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勇者ヨシヒコと魔王の城, 勇者ヨシヒコと魔王の城#03

あ ~ っ !

( ダンジョー ) また 現れた な 。 魔 王 の 手先 め 。

おいおい … うま そうな もの たくさん 持って そうだ な 。

こ ちと ら 腹 ぺこ な んだ よ 。

三 日 三 晩 卵 かけ ご飯 しか 食べて ない んだ ぞ !

( メレブ ) 何 言って る か わかん ない 。 なんて ?

卵 かけ ご飯 しか 食べて ない んだ ぞ 。 食べて んじゃ ねえ か 卵 かけ ご飯 。

食料 いただいて …。

その 女 ち ~ っと かわいい し …。

生かして おこう か 。 ( ムラサキ ) え ~ や だ ぁ …。

でも ちょっと 嬉しい けど …。

( ヨシヒコ ) 食料 も ムラサキ も 渡す わけに は いか ない 。

そっち が その つもり でも 死んで しまえば 抵抗 でき まい 。

一 人 で と は いい 度胸 だ 。

こい !

いく ぞ ~ っ !

ちょ … ちょっと 待って 。 ちょっと 待って 。

何 を して いる ? すぐ 終わる から 。

お前 …。 なんだ ?

チ … チンポジ を 直して いる の か ?

よ ~ し ! 待た せた な 。

いく ぞ ~!

待って 待って 待って ! 待って !!

なぜ そこ まで チンポジ が 気 に なる !?

どうも すぐに ね こう … おさまら なくて ね 。

おさまり 悪くて 。 最低 。

女 に わかる か !

チンポジ の 大事 さ が 。

チンポジ の 少し の ズレ が … 即 死 に 繋がる んだ ぞ 。

そこ まで の もの で は ない 。

若干 … 心地 悪い 程度 だ 。

フフフフ … チンポジ を 軽く 見る と チンポジ に 泣く ぞ 。

よ ~ し ! ベスポジ に おさまった !

チンポジ が ベスポジ に おさまった とき の 俺 の 強 さ を →

味わう こと に なる ぞ ! いく ぞ ~ っ !

あ ~ ダメだ ! ダメだ ! ダメだ !!

これ 以上 お前 の チンポジ に かまって いる ヒマ は ない !

すぐだ から すぐだ から !

チンポジ 直し に 今 必死だ から 今 の うち 斬っちゃ えば ?

いかん ! コイツ を 見て る 間 に ヨシヒコ も チンポジ が 気 に なり はじめた 。

お前 ら バカな の !? ヨシヒコ 大丈夫だ から 。

お前 チンポジ 大丈夫 … や だ 俺 も !

くっ … ヨシヒコ いざ ない の 剣 を 貸せ 。

俺 が この 間 に コイツ を …。

あれ ? ちょっと … 俺 も ダメだ 。

よ ~ し … ようやく 本当の ベスポジ に おさまった ぞ !

う っ !

なんだ … こじ ま か 。

( メレブ ) こじ ま ?

美しい 森 に しか 住ま ぬ と いう 森 の 精霊 です 。

魔 王 の 手 は 迫って いる な 。

ここ 3 日 で 襲って きた 敵 は 20 人 以上 だ 。

もう まともに 寝て ない から お 肌 が 心配だ よ …。

前 の 村 を 出て から なかなか 他の 村 に めぐりあわ ない 。

仏 は 何 を もって 東 に 向かえ と おっしゃり や がった の か 。

ん ? ( メレブ ) どうした ?

人々 の 声 が 聞こえる 。

ん ? 村 か ? 村 が 近い の か ?

えっ !? どこ ? どこ どこ ?

案内 して くれる ようです よ 。

おお ! で か した ぞ ヨシヒコ 。

ねえ 今日 アンタ たち と 部屋 別に して もらって いい ?

お っ さん の いびき うるさい から 。

お っ さん って 言う なって 何 度 言ったら わかる んだ 。

今度 言ったら お前 の こと を 美人 さん って 呼ぶ ぞ 。

ああ 違う か ? アハハハハ 笑う とこ だ ヨシヒコ 。

寝て いる 。 歩き ながら 寝て いる ! ( いびき )

なんと 生まれながら の 勇者 よ 。

絶対 どっち か 選ぶ の か ?

え ぇ !? じゃあ ネコ 。

寝言 まで ! さすが だ 。

犬 は 品 が ない から 嫌いだ 。 ( ダンジョー の いびき )

上 目 使い で 尻尾 を 振れば エサ が もらえる と 思って る 。

飼育 する 面 から 言って も フン の 世話 や …。

うる せ え ! それぞれ 個性 的に うる せ え !

キャー !! なんだ ?

行き ましょう 。 なに ? なに よ ねえ !

