た だけ ?

( 伊 織 ) だけ と は なん だ 結構 つらい ん だ ぞ

( 千 紗 ) まったく … ( 伊 織 ) 悪い な

しかし まあ あれ だ な 千 紗 ( 千 紗 ) ん ?

ハァ …

お前 いい 女 だ な

は あ ? 何 言って ん の ? ( 伊 織 ) フッ …

1 人 で 残さ れる 俺 に 気 ぃ 使って くれ て た ん だ ろ ?

ん … 別に そう いう わけ じゃ

大丈夫 だ って 千 紗

俺 は この 程度 で ダイビング が 嫌い に なったり し ない から さ

( 千 紗 ) そう

すごい よ な ダイビング

海 の 中 だけ じゃ なく て 船 まで 楽しい と は 思わ なかった

( 千 紗 ) 船 が ?

さっき この ポイント に 移動 し て くる とき に 思った ん だ よ

海 の 中 で 見 た もの に つい て 話し た り

ボート の 上 で みんな で 昼 飯 食ったり

潮風 と 日光 を 浴び ながら 移動 し たり …

これ って 最高 に 気持ち いい よ な

うん …

( 伊 織 ) いつも 騒々しい 先輩 たち で すら あれ だ もん な

( 千 紗 ) 日光 浴 中 の 猫 みたい だ よ ね

体験 ダイビング に なった の は 残念 だ けど ―

また 来 たい と 思った よ ( 千 紗 ) そ っか

お前 も 3 本 目 潜 れ なかった ん だ から ―

リベンジ に 来 たい だ ろ う ?

まあ そう だ けど …

伊 織 の おごり なら

俺 の 懐 事情 知って て よく 言 える な

まっ 宝くじ でも 当たったら 連れ て き て やる よ

( 千 紗 ) ん … 期待 し ない で 待って る

では 皆さん 以上 で ボート ダイビング は 終了 です

陸 に 帰り ま しょ う ! ( 一同 ) う お ~ っす !

( 時田 ) みんな 聞い て くれ

宮古 島 に 来 た 理由 の 8 割 を 占める オトーリ 体験 だ が …

予定 し て い た 店 が なぜ か 臨時 休業 に なった ため ―

断念 する こと に なった

( 部員 たち の 悲鳴 )

オトーリ って エンドレス 飲み の こと だ よ ね ?

ああ

終わり の ない 世界 線 から 逃れ られ た か

いや あ これ で 平和 な 宮古 島 の 夜 が …

( 時田 ) だ が せっかく 宮古 島 まで 来 た ん だ

せめて 俺 たち なり の オトーリ を やって みよ う じゃ ない か !

( 部員 たち ) う お おお !

( 耕平 ・ 伊 織 ) グッ …

( 時田 ) おいおい そう はしゃぐ な よ 1 年 坊

さあ 始めよ う か …

俺 たち なり の オトーリ って な ん です か ! ?

まあ そう 焦る な

今 から 説明 し て やる

( 時田 ) 今回 は 同じ かめ の 酒 を 飲 も う と 思う

( 寿 ) せっかく の 合宿 だ から な

( 伊 織 ) “ 同じ 釜 の 飯 ” みたい な もん です ね

ところが だ

全員 の 好み が 一致 する 酒 って の は 意外 と 難しい

そりゃ そう です ね

( 時田 ) だ が ここ で みんな の 感想 が 異なる の は 寂しい だ ろ う

それ は そう かも しれ ませ ん ね

合宿 の 思い出 の 酒 です し

( 寿 ) だ から 俺 たち は 考え た ん だ

( 寿 ・ 時田 ) ならば 公平 に なる よう ―

全員 が キチ い 酒 に し たら いい と !

( 伊 織 ・ 耕平 ) 公平 の 取り 方 おかしく ない です か ! ?

( 時田 ) で 今 から この かめ を 回し て ―

好き な 酒 を 注 い で もらう わけ だ が

その とき なんでも いい から ひと言 口上 を 述べ て くれ

口上 ?

オトーリ は 何 か ひと言 述べ て やる もの らしい

“ 島 と 海 の 美し さ に ささげ ます ” と か な

なるほど

まず は 俺 たち が 少し 真面目 に 話 を さ せ て もら お う

出身 地 が バラバラ の 俺 たち が

こう し て 同じ 時 に 同じ 場所 に 集い

同じ 船 に 乗り 同じ かめ の 酒 を 飲 め る こと を うれしく 思う

この 場 に いる 全員 が 同好 の 士 で あり 仲間 だ

いずれ それぞれ の 道 は 分かれよ う と も

共に 過ごし た 時間 は なく なら ない

どう か 皆 の 人生 に おける 青春 の 思い出 と し て

今日 と いう 日 を 忘れ ない で ほしい !

( 部員 たち ) う お おお !

( 伊 織 ) アホ か ! ( 耕平 ) 何 が 青春 の 思い出 だ !

( 伊 織 ) 思い出 以前 に 記憶 すら 残す 気 ない だ ろ !

俺 お前 ら と 過ごし た 日々 を 絶対 忘れ ねえ から な !

