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Aozora Bunko Readings (4-5mins), 13. 驢馬 の びつこ - 新美 南吉

13. 驢馬 の びつこ - 新美 南吉

驢馬 の びつこ - 新美 南吉

-- 張 が か はい ゝ 驢馬 を 一 匹 買 ひました 。 ところが 歩か せて 見る と その 驢馬 は びつこ を ひく のです 。 ・・

「 なぜ びつこ を ひく の だらう 。」 と 考へて 見ました が わかりません 。 ちようど と ほり か ゝ つた 物 しり を よびとめて たづ ねて 見る と 、 物 しり は 、 驢馬 の 體 を よく しらべて から い ひました 。 ・・

「 耳 と 耳 の 間 に 錢 ほど の 禿 が ある 、 この 禿 に 風 が あた つて 寒い から び つ こ を ひく の ぢや 。 帽子 を つく つて か むせた が 、 よから う 。」 ・・

やつ ぱり 物 しり だけ あつ て 、 利口な こと を いふ と 張 は かんしん し ながら 、 羊 の 毛 で 圓 い 帽子 を つくりました 。 それ を 驢馬 の 頭 に か むせて 、 さて 歩か せて 見る と やつ ぱり び つ こ を ひきます 。 張 は 物 しり に だまさ れた と 思 つて 、 まつ か に な つて 驢馬 を ひつ ぱつ て ゆきました 。 ・・

「 人 を だます に も ほど が ある 。 お前 さん の いふ と ほり 帽子 を か むせた が やつ ぱり び つ こ を ひく で は ない か 。」 する と 物 しり は おちついて 、・・

「 いや こんな 帽子 で は いかん 、 驢馬 の 耳 を おしこむ ので 耳 が いたい の ぢや 。」 と いふ のでした 。 なるほど と 思 つた 張 は 、 家 に か へ つて 帽子 に 二 つ の 穴 を あけ 、 そこ から 二 つ の 耳 を 出して やりました 。 ところが 歩か せて 見れば やつ ぱり び つ こ を ひきます 。 又 お こつ て 物 しり の ところ へ が なり こんで ゆく と 、・・

「 いや あれ で は 、 耳 が 寒い から いけない 。」 と い ひます 。 なるほど さ うだ つた と 思 つて 、 こんど は 、 二 つ の 耳 に 長い 袋 を か むせました 。 けれど び つ こ を ひく の は 前 と 同じ こと です 。 いよいよ 物 しりめ 、 わし を だました な と 思 つて 、 げんこつ を ふりあげ ながら とびこんで ゆく と 、 物 しり は 、・・

「 まち なさい 、 お前 さん と ん まだ ね 、 あれ ぢや 耳 が 聞え ない ぢや ない か 。」 と い ひます 。 たしかに さ う だ 、 と 、 張 は 家 に か へりました が 、 こんど は どう して い ゝ の か さつ ぱり わかりません 。 袋 に 穴 を あければ 風 が はい つて 寒い で せ うし ――。 ・・

張 は 十 日 も 二十 日 も ろくろく ご飯 も たべ ず 考 へました が 、 よい 考 へ は うかびません 。 ある 日 と ほり か ゝ つた 村人 を とら へて 、・・

「 この 驢馬 の 耳 が 聞える や うに する に は どう したら え ゝ で せ う な 。」 と き ゝます と 、 その 人 は 、・・

「 なんでも ない よ 、 帽子 を と つて やり なさい 。」 と こ た へました 。 ・・

「 こいつ は 名案 だ 。」 と 叫んで 、 張 は 帽子 を と つて すてました 。 そして 、 驢馬 の 耳 に 口 を つけて 、・・

「 驢馬 や ー い 。」 と どなりました 。 すると 驢馬 は くすぐ つ たくて 、 耳 を 二三 度 ぴく ぴく さ せました 。 張 は それ を 見て 、・・

