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「C」 THE MONEY OF SOUL AND POSSIBILITY CONTROL, C: The Money of Soul and Possibility Control Episode 1

( 男性 ) くそ っ ! 「 カード を お 取り に なって … 」

( 男性 ) これ も 駄目 か ! 「 初め から やり 直し て ください 」

「 カード を お 取り に なって 初め から やり 直し て ください 」

( 男性 ) は っ ! 「 ご 利用 いただき まし て → N

ありがとう ござい まし た 」

( 男性 ) あっ !

「 いらっしゃい ませ 」

( 男性 ) あっ … 。

( 男性 ) あぁ … 。

( 男性 ) イエス !

( 男性 ) イエス !

・~ N

・~ N

( 井 種田 ) どちら まで ?

( 男性 ) 金融 街 へ 。

( 井 種田 ) かしこまり まし た 。

( 壮 一郎 ) 《 見ろ よ 》

( 壮 一郎 ) 《 ここ に いる 連中 の どれ だけ が … 》

( 壮 一郎 ) 《 気付 い て いる か 》

( 壮 一郎 ) 《 気付 い て い ない の か 》 → N

《 どれ だけ の 連中 が それ を 疑って いる か 》 → N

《 あるいは 何も 知ら ず に いる か 》

( 壮 一郎 ) 《 しょせん 金 は 金 か あるいは … 》

( 壮 一郎 ) 《 それ 以上 の もの か 》 → N

《 それとも … N それ 以下 の もの か 》

( 壮 一郎 ) Q 。

( Q ) うん ! ?

お前 は どう だ ?

( Q ) 満腹 なら ば それ で いい の です 。

( 壮 一郎 ) フン 。 単純 で いい な 。

( 壮 一郎 ) 単純 で は ない が 複雑 で も ない 。

( 壮 一郎 ) 立場 が 変われ ば 見え 方 も 変わる 。 → N

不思議 な もの だ な 。 金 と いう もの は 。

( 壮 一郎 ) だ が 一言 で 言え ば → N

俺 に とって は 世界 と つながる 手段 そのもの だ よ 。

( 壮 一郎 ) 唯一 に し て 無二 。 誰 に とって も その はず だ が → N

それ に 気付 い て く 者 は わずか 。 → N

こんな 世界 に やって 来 て も なお それ に 気付く 者 は 少ない 。

( 壮 一郎 ) うん ! ? ( 真坂 木 ) 三國 さま → N

お楽しみ の ところ 恐縮 です が 時間 です 。

( 壮 一郎 ) 真坂 木 ディール は 明日 の はず だ が ?

( 真坂 木 ) それ が こちら の 都合 で 少し ばかり 繰り上がり まし て 。

今日 は こいつ と デート な ん だ 。

決まり は 決まり で ござい ます ので 。

フン ! どんな 相手 だ ?

( 真坂 木 ) 参り ま しょ う か 。

( 真坂 木 ) お 相手 は あちら です 。

初めて か ?

あぁ !

俺 は ビギナー 向け の 相手 じゃ ない ぞ 。

( 男性 ) ビギナーズ ラック って こと も ある !

( 壮 一郎 ) 本気 か ?

「 DIRECT 」 !

可能 性 の 問題 だ ろ !

・~ N

「 OPEN DEAL 」 !

( 男性 ) お ー っ !

ばくち を 打ち たきゃ あっ ち に 行け ば いい 。

ばくち じゃ 駄目 だ ! 金 が 要る ん だ 。

できる だけ たくさん !

奇 遇 だ な 。 ( 男性 ) ああ … 。

( 男性 ) ああ … 。

俺 も だ よ 。 「 DIRECT 」 !

