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planetarian ~ちいさなほしのゆめ~, Planetarian: Chiisana Hoshi no Yume Episode 5

Planetarian : Chiisana Hoshi no Yume Episode 5

初 弾 で 屠 れ な っか た の は 痛 すぎる な

残 弾 は 二 発 、 できる だけ 肉薄 し

まず 足 を 止める

それ から 、 上 面 装甲 狙って 、 確実 に 撃破 する

無駄 弾 は 撃た ない か

敵 火力 が 確定 でき て い ない 場合 の 除 斥 行動 だ な

すぐに まだ 牽制 射撃 が

そら き た

1 、 2 、 3

く っそ ! 耳鳴り が … !

状況 の 確認

再 装填 に 30 秒 弱 、 次 が すぐに 来る

折れ てる か 、 目 に は 目 を 、 足 に は 足 を と いう わけ か

なぜ こんな 馬鹿 な こと を し た

お 客 様 、 お 帰り なさい

お 怪我 は ござい ませ ん か

俺 が 戻る まで 動く な と 言った だ ろ う

暴走 状態 に ある と 思わ れる 未 登録 事態 に

強制 停止 信号 を 発信 し まし た が

受諾 さ れ ませ ん で し た

受信 側 に 問題 が 発生 し て いる と 判断 し

物理 操作 で の 緊急 停止 を 試み まし た が

失敗 し まし た

暴走 状態 に ある 機体 は 現在 機能 を 停止 し て いる と 思わ れ ます

該当 する 機体 から 離れ 、 最寄り の 警察 機関

もしくは サポート センター に ご 連絡 ください

重要 命令 を 破って しまい 、 申し訳 あり ませ ん で し た

もっと 古い 約束 事 が ある もの です から

人間 に 危害 が 及ぶ の を 看過 し て は なら ない

これ を 守る こと が 、 私 たち ロボット の 誇り です

お 客 様 、 お 怪我 は ござい ませ ん か

ああ 、 俺 は 大丈夫 だ

本当 に 良かった です

彼 に 代わって 、 心 より お 詫び 申し上げ ます

きっと 彼 も 壊れ て いた ん だ と 思い ます

私 たち ロボット は 、 人間 の 皆さま の 、 幸せ の ため に あり ます から

あの よう な 乱暴 な こと は 、 本当 は し たく なかった ん だ と 思い ます

私 に は わかり ます 、 私 も 少し だけ 壊れ て い ます から

およそ 600 秒 で 、 緊急 作動 用 電池 が 残 量 ゼロ に なり ます

バックアップ 用 電池 が 消耗 し て いる ので

その後 は 起動 不能 と なり ます

メンテナンス コール を 発信 し て おり ます が

受諾 さ れ ませ ん

少し だけ 心細い です

誰 も 呼ば なく て いい 、 俺 が 助け て やる

ですが

俺 が 治し て やる から

お 見苦しく て 申し訳 あり ませ ん

ですが 、 ご 安心 ください

私 は ロボット です から

苦痛 を 感じる こと は あり ませ ん

筐体 を 修理 する こと も でき ます し

新しい 筐体 に 交換 する こと も でき ます

お前 を 修理 できる 技術 士 も 、 新しい 筐体 も

お前 を 必要 と する 人間 さえ

この 世界 に は 、 もう …

その よう な お 顔 を さ れ て は

私 は とても 、 困って しまい ます