なら なぜ それ を 注ぐ ! ?

本当 に 覚え て おく 気 が ある の か ! ?

ほれ 東

おう

ん …

( 横手 ) どう し た 東

いや 俺 化学 の 勉強 ばっ か やって き た から ―

こう いう とき 気 の 利 い た こと が でき なく て さ

だから せめて 俺 の できる こと で …

( 耕平 ・ 伊 織 ) 入れる な ~ !

ハハハ 冗談 だ

こんな もん 混ぜ たら 度数 下 がっち まう ぜ

消毒 用 アルコール より キツ い だ と ! ?

( 伊 織 ) これ 絶対 飲み物 じゃ ねえ !

( 伊 織 ) こんな もん で 乾杯 し たら 命 の 保証 は ない

( 耕平 ) かく なる 上 は …

( 伊 織 ) 何 食わ ぬ 顔 で 水 でも 入れ て …

( 耕平 ) 度数 を 安全 圏 まで 下げる

( 東 ) ほら お前 ら も

( 耕平 ) はい ! ( 伊 織 ) 分かり まし た

( 伊 織 ) あ …

目 が ! 目 が ! ( 横手 ) グフッ !

だ 大丈夫 です か ! ?

ああ 大丈夫 だ

( 東 ) おいおい 何 やって ん だ

すみません … ( 横手 ) なに 気 に する な

( 耕平 ) 怒ら ない ん です か ?

この くらい で キレ る よう な ガキ は NPaB に は い ねえ よ

先輩 …

じゃ 俺 の も 入れ ます ね

( 東 ) ん っ ! おう コラ 伊 織 !

ふざけ た まね して ん じゃ ねえ ぞ

ひじ 打ち は OK な の に ?

キレ る ポイント おかしい だ ろ

( 伊 織 ) そ それ なら せめて

これ で なんとか

( 東 ) う ー む ( 横手 ) まあ ギリギリ 認めよ う

待て 待て お前 ら

その 前 に 何 か ひと言 だ ろ う

( 耕平 ) ビクッ ! ( 伊 織 ) ああ そう いえ ば …

( 伊 織 ) どう し た ? 耕平

口上 が 思いつか ん

なん だ こう いう の 苦手 な の か

( 耕平 ) どう し たら い い ん だ …

( 伊 織 ) うーん … 改めて 自己 紹介 でも し たら どう だ ?

なるほど ! じゃあ ―

名前 と 趣味 と 座右の銘 あたり でも 言って おく か

( 伊 織 ) それ で 十 分 だ ろ

ん じゃ 1 年 ども

口上 を 述べ て くれ

はい

名前 趣味 座右の銘 名前 趣味 座右の銘 …

( せきばらい ) え ~

俺 は この サークル の おかげ で ずっと 嫌い だった …

今村 ( いま むら ) 耕平 ! ( 伊 織 ) の 魅力 に 気付き まし た

最初 は 流さ れ て 始め た … ( 耕平 ) アニメ と ゲーム !

も 今 で は いい もの だ と 思って い ます

これ から は 一層 努力 し て 自分 から …

( 女声 ) 耕平 お にいちゃん 結婚 し て

と 言 える よう 頑張り たい と …

ざ けん な コラァ ! ( 耕平 ) ご ふ っ !

て め え 何 し や がる !

それ は こっち の セリフ だ !

なかなか いい スピーチ だった な

まさか 2 人 の 距離 が 縮 ん で いく 経緯 を 語る と は

( 梓 ・ 奈々 華 ) うん うん ( 愛 菜 ・ 千 紗 ) う わ あ …

( 時田 ) さて 全員 酒 は ある な ?

ここ まで たっぷり 注が ん でも …

見ろ 北原 正しい オトーリ の 作法 が 載って る ぞ

なん だ と ! ? って こと は これ を 見せ れ ば …

この 飲み 方 から 解放 さ れる !

先輩 見 て ください ( 寿 ・ 時田 ) ん ?

( 伊 織 ) 宮古 島 特有 オトーリ と は

親 に なった 人 が 口上 を 述べ て 飲み

( 耕平 ) その 後 全員 が 順番 に 飲み

( 伊 織 ) 最後 に 親 が 再び 飲み

( 耕平 ) 親 が 後 口上 を 述べ て 次 の 親 に 交代

( 伊 織 ) これ を 人 数 分 繰り返す

なるほど ( 寿 ) と いう こと は …

最低 12 回 は 乾杯 する 必要 が ある なあ

そう なる と 酒 が 足ら ん な

この 辺 の も 全部 入れる か

( 耕平 ) こう なる と は … 予想外 だった …

まあ いい 強い 酒 は 飲み 慣れ て いる !

確か に ! それ より 今 大事 な の は …

( 伊 織 ) 酒 を 飲 ん でも 飲ま れ ない と いう 強い 精神 力 !

( 伊 織 ・ 耕平 ) ウ エ ~ イ !

( 東 ) いい ぞ ! お前 ら ! ( 横手 ) さすが 俺 たち の 後輩 だ !