( 男性 の 悲鳴 )

( 江原 ) A と いう 物 と NB と いう 物 が ある と する 。 → N

例えば ね 。 でも って NA を 持つ 人 が B を 欲しく て → N

交換 し たい と 思って も NB を 持つ 人 が → N

A が 欲しい と は 限ら ない 。 → N

A と B の 価値 を 厳密 に 決定 する こと は でき ない 。 → N

いわゆる 利害 の 不 一致 以前 の 問題 。

( 羽 奈 日 ) あっ ! ( 江原 ) つい てき てる かな ? → N

OK OK ? だ から ね それ を どう 解決 する か … 。

( 羽 奈 日 ) 公 麿 !

( 公 麿 ) 羽 奈 日 。

まだ 本 科 も 始まって ない のに → N

何で 公務 員 試験 の 勉強 し て ん の よ 。

( 公 麿 ) 今 から じゃ ない と 間に合わ ねえ ん だ よ 。

大事 な の は 実 学 だ よ 。 実 学 。

( 羽 奈 日 ) その 前 に 卒業 でき なきゃ 公務 員 どころ じゃ ない でしょ ?

・ ( 学生 ) よう ! 余 賀 。 あした 飲み 会 が ある ん だ けど どう ?

ごめん あした は ちょっと … 。

( 学生 ) 羽 奈 日 は ?

( 羽 奈 日 ) わたし は … N どう しよ う かな ?

( 学生 ) 金 ない ん なら おごる けど ?

そんな … いい よ !

( 学生 ) こいつ 最近 羽振り いい ん だ よ 。

そんな こと ねえ よ 。

( 学生 ) 親父 さん の 会社 が 景気 いい ん だ って 。

じゃあ 俺 バイト ある んで !

あっ … N ち ょ … ちょっと ! → N

あした の ! 試験 用 の ノート … 。

あいつ 付き合い 悪い よ な 。 ( 学生 ) ホント 。

「 お 手続き を し て おり ます 。 しばらく お 待ち ください 」

「 お 取り 忘れ に ご 注意 ください 」

飲み 会 な ん か … N 行ける か っ つ う の 。

・~ N

( アナウンス ) 「 手すり に お つかまり ください 」 → N

「 The next station is Koganei 」

( アナウンス ) 「 間もなく 3 番 線 を 電車 が 通過 いたし ます 」 → N

「 危ない です から 黄色い 線 まで お 下がり ください 」

( アナウンス ) 「 3 番 線 電車 が 通過 です 。 ご 注意 ください 」

あっ !

( 乗客 たち ) あ あっ !

( 乗客 ) 飛び込み だ ! ( 乗客 ) どう す ん だ よ 遅刻 だ よ !

( 乗客 ) 景気 が いい なんて ホント な の かしら ねえ 。

( 角田 ) 公務 員 なんて 競争 率 高 え だ ろ ?

こんな 時代 に 民間 な ん か 勤め られ っか よ 。

( 角田 ) でも 公務 員 だって 安泰 じゃ ねえ だ ろ ? 最近 。

そりゃ そう だ けど よ 可能 性 は 上 だ ろ ?

どう だ ろ う な 。

安定 し た 収入 で 安定 し た 家庭 を 築く の が 俺 の 夢 。

かみ さん と 子供 と つましく 暮らせ れ ば → N

それ で いい の 。

ずいぶん ささやか な ん だ な 。

あくせく す ん の が 嫌 な ん だ よ 。 あっ ヤベ え 。 そろそろ だ わ 。

置 い て け よ 俺 やっと く から 。

悪い それ じゃ ! お 先 に 失礼 し ます 。

お 疲れ ~ !

( 島田 ) よく やる よ ね バイト 掛け持ち なんて 。

あっ ち の コンビニ シフト 増やし て もらえ ない ん す よ 。

( 島田 ) いい なあ 若い から 。

体 張って ご 家族 養って る 人 に は かなわない っす よ 。

( 島田 ) ハハ … 。 あっ 。 余 賀 君 。

えっ ? あ … 。

羽 奈 日 。

あした テスト ある って 知って た ?

えー っ 聞い て ねえ よ 。 何 ? 抜き打ち ?