私 は 、 ロボット です

お 客 様 の 笑顔 が 、 一 番 大切 です

皆 覚え て い ます

私 は ロボット です から

覚え て おく の は 得意 な ん です

ほし の ゆめ み です 、 とても 素敵 な 名前 を ありがとう ござい ます

一生懸命 頑張り ます ので 、 どうぞ よろしく お 願い し ます

ゆめ み ちゃん 、 はい 、 どうぞ

ゆめ み ちゃん 、 きれい な 星 を ありがとう

今度 は 友達 皆 で 来る から

それ まで 元気 で ね

次 は 結婚 記念日 に 妻 を 連れ て き ます

子供 の 頃 の よう な 素晴らしい 星空 で し た

来年 の 今日 も きっと 、 ロボット さん に 会い に 来 ます ね

星 の こと が 色々 分かって 、 面白かった です

夏 休み の 自由 研究 に は 、 ゆめ み ちゃん の こと を 書こ う と 思い ます

えっ と 、 めちゃめちゃ きれい で 、 すごく 感動 し まし た

絶対 まだ 来 ます

ゆめ み ちゃん 、 大好き

ありがとう ござい ます

また の お 越し を 、 心 より お 待ち し て い ます

ゆめ み ちゃん 、 俺 たち 、 皆 で しばらく 旅行 に 行く こと に なった ん だ

ご 旅行 です か 、 それ は 素晴らしい です ね

ゆめ み ちゃん 、 私 たち が 帰って くる まで 、 ここ で 待って て くれる ?

はい 、 分かり まし た

それ で 、 お 戻り は いつ でしょ う

それ は …

まだ わから ない ん だ

だけど ね 、 私 たち は 必ず ここ に 帰って くる

その とき は また 一緒 に 働 い て くれ 、 いい ね 、 ゆめ み

はい 、 館長 さん

ごめん ね 、 ゆめ み ちゃん

こんな 所 に 、 一 人 ぽっ ち で …

私 の こと で し たら 、 どうぞ お 気遣い なく

私 は イエナ さん と 一緒 に 、 いつ まで も 待って ます から

どうぞ 、 留守 は 私 に お 任せ ください

皆さん 、 どうぞ 楽しい ご 旅行 を

29 年 と 71 日 前 の 記録 です

当 館 の 初 投影 以来 、 4 4 年 と 138 日 が 経過 し て い ます

お 客 様 が 、 いらっしゃる まで

私 は 、 何度 も 、 考え まし た

館長 さん や 、 スタッフ の 皆さん は 、 いつ 戻って 来る ん だ ろ う

次 の お 客 様 は 、 いつ いらっしゃる ん だ ろ う

すると 、 いつも 同じ 結論 出 ます

人間 の 皆さま は もう 、 戻って 来 ない と いう 結論 です

でも 、 そんな はず は あり ませ ん

きっと 私 は 、 壊れ て いる だ と 考え まし た

自己 診断 プログラム を 実行 し て

異常 を 探し まし た

でも 、 異常 は どこ に も 見つかり ませ ん で し た

きっと 、 自己 診断 プログラム に 未知 の バグ が ある だ と 、 考え まし た

お 客 様 が いらっしゃる 時

私 は 本当 に 嬉しかった です

やっぱり 、 私 は 間違って いた ん だ

お 客 様 は 私 の こと を 、 忘れ て は い なかった ん だ と

そう 考え て 、 本当 に 、 嬉しかった です

でも 、 違った ん です ね

私 は 、 壊れ て なく て

壊れ て い た の は …

どうして 、 壊れ て しまった の でしょ う ?