あっという間 に 見慣れ た 光景 に …

( 千 紗 ) ハァ … ( 奈々 華 ) みんな 楽し そう ねえ

落ち着く ねえ

( 時田 ) ん ? ( 寿 ) どう し た ?

酒 が 切れ た ( 伊 織 ) もう です か ?

そりゃ あんな 飲み 方 し て たら ね …

( 時田 ) じゃあ 買い出し 頼む ぞ

( 愛 菜 ) ハァ … 分かり まし た

すま ん な ほか は みんな 酒 入って て な

1 人 じゃ 大変 だ から 手伝って よ

( 伊 織 ) ん ? ああ そう だ よ な

ちょっと 待って 何 考え てる の ?

ん ? おお 悪い 悪い つい うっかり

行か ない の か ?

シートベルト を しろ って 意味 じゃ ない !

( 愛 菜 ) 初めて 訪れ た 南 の 島 で 過ごす 夜

高い 空 と 広い 海 は 最高 の 開放 感

だから な の か な …

この バカ が 裸 で 外 に 出 ちゃ った の は

本当 に 信じ られ ない !

つい うっかり だった ん だ

そう 怒る な よ

どう し た ?

こいつ この 格好 で 車 から 降り た ん です よ !

あまり に 暖かかった んで

ふむ 道理 だ な

リゾート 地 ならでは の 開放 感 って やつ か

よく ある こと だ

どう し て 全員 伊 織 に 賛同 する の ! ?

( 伊 織 ) だ が ケバ 子 よく 考え て くれ

何 よ !

( 伊 織 ) 南 の 島 満天 の 星 男 と 2 人 で ドライブ

これ こそ お前 が 言う 青春 じゃ ない か !

( 愛 菜 ) 相手 が 半 裸 の 変態 じゃ なけ れ ば ね

そう か すま ん ( 愛 菜 ) 分かって もら え た ?

だが いくら 俺 でも 全裸 と いう の は …

脱ぎ 方 が 足りない って 意味 じゃ ない から !

そもそも 飲む とき も 脱ぐ 必要 ない でしょ !

何 言って る の か 分から ない って 顔 を し な ー い !

( 梓 ) まあまあ これ でも 飲 ん で 落ち着き な よ

( 愛 菜 ) まったく … ( 梓 ) あっ …

そっち は 私 の …

( グラス が 落ちる 音 ) ( 愛 菜 ) あっ …

( 愛 菜 ) は に ゃ … ( 梓 ) ありゃ

( 伊 織 ) それ 何 が 入って た ん です ?

( 時田 ) さっき の オトーリ の 残り だ な

( 梓 ) 一応 2 倍 に 薄め た ん だ けど ねえ

( 耕平 ) それ でも 30 度 以上 は ある ん です が …

でも これ は これ で

静か に なって いい かも な ( 愛 菜 ) あ …

なん だ ( 耕平 ) 起き た の か

は あ …

( 愛 菜 ) ねえ 伊 織 ( 伊 織 ) ん ? どう し た

( 愛 菜 ) 伊 織 って さ 鈍い よ ね

なん だ いきなり 俺 の どこ が 鈍い ん だ よ

( 愛 菜 ) 鈍い よ ! だって 私 の アピール に ―

全然 気付 い て くれ ない ん だ もん

( 耕平 ) ブーッ ! ( 伊 織 ) は あ ?

一体 なんの 話 だ

( 愛 菜 ) 私 思った の

伊 織 は 鈍い から 言って も 伝わら ない

行動 で 示す しか ない って ( 伊 織 ) ん …

ケバ 子 まさか その 先 は トゥルー エンド …

私 もう 我慢 でき ない !

いくら 言って も 伝わら ない なら ―

いっそ … ( 伊 織 ) う ぐ っ

じっくり 見 とっちゃ る けん 脱ぎ ん しゃい

( 耕平 ) ああ 気持ち って そっち か …

いや そう 言わ れる と なんか …

( 愛 菜 ) ほうほう そう か そう か

なら うち が … 脱 が し ちゃ る !

ま … 待て ! 落ち着け !

次 は 耕平 あんた ばい ! ( 耕平 ) なに ! ?

( カラス の 鳴き声 )

( 伊 織 ) ヤバ かった な

( 耕平 ) たった 1 杯 で あそこ まで ひょう変 する と は …

そもそも お前 が 裸 で 車 から 降り なけ れ ば !

( 伊 織 ) なら お前 が 買い出し に 行け ば よかった だ ろ !

( 愛 菜 ) グルル … そっち か ~ !

( 伊 織 ・ 耕平 ) ヤベ え !

( 伊 織 ) フゥ … ( 耕平 ) やれやれ

おのれ … テレビ の 電波 が 入ら ん

どうせ 録画 し て あん だ ろ ?

貴 様 リアルタイム の 重要 性 を 知ら ん の か

知ら ん

( 耕平 ) しかし 改めて 考える と アレ だ

( 伊 織 ) ん ?

( 耕平 ) まさか この 俺 が こんな サークル に 入る と は な

お前 に は よく 似合って る と 思う が な

ケンカ 売って る の か コラ

そもそも 俺 は お前 に だまさ れ て 入った ん だ !