( 羽 奈 日 ) 要点 は 書き出し とい た から 。

寝 ない で やれ ば そこそこ いける と 思う 。

悪い こんな とこ まで わざわざ 。 ( バイブレーター の 音 )

いいかげん 携帯 持って よ 。 メール で 済む ん だ から さ 。

そんな 余裕 ねえ よ 金 ない し 。

( 羽 奈 日 ) ある の に 使って ない ん じゃ ない の ?

自分 の こと は 自分 で 何とか し て ん だ よ 。

( 羽 奈 日 ) それ 親 の 金 で 大学 行って る → N

わたし たち に 対 する 嫌 み ?

そういう わけ じゃ … 。

しっかり しよ う と し 過ぎ て 全然 しっかり でき て ない 感じ 。

ちょっと カッコ悪い 。

こん だけ の ため に 来 て くれ た の ? うん 。

少し は 感謝 し て くれる ?

もう じき 上がり な ん だ けど そこ の ファミレス で お茶 でも … 。

( 羽 奈 日 ) 来 てん の 彼 氏 。 ごめん ね 。

あっ ああ 。 そんじゃ また 今度 。

頑張れ よ ! おう !

ただいま 。

ハァ 。

こんな 毎日 だ よ 。

でも あんた たち と 違って 誰 に も 迷惑 掛けて ねえ よ 。

ん ? あ ちゃ ~ 。 つ う か 掛け てる し 。

くう ぅ ー 。

・ ( ノック )

ん ?

・ ( ノック ) うーん あー あっ 。

夜 ? ( 真坂 木 ) こんばんは 。

私 ミダス 銀行 通商 部 の 真坂 木 と 申し ます 。

は あ ?

誰 ? ミダス 銀行 の 真坂 木 です 。

あなた に 資金 運用 の お 話 を … 。

ああ 。 そういう の いい から 。 あっ 。

金 な ん か ねえ ん だ よ ! あ あっ 。

どう か 話 を 聞い て いただけ ませ ん か 。

ねえ あなた 。 もっと 効率 良く お 金 を 稼ぎ たい と 思い ませ ん か ?

お っ 思わ ねえ よ 。

ホント に ?

出 て け よ 。

何 な ん だ よ … 。

っ つ か 何にも 頭 に 入って ねえ し … 。

ん ?

は ?

( 真坂 木 ) どうぞ 。 は ?

ここ は あなた が 本来 いる はず の 場所 と は → N

関係 の ない 空間 です 。 従って 時間 と も 無関係 。

勉強 が 済 ん だ ら 元 の 場所 に 帰し て さしあげ ます から → N

どうぞ 勉強 し て ください 。 は ?

あなた さっき から 「 は ? 」 しか 言って ない 。

あ … ああ … 。

先日 極東 金融 街 に おい て アントレプレナー の 欠員 が でき まし た 。

補充 要員 と して 無作為 抽出 さ れ た の が → N

あなた 余 賀 公 麿 さん 。

19 歳 平成 経済 大学 2 年生 間違い あり ませ ん ね 。

ああ 。

金融 街 は 基本 的 に 誰 に 対 し て も 開か れ て い ます 。

適性 なんて もの は あり ませ ん 。

最初 は ちょっと 驚か れる かも しれ ませ ん が → N

怖がる 必要な い です よ 。

すぐに 慣れ ます 。

ああ 。

今度 は 「 ああ 」 しか 言って ませ ん けど 。

ああ 。 参った な 。

少し は しっかり し て いただか ない と 。

しっかり しよ う が ねえ だ ろ 。

いきなり こんな 所 に 連れ て こ られ て 。

こう で も し ない と 信じ て もらえ ない か と 思って 。

信じる って 何 を ?

あなた アントレプレナー に 選ば れ た ん です よ ! !

何 な ん だ よ ? その アンドレ 何と かって 。

アントレプレナー 。 起業 家 って 意味 です 。

略し て アントレ 。

もっと さ 分かる よう に 説明 し て くん ない ?