およそ 150 秒 で

緊急 作動 用 電池 が 、 残 量 ゼロ に なり ます

バックアップ 用 の 電池 が 消耗 し て いる ので

その あと は 、 起動 不能 と なり ます

もう 一 度 だけ 、 記録 可能 です

お 客 様 、 当 館 に 、 お 越し に なった 記念 に

ぜひ 、 一言 どうぞ

いい か 、 よく 聞け

はい

本当の こと を いう と な 、 俺 は 、 お前 を 迎え に 来 た ん だ

と 、 申し ます と

あの 壁 の 向こう に は 、 お前 の 新しい 職場 が ある

お前 の 相棒 の 投影 機 も 、 お前 の 同僚 も

みんな 、 そこ で 待って いる

客 も 満員 で 、 お前 を 待って いる

お前 の 解説 を 、 みんな で 楽しみ に し て いる

お前 は 今日 から 、 そこ で 働く ん だ

いつ まで も

お前 の 好き な だけ 働く こと が できる ん だ

それ は まるで 、 天国 の よう です ね

あぁ 、 あぁ 、 そう だ な

お 客 様 が どなた な の か 、 私 は ようやく わかった 気 が し ます

お 客 様 、 私 の お 願い を 聞い て いただけ ます か

あぁ 、 何 だ

私 の イヤ レシーバー の 後ろ の スロット に

メモ リカード が 挿入 さ れ て い ます

私 の 記憶 は 、 すべて 、 それ に 記録 さ れ て い ます

全部 が 、 素晴らしい 思い出 ばかり です

それ を 、 新しい 職場 に 届け て いただけ ます か

新しい 筐体 を 用意 し て いただけ れ ば

私 は 、 その 日 から 業務 を 始め られ ます

私 は 、 いつ まで も

人間 の 皆様 の ため に 、 働く こと が 、 でき ます

ですから 、 本当の こと を 申し ます と

私 に は 、 天国 は 、 必要な い ん です

ですが 、 もしも 、 どうして も

私 を 、 天国 に 、 召さ れる の でし たら

神様 、 どう か 、 お 願い です

天国 を 2 つ に 分け ない で ください

ロボット と 人間 の 、 2 つ に 、 分け ない で ください

私 は 、 いつ まで も …

いつ まで も …

人間 の … 皆様 の …

分かった 、 俺 が 届け て やる

はい 、 ありがとう ござい ます

と でも … うれしい です

お 客 様 ?

どちら に … おいて でしょ う ?

お 客 様 ?

そちら に … いらっしゃい ます か ?

どうして でしょ う

私 は やはり …

壊れ て いる … み たい です

私 は … 廉価 版 な の で

涙 は 流せ ない の です が …

もしも 、 機能 が 搭載 さ れ て … い たら …

きっと 、 泣 い て いる と … 思い ます

涙 が … 止まら ない と … 思い ます

私 は … とても … 嬉しい のに …

幸せ な … 気持ち で … いっぱい な の に …

どうして … でしょう

新しい 職場 は 、 どんな ところ でしょ う

いつ … お 客 様 が … 来 て も いい よう に …

万全 の 態勢 で …

お迎え … し なけ れ ば なり ませ ん

プラネタリウム は … いかが でしょ う

どんな 時 も …

決して … 消える … こと の … ない

美しい …

行か なく ちゃ な

おい 、 あんた 生き てる の か

たぶん な

あんた も 屑屋 か

違う 、 俺 は …

星 屋 だ


Planetarian : Chiisana Hoshi no Yume Episode 5 planetarian|chiisana|hoshi||yume|episode Planetarian: Chiisana Hoshi no Yume Episode 5 Планетарий: Chiisana Hoshi no Yume Эпизод 5