むっ … “ だまし た ” は 人 聞き が 悪い な

まさか 違う と でも 言う 気 か ?

( 伊 織 ) 違う ( 耕平 ) いけ しゃ あし ゃあ と …

( 伊 織 ) だって お前 の 希望 は かなった じゃ ない か

( 耕平 ) どこ が ! ? ( 伊 織 ) ほら 言って た だ ろ

“ 大学 に 来 たら 夢 の よう な 生活 が ― ”

“ 待って る と 思って た ” って ( 耕平 ) あ …

この 生活 も ある 意味 夢 みたい な もん だ ろ ?

( 耕平 ) あ …

フッ … ああ そう だ な

夢 と 言って も 悪夢 だ が な ( 伊 織 ) 違いない

( 愛 菜 ) ええ い 往生 際 の 悪 か !

( 伊 織 ・ 耕平 ) イヤー !

( 千 紗 ) ウフッ ( 梓 ) ん ?

ち ー ちゃん どう し た の ? それ

コンビニ で プリント し て …

へえ きれい に 撮れ てる わ ね

画 質 は きれい な ん だ けど …

ひどい ギャップ が … ( 梓 ) ウフッ

( 奈々 華 ) 私 は 両方 と も 好き よ

( 梓 ) これ こそ ウチ って 感じ だ よ ね

♪ ~

~ ♪

何 やって ん だ か


( 梓 ( あずさ ) ) う ~ ん 到着 っと

( 愛 菜 ( あい な ) ) ここ が 宮古 島 ( み や こじ ま )

( 千 紗 ( ちさ ) ) 結構 遠かった ね ( シャッター 音 )

( 奈々 華 ( な なか ) ) 県 内 で 飛行機 に 乗る なんて 新鮮 よ ね

( 伊 織 ( いおり ) ) 本島 より 台湾 の ほう が 近い らしい な

( 耕平 ( こうへい ) ) そりゃ 遠い わけ だ

( 伊 織 ) すみません ( 耕平 ) つい 無 意識 で

今 から 潜る のに お 酒 は ダメ よ

2 人 と も すっかり \ NPaB ( パブ ) に 染まった ねえ

( クラクション ) ( 一同 ) ん ?

( 東 ( あ ず ま ) ) お ー い お前 ら ( 横手 ( よこて ) ) 無事 着 い た みたい だ な

わざわざ 来 て もらって すみません

いい って こと よ

俺 たち は 昨日 の 晩 に 着 い て た から な

( 伊 織 ) ずいぶん 早い です ね

( 東 ) 朝 から 潜る ん だ

( 横手 ) 前日 入り し と か ない と

( 東 ) まあ その あと の オトーリ の ほう が 楽しみ だ が

( 耕平 ・ 伊 織 ) オトーリ ?

宮 古式 の 飲み 方 だ そう だ

( 横手 ) 聞い て ない の か ? 今回 の 合宿 の 目的 の 8 割 は ―

オトーリ な ん だ ぞ ( 耕平 ・ 伊 織 ) あっ !

あれ か !

そう いえ ば ネット で うわさ を 見かけ た ん だ が

“ 宮古 人 ( みやこ ん ち ゅ ) お 断り ” なんて 看板 を 出し てる 店 が ある と か

( 伊 織 ) オトーリ って やつ が すご すぎ て です か ?

さすが に それ は 都市 伝説 だ ろ

( 横手 ) そんな ひで え 飲み 方 する やつ が いる もんか

( 伊 織 ・ 耕平 ) です よ ね

あんた ら ゆうべ 何 やった ん です か ! ?

まあ それ は それ と し て だ

いよいよ ダイバー デビュー だ な

( 伊 織 ) ああ … それ な ん です けど 実は …

こいつ 昨日 熱 出し て 寝込み まし て

マジ か

じゃあ ライセンス 取れ なかった の か

( 伊 織 ) お 恥ずかしい …

ちょっと 楽しみ に し すぎ ちゃ い まし て

( 東 ) なん だ そりゃ ( 横手 ) 遠足 で 熱 出す 子ども か

な の で 俺 は 一緒に 潜 れ ない ん です よ

( 東 ) そう か ( 横手 ) そりゃ 残念 だ な

おお ~ ! すげ え スピード !

風 が す っ ごく 気持ち いい よ ね !

ん ? なん だ ? ( 愛 菜 ) ん っ …

か … 顔 近い から !

フッ … 初心 者 が はしゃぎ や がって

ああ ん ? て め え の は 聞こえ てっ ぞ !

て め え だって まだ 2 回 目 だ ろ う が !

なん なら 初心 者 君 に 船上 の マナー でも 教え て やろ う か

やめ なさい ! ほか に も お 客 さん いる ん だ から

それでは 皆さん ミーティング 始め ます よ

( 一同 ) う お ~ っす

と いう 感じ の ポイント です

深度 は 17 メートル

潜水 時間 は 40 分 を 予定 し て い ます

それ じゃ 皆さん 準備 を お 願い し ます

( 一同 ) う お ~ っす

は いはい ! 更衣 室 で 着替え ま しょ う ね !