どう 言った って 分かり づらい と 思う ん です よ 。

えっ ? あなた の 教養 体系 で は → N

理解 し 難い こと が あまり に も 多 過ぎる 。

バカ に して ん の ?

う わ っ !

あえて 分かり やすく 言う と する なら ば → N

あなた の 未来 を 私 ども に ご 提供 いただき → N

私 ども は それ を 担保 に → N

あなた に お 金 を お 貸し する と 。 は ! ?

それ を 金融 街 で 運用 し て ほしい の です 。

われわれ の お 願い は それ だけ です 。

未 来 って 何 だ よ ?

未来 は 未来 です よ 。 あなた の 将来 あなた の 可能 性 。

寿命 が 縮む と か そういう こと ?

そういう こと も 含み ます 。

じゃあ や だ よ 。 お 金 が 欲しく ない の です か ?

いる か よ 。 そんな 訳 分か ん ねえ 金 。

飲み 会 に も 行け ます よ 。 えっ ああ … 。

バイト を 2 つ も やら ない で 済み ます 。

公務 員 に なら なく った って 安定 し た 生活 が 手 に 入り ます よ 。

あんた 何者 ?

もっと 素直 に なり ま しょ う よ 。

あ あっ ! ?

え ? え ! ? ウフ 。

あ あっ ! ? え ? え ! ? え えっ ! ?

夢 ?

う わ っ 。

えっ ? 一 十 百 千 万 十万 … 。

どう だった ? 試験 。

あっ ああ 。 おかげ で 助かった よ 。

フゥ 。 少し は 自立 し て よ ね ~ 。

ああ … 。 うん ?

( 学生 ) う ぃ ~ す 。 ( 羽 奈 日 ) うん ?

( 学生 ) や っぱ 駄目 かな ? 今夜 の 飲み 会 。 → N

いまいち 集まり が 悪く て さあ 。

( 学生 ) 羽 奈 日 に は 僕 おごっちゃ う よ !

( 羽 奈 日 ) どう しよ う かな … 。

考え と くわ 。 ( 3 人 ) えっ ?

( 学生 ) お ~ 珍しい じゃ ん ! ( 学生 ) 待って る ぜ ~ 。

( 角田 ) だって それ って 向こう の ミス だ ろ ?

お前 が 盗 ん だ わけ じゃ ない じゃ ん 。

そう だ けど … 。 ( 角田 ) しかも 50 万 だ ろ ? → N

1,000 万 じゃ ある まい し 。

うーん … 。 お前 まじめ 過ぎ ん だ よ 。

( 島田 ) もしも の 話 ? はい もしも の 話 です 。

( 島田 ) 君 の 年齢 だったら 届け た と 思う よ 。

や っぱ そうです よ ね 。 アハハ ハハ … 。

( 島田 ) でも 今 だったら もらって しまう かも しれ ない ね 。

えっ ? 金 は あって 困る もの じゃ ない 。

それ に 50 万 程度 だったら ね むしろ 名乗り出 た 方 が → N

ミス が 発覚 し て 迷惑 が られる ん じゃ ない か な 。

そう です ね 。 ( 島田 ) まあ お 金 は 必要 だ よ 。 → N

じゃ なきゃ この 年 で こんな 時間 に アルバイト なんか し ない よ 。

あ … ああ 。

平気 だ よ 。 これ くらい … 。

「 お 取り 忘れ に ご 注意 ください 」

う っ … 。

羽 奈 日 は 金 で 男 と 付き合う よう な やつ じゃ ねえ ん だ よ 。

あんた が やった の か ?

気 分 が 悪い ぜ 。

親父 の こと を 言う な 。

言う なったら !

( 真坂 木 ) さあ 。

( 真 朱 ) 公 麿 。

( 真坂 木 ) 金融 街 へ ようこそ 。

( 井 種田 ) どちら まで 。 ( 真坂 木 ) 兜 町 。

かしこまり まし た 。 えっ ? う わ っ わ っ !

う ぁ ー っ ! ?