初 弾 で 屠 れ な っか た の は 痛 すぎる な はつ|たま||と|||||||つう||

残 弾 は 二 発 、 できる だけ 肉薄 し ざん|たま||ふた|はつ|||にくはく|

まず 足 を 止める |あし||とどめる

それ から 、 上 面 装甲 狙って 、 確実 に 撃破 する ||うえ|おもて|そうこう|ねらって|かくじつ||げきは|

無駄 弾 は 撃た ない か むだ|たま||うた||

敵 火力 が 確定 でき て い ない 場合 の 除 斥 行動 だ な てき|かりょく||かくてい|||||ばあい||のぞ|せき|こうどう||

すぐに まだ 牽制 射撃 が ||けんせい|しゃげき|

そら き た

1 、 2 、 3

く っそ ! 耳鳴り が … ! ||みみなり|

状況 の 確認 じょうきょう||かくにん

再 装填 に 30 秒 弱 、 次 が すぐに 来る さい|そうてん||びょう|じゃく|つぎ|||くる

折れ てる か 、 目 に は 目 を 、 足 に は 足 を と いう わけ か おれ|||め|||め||あし|||あし|||||

なぜ こんな 馬鹿 な こと を し た ||ばか|||||

お 客 様 、 お 帰り なさい |きゃく|さま||かえり|

お 怪我 は ござい ませ ん か |けが|||||

俺 が 戻る まで 動く な と 言った だ ろ う おれ||もどる||うごく|||いった|||

暴走 状態 に ある と 思わ れる 未 登録 事態 に ぼうそう|じょうたい||||おもわ||み|とうろく|じたい|

強制 停止 信号 を 発信 し まし た が きょうせい|ていし|しんごう||はっしん||||

受諾 さ れ ませ ん で し た じゅだく|||||||

受信 側 に 問題 が 発生 し て いる と 判断 し じゅしん|がわ||もんだい||はっせい|||||はんだん|

物理 操作 で の 緊急 停止 を 試み まし た が ぶつり|そうさ|||きんきゅう|ていし||こころみ|||

失敗 し まし た しっぱい|||

暴走 状態 に ある 機体 は 現在 機能 を 停止 し て いる と 思わ れ ます ぼうそう|じょうたい|||きたい||げんざい|きのう||ていし|||||おもわ||