夜 出歩いちゃ いけ ねえ って あれほど 言って たで ねえ か 。

ごめんなさい 。 昼 に 植えた 大根 が 気 に なって 。

そんな もん の ため に 命 取ら れたら どう すんだ よ 。

どう さ れ ました ?

やられ ち まったん です よ アイツ に 。

( ダンジョー ) アイツ ? ケンカ か 。

違い ます よ 。 洞窟 の 化け もん です 。

洞窟 の 化け物 ?

5 年 ほど 前 に なり ます か 。

西 の 洞窟 に 妙な 化け物 が 住みつき まして ね 。

夜 に なる と この 村 へ 下りて きて 農作物 を 荒らす んで 。

まあ 最初 は 農作物 だけ か と 思ったら →

その うち 人間 まで 襲う ように なり や が って 。

西 の 洞窟 と は 遠い のです か ?

ダメだ 。

西 の 洞窟 に たどりつく 前 に 間違い なく 死ぬ 。

あの 化け物 を 守る ように 魔物 が ウジャウジャ いる 。

ならば この 村 に エサ を まいて →

ここ に きた とこ を や っち まえば いい 。

ハハハ … 無理だ 。

あんな 強い 化け もん に 勝てる わけ が ねえ 。

バカモノ ! そんな もの やって み なきゃ わから んだろう 。

なあ ヨシヒコ ハハハハハ ! ハハハハハ 。

ヨシヒコ 大丈夫 か ? 大丈夫です 。

みんな 疲れて る んだ 。 寝て ください 。

ちなみに コイツ 昨日 13 時間 寝て る から ね 。

夜 の ゴタゴタ まったく 知ら ない から ね 。

だって 私 が 見張り に ついた って →

もし 現れた とき どう しよう も ない じゃ ん 。

女の子 なんだ から 。

お前 都合 の いい とき だけ 女 に なる な 。

じゃあ お前 が 見張れ よ 。 お前 …。

その 化け物 が 出た とき に →

俺 の 必殺 の 呪文 ハナブー と スイーツ が 効く と は 思え ない よ 。

安心 して ください 。 私 が しっかり と 見張り ます 。

任せた ぞ ヨシヒコ 。 はい 。

うん 。

ああ 朝 か 。 何ごと も なかった ようだ な 。

ダンジョー 殿 ! 畑 が 全部 やられ ち まった !

何 !? そんな わけ が ない !

ヨシヒコ 化け物 が 現れた らしい ぞ 。 なぜ 気 が つか なかった ?

相当 荒し まわって いる ようだ 。

ここ に いれば 当然 気づいた はず … あら ら ?

目 開いて 寝て る 。 フルオープン !

何度 同じ こと を 言わ せる んだ ?

どちら か と いえば 猫 だ 。

ヨシヒコ ! 起きろ ヨシヒコ !

はい 。 はい 起きた !

やられた 。 化け物 。

なん です か 化け物 って 。 そんな こと を 言って →

私 を びっくり さ せよう と して も そう は いきま …。

あ ! 朝 だ よ 。

夜 畑 全部 やられた 。

なかなか やり ます ね 。

お前 が 寝て た だけ だ ろ 。

どうした ? ヨシヒコ は 無事 か ?

ええ … 私 は なんとか 。

あっ アンタ 寝た でしょ ?

メチャクチャ 寝 足りた 顔 して る もん 。

まさか 魔物 が 眠り の 呪文 を 。

いや 眠たかった だけ 絶対 。

ラリホー 。 いや 絶対 唱えて ない 。

わかった 。 今夜 は 俺 が 見張る 。

もう やめて けれ !

エサ 撒いたら 喜んで また 来る し →

ついでに 畑 の もん まで 食わ れる の が オチ だ !

わかり ました 。 私 が 西 の 洞窟 に 行き →

化け物 を 退治 し ます 。

ハッ !

なぜ だ 。 斬って も 斬って も ますます 元気 。

速い !

うわ ~ なんか コイツ の 踊り 気持 悪い 。

そもそも なぜ 踊る 。

なんか コイツ が 踊る と 魔法 の 力 が 薄れる 気 が 。

あっ なぜ か 私 まで …。

ここ か 。 化け もん 住んで んな これ な 。

誰 も 行か ぬ なら 俺 が 行く 。

え ~ ちょ ちょ ちょ 待って よ 。 食わ れる よ 。

行く しか ない でしょう 。 待て 。

どう し ました ? 実は また 呪文 を 手 に 入れた 。

攻撃 が 有利に なる 呪文 だ 。

それ は ありがたい 。 教えて ください 。

俺 が この 呪文 を ヨシヒコ に 唱える と →

ヨシヒコ の 攻撃 力 が 1.2 倍 強く なる 。 すごい !

えっ ちゃんと 聞いて た ?

2 倍 じゃ なくて 1.2 倍 だ よ 。

俺 は この 呪文 を チョイキルト と 名づけた 。

たいして 変わ ん ねえ し 。 まだ スイーツ の ほう が 使える よ 。

チョイキルト !