お前 は どう する ん だ ? ( 伊 織 ) 何 が だ ?

深度 17 メートル だ と ライセンス が ない と …

それ なら 大丈夫 だ

1 ~ 2 本 目 は 体験 ダイビング に まぜ て もらう こと に なった

3 本 目 は どう する ん だ ?

みんな 3 本 潜る 予定 みたい だ けど

俺 は 船 の 上 で 待機 だ な

私 も そっち に まぜ て もら お う かな …

( 伊 織 ) は ? なんで だ ?

だって うまく 潜 れる か 自信 ない し …

何 を バカ な こと を

先輩 たち も フォロー し て くれる し ―

こいつ だって いる だ ろ ?

こんな きれい な 海 な ん だ から 行 ける ところ まで 行って こい よ

うん …

( インストラクター ) 体験 ダイビング の 方 ―

集まって ください

おっと じゃあ そっち は そっち で 楽し ん で こい よ

( 奈々 華 ) ゆっくり と 落ち着 い て 耳 抜き し ながら ね

( 愛 菜 ・ 耕平 ) 分かり まし た

( 一同 ) ん ん ~ !

ウミガメ が 近く まで 来 て くれ た な

すごかった です よ ね !

親 子連れ と は つい て た ねえ

2 次元 の よう な すばらし さ だった …

伊 織 の とこ から は 見え なかった か ?

残念 ながら

写真 なら 撮った ぞ

ほれ こんな 感じ だ ( 伊 織 ) お っ

( 伊 織 ) おお ! でき れ ば 近く で 見 たかった です ね

なあ に ライセンス を 取れ ば また チャンス は ある さ

次 は 頑張れ よ 後輩

お前 に 言わ れる と 異様 に 腹 が 立つ な

( 話し声 )

お茶 取って き ます

ハァ …

( 千 紗 ) あっ

( 千 紗 ) ああ …

ここ 水族 館 に 似 て …

次 は もっと 近く で 見 て み た いか な

( 千 紗 ) あ …

( 千 紗 ) あそこ から じゃ 遠い よ ね

( 耳 が 鳴る 音 )

すごい 幻想 的 で し た

あれ は カメラ が 欲しく なり ます ね

光 の さし 方 が いい 時間 帯 だった から な

なかなか 見 られる もん じゃ ない ぞ

あれ ? 伊 織 は ?

デッキ で 休む と か 言って た な

ふう ん そ っか …

今日 の 伊 織 は ずいぶん おとなしい ねえ

確か に

具合 でも 悪い の かも しれ ん な

お 姉ちゃん

どう かし た ? 千 紗 ちゃん

私 3 本 目 は やめ とく

ちょっと 耳 やっちゃ っ て …

( 千 紗 ) あ … あの ね 伊 織

みんな と 潜 れ ない の は 残念 だ けど ―

これ が 最後 って わけ じゃ ない から

明日 は 体験 でも 行 ける 浅 め の ポイント に も 行く らしい し

そ … そう そう この 前 の バイト で ―

水族 館 の 入場 券 もらった から よかったら …

( 伊 織 ) 千 紗 ( 千 紗 ) えっ …

( 伊 織 ) 船 って 結構 揺れる の な

( 千 紗 ) は ? ( 伊 織 ) う う っ …

忠告 どおり 酔い 止め 飲 ん で おけ ば よかった

あと 潜る 前 の 水面 待機

あれ も かなり 揺れ て キツ い な

( 千 紗 ) 伊 織 … ( 伊 織 ) なん だ ?

もし かして 酔って た だけ ?

( 伊 織 ) だけ と は なん だ 結構 つらい ん だ ぞ

( 千 紗 ) まったく … ( 伊 織 ) 悪い な

しかし まあ あれ だ な 千 紗 ( 千 紗 ) ん ?

ハァ …

お前 いい 女 だ な

は あ ? 何 言って ん の ? ( 伊 織 ) フッ …

1 人 で 残さ れる 俺 に 気 ぃ 使って くれ て た ん だ ろ ?

ん … 別に そう いう わけ じゃ

大丈夫 だ って 千 紗

俺 は この 程度 で ダイビング が 嫌い に なったり し ない から さ

( 千 紗 ) そう

すごい よ な ダイビング

海 の 中 だけ じゃ なく て 船 まで 楽しい と は 思わ なかった

( 千 紗 ) 船 が ?

さっき この ポイント に 移動 し て くる とき に 思った ん だ よ

海 の 中 で 見 た もの に つい て 話し た り

ボート の 上 で みんな で 昼 飯 食ったり

潮風 と 日光 を 浴び ながら 移動 し たり …

これ って 最高 に 気持ち いい よ な

うん …

( 伊 織 ) いつも 騒々しい 先輩 たち で すら あれ だ もん な

( 千 紗 ) 日光 浴 中 の 猫 みたい だ よ ね

体験 ダイビング に なった の は 残念 だ けど ―

また 来 たい と 思った よ ( 千 紗 ) そ っか

お前 も 3 本 目 潜 れ なかった ん だ から ―

リベンジ に 来 たい だ ろ う ?