該当 する 機体 から 離れ 、 最寄り の 警察 機関 がいとう||きたい||はなれ|もより||けいさつ|きかん

もしくは サポート センター に ご 連絡 ください |さぽーと|せんたー|||れんらく|

重要 命令 を 破って しまい 、 申し訳 あり ませ ん で し た じゅうよう|めいれい||やぶって||もうし わけ||||||

もっと 古い 約束 事 が ある もの です から |ふるい|やくそく|こと|||||

人間 に 危害 が 及ぶ の を 看過 し て は なら ない にんげん||きがい||およぶ|||かんか|||||

これ を 守る こと が 、 私 たち ロボット の 誇り です ||まもる|||わたくし||ろぼっと||ほこり|

お 客 様 、 お 怪我 は ござい ませ ん か |きゃく|さま||けが|||||

ああ 、 俺 は 大丈夫 だ |おれ||だいじょうぶ|

本当 に 良かった です ほんとう||よかった|

彼 に 代わって 、 心 より お 詫び 申し上げ ます かれ||かわって|こころ|||わび|もうしあげ|

きっと 彼 も 壊れ て いた ん だ と 思い ます |かれ||こぼれ||||||おもい|

私 たち ロボット は 、 人間 の 皆さま の 、 幸せ の ため に あり ます から わたくし||ろぼっと||にんげん||みなさま||しあわせ||||||

あの よう な 乱暴 な こと は 、 本当 は し たく なかった ん だ と 思い ます |||らんぼう||||ほんとう||||||||おもい|

私 に は わかり ます 、 私 も 少し だけ 壊れ て い ます から わたくし|||||わたくし||すこし||こぼれ||||

およそ 600 秒 で 、 緊急 作動 用 電池 が 残 量 ゼロ に なり ます |びょう||きんきゅう|さどう|よう|でんち||ざん|りょう||||

バックアップ 用 電池 が 消耗 し て いる ので ばっくあっぷ|よう|でんち||しょうもう||||

その後 は 起動 不能 と なり ます そのご||きどう|ふのう|||

メンテナンス コール を 発信 し て おり ます が めんてなんす|こーる||はっしん|||||

受諾 さ れ ませ ん じゅだく||||

少し だけ 心細い です すこし||こころぼそい|

誰 も 呼ば なく て いい 、 俺 が 助け て やる だれ||よば||||おれ||たすけ||

ですが

俺 が 治し て やる から おれ||なおし|||

お 見苦しく て 申し訳 あり ませ ん |みぐるしく||もうし わけ|||

ですが 、 ご 安心 ください ||あんしん|

私 は ロボット です から わたくし||ろぼっと||

苦痛 を 感じる こと は あり ませ ん くつう||かんじる|||||

筐体 を 修理 する こと も でき ます し きょうたい||しゅうり||||||

新しい 筐体 に 交換 する こと も でき ます あたらしい|きょうたい||こうかん|||||

お前 を 修理 できる 技術 士 も 、 新しい 筐体 も おまえ||しゅうり||ぎじゅつ|し||あたらしい|きょうたい|

お前 を 必要 と する 人間 さえ おまえ||ひつよう|||にんげん|

この 世界 に は 、 もう … |せかい|||

その よう な お 顔 を さ れ て は ||||かお|||||

私 は とても 、 困って しまい ます わたくし|||こまって||

私 は 、 ロボット です わたくし||ろぼっと|

お 客 様 の 笑顔 が 、 一 番 大切 です |きゃく|さま||えがお||ひと|ばん|たいせつ|

皆 覚え て い ます みな|おぼえ|||

私 は ロボット です から わたくし||ろぼっと||

覚え て おく の は 得意 な ん です おぼえ|||||とくい|||

ほし の ゆめ み です 、 とても 素敵 な 名前 を ありがとう ござい ます ||||||すてき||なまえ||||

一生懸命 頑張り ます ので 、 どうぞ よろしく お 願い し ます いっしょうけんめい|がんばり||||||ねがい||

ゆめ み ちゃん 、 はい 、 どうぞ

ゆめ み ちゃん 、 きれい な 星 を ありがとう |||||ほし||

今度 は 友達 皆 で 来る から こんど||ともだち|みな||くる|

それ まで 元気 で ね ||げんき||

次 は 結婚 記念日 に 妻 を 連れ て き ます つぎ||けっこん|きねんび||つま||つれ|||

子供 の 頃 の よう な 素晴らしい 星空 で し た こども||ころ||||すばらしい|ほしぞら|||

来年 の 今日 も きっと 、 ロボット さん に 会い に 来 ます ね らいねん||きょう|||ろぼっと|||あい||らい||

星 の こと が 色々 分かって 、 面白かった です ほし||||いろいろ|わかって|おもしろかった|

夏 休み の 自由 研究 に は 、 ゆめ み ちゃん の こと を 書こ う と 思い ます なつ|やすみ||じゆう|けんきゅう|||||||||かきこ|||おもい|