・~ N


( 男性 ) くそ っ ! 「 カード を お 取り に なって … 」

( 男性 ) これ も 駄目 か ! 「 初め から やり 直し て ください 」

「 カード を お 取り に なって 初め から やり 直し て ください 」

( 男性 ) は っ ! 「 ご 利用 いただき まし て →\ N

ありがとう ござい まし た 」

( 男性 ) あっ !

「 いらっしゃい ませ 」

( 男性 ) あっ … 。

( 男性 ) あぁ … 。

( 男性 ) イエス !

( 男性 ) イエス !

・~\ N

・~\ N

( 井 種田 ) どちら まで ?

( 男性 ) 金融 街 へ 。

( 井 種田 ) かしこまり まし た 。

( 壮 一郎 ) 《 見ろ よ 》

( 壮 一郎 ) 《 ここ に いる 連中 の どれ だけ が … 》

( 壮 一郎 ) 《 気付 い て いる か 》

( 壮 一郎 ) 《 気付 い て い ない の か 》 →\ N

《 どれ だけ の 連中 が それ を 疑って いる か 》 →\ N

《 あるいは 何も 知ら ず に いる か 》

( 壮 一郎 ) 《 しょせん 金 は 金 か あるいは … 》

( 壮 一郎 ) 《 それ 以上 の もの か 》 →\ N

《 それとも …\ N それ 以下 の もの か 》

( 壮 一郎 ) Q 。

( Q ) うん ! ?

お前 は どう だ ?

( Q ) 満腹 なら ば それ で いい の です 。

( 壮 一郎 ) フン 。 単純 で いい な 。

( 壮 一郎 ) 単純 で は ない が 複雑 で も ない 。

( 壮 一郎 ) 立場 が 変われ ば 見え 方 も 変わる 。 →\ N

不思議 な もの だ な 。 金 と いう もの は 。

( 壮 一郎 ) だ が 一言 で 言え ば →\ N

俺 に とって は 世界 と つながる 手段 そのもの だ よ 。

( 壮 一郎 ) 唯一 に し て 無二 。 誰 に とって も その はず だ が →\ N

それ に 気付 い て く 者 は わずか 。 →\ N

こんな 世界 に やって 来 て も なお それ に 気付く 者 は 少ない 。

( 壮 一郎 ) うん ! ? ( 真坂 木 ) 三國 さま →\ N

お楽しみ の ところ 恐縮 です が 時間 です 。

( 壮 一郎 ) 真坂 木 ディール は 明日 の はず だ が ?

( 真坂 木 ) それ が こちら の 都合 で 少し ばかり 繰り上がり まし て 。

今日 は こいつ と デート な ん だ 。

決まり は 決まり で ござい ます ので 。

フン ! どんな 相手 だ ?

( 真坂 木 ) 参り ま しょ う か 。

( 真坂 木 ) お 相手 は あちら です 。

初めて か ?

あぁ !

俺 は ビギナー 向け の 相手 じゃ ない ぞ 。

( 男性 ) ビギナーズ ラック って こと も ある !

( 壮 一郎 ) 本気 か ?

「 DIRECT 」 !

可能 性 の 問題 だ ろ !

・~\ N

「 OPEN DEAL 」 !

( 男性 ) お ー っ !

ばくち を 打ち たきゃ あっ ち に 行け ば いい 。

ばくち じゃ 駄目 だ ! 金 が 要る ん だ 。

できる だけ たくさん !

奇 遇 だ な 。 ( 男性 ) ああ … 。

( 男性 ) ああ … 。

俺 も だ よ 。 「 DIRECT 」 !

( 男性 の 悲鳴 )

( 江原 ) A と いう 物 と \ NB と いう 物 が ある と する 。 →\ N

例えば ね 。 でも って \ NA を 持つ 人 が B を 欲しく て →\ N

交換 し たい と 思って も \ NB を 持つ 人 が →\ N

A が 欲しい と は 限ら ない 。 →\ N

A と B の 価値 を 厳密 に 決定 する こと は でき ない 。 →\ N

いわゆる 利害 の 不 一致 以前 の 問題 。

( 羽 奈 日 ) あっ ! ( 江原 ) つい てき てる かな ? →\ N

OK OK ? だ から ね それ を どう 解決 する か … 。

( 羽 奈 日 ) 公 麿 !