まあ そう だ けど …

伊 織 の おごり なら

俺 の 懐 事情 知って て よく 言 える な

まっ 宝くじ でも 当たったら 連れ て き て やる よ

( 千 紗 ) ん … 期待 し ない で 待って る

では 皆さん 以上 で ボート ダイビング は 終了 です

陸 に 帰り ま しょ う ! ( 一同 ) う お ~ っす !

( 時田 ) みんな 聞い て くれ

宮古 島 に 来 た 理由 の 8 割 を 占める オトーリ 体験 だ が …

予定 し て い た 店 が なぜ か 臨時 休業 に なった ため ―

断念 する こと に なった

( 部員 たち の 悲鳴 )

オトーリ って エンドレス 飲み の こと だ よ ね ?

ああ

終わり の ない 世界 線 から 逃れ られ た か

いや あ これ で 平和 な 宮古 島 の 夜 が …

( 時田 ) だ が せっかく 宮古 島 まで 来 た ん だ

せめて 俺 たち なり の オトーリ を やって みよ う じゃ ない か !

( 部員 たち ) う お おお !

( 耕平 ・ 伊 織 ) グッ …

( 時田 ) おいおい そう はしゃぐ な よ 1 年 坊

さあ 始めよ う か …

俺 たち なり の オトーリ って な ん です か ! ?

まあ そう 焦る な

今 から 説明 し て やる

( 時田 ) 今回 は 同じ かめ の 酒 を 飲 も う と 思う

( 寿 ) せっかく の 合宿 だ から な

( 伊 織 ) “ 同じ 釜 の 飯 ” みたい な もん です ね

ところが だ

全員 の 好み が 一致 する 酒 って の は 意外 と 難しい

そりゃ そう です ね

( 時田 ) だ が ここ で みんな の 感想 が 異なる の は 寂しい だ ろ う

それ は そう かも しれ ませ ん ね

合宿 の 思い出 の 酒 です し

( 寿 ) だ から 俺 たち は 考え た ん だ

( 寿 ・ 時田 ) ならば 公平 に なる よう ―

全員 が キチ い 酒 に し たら いい と !

( 伊 織 ・ 耕平 ) 公平 の 取り 方 おかしく ない です か ! ?

( 時田 ) で 今 から この かめ を 回し て ―

好き な 酒 を 注 い で もらう わけ だ が

その とき なんでも いい から ひと言 口上 を 述べ て くれ

口上 ?

オトーリ は 何 か ひと言 述べ て やる もの らしい

“ 島 と 海 の 美し さ に ささげ ます ” と か な

なるほど

まず は 俺 たち が 少し 真面目 に 話 を さ せ て もら お う

出身 地 が バラバラ の 俺 たち が

こう し て 同じ 時 に 同じ 場所 に 集い

同じ 船 に 乗り 同じ かめ の 酒 を 飲 め る こと を うれしく 思う

この 場 に いる 全員 が 同好 の 士 で あり 仲間 だ

いずれ それぞれ の 道 は 分かれよ う と も

共に 過ごし た 時間 は なく なら ない

どう か 皆 の 人生 に おける 青春 の 思い出 と し て

今日 と いう 日 を 忘れ ない で ほしい !

( 部員 たち ) う お おお !

( 伊 織 ) アホ か ! ( 耕平 ) 何 が 青春 の 思い出 だ !

( 伊 織 ) 思い出 以前 に 記憶 すら 残す 気 ない だ ろ !

俺 お前 ら と 過ごし た 日々 を 絶対 忘れ ねえ から な !

なら なぜ それ を 注ぐ ! ?

本当 に 覚え て おく 気 が ある の か ! ?

ほれ 東

おう

ん …

( 横手 ) どう し た 東

いや 俺 化学 の 勉強 ばっ か やって き た から ―

こう いう とき 気 の 利 い た こと が でき なく て さ

だから せめて 俺 の できる こと で …

( 耕平 ・ 伊 織 ) 入れる な ~ !

ハハハ 冗談 だ

こんな もん 混ぜ たら 度数 下 がっち まう ぜ

消毒 用 アルコール より キツ い だ と ! ?

( 伊 織 ) これ 絶対 飲み物 じゃ ねえ !

( 伊 織 ) こんな もん で 乾杯 し たら 命 の 保証 は ない

( 耕平 ) かく なる 上 は …

( 伊 織 ) 何 食わ ぬ 顔 で 水 でも 入れ て …

( 耕平 ) 度数 を 安全 圏 まで 下げる

( 東 ) ほら お前 ら も

( 耕平 ) はい ! ( 伊 織 ) 分かり まし た

( 伊 織 ) あ …

目 が ! 目 が ! ( 横手 ) グフッ !

だ 大丈夫 です か ! ?

ああ 大丈夫 だ

( 東 ) おいおい 何 やって ん だ

すみません … ( 横手 ) なに 気 に する な

( 耕平 ) 怒ら ない ん です か ?

この くらい で キレ る よう な ガキ は \ NPaB に は い ねえ よ

先輩 …

じゃ 俺 の も 入れ ます ね

( 東 ) ん っ ! おう コラ 伊 織 !

ふざけ た まね して ん じゃ ねえ ぞ

ひじ 打ち は OK な の に ?

キレ る ポイント おかしい だ ろ

( 伊 織 ) そ それ なら せめて

これ で なんとか

( 東 ) う ー む ( 横手 ) まあ ギリギリ 認めよ う

待て 待て お前 ら

その 前 に 何 か ひと言 だ ろ う

( 耕平 ) ビクッ ! ( 伊 織 ) ああ そう いえ ば …

( 伊 織 ) どう し た ? 耕平

口上 が 思いつか ん

なん だ こう いう の 苦手 な の か

( 耕平 ) どう し たら い い ん だ …

( 伊 織 ) うーん … 改めて 自己 紹介 でも し たら どう だ ?

なるほど ! じゃあ ―

名前 と 趣味 と 座右の銘 あたり でも 言って おく か

( 伊 織 ) それ で 十 分 だ ろ

ん じゃ 1 年 ども

口上 を 述べ て くれ

はい

名前 趣味 座右の銘 名前 趣味 座右の銘 …

( せきばらい ) え ~

俺 は この サークル の おかげ で ずっと 嫌い だった …

今村 ( いま むら ) 耕平 ! ( 伊 織 ) の 魅力 に 気付き まし た

最初 は 流さ れ て 始め た … ( 耕平 ) アニメ と ゲーム !

も 今 で は いい もの だ と 思って い ます

これ から は 一層 努力 し て 自分 から …

( 女声 ) 耕平 お にいちゃん 結婚 し て

と 言 える よう 頑張り たい と …

ざ けん な コラァ ! ( 耕平 ) ご ふ っ !

て め え 何 し や がる !

それ は こっち の セリフ だ !

なかなか いい スピーチ だった な

まさか 2 人 の 距離 が 縮 ん で いく 経緯 を 語る と は

( 梓 ・ 奈々 華 ) うん うん ( 愛 菜 ・ 千 紗 ) う わ あ …

( 時田 ) さて 全員 酒 は ある な ?

ここ まで たっぷり 注が ん でも …

見ろ 北原 正しい オトーリ の 作法 が 載って る ぞ

なん だ と ! ? って こと は これ を 見せ れ ば …

この 飲み 方 から 解放 さ れる !

先輩 見 て ください ( 寿 ・ 時田 ) ん ?

( 伊 織 ) 宮古 島 特有 オトーリ と は

親 に なった 人 が 口上 を 述べ て 飲み

( 耕平 ) その 後 全員 が 順番 に 飲み

( 伊 織 ) 最後 に 親 が 再び 飲み

( 耕平 ) 親 が 後 口上 を 述べ て 次 の 親 に 交代

( 伊 織 ) これ を 人 数 分 繰り返す

なるほど ( 寿 ) と いう こと は …

最低 12 回 は 乾杯 する 必要 が ある なあ

そう なる と 酒 が 足ら ん な

この 辺 の も 全部 入れる か

( 耕平 ) こう なる と は … 予想外 だった …

まあ いい 強い 酒 は 飲み 慣れ て いる !

確か に ! それ より 今 大事 な の は …

( 伊 織 ) 酒 を 飲 ん でも 飲ま れ ない と いう 強い 精神 力 !

( 伊 織 ・ 耕平 ) ウ エ ~ イ !

( 東 ) いい ぞ ! お前 ら ! ( 横手 ) さすが 俺 たち の 後輩 だ !

あっという間 に 見慣れ た 光景 に …

( 千 紗 ) ハァ … ( 奈々 華 ) みんな 楽し そう ねえ

落ち着く ねえ

( 時田 ) ん ? ( 寿 ) どう し た ?

酒 が 切れ た ( 伊 織 ) もう です か ?

そりゃ あんな 飲み 方 し て たら ね …

( 時田 ) じゃあ 買い出し 頼む ぞ

( 愛 菜 ) ハァ … 分かり まし た

すま ん な ほか は みんな 酒 入って て な

1 人 じゃ 大変 だ から 手伝って よ

( 伊 織 ) ん ? ああ そう だ よ な

ちょっと 待って 何 考え てる の ?

ん ? おお 悪い 悪い つい うっかり

行か ない の か ?

シートベルト を しろ って 意味 じゃ ない !

( 愛 菜 ) 初めて 訪れ た 南 の 島 で 過ごす 夜

高い 空 と 広い 海 は 最高 の 開放 感

だから な の か な …

この バカ が 裸 で 外 に 出 ちゃ った の は

本当 に 信じ られ ない !

つい うっかり だった ん だ

そう 怒る な よ

どう し た ?

こいつ この 格好 で 車 から 降り た ん です よ !

あまり に 暖かかった んで

ふむ 道理 だ な

リゾート 地 ならでは の 開放 感 って やつ か

よく ある こと だ

どう し て 全員 伊 織 に 賛同 する の ! ?

