Yuu ☆ Yuu ☆ Hakusho ( Yu Yu Hakusho : Ghost Files ) Episode 66
♪ ~
~ ♪
( ナレーション ) 浦 飯 幽助 ( うらめし ゆうす け ) は 戸 愚 呂 ( とぐろ ) と の 戦い を
死闘 の 末 に 制し た
負け を 認め た 左京 ( さ きょう ) は 闘 技 場 ごと 爆破 する スイッチ を 入れ た
危うく 脱出 し た 幽助 たち は
崩れ落ちる 闘 技 場 を 見 て 全て が 終わった こと を 実感 し た
しかし 幻 海 ( げんかい ) 師範 が い なく なった 心 の 空白 は 埋めよ う も なかった
( 幽助 ) よっ しゃ
準備 いい な ?
( 桑原 ( くわばら ) ) おう
そう いや あ のんびり 海 を 見 てる 暇 も なかった よ な
( 桑原 ) 何 か 1 年 ぐらい 戦って た よう な 感じ だし な
( 蔵 馬 ( くらま ) ) ああ 長かった
( プー ) プー
おっと こいつ も 無事 だった し な
( プー ) プー
( 幽助 ) こいつ が ばあさん の 面 ( つら ) に なった とき は
ビビ った ぜ
霊 界 と の 電話 機 み て え な もん か お前 …
なあ プー もう いっぺん ばあさん 出し て くれよ
なあ ? なあ 出し て くれよ
プー 頼む よ
( 蔵 馬 ) たぶん … ( 幽助 ) ほれ ほれ
( 蔵 馬 ) もう 無理 だ ろ う ね
もう 無理 ?
霊 界 は 生 と 死 の 中間 に ある 駅 みたい な もん な ん だ
( 桑原 ) 死 ん だ 人間 は 霊 界 に 行く ん じゃ ねえ の か よ
( 蔵 馬 ) 行く に は 行く ん だ が
霊 界 は 死 へ の 中継 地点 な ん だ
( 桑原 ) ほ ~ う
( 蔵 馬 ) この世 と 辛うじて 通信 が できる の は 霊 界 まで
でも 霊 界 に 長く いる こと は でき ない
そして そこ から 皆 行き先 の 違う 旅 に 出る
それ が … 死
幻 海 さん も もう 既に …
( 幽助 ) そ っか …
死 へ 旅立った か …
( 静 流 ( し ずる ) ) 戻り ま しょ う か
( ぼたん ) そう だ ね
( 螢子 ( けいこ ) ) さよなら 幻 海 さん
ま いい か
終わ っち まっ た もの は しょうが ねえ し
人間 前 向き に 生きる べき よ
な ? ナハ ハハハハ …
よ ー っ しゃ あした から 遊び まく ん ぜ !
クソ った れ !
( ドア が 閉まる 音 )
( 桑原 ) おお … おい 学校 どう す ん だ よ 進級 でき ねえ ぞ !
( 飛 影 ( ひえ い ) ) チッ
無理 が 見え見え で 見 て いる こっち が 恥ずかしい ぜ
( プー ) プー
( ジョルジュ 早乙女 ( さおとめ ) ) コエンマ 様
やっと 着き まし た ね
( コエンマ ) 久しぶり に 見る と この 門 も 懐かしい な
( チャイム の 音 )
( インターホン : 鬼 ) 誰 ?
( コエンマ ) わし じゃ わし じゃ 帰って き た ぞ
( インターホン : 鬼 ) わし ? そんな ヤツ は 知ら ん
こっち は 忙しい ん だ から とっとと 帰 え ん な
( ジョルジュ 早乙女 ) 忘れ られ た みたい です ね 私 たち
( コエンマ ) あっ あ ~ あ …
バカ 者 ( もん ) ! わし じゃ コエンマ じゃ !
あー この 部屋 も 懐かしく 感じる ぞ
あれ ? あれ ? あれ ?
あれ ? あれ ? うわ ー !