( 公 麿 ) 羽 奈 日 。

まだ 本 科 も 始まって ない のに →\ N

何で 公務 員 試験 の 勉強 し て ん の よ 。

( 公 麿 ) 今 から じゃ ない と 間に合わ ねえ ん だ よ 。

大事 な の は 実 学 だ よ 。 実 学 。

( 羽 奈 日 ) その 前 に 卒業 でき なきゃ 公務 員 どころ じゃ ない でしょ ?

・ ( 学生 ) よう ! 余 賀 。 あした 飲み 会 が ある ん だ けど どう ?

ごめん あした は ちょっと … 。

( 学生 ) 羽 奈 日 は ?

( 羽 奈 日 ) わたし は …\ N どう しよ う かな ?

( 学生 ) 金 ない ん なら おごる けど ?

そんな … いい よ !

( 学生 ) こいつ 最近 羽振り いい ん だ よ 。

そんな こと ねえ よ 。

( 学生 ) 親父 さん の 会社 が 景気 いい ん だ って 。

じゃあ 俺 バイト ある んで !

あっ …\ N ち ょ … ちょっと ! →\ N

あした の ! 試験 用 の ノート … 。

あいつ 付き合い 悪い よ な 。 ( 学生 ) ホント 。

「 お 手続き を し て おり ます 。 しばらく お 待ち ください 」

「 お 取り 忘れ に ご 注意 ください 」

飲み 会 な ん か …\ N 行ける か っ つ う の 。

・~\ N

( アナウンス ) 「 手すり に お つかまり ください 」 →\ N

「 The next station is Koganei 」

( アナウンス ) 「 間もなく 3 番 線 を 電車 が 通過 いたし ます 」 →\ N

「 危ない です から 黄色い 線 まで お 下がり ください 」

( アナウンス ) 「 3 番 線 電車 が 通過 です 。 ご 注意 ください 」

あっ !

( 乗客 たち ) あ あっ !

( 乗客 ) 飛び込み だ ! ( 乗客 ) どう す ん だ よ 遅刻 だ よ !

( 乗客 ) 景気 が いい なんて ホント な の かしら ねえ 。

( 角田 ) 公務 員 なんて 競争 率 高 え だ ろ ?

こんな 時代 に 民間 な ん か 勤め られ っか よ 。

( 角田 ) でも 公務 員 だって 安泰 じゃ ねえ だ ろ ? 最近 。

そりゃ そう だ けど よ 可能 性 は 上 だ ろ ?

どう だ ろ う な 。

安定 し た 収入 で 安定 し た 家庭 を 築く の が 俺 の 夢 。

かみ さん と 子供 と つましく 暮らせ れ ば →\ N

それ で いい の 。

ずいぶん ささやか な ん だ な 。

あくせく す ん の が 嫌 な ん だ よ 。 あっ ヤベ え 。 そろそろ だ わ 。

置 い て け よ 俺 やっと く から 。

悪い それ じゃ ! お 先 に 失礼 し ます 。

お 疲れ ~ !

( 島田 ) よく やる よ ね バイト 掛け持ち なんて 。

あっ ち の コンビニ シフト 増やし て もらえ ない ん す よ 。

( 島田 ) いい なあ 若い から 。

体 張って ご 家族 養って る 人 に は かなわない っす よ 。

( 島田 ) ハハ … 。 あっ 。 余 賀 君 。

えっ ? あ … 。

羽 奈 日 。

あした テスト ある って 知って た ?

えー っ 聞い て ねえ よ 。 何 ? 抜き打ち ?

( 羽 奈 日 ) 要点 は 書き出し とい た から 。

寝 ない で やれ ば そこそこ いける と 思う 。

悪い こんな とこ まで わざわざ 。 ( バイブレーター の 音 )

いいかげん 携帯 持って よ 。 メール で 済む ん だ から さ 。

そんな 余裕 ねえ よ 金 ない し 。

( 羽 奈 日 ) ある の に 使って ない ん じゃ ない の ?

自分 の こと は 自分 で 何とか し て ん だ よ 。

( 羽 奈 日 ) それ 親 の 金 で 大学 行って る →\ N

わたし たち に 対 する 嫌 み ?

そういう わけ じゃ … 。

しっかり しよ う と し 過ぎ て 全然 しっかり でき て ない 感じ 。

ちょっと カッコ悪い 。

こん だけ の ため に 来 て くれ た の ? うん 。

少し は 感謝 し て くれる ?

もう じき 上がり な ん だ けど そこ の ファミレス で お茶 でも … 。

( 羽 奈 日 ) 来 てん の 彼 氏 。 ごめん ね 。

あっ ああ 。 そんじゃ また 今度 。

頑張れ よ ! おう !

ただいま 。

ハァ 。

こんな 毎日 だ よ 。

でも あんた たち と 違って 誰 に も 迷惑 掛けて ねえ よ 。

ん ? あ ちゃ ~ 。 つ う か 掛け てる し 。

くう ぅ ー 。

・ ( ノック )

ん ?

・ ( ノック ) うーん あー あっ 。

夜 ? ( 真坂 木 ) こんばんは 。

私 ミダス 銀行 通商 部 の 真坂 木 と 申し ます 。

は あ ?

誰 ? ミダス 銀行 の 真坂 木 です 。

あなた に 資金 運用 の お 話 を … 。

ああ 。 そういう の いい から 。 あっ 。

金 な ん か ねえ ん だ よ ! あ あっ 。

どう か 話 を 聞い て いただけ ませ ん か 。

ねえ あなた 。 もっと 効率 良く お 金 を 稼ぎ たい と 思い ませ ん か ?

お っ 思わ ねえ よ 。

ホント に ?

出 て け よ 。

何 な ん だ よ … 。

っ つ か 何にも 頭 に 入って ねえ し … 。

ん ?

は ?

( 真坂 木 ) どうぞ 。 は ?

ここ は あなた が 本来 いる はず の 場所 と は →\ N

関係 の ない 空間 です 。 従って 時間 と も 無関係 。

勉強 が 済 ん だ ら 元 の 場所 に 帰し て さしあげ ます から →\ N

どうぞ 勉強 し て ください 。 は ?

あなた さっき から 「 は ? 」 しか 言って ない 。

あ … ああ … 。

先日 極東 金融 街 に おい て アントレプレナー の 欠員 が でき まし た 。

補充 要員 と して 無作為 抽出 さ れ た の が →\ N

あなた 余 賀 公 麿 さん 。

19 歳 平成 経済 大学 2 年生 間違い あり ませ ん ね 。

ああ 。

金融 街 は 基本 的 に 誰 に 対 し て も 開か れ て い ます 。

適性 なんて もの は あり ませ ん 。

最初 は ちょっと 驚か れる かも しれ ませ ん が →\ N

怖がる 必要な い です よ 。

すぐに 慣れ ます 。

ああ 。

今度 は 「 ああ 」 しか 言って ませ ん けど 。

ああ 。 参った な 。

少し は しっかり し て いただか ない と 。

しっかり しよ う が ねえ だ ろ 。

いきなり こんな 所 に 連れ て こ られ て 。

こう で も し ない と 信じ て もらえ ない か と 思って 。

信じる って 何 を ?

あなた アントレプレナー に 選ば れ た ん です よ ! !

何 な ん だ よ ? その アンドレ 何と かって 。

アントレプレナー 。 起業 家 って 意味 です 。

略し て アントレ 。

もっと さ 分かる よう に 説明 し て くん ない ?

