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江戸小話, 自分であがる

自分 で あがる

自分 で あがる

「 待て 、 待ち や がれ ! 」 盗み が 見つかって 旦那 に 追わ れて 逃げて いた 泥棒 が 、 道 の 真ん中 に 大きく 開いて いた 穴 の 中 に ドスン と 落 っこ ち て しまい ました 。 「 へん 、 ざ まあ みろ 。 これ で もう 逃げ られ ない ぞ 」 追いかけて 来た 旦那 が 中 を のぞいて み ます と 、 それ は かなり 深い 穴 でした 。 そこ に ちょうど 、 若い 男 が やって 来た ので 、 「 ああ 、 すまない が 中 に 泥棒 が いる んだ 。 引き上げる の を 手伝って くれ ない か ? 」 と 、 頼み ます と 、 この 男 は ニヤニヤ し ながら 、 「 そう です ね 。 一 分 ( いちぶ →2万 円 ほど ) くださる なら 、 引き上げて やって も いい です よ 」 と 、 言い ました 。 する と それ を 穴 の 中 から 聞いて いた 泥棒 が 、 旦那 に 言い ました 。 「 旦那 さま 、 一 分 も くださる のでしたら 、 あっし が 自分 で あがり ます 」

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )


自分 で あがる じぶん||

自分 で あがる じぶん||

「 待て 、 待ち や がれ ! まて|まち|| 」   盗み が 見つかって 旦那 に 追わ れて 逃げて いた 泥棒 が 、 道 の 真ん中 に 大きく 開いて いた 穴 の 中 に ドスン と 落 っこ ち て しまい ました 。 ぬすみ||みつかって|だんな||おわ||にげて||どろぼう||どう||まんなか||おおきく|あいて||あな||なか||どすん||おと||||| 「 へん 、 ざ まあ みろ 。 これ で もう 逃げ られ ない ぞ 」   追いかけて 来た 旦那 が 中 を のぞいて み ます と 、 それ は かなり 深い 穴 でした 。 |||にげ||||おいかけて|きた|だんな||なか|||||||||ふかい|あな| そこ に ちょうど 、 若い 男 が やって 来た ので 、 「 ああ 、 すまない が 中 に 泥棒 が いる んだ 。 |||わかい|おとこ|||きた|||||なか||どろぼう||| 引き上げる の を 手伝って くれ ない か ? ひきあげる|||てつだって||| 」 と 、 頼み ます と 、 この 男 は ニヤニヤ し ながら 、 「 そう です ね 。 |たのみ||||おとこ||||||| 一 分 ( いちぶ →2万 円 ほど ) くださる なら 、 引き上げて やって も いい です よ 」 と 、 言い ました 。 ひと|ぶん||よろず|えん||||ひきあげて|||||||いい| する と それ を 穴 の 中 から 聞いて いた 泥棒 が 、 旦那 に 言い ました 。 ||||あな||なか||きいて||どろぼう||だんな||いい| 「 旦那 さま 、 一 分 も くださる のでしたら 、 あっし が 自分 で あがり ます 」 だんな||ひと|ぶん||||||じぶん|||

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )