Kiseijuu : Sei no Kakuritsu (Parasyte -the maxim -) Episode 2 kiseijuu|sei||kakuritsu|parasyte|||episode

あれ 右手 失敗 … |みぎて|しっぱい

イヌ か いぬ|

育った 環境 の せい も ある だ ろ う が 不 勉強 な ヤツ だ そだった|かんきょう|||||||||ふ|べんきょう||やつ|

ねぇ ねぇ 女子 大 生 ？ ||じょし|だい|せい

えっ 違う の |ちがう|

OL さん ？ マジ あり え ねぇ ol|||||

マジ イケ てる

ご … ごめんなさい

ちょっと 待って よ いい だ ろ 少し ぐらい |まって|||||すこし|

そう ちょっと だけ 遊 ん でよ |||あそ||

ねぇ ねぇ

送 ろ う おく||

さっき は よくも やって くれ た な

一度に 4 人 じゃ 胃 が パンク だ な いちどに|じん||い||ぱんく||

4 人 ？ じん

勢い あまって 2 周 し て しまった いきおい||しゅう|||

念のため 顔 を 変え て おく か ねんのため|かお||かえ|||

もう 警察 に は 行か なく て いい の か |けいさつ|||いか|||||

ああ お前 が い ない と 僕 は 簡単 に 殺さ れ て しまう |おまえ|||||ぼく||かんたん||ころさ|||

あの 変 な 寄生 生物 たち に ね |へん||きせい|せいぶつ|||

賢明 な 判断 だ けんめい||はんだん|

なぁ お前 に も 名前 が 欲しい ん だ けど |おまえ|||なまえ||ほしい|||

要ら ん いら|

私 は 人間 で は ない し ペット で も ない わたくし||にんげん|||||ぺっと|||

でも いつも お前 と か こいつ じゃ どうも な ||おまえ||||||

では ミギー と 呼 ん で くれ |||よ|||

何 ミギー なん|

ああ 右手 を 食って 育った から ミギー だ |みぎて||くって|そだった|||

割と 安易 な ヤツ だ な わりと|あんい||やつ||

名前 と や ら に 興味 が ない だけ だ なまえ|||||きょうみ||||

ナイス シュー |しゅー

やる じゃ ない 泉 くん |||いずみ|

え ？ う … うん

泉 くん いずみ|

もう 一 本 決め たら 里美 が こない だ の こと 許し て くれる って |ひと|ほん|きめ||さとみ||||||ゆるし|||

ちょっと 裕子 |ひろこ

イテッ

なん だ 長井 の やつ ||ながい||

あと 5 秒 |びょう

こう なりゃ ヤケ だ

やった

サンキュー ミギー さんきゅー|

すごい ね 里美 ||さとみ

うん …

クソ 泉 の やつ くそ|いずみ||

じゃ あたし 行く ね ||いく|

あの … ごめん

あの 時 は 触 ろ う と 思って 触った ん じゃ なく て |じ||さわ||||おもって|さわった||||

勝手 に 右手 が 動 い て かって||みぎて||どう||

あの 本当 に ごめん |ほんとう||

本当 に 悪い と 思って る ？ ほんとう||わるい||おもって|

思って る よ もう 真剣 に おもって||||しんけん|

今度 の 日曜日 に パンケーキ 奢 って くれ たら 許し て あげて も いい かな こんど||にちようび|||しゃ||||ゆるし|||||

ただし 今度 あんな こと し たら 許さ ない ん だ から |こんど|||||ゆるさ||||

絶対 に し ない ぜったい|||

約束 する やくそく|

分かった 約束 ね わかった|やくそく|

なんでもない ん だ だ … 大丈夫 ||||だいじょうぶ

泉 くん いずみ|

キミ 泉 新 一 くん … だ よ ね きみ|いずみ|しん|ひと||||

何 言って ん だ よ 当たり前 じゃ ない か なん|いって||||あたりまえ|||

じゃあ ね

どういう つもり だ よ

人間 の 生殖 行動 に 興味 が あった にんげん||せいしょく|こうどう||きょうみ||

シン イチ は あの 女 と 交尾 し たかった ん だ ろ |いち|||おんな||こうび|||||

交尾 って そんな ん じゃ なく て … こうび||||||

泉 ちょっと 顔 を かせ いずみ||かお|| 一 人 で 喋って た の は 口説き の リハーサル か ひと|じん||しゃべって||||くどき||りはーさる|