「 や あ 聞える 聞える 。」 と よろこんで おどりあがりました 。


13. 驢馬 の びつこ - 新美 南吉 ろば||び つ こ|にいみ|みなみ きち 13. ass Bitsuko - Nankichi Niimi 13. ass bitsuko - NANKICHI NIIMI 13. ass Bitsuko - Nankichi Niimi 13. 말의 비츠코 - 신미 난키치 13. ass Bitsuko - Nankichi Niimi 13. задница Бицуко - Нанкичи Ниими 13. ass Bitsuko - Nankichi Niimi

驢馬 の びつこ - 新美 南吉 ろば||び つ こ|にいみ|みなみ きち Donkey Nobitsuko-Nankichi Niimi Ass Bitsuko - NANKICHI NIIMI

-- 張 が か はい ゝ 驢馬 を 一 匹 買 ひました 。 ちょう|||||ろば||ひと|ひき|か|ひ ました --I bought a donkey. -- Zhang bir eşek satın aldı. ところが 歩か せて 見る と その 驢馬 は びつこ を ひく のです 。 |あるか||みる|||ろば||び つ こ||| However, when I walked around, the donkey caught a sword. Ancak, eşeğin yürümesine izin verildiğinde arka ayakları iyileşti. 然而,當我讓它走的時候,驢子跑了過來。 ・・ ...

「 なぜ びつこ を ひく の だらう 。」 |び つ こ||||だ ら う Sizce neden bisküviye kulak verdiler?" “你為什麼要經營一個 bitsuko?” と 考へて 見ました が わかりません 。 |こう へて|み ました||わかり ませ ん I looked at it, but I don't understand. ちようど と ほり か ゝ つた 物 しり を よびとめて たづ ねて 見る と 、 物 しり は 、 驢馬 の 體 を よく しらべて から い ひました 。 ちよ うど||||||ぶつ||||||みる||ぶつ|||ろば||からだ||||||ひ ました When I looked at the body of the donkey and the donkey, I found that the body of the donkey was carefully examined. 當我停下來看剛剛挖出來的東西時,那東西已經仔細檢查了驢子的屍體。 ・・

「 耳 と 耳 の 間 に 錢 ほど の 禿 が ある 、 この 禿 に 風 が あた つて 寒い から び つ こ を ひく の ぢや 。 みみ||みみ||あいだ||せん|||はげ||||はげ||かぜ||||さむい|||||||| "There is a baldness between the ears, and the baldness is cold because of the wind. “你的耳朵中間有一個蜈蚣大小的禿頭,風吹到這個禿頭上,很冷,你會頭暈。 帽子 を つく つて か むせた が 、 よから う 。」 ぼうし|||||||| I'm sorry you had to light your hat, but it's okay." ・・

やつ ぱり 物 しり だけ あつ て 、 利口な こと を いふ と 張 は かんしん し ながら 、 羊 の 毛 で 圓 い 帽子 を つくりました 。 ||ぶつ|||||りこうな|||||ちょう|||||ひつじ||け||まどか||ぼうし||つくり ました それ を 驢馬 の 頭 に か むせて 、 さて 歩か せて 見る と やつ ぱり び つ こ を ひきます 。 ||ろば||あたま|||||あるか||みる||||||||ひき ます 如果你把它放在驢頭上讓它走,你會看到它在抽搐。 張 は 物 しり に だまさ れた と 思 つて 、 まつ か に な つて 驢馬 を ひつ ぱつ て ゆきました 。 ちょう||ぶつ||||||おも|||||||ろば|||||ゆき ました 張某以為自己中了賊的當,連忙拉著驢子走了。 ・・

「 人 を だます に も ほど が ある 。 じん||||||| "There is a lot to deceive people. “騙人就夠了。 お前 さん の いふ と ほり 帽子 を か むせた が やつ ぱり び つ こ を ひく で は ない か 。」 おまえ||||||ぼうし||||||||||||||| Isn't your hat covered with your hat, but you're pulling it? " 當我戴上你的帽子時,你抽搐了一下。 “ する と 物 しり は おちついて 、・・ ||ぶつ||| 然後事情就平靜了...

「 いや こんな 帽子 で は いかん 、 驢馬 の 耳 を おしこむ ので 耳 が いたい の ぢや 。」 ||ぼうし||||ろば||みみ||||みみ||い たい|| “不行,我不能戴這樣的帽子,我要戴個驢耳朵。” と いふ のでした 。 なるほど と 思 つた 張 は 、 家 に か へ つて 帽子 に 二 つ の 穴 を あけ 、 そこ から 二 つ の 耳 を 出して やりました 。 ||おも||ちょう||いえ|||||ぼうし||ふた|||あな|||||ふた|||みみ||だして|やり ました ところが 歩か せて 見れば やつ ぱり び つ こ を ひきます 。 |あるか||みれば|||||||ひき ます 但是,如果你讓他走路,他會抽搐。 又 お こつ て 物 しり の ところ へ が なり こんで ゆく と 、・・ また||||ぶつ||||||||| 當我回到那個東西所在的地方時,...

「 いや あれ で は 、 耳 が 寒い から いけない 。」 ||||みみ||さむい|| Hayır, oraya giremem, kulaklarım için çok soğuk. と い ひます 。 ||ひ ます Aşağıda bir örnek verilmiştir. なるほど さ うだ つた と 思 つて 、 こんど は 、 二 つ の 耳 に 長い 袋 を か むせました 。 |||||おも||||ふた|||みみ||ながい|ふくろ|||むせ ました けれど び つ こ を ひく の は 前 と 同じ こと です 。 ||||||||ぜん||おなじ|| いよいよ 物 しりめ 、 わし を だました な と 思 つて 、 げんこつ を ふりあげ ながら とびこんで ゆく と 、 物 しり は 、・・ |ぶつ|||||||おも|||||||||ぶつ|| 最後,他以為是他騙了我,舉起拳頭跳了進去,那東西是……

「 まち なさい 、 お前 さん と ん まだ ね 、 あれ ぢや 耳 が 聞え ない ぢや ない か 。」 ||おまえ||||||||みみ||きこえ|||| “等等,你還是聾了,是嗎?” と い ひます 。 ||ひ ます たしかに さ う だ 、 と 、 張 は 家 に か へりました が 、 こんど は どう して い ゝ の か さつ ぱり わかりません 。 |||||ちょう||いえ|||へり ました||||||||||||わかり ませ ん 袋 に 穴 を あければ 風 が はい つて 寒い で せ うし ――。 ふくろ||あな|||かぜ||||さむい||| If you make a hole in the bag, it will be cold because of the wind. ・・

張 は 十 日 も 二十 日 も ろくろく ご飯 も たべ ず 考 へました が 、 よい 考 へ は うかびません 。 ちょう||じゅう|ひ||にじゅう|ひ|||ごはん||||こう|へ ました|||こう|||うかび ませ ん Zhang thought about it for ten or twenty days without eating any food, but he couldn't think of it as a good idea. ある 日 と ほり か ゝ つた 村人 を とら へて 、・・ |ひ||||||むらびと|||

「 この 驢馬 の 耳 が 聞える や うに する に は どう したら え ゝ で せ う な 。」 |ろば||みみ||きこえる||||||||||||| と き ゝます と 、 その 人 は 、・・ ||ゝ ます|||じん|

「 なんでも ない よ 、 帽子 を と つて やり なさい 。」 |||ぼうし||||| と こ た へました 。 |||へ ました ・・

「 こいつ は 名案 だ 。」 ||めいあん| と 叫んで 、 張 は 帽子 を と つて すてました 。 |さけんで|ちょう||ぼうし||||すて ました そして 、 驢馬 の 耳 に 口 を つけて 、・・ |ろば||みみ||くち||

「 驢馬 や ー い 。」 ろば||-| と どなりました 。 |どなり ました すると 驢馬 は くすぐ つ たくて 、 耳 を 二三 度 ぴく ぴく さ せました 。 |ろば|||||みみ||ふみ|たび||||せま した 張 は それ を 見て 、・・ ちょう||||みて

「 や あ 聞える 聞える 。」 ||きこえる|きこえる と よろこんで おどりあがりました 。 ||おどりあがり ました