どう 言った って 分かり づらい と 思う ん です よ 。

えっ ? あなた の 教養 体系 で は →\ N

理解 し 難い こと が あまり に も 多 過ぎる 。

バカ に して ん の ?

う わ っ !

あえて 分かり やすく 言う と する なら ば →\ N

あなた の 未来 を 私 ども に ご 提供 いただき →\ N

私 ども は それ を 担保 に →\ N

あなた に お 金 を お 貸し する と 。 は ! ?

それ を 金融 街 で 運用 し て ほしい の です 。

われわれ の お 願い は それ だけ です 。

未 来 って 何 だ よ ?

未来 は 未来 です よ 。 あなた の 将来 あなた の 可能 性 。

寿命 が 縮む と か そういう こと ?

そういう こと も 含み ます 。

じゃあ や だ よ 。 お 金 が 欲しく ない の です か ?

いる か よ 。 そんな 訳 分か ん ねえ 金 。

飲み 会 に も 行け ます よ 。 えっ ああ … 。

バイト を 2 つ も やら ない で 済み ます 。

公務 員 に なら なく った って 安定 し た 生活 が 手 に 入り ます よ 。

あんた 何者 ?

もっと 素直 に なり ま しょ う よ 。

あ あっ ! ?

え ? え ! ? ウフ 。

あ あっ ! ? え ? え ! ? え えっ ! ?

夢 ?

う わ っ 。

えっ ? 一 十 百 千 万 十万 … 。

どう だった ? 試験 。

あっ ああ 。 おかげ で 助かった よ 。

フゥ 。 少し は 自立 し て よ ね ~ 。

ああ … 。 うん ?

( 学生 ) う ぃ ~ す 。 ( 羽 奈 日 ) うん ?

( 学生 ) や っぱ 駄目 かな ? 今夜 の 飲み 会 。 →\ N

いまいち 集まり が 悪く て さあ 。

( 学生 ) 羽 奈 日 に は 僕 おごっちゃ う よ !

( 羽 奈 日 ) どう しよ う かな … 。

考え と くわ 。 ( 3 人 ) えっ ?

( 学生 ) お ~ 珍しい じゃ ん ! ( 学生 ) 待って る ぜ ~ 。

( 角田 ) だって それ って 向こう の ミス だ ろ ?

お前 が 盗 ん だ わけ じゃ ない じゃ ん 。

そう だ けど … 。 ( 角田 ) しかも 50 万 だ ろ ? →\ N

1,000 万 じゃ ある まい し 。

うーん … 。 お前 まじめ 過ぎ ん だ よ 。

( 島田 ) もしも の 話 ? はい もしも の 話 です 。

( 島田 ) 君 の 年齢 だったら 届け た と 思う よ 。

や っぱ そうです よ ね 。 アハハ ハハ … 。

( 島田 ) でも 今 だったら もらって しまう かも しれ ない ね 。

えっ ? 金 は あって 困る もの じゃ ない 。

それ に 50 万 程度 だったら ね むしろ 名乗り出 た 方 が →\ N

ミス が 発覚 し て 迷惑 が られる ん じゃ ない か な 。

そう です ね 。 ( 島田 ) まあ お 金 は 必要 だ よ 。 →\ N

じゃ なきゃ この 年 で こんな 時間 に アルバイト なんか し ない よ 。

あ … ああ 。

平気 だ よ 。 これ くらい … 。

「 お 取り 忘れ に ご 注意 ください 」

う っ … 。

羽 奈 日 は 金 で 男 と 付き合う よう な やつ じゃ ねえ ん だ よ 。

あんた が やった の か ?

気 分 が 悪い ぜ 。

親父 の こと を 言う な 。

言う なったら !

( 真坂 木 ) さあ 。

( 真 朱 ) 公 麿 。

( 真坂 木 ) 金融 街 へ ようこそ 。

( 井 種田 ) どちら まで 。 ( 真坂 木 ) 兜 町 。

かしこまり まし た 。 えっ ? う わ っ わ っ !

う ぁ ー っ ! ?

・~\ N