えっ と 、 めちゃめちゃ きれい で 、 すごく 感動 し まし た ||||||かんどう|||

絶対 まだ 来 ます ぜったい||らい|

ゆめ み ちゃん 、 大好き |||だいすき

ありがとう ござい ます

また の お 越し を 、 心 より お 待ち し て い ます |||こし||こころ|||まち||||

ゆめ み ちゃん 、 俺 たち 、 皆 で しばらく 旅行 に 行く こと に なった ん だ |||おれ||みな|||りょこう||いく|||||

ご 旅行 です か 、 それ は 素晴らしい です ね |りょこう|||||すばらしい||

ゆめ み ちゃん 、 私 たち が 帰って くる まで 、 ここ で 待って て くれる ? |||わたくし|||かえって|||||まって||

はい 、 分かり まし た |わかり||

それ で 、 お 戻り は いつ でしょ う |||もどり||||

それ は …

まだ わから ない ん だ

だけど ね 、 私 たち は 必ず ここ に 帰って くる ||わたくし|||かならず|||かえって|

その とき は また 一緒 に 働 い て くれ 、 いい ね 、 ゆめ み ||||いっしょ||はたら|||||||

はい 、 館長 さん |かんちょう|

ごめん ね 、 ゆめ み ちゃん

こんな 所 に 、 一 人 ぽっ ち で … |しょ||ひと|じん|||

私 の こと で し たら 、 どうぞ お 気遣い なく わたくし||||||||きづかい|

私 は イエナ さん と 一緒 に 、 いつ まで も 待って ます から わたくし|||||いっしょ|||||まって||

どうぞ 、 留守 は 私 に お 任せ ください |るす||わたくし|||まかせ|

皆さん 、 どうぞ 楽しい ご 旅行 を みなさん||たのしい||りょこう|

29 年 と 71 日 前 の 記録 です とし||ひ|ぜん||きろく|

当 館 の 初 投影 以来 、 4 4 年 と 138 日 が 経過 し て い ます とう|かん||はつ|とうえい|いらい|とし||ひ||けいか||||

お 客 様 が 、 いらっしゃる まで |きゃく|さま|||

私 は 、 何度 も 、 考え まし た わたくし||なんど||かんがえ||

館長 さん や 、 スタッフ の 皆さん は 、 いつ 戻って 来る ん だ ろ う かんちょう|||すたっふ||みなさん|||もどって|くる||||

次 の お 客 様 は 、 いつ いらっしゃる ん だ ろ う つぎ|||きゃく|さま|||||||

すると 、 いつも 同じ 結論 出 ます ||おなじ|けつろん|だ|

人間 の 皆さま は もう 、 戻って 来 ない と いう 結論 です にんげん||みなさま|||もどって|らい||||けつろん|

でも 、 そんな はず は あり ませ ん

きっと 私 は 、 壊れ て いる だ と 考え まし た |わたくし||こぼれ|||||かんがえ||

自己 診断 プログラム を 実行 し て じこ|しんだん|ぷろぐらむ||じっこう||

異常 を 探し まし た いじょう||さがし||

でも 、 異常 は どこ に も 見つかり ませ ん で し た |いじょう|||||みつかり|||||

きっと 、 自己 診断 プログラム に 未知 の バグ が ある だ と 、 考え まし た |じこ|しんだん|ぷろぐらむ||みち|||||||かんがえ||

お 客 様 が いらっしゃる 時 |きゃく|さま|||じ

私 は 本当 に 嬉しかった です わたくし||ほんとう||うれしかった|

やっぱり 、 私 は 間違って いた ん だ |わたくし||まちがって|||

お 客 様 は 私 の こと を 、 忘れ て は い なかった ん だ と |きゃく|さま||わたくし||||わすれ|||||||

そう 考え て 、 本当 に 、 嬉しかった です |かんがえ||ほんとう||うれしかった|

でも 、 違った ん です ね |ちがった|||

私 は 、 壊れ て なく て わたくし||こぼれ|||

壊れ て い た の は … こぼれ|||||

どうして 、 壊れ て しまった の でしょ う ? |こぼれ|||||

およそ 150 秒 で |びょう|

緊急 作動 用 電池 が 、 残 量 ゼロ に なり ます きんきゅう|さどう|よう|でんち||ざん|りょう||||

バックアップ 用 の 電池 が 消耗 し て いる ので ばっくあっぷ|よう||でんち||しょうもう||||

その あと は 、 起動 不能 と なり ます |||きどう|ふのう|||

もう 一 度 だけ 、 記録 可能 です |ひと|たび||きろく|かのう|

お 客 様 、 当 館 に 、 お 越し に なった 記念 に |きゃく|さま|とう|かん|||こし|||きねん|

ぜひ 、 一言 どうぞ |いちげん|

いい か 、 よく 聞け |||きけ

はい

本当の こと を いう と な 、 俺 は 、 お前 を 迎え に 来 た ん だ ほんとうの||||||おれ||おまえ||むかえ||らい|||