ああ 一体 どう し た と いう ん じゃ
( 鬼 A ) そ … それ が …
わし が い ない 間 に 仕事 は 進め て おけ と
言って あった ろ う が
わし の ハンコ も 渡し て あった はず じゃ
( 鬼 B ) それ が エンマ 大王 様 に 見つかって しまい まし て …
ヒェ ~ オ … オヤジ に ?
はい それ で
仕事 は コエンマ 様 が お 帰り に なって から
やら せる よう に と の ご 命令 で …
( コエンマ ) え ~
コエンマ 様 ドンドン と ハンコ を つい て ください よ
バカ 者 !
真っ先 に やら なけ れ ば いけ ない 仕事 が ある の だ !
さっさと ここ を 片づけ ん か !
( 鬼 A ・ B ) はい
( コエンマ ) ん ? ジョルジュ 早乙女 お前 も だ !
ん ~ やはり 自分 の イス は 落ち着く な
( ジョルジュ 早乙女 ) コエンマ 様
( コエンマ ) よし 通せ
う ~ ん
ここ は 審判 の 門 じゃ ここ で お前 の 罪 を 審判 する の だ
( 戸 愚 呂 弟 ) そんな 必要 は ない と 思い ます が ね
( コエンマ ) まあ 聞け
( 戸 愚 呂 弟 ) 俺 は もう 決め てる ん だ
( コエンマ ) ん ?
冥 獄 界 ( み ょ うごく かい ) へ 行く こと に
( ジョルジュ 早乙女 ) み ょ み ょ … 冥 獄 界 ?
お … お前 は 自ら 冥 獄 界 へ 行く と いう の か ?
知って おる の か ?
地獄 の 中 で 最も 過酷 な の が 冥 獄 界 な の だ ぞ
あらゆる 苦痛 を 1 万 年 かけ て 与え 続け
それ を 1 万 回 繰り返す
その 後 に 待って いる の は 完全 なる “ 無 ” だ
それ でも 行く の か ?
( 戸 愚 呂 弟 ) ああ
( コエンマ ) 格闘 家 と し て の 功績 を 考え れ ば お前 は 軽い 地獄 の 罪 で 済む の だ ぞ
どう だ 考える 時間 は まだ ある ぞ
( 戸 愚 呂 弟 ) もう 決め た こと だ 変える 気 は ない
うーん
そう か
本当 に いい の か ?
ならば もう 何 も 言 うまい
連れ て いけ
( ジョルジュ 早乙女 ) はい
やれやれ
( 秘書 ) コエンマ 様
( コエンマ ) ん ?
( 秘書 ) 頼ま れ て い た もの が やっと 見つかり まし て …
( コエンマ ) おお お前 か
コエンマ 様 の おっしゃる とおり で し た
戸 愚 呂 が 妖怪 に 転生 する きっかけ に なった 事件 が
50 年 前 に あり まし た
うむ
( 秘書 ) 50 年 前 の 武術 大会 が 始まる 3 か月 ほど 前 に
戸 愚 呂 の 目 の 前 で 彼 の 弟子 全て が 妖怪 に 殺さ れ て い ます
やはり そう か
( 弟子 たち ) う わ わ …
( 弟子 の 叫び声 )
( 秘書 ) やった の は 潰 煉 ( かい れ ん )
当時 の 武術 会 優勝 候補 ナンバーワン の 妖怪 です
( 弟子 A ) わ あー
( 弟子 B ) わ っ ! ( 弟子 C ) わ あー
( 弟子 たち の 悲鳴 )
( 秘書 ) 戸 愚 呂 に 武術 会 の ゲスト で 出場 する こと を 告げる ついで に
弟子 たち を 次々 に 殺し て いった よう です
まるで いかに 自分 が 強い か 誇示 する か の よう に
( 潰 煉 ) ウハハハ …
( 戸 愚 呂 弟 ) う おお ー !