( 伊 織 ) だ が ケバ 子 よく 考え て くれ

何 よ !

( 伊 織 ) 南 の 島 満天 の 星 男 と 2 人 で ドライブ

これ こそ お前 が 言う 青春 じゃ ない か !

( 愛 菜 ) 相手 が 半 裸 の 変態 じゃ なけ れ ば ね

そう か すま ん ( 愛 菜 ) 分かって もら え た ?

だが いくら 俺 でも 全裸 と いう の は …

脱ぎ 方 が 足りない って 意味 じゃ ない から !

そもそも 飲む とき も 脱ぐ 必要 ない でしょ !

何 言って る の か 分から ない って 顔 を し な ー い !

( 梓 ) まあまあ これ でも 飲 ん で 落ち着き な よ

( 愛 菜 ) まったく … ( 梓 ) あっ …

そっち は 私 の …

( グラス が 落ちる 音 ) ( 愛 菜 ) あっ …

( 愛 菜 ) は に ゃ … ( 梓 ) ありゃ

( 伊 織 ) それ 何 が 入って た ん です ?

( 時田 ) さっき の オトーリ の 残り だ な

( 梓 ) 一応 2 倍 に 薄め た ん だ けど ねえ

( 耕平 ) それ でも 30 度 以上 は ある ん です が …

でも これ は これ で

静か に なって いい かも な ( 愛 菜 ) あ …

なん だ ( 耕平 ) 起き た の か

は あ …

( 愛 菜 ) ねえ 伊 織 ( 伊 織 ) ん ? どう し た

( 愛 菜 ) 伊 織 って さ 鈍い よ ね

なん だ いきなり 俺 の どこ が 鈍い ん だ よ

( 愛 菜 ) 鈍い よ ! だって 私 の アピール に ―

全然 気付 い て くれ ない ん だ もん

( 耕平 ) ブーッ ! ( 伊 織 ) は あ ?

一体 なんの 話 だ

( 愛 菜 ) 私 思った の

伊 織 は 鈍い から 言って も 伝わら ない

行動 で 示す しか ない って ( 伊 織 ) ん …

ケバ 子 まさか その 先 は トゥルー エンド …

私 もう 我慢 でき ない !

いくら 言って も 伝わら ない なら ―

いっそ … ( 伊 織 ) う ぐ っ

じっくり 見 とっちゃ る けん 脱ぎ ん しゃい

( 耕平 ) ああ 気持ち って そっち か …

いや そう 言わ れる と なんか …

( 愛 菜 ) ほうほう そう か そう か

なら うち が … 脱 が し ちゃ る !

ま … 待て ! 落ち着け !

次 は 耕平 あんた ばい ! ( 耕平 ) なに ! ?

( カラス の 鳴き声 )

( 伊 織 ) ヤバ かった な

( 耕平 ) たった 1 杯 で あそこ まで ひょう変 する と は …

そもそも お前 が 裸 で 車 から 降り なけ れ ば !

( 伊 織 ) なら お前 が 買い出し に 行け ば よかった だ ろ !

( 愛 菜 ) グルル … そっち か ~ !

( 伊 織 ・ 耕平 ) ヤベ え !

( 伊 織 ) フゥ … ( 耕平 ) やれやれ

おのれ … テレビ の 電波 が 入ら ん

どうせ 録画 し て あん だ ろ ?

貴 様 リアルタイム の 重要 性 を 知ら ん の か

知ら ん

( 耕平 ) しかし 改めて 考える と アレ だ

( 伊 織 ) ん ?

( 耕平 ) まさか この 俺 が こんな サークル に 入る と は な

お前 に は よく 似合って る と 思う が な

ケンカ 売って る の か コラ

そもそも 俺 は お前 に だまさ れ て 入った ん だ !

むっ … “ だまし た ” は 人 聞き が 悪い な

まさか 違う と でも 言う 気 か ?

( 伊 織 ) 違う ( 耕平 ) いけ しゃ あし ゃあ と …

( 伊 織 ) だって お前 の 希望 は かなった じゃ ない か

( 耕平 ) どこ が ! ? ( 伊 織 ) ほら 言って た だ ろ

“ 大学 に 来 たら 夢 の よう な 生活 が ― ”

“ 待って る と 思って た ” って ( 耕平 ) あ …

この 生活 も ある 意味 夢 みたい な もん だ ろ ?

( 耕平 ) あ …

フッ … ああ そう だ な

夢 と 言って も 悪夢 だ が な ( 伊 織 ) 違いない

( 愛 菜 ) ええ い 往生 際 の 悪 か !

( 伊 織 ・ 耕平 ) イヤー !

( 千 紗 ) ウフッ ( 梓 ) ん ?

ち ー ちゃん どう し た の ? それ

コンビニ で プリント し て …

へえ きれい に 撮れ てる わ ね

画 質 は きれい な ん だ けど …

ひどい ギャップ が … ( 梓 ) ウフッ

( 奈々 華 ) 私 は 両方 と も 好き よ

( 梓 ) これ こそ ウチ って 感じ だ よ ね

♪ ~

~ ♪

何 やって ん だ か