と 、 申し ます と |もうし||

あの 壁 の 向こう に は 、 お前 の 新しい 職場 が ある |かべ||むこう|||おまえ||あたらしい|しょくば||

お前 の 相棒 の 投影 機 も 、 お前 の 同僚 も おまえ||あいぼう||とうえい|き||おまえ||どうりょう|

みんな 、 そこ で 待って いる |||まって|

客 も 満員 で 、 お前 を 待って いる きゃく||まんいん||おまえ||まって|

お前 の 解説 を 、 みんな で 楽しみ に し て いる おまえ||かいせつ||||たのしみ||||

お前 は 今日 から 、 そこ で 働く ん だ おまえ||きょう||||はたらく||

いつ まで も

お前 の 好き な だけ 働く こと が できる ん だ おまえ||すき|||はたらく|||||

それ は まるで 、 天国 の よう です ね |||てんごく||||

あぁ 、 あぁ 、 そう だ な

お 客 様 が どなた な の か 、 私 は ようやく わかった 気 が し ます |きゃく|さま||||||わたくし||||き|||

お 客 様 、 私 の お 願い を 聞い て いただけ ます か |きゃく|さま|わたくし|||ねがい||ききい||||

あぁ 、 何 だ |なん|

私 の イヤ レシーバー の 後ろ の スロット に わたくし||いや|れしーばー||うしろ|||

メモ リカード が 挿入 さ れ て い ます めも|||そうにゅう|||||

私 の 記憶 は 、 すべて 、 それ に 記録 さ れ て い ます わたくし||きおく|||||きろく|||||

全部 が 、 素晴らしい 思い出 ばかり です ぜんぶ||すばらしい|おもいで||

それ を 、 新しい 職場 に 届け て いただけ ます か ||あたらしい|しょくば||とどけ||||

新しい 筐体 を 用意 し て いただけ れ ば あたらしい|きょうたい||ようい|||||

私 は 、 その 日 から 業務 を 始め られ ます わたくし|||ひ||ぎょうむ||はじめ||

私 は 、 いつ まで も わたくし||||

人間 の 皆様 の ため に 、 働く こと が 、 でき ます にんげん||みなさま||||はたらく||||

ですから 、 本当の こと を 申し ます と |ほんとうの|||もうし||

私 に は 、 天国 は 、 必要な い ん です わたくし|||てんごく||ひつような|||

ですが 、 もしも 、 どうして も

私 を 、 天国 に 、 召さ れる の でし たら わたくし||てんごく||めさ||||

神様 、 どう か 、 お 願い です かみさま||||ねがい|

天国 を 2 つ に 分け ない で ください てんごく||||わけ|||

ロボット と 人間 の 、 2 つ に 、 分け ない で ください ろぼっと||にんげん||||わけ|||

私 は 、 いつ まで も … わたくし||||

いつ まで も …

人間 の … 皆様 の … にんげん||みなさま|

分かった 、 俺 が 届け て やる わかった|おれ||とどけ||

はい 、 ありがとう ござい ます

と でも … うれしい です

お 客 様 ? |きゃく|さま

どちら に … おいて でしょ う ?

お 客 様 ? |きゃく|さま

そちら に … いらっしゃい ます か ?

どうして でしょ う

私 は やはり … わたくし||

壊れ て いる … み たい です こぼれ|||||

私 は … 廉価 版 な の で わたくし||れんか|はん|||

涙 は 流せ ない の です が … なみだ||ながせ||||

もしも 、 機能 が 搭載 さ れ て … い たら … |きのう||とうさい|||||

きっと 、 泣 い て いる と … 思い ます |なき|||||おもい|

涙 が … 止まら ない と … 思い ます なみだ||とまら|||おもい|

私 は … とても … 嬉しい のに … わたくし|||うれしい|

幸せ な … 気持ち で … いっぱい な の に … しあわせ||きもち|||||

どうして … でしょう

新しい 職場 は 、 どんな ところ でしょ う あたらしい|しょくば|||||

いつ … お 客 様 が … 来 て も いい よう に … ||きゃく|さま||らい|||||

万全 の 態勢 で … ばんぜん||たいせい|

お迎え … し なけ れ ば なり ませ ん おむかえ|||||||

プラネタリウム は … いかが でしょ う

どんな 時 も … |じ|

決して … 消える … こと の … ない けっして|きえる|||

美しい … うつくしい

行か なく ちゃ な いか|||

おい 、 あんた 生き てる の か ||いき|||

たぶん な

あんた も 屑屋 か ||くずや|

違う 、 俺 は … ちがう|おれ|

星 屋 だ ほし|や|