別に べつに

そろそろ 着替え に 行か なきゃ |きがえ||いか|

待て よ まて|

俺 が 村野 の こと 好き な の 知って ん だ ろ おれ||むらの|||すき|||しって|||

あれ そう な の

俺 と 勝負 しろ おれ||しょうぶ|

勘弁 し て よ かんべん|||

って ー 何 す ん だ よ |-|なん||||

どう し た 殴り 返せ ない の か |||なぐり|かえせ|||

この 間 み たい に ミギー が 本気 を 出す と |あいだ||||||ほんき||だす|

大 怪我 さ せる かも しれ ない だい|けが|||||

この 軟弱 野郎 が |なんじゃく|やろう|

やめろ

少し は 手加減 しろ よ バカ すこし||てかげん|||ばか

バカ ？ それ は 自分 より バカ な 相手 に 使う べき 言葉 だ ばか|||じぶん||ばか||あいて||つかう||ことば|

殺し て ない だ ろ う な ころし||||||

安心 しろ あんしん|

ところで シン イチ ||いち

排泄 行為 を 我慢 する の は 体 に よく ない ぞ はいせつ|こうい||がまん||||からだ||||

シン イチ |いち

何 だ よ 人 の いる 所 で 喋る なって 言った だ ろ なん|||じん|||しょ||しゃべる||いった||

この 生殖 器 ちょっと 勃起 さ せ て み て くれ |せいしょく|うつわ||ぼっき||||||

なん だって

あ … ち ょ … 何 する ん だ |||なん|||

よせ やめろ って の

冷たい シン イチ つめたい||いち

うるさい

ちゃんと 洗わ ない と 白 癬菌 が 繁殖 し て イン キン タムシ … |あらわ|||しろ|せんきん||はんしょく|||いん|きん|

うるさい

お前 何 さっき から 息子 と 話し て ん だ おまえ|なん|||むすこ||はなし|||

ミンチ 殺人 みんち|さつじん

うん

被害 者 が ずたずた に 引き裂か れる 事件 が 世界 各地 で 起き てる ん だ って ひがい|もの||||ひきさか||じけん||せかい|かくち||おき||||