( 秘書 ) その とき 戸 愚 呂 も 潰 煉 に 完膚 なき まで に やら れ た よう です
それ まで の 戸 愚 呂 は
自分 が いちばん 強い と いう 自信 が あった
しかし その とき 全て を 失った と いう わけ だ な
おっしゃる とおり です
( 秘書 ) そして 彼 は それ から 3 か月 間 完全 に 消息 を 絶ち ます
武術 大会 前日
幻 海 や ほか の ゲスト の 前 に 姿 を 現し た 戸 愚 呂 は
既に その とき 彼 の 心 の 中 に は 鬼 が 住 ん で い た よう です
潰 煉 は その 大会 の 決勝 で 戸 愚 呂 に 殺さ れ て い ます
( 観客 たち の 歓声 )
( 秘書 ) そして 優勝 し た 戸 愚 呂 の 望み が 妖怪 に 転じる こと
私 に は 全く 理解 でき ませ ん
彼 の 行動 は 論理 的 に 矛盾 だらけ です
うむ
たとえ 優勝 し 弟子 たち の 敵 ( かたき ) を 討って も
自分 自身 の 中 で 罪 の 意識 が 消え なかった の だ ろ う
自分 の 弟子 たち を 守 れ なかった ん だ から な
よっ えい
天狗 ( てんぐ ) に なって い た 自分 に 気 が 付い て い なかった
そんな 自分 が 許 せ なかった の だ ろ う
それ から の ヤツ は あえて 苦難 の 道 を 選 ん だ
( 秘書 ) ええ
( コエンマ ) 守 れ なかった 弟子 たち に 対する 償い と いう より は
自ら に 責め 苦 を 与え ん が ため に …
まさしく 拷問 の よう な 人生 だ なぁ
強 さ を 求める と 自分 を 偽って …
不器用 な 男 だ
( 戸 愚 呂 弟 ) 俺 も お前 も 今 が 強 さ の 最 盛期 だ ろ う な
時 が 止まれ ば いい と …
最近 よく 思う
人間 と は 不便 な もの だ な
( 幻 海 ) そうかい
俺 は 永遠 に 衰え ない 肉体 を 手 に 入れ たい
それ が 最大 の 望み だ
よく わかった な
俺 が この 道 を 選ぶ の が
( 幻 海 ) なんとなく な
あんた は この 道 を 選ぶ と 思った
あ …
本当 に 行く の か ? この 道 を
あんた は もう 十分 償い を し た じゃ ない か
妖怪 潰 煉 の 強 さ は
あの とき 誰 に も どう に も でき なかった
あんた が 悪い わけ じゃ ない さ
( 幻 海 ) 50 年 前 の 大会 が 終わった あと も
あんた は 自分 を 傷つけ て 責め 続け た
もう いい じゃ ない か
( 戸 愚 呂 弟 ) 違う ね
あれ で 俺 は 吹 っ 切った
潰 煉 を 倒し 妖怪 に 転生 する こと で …
それ から 俺 は 強 さ のみ を 追求 する こと が でき た
潰 煉 が 俺 の 弟子 たち を 殺し た こと で
本当 の 強 さ と は 何 か が わかった ん だ
むしろ あの 出来事 に 感謝 し て いる
ウソ だ !
( 戸 愚 呂 弟 ) 幻 海
もう 俺 なんか に 構う な
お前 に は まだ 仕事 が 残って いる
ヤツ は 必ず 強く なる
だが 間違え れ ば 俺 み たい に な っち まう
お前 が もう 少し お守り を し て やれ
( 幻 海 ) 最後 の 最後 だって の に
出る 言葉 が 負かさ れ た 対戦 相手 の 心配 かい
大した もん だ よ あんた の バカ も
死 ん で も 直りゃ し ない ん だ から
あんた に は 世話 ばかり かけ ち まった な
( 幻 海 ) 本当 に バカ な ん だ から
( 幻 海 ) 入る よ
( コエンマ ) 来 た か
あれ ? ど … どう し て ?
武術 大会 の 優勝 者 の 望み は
それ が どんな 望み だ ろ う と かなえ なけ れ ば なら ん
優勝 者 は どんな 望み でも かなう から こそ
この 大会 は 価値 が ある
浦 飯 が 勝った とき の 望み くらい は 大体 わかる だ ろ う …
万が一 と いう こと も ある
幻 海 の 死体 は 大切 に 保存 し て おく ん だ な
今 から 考え れ ば
何 から 何 まで 戸 愚 呂 に 操ら れ て い た よう な 気 が する が な …
ま それ も よか ろ う
( アナウンス ) 本日 3 時 20 分 の 直行 便 を もち まし て
首 ( くび ) くくり 島 ( とう ) 発 の 旅 客船 業務 は 全て 終了 いたし ます
お 客 様 は くれ ぐれ も お 乗り遅れ の ない よう
お 気 を 付け ください
( 桑原 ) き ゃ もう 女 ども は 一体 何 やって ん だ よ
( 蔵 馬 ) いろいろ 身支度 が ある ん です よ
パタパタ と 厚 化粧 する よう な ヤツ は い ねえ はず だ が な
ウチ の 姉ちゃん 以外 は よ
( 静 流 ) 何 か あたし の こと 言った ?
( 桑原 ) ど ひ ゃ ~ !
あ … いやいや い や
ウチ の 姉ちゃん は いつも きれい だ な って …
( 静 流 ) この !
( ぼたん たち ) お 待た せ !
( 幽助 ) 遅 ( おせ ) えん だ から よ
( 静 流 ) ほら
え ? あ ? あ ちき に 持て と …
当然 だ ろ
さ 雪 菜 ちゃん も 持って もらい なさい よ
( 桑原 ) 喜んで !
あ … ありがとう ございます
( 桑原 ) いいえ ( ぼたん ) はい
( 桑原 ) あ … あの な なんで 俺 が お前 の …
持てる ん だ から いい じゃ ない の
( プー ) プー プー
プ !
( 幽助 ) こいつ は お前 が 持って ろ よ
( 螢子 ) うん
( 幽助 ) 武術 大会 優勝 者 が そんな もん 持って たら
いい 笑い者 だ ぜ
プー
( 螢子 ) かわいい のに ね プー ちゃん
( 幽助 ) ようやく この 島 と も お さらば か
長かった もん なあ
( ぼたん ) いろいろ あった し ね
この 酢 ダコ が
みんな 気 使って ばあさん を 思い出さ ない よう に してん だ から よ
( ぼたん ) ごめん ごめん
( 汽笛 ) ( 桑原 ) お っ 来 た 来 た 船 が
よし 行く か !
行か れ ます か
行く と し ま しょ
さっさと な
いざ 凱旋 ( が いせん )
( 一同 ) おう !
( 幻 海 ) おいおい 何て 冷たい ん だ ろ う ね
( ぼたん ・ 桑原 ) え ?
その 声 は !
( 幻 海 ) 年寄り を 置 い て 帰る 気 かい
ば …
( ぼたん ) 幻 海 師範 !
( 桑原 ) ばあさん !
( 幻 海 ) 勝手 に 人 の 墓 を 作る ん じゃ ない よ
ボケ
ば … ばあさん …
ば あ さ ~ ん !
( 汽笛 )
( 桑原 の 笑い声 )
( ナレーション ) 暗黒 武術 会 は 浦 飯 チーム の 優勝 で 幕 を 閉じ た
しかし 左京 の 邪悪 な 野望 を 受け継が ん と する 者 が
ただ 1 人 あの 島 に 残って い た こと を
今 の 幽助 たち は 知る 由 も なかった
( 桑原 ) おい 浦 飯 !
お め え せっかく 暗黒 武術 会 が 終わって
のんびり できる って のに よ
帰って き て 早々 また ケンカ かい
だが あいつ ら どう も 普通 の 学生 じゃ ねえ な
今 まで の 敵 に は い なかった タイプ だ 何 か ヤバ そう だ な
次回 「 新た なる プロローグ 」
新しい 戦い の 幕開け だ ぜ !
♪ ~
~ ♪