ネット に は 結構 エグイ 動画 と か も アップ さ れ ちゃ って る みたい ねっと|||けっこう||どうが||||あっぷ||||||

犯人 は はんにん|

まだ 捕まって ない |つかまって|

って いう か

世界 で 同時 多発 的 に ミンチ 殺人 を 起こす なんて 無理 でしょ う せかい||どうじ|たはつ|てき||みんち|さつじん||おこす||むり||

犯人 は 一 人 じゃ なく て たぶん 狂信 的 な カルト 集団 と か はんにん||ひと|じん|||||きょうしん|てき||かると|しゅうだん||

そう いえ ば 立川 の お 兄さん って 刑事 だった よ な |||たちかわ|||にいさん||けいじ|||

でも この 事件 に つい て は 一切 教え て くれ ない ん だ よ ね ||じけん|||||いっさい|おしえ|||||||

てこ と は 裏 を 返せ ば |||うら||かえせ|

警察 と か 政府 か すでに 動き出し て いる って こと じゃ ない けいさつ|||せいふ|||うごきだし||||||

やっぱり ミギー の 仲間 たち か |||なかま||

間違い ない な まちがい||

この 間 の イヌ を 見 て 分かった |あいだ||いぬ||み||わかった

イヌ に 宿った もの は イヌ だけ を 食う いぬ||やどった|||いぬ|||くう

人間 に 宿った もの は 人間 を 食う にんげん||やどった|||にんげん||くう

共食い 専門 と いう 訳 だ ともぐい|せんもん|||やく|

何 を 考え て いる なん||かんがえ||

このまま 黙って て いい の か な |だまって|||||

「 黙って て いい の か 」 と は ？ だまって||||||

奴 ら を ほっとけ ない だ ろ やつ||||||

次々 に 人 を 殺し て いる ん だ つぎつぎ||じん||ころし||||

「 ほっとけ ない 」 と は ？

いい か 僕たち だけ が 正体 を 知って る ん だ ||ぼくたち|||しょうたい||しって|||

このまま じゃ 犠牲 者 が 増える ばかり だ よ ||ぎせい|もの||ふえる|||

だから …

だから ？

お前 の こと 世の中 に 発表 し て 研究 し て もらえ ば … おまえ|||よのなか||はっぴょう|||けんきゅう||||

何 を 言って いる なん||いって|

シン イチ の 理屈 は よく わから ん |いち||りくつ||||

私 の 仲間 達 は ただ 食って いる だけ だ ろ わたくし||なかま|さとる|||くって||||

生物 なら 当然 の 行為 じゃ ない か せいぶつ||とうぜん||こうい|||

同種 が 食わ れる の が そんなに イヤ な こと な の か どうしゅ||くわ|||||いや|||||

当たり前 だ よ あたりまえ||

人 の 命 って 尊い もの だ ろ じん||いのち||とうとい|||

分から ん わから|

尊い の は 自分 の 命 だけ だ とうとい|||じぶん||いのち||

私 は 私 の 命 以外 を 大事 に 考え た こと は ない わたくし||わたくし||いのち|いがい||だいじ||かんがえ||||

だ ろ う ね 君 は ケダモノ で 虫けら だ もん な ||||きみ||||むしけら|||

それ 蔑 ん で いる つもり かい |さげす|||||

もし 君 が 私 の 身 に 害 を 及ぼす よう な 行動 に 出る なら |きみ||わたくし||み||がい||およぼす|||こうどう||でる|

私 は 全力 で それ を 阻止 する ぞ わたくし||ぜんりょく||||そし||

へえ 僕 に 逆らって 生き て いける の 寄生 虫 の クセ に |ぼく||さからって|いき||||きせい|ちゅう||くせ|

キミ の 命 は 守る きみ||いのち||まもる

しかし 口 を きけ なく する こと ぐらい できる ん だ ぜ |くち||||||||||

他 に 視力 や 聴力 を 奪う と いう 手 も ある た||しりょく||ちょうりょく||うばう|||て||

ほう すごい 恐怖 心 だ 少し 休 ん だ 方 が いい な ||きょうふ|こころ||すこし|きゅう|||かた|||

悪魔 あくま

シン イチ 悪魔 と いう の を 調べ た が |いち|あくま|||||しらべ||

一 番 それ に 近い 生物 は 人間 だ と 思う ぞ ひと|ばん|||ちかい|せいぶつ||にんげん|||おもう|

人間 は あらゆる 種類 の 生物 を 殺し 食って いる が にんげん|||しゅるい||せいぶつ||ころし|くって||

私 の 仲間 たち が 食う の は ほんの 1 ～ 2 種類 だ わたくし||なかま|||くう||||しゅるい|

質素 な もの さ しっそ|||

そんな 理屈 聞き たく も ない よ |りくつ|きき||||

人 が 殺さ れる 僕 だけ が その 正体 を 知って いる じん||ころさ||ぼく||||しょうたい||しって|

ミンチ だ みんち|

牛 や 豚 を 平気 で ひき肉 に し て いる 人間 ども が 今さら 何 を 驚 い てる うし||ぶた||へいき||ひきにく|||||にんげん|||いまさら|なん||おどろ||

ほう 珍しい な |めずらしい|

仲間 が いる なかま||

シン イチ 近づ い て くる ぞ |いち|ちかづ||||

私 の 仲間 だ わたくし||なかま|

左側 の 人ごみ の 中 に いる ひだりがわ||ひとごみ||なか||

人 が 多く て まだ 見分け が つか ない が じん||おおく|||みわけ||||

間違い ない まちがい|

離れ た ほう が いい はなれ||||

下手 を すれ ば また 殺し 合い に なる ぞ へた|||||ころし|あい|||

もう 少し 急げ 近づ い て いる |すこし|いそげ|ちかづ|||

人食い 同好 会 の お 誘い かな ひとくい|どうこう|かい|||さそい|

シン イチ どこ へ 行く つもり だ |いち|||いく||

距離 は 約 40 メートル すぐ 後ろ だ ぞ きょり||やく|めーとる||うしろ||

会って やる の さ 人殺し の 顔 を 見 て やる あって||||ひとごろし||かお||み||

バカ な こと を 言う な 殺さ れる ぞ ばか||||いう||ころさ||

じゃあ ミギー が 守って くれよ |||まもって|

この 前 の イヌ の よう に は 行か ない と 思い が な |ぜん||いぬ|||||いか|||おもい||

ここ なら 人 に 見 られ ない だ ろ う ||じん||み|||||

人間 の 心 は よく 分から ん にんげん||こころ|||わから|

今 の 君 は 恐怖 心 が 麻痺 し て いる よう だ が いま||きみ||きょうふ|こころ||まひ||||||

なぜ だ

人間 が 何 人 も 殺さ れ て いる ん だ にんげん||なん|じん||ころさ|||||

放っておけ ば 村野 だって ほうっておけ||むらの|

その 人殺し の 正体 が 分かって いる のに |ひとごろし||しょうたい||わかって||

何も し ない で 見 て ろ って いう の か なにも||||み||||||

戦う ん だ 人間 の ため に たたかう|||にんげん|||

人間 の ため … ね にんげん|||

それ に は お前 の 力 が いる |||おまえ||ちから||

手 を 貸し て くれよ て||かし||

なぁ ミギー

あと 5 メートル |めーとる

なるほど 逃げ た の は そういう こと か |にげ||||||

人間 の 脳 が 丸々 生き残って る にんげん||のう||まるまる|いきのこって|

こいつ は 確かに 危険 な 存在 だ な ||たしかに|きけん||そんざい||

うるさい 化 物 め |か|ぶつ|

何 動く な なん|うごく| この 人間 を 攻撃 する の なら お前 を 殺す |にんげん||こうげき||||おまえ||ころす

待て 待て まて|まて

なるほど な 言い たい こと は 分かる ||いい||||わかる

だが 右手 さん 君 は こっち に 引っ越し て くりゃ いい ん だ よ |みぎて||きみ||||ひっこし||||||

引っ越す ？ 今更 移動 は 不可能 な はず ひっこす|いまさら|いどう||ふかのう||

何 だ お前 勉強 不足 だ ぞ なん||おまえ|べんきょう|ふそく||

確かに 単純 な 腕 から 複雑 な 頭 へ の 移動 は 無理 だ たしかに|たんじゅん||うで||ふくざつ||あたま|||いどう||むり|

だが 腕 から 腕 へ なら 簡単 さ |うで||うで|||かんたん|

どう だ 指定 席 を つくって やった ぞ ||してい|せき||||

これ で 信じ た か ||しんじ||

さあ 移って 来 て 俺 の 右腕 に なれ |うつって|らい||おれ||みぎうで||

2 体 が 宿れ ば さらに 強く なれる ん だ からだ||やどれ|||つよく|||

どう し た 早く その 人間 を 殺し て こっち へ 来い |||はやく||にんげん||ころし||||こい

血液 が もったいない けつえき||

我々 が 管理 する この 肉体 なら 140 年 は 生き られる だ ろ う われわれ||かんり|||にくたい||とし||いき||||

ミ … ミギー

じれったい

だが その 人間 の 首 を 落とせ ば 否応 なし だ ||にんげん||くび||おとせ||いやおう||

ちょっと 待って |まって

ち … 血迷った か |ちまよった|

よ … よくも … 貴 様 … お … おれ の … 体 … ||とうと|さま||||からだ

おれ … の … お … れ の …

ミギー

僕 を 助け て くれ た の か ぼく||たすけ|||||

肉体 の 移動 に 確信 が 持て なかった だけ だ にくたい||いどう||かくしん||もて|||

私 は 自分 の 命 だけ を 大事 に 考え て いる わたくし||じぶん||いのち|||だいじ||かんがえ||

疲れ た の で 眠る つかれ||||ねむる

お … おれ の … 体 … |||からだ

お … れ の …

ミギー は あいつ の 命 より 僕 の 命 を 優先 し て くれ た ||||いのち||ぼく||いのち||ゆうせん||||

ミギー は 自分 の 命 を 守り たかった だけ かも しれ ない ||じぶん||いのち||まもり|||||

だけど …

なあ ミギー

おい ひ い

何 その 気 の ない 返事 なん||き|||へんじ

あ いや そういう わけ じゃ …

おいしい

わざとらしい ん です けど

うち って さ 今 外出 する の も うるさい ん だ |||いま|がいしゅつ||||||

えっ 何で |なんで

ほら いろいろ と 物騒 でしょ |||ぶっそう|

ミンチ 殺人 と か みんち|さつじん||

ああ

嫌 だ よ ね ミンチ に さ れる なんて いや||||みんち||||

村野 が ミギー の こと を 知ったら むらの||||||しったら

やっぱり 気味 悪 がる ん だ ろ う な |きみ|あく||||||

どうか し た の

村野 って 動物 好き だった よ ね むらの||どうぶつ|すき|||

うん 好き だ よ |すき||

でも 蛇 は ダメ |へび||だめ

大丈夫 ？ だいじょうぶ

お 砂場 で 遊 ぼ う |すなば||あそ||

あぁ お っし ー |||-

下手くそ 今度 は 俺 だ へたくそ|こんど||おれ|

はっ ずれ ー ||-

ひどい

行 こ う あんな の 見 たく ない よ ぎょう|||||み|||

そう だ ね

何 だ あいつ なん||

お前 ら いい加減 に しろ よ おまえ||いいかげん|||

泉 くん いずみ|

ただ の ゲーム だ っ つ のに ||げーむ||||

勝手 に 邪魔 し てん じゃ ねえ よ かって||じゃま|||||

生き物 は おもちゃ じゃ ない ん だ いきもの||||||

みんな 生き てる ん だ よ お前 ら と 同じ に |いき|||||おまえ|||おなじ|

クッセー

マジ か よ

危ない あぶない

食って や ろうか くって||

行 こ う か ぎょう|||

ミギー の 言う 通り ||いう|とおり

悪魔 に 一 番 近い 生物 は あくま||ひと|ばん|ちかい|せいぶつ|

人間 … な の かも しれ ない にんげん|||||

泉 くん いずみ|

キミ 泉 新 一 くん … だ よ ね きみ|いずみ|しん|ひと||||

ああ もちろん

次回 「 饗宴 」 じかい|きょうえん