う お ~ っ !

ほら そんなに 変わって ない 。 むしろ 弱く なって る 気 が する 。

すごい で すよ メレブ さん 。 戦え ヨシヒコ よ 。

ヤバイ ! あの 鳴き声 は ヤバイ ! マジ 相当 ヤバイ って 。

マジ 相当 ヤバイヤツ 来る よ ! もう 出直そう ! ね ?

強い 武器 と か 手 に 入れ ない と さ 。 もう なんとも な んな いって !

恐れる こと など ない 。 正義 は 必ず 勝ち ます 。

そう じゃ ない 場合 も ある ぜ 。

さすが は 勇者 だ 。

あの 鳴き声 を 聞いて も 凛と した 態度 を 崩さ ん と は 。

行き ましょう 。

腰 抜けちゃ た よ 。 歩けて ない 歩けて ない 歩けて ない !

生まれ たて の 鹿 みたいだ から 。

わかった 。

考え が ある 。

さすが 戦い の プロ だ ね ダンジョー 。 何 ? 考え って 。

早く 言い なさい よ !

退散 !

なぜ そんな 簡単 かつ 情けない 結論 を →

若干 ためて 言った んだ 。 いい か 。

この先 に いる 化け物 は 相当 怖い !

たぶん で かい !

俺 たち は 魔 王 を 倒す まで 死ぬ わけに は いか ん のだ !

ま ぁ ここ の 化け物 に 恐れおののいて る 時点 で →

魔 王 を 倒 せる か どう か はなはだ 疑問 な んだ けど ね 。

と いう わけで 帰る ぞ 。

し しかし ダンジョー さん !

ここ は ひと つ 見て 見 ぬ ふりだ ヨシヒコ 。

えっ ヤバイ ! どんどん 近づいて きて る って !

ヤバイ ヤバイ ヤバイ ! 来る 来る !

みんな さがって ! 私 が 相手 だ !

トォーッ !

やった ! 突き刺した ぞ !

さっさと 寝 ち まえ 化け物 !

なに !? いざ ない の 剣 が まったく 効か ない !

全然 寝 ない じゃ ん !

クソッ もう 一 度 食らえ !

う ぉ ~ っ !

なんて こと だ ! いざ ない の 剣 が 効か ない なんて !

スイーツ !

グォ ~ ッ !

甘い もの が 食べ たい の か どう かも よく わかん ない 。

もう ダメだ ! 逃げよう 逃げる んだ !

すみません 約束 を 守れ なくて 。

何 か 弱点 は ない の か ? ヤツ に 。

旅 の お方 。 そこ まで この 村 を →

思って くださる の は ありがたい のです が →

この 村 の ため に 死ぬ こと は あり ませ ん 。

この 村 は この 村 で 戦い ます 。

ある とき は 捨てる こと も 必要です よ 。

こんな 話 聞いた こと が あり ます 。

東 の 山奥 に 何者 を も 倒す 剣 を 打つ 職人 が いる と 。

しかし その 剣 は ただ の 剣 で は …。 アンタ やめて !

お 帰り ください 。 もう この 村 に は 構わ ず 。

なんで そこ まで し なきゃ いけない んだ よ 。

見捨てて いい って 言って んだ から お 言葉 に 甘えちゃ おう よ 。

いや あの 化け物 が いる かぎり あの 村 に は 絶対 平和 は 訪れ ない 。

また 仏 に 怒ら れる ぞ 。 関係ない 戦い して る って 。

望む ところ です 。

うわ ぁ ~ っ !

東 の 山 は 急に 相手 が 強い な 。

うわ ぁ ~! コイツ の 息 臭い !

腐って んだ から しかたない だ ろ !

あっ ヨシヒコ そ いつ ! そい つ 斬 っと け !

なぜ です ? きっと いい こと あっ から 。

逃げ られ ました 。

お 尋ね し ます 。

何者 を も 倒す 剣 を 打つ と いう の は あなた 様 です か ?

( 岩 鉄 齋 ) 何者 を も 倒す と は 大 仰 じゃ な 。

世の中 に そんな 都合 の いい 剣 は 存在 せ ん よ 。

西 の 山 の 洞窟 に 巣くう 化け物 を 倒し たい のです 。

おお ヤツ な 。

お 願い です 。 その 剣 を 私 に お 与え ください 。

おい おい おい おい !

ダメだ ダメダメ ! あきらめろ あきらめろ …。

いい よ 。 いい んだ 。

ただし …。

わし の 剣 は そん じょ そこら の 剣 と は 違う 。

わし が 剣 を 打つ とき に →

戦う 人間 の 魂 を その 剣 に 込めて もらわ に ゃ なら ん のだ 。

魂 を 込める …。

人間 は 魂 を 抜か れる と どう なる と 思う ?

その 人間 の 最も 深い 部分 に ある →

本性 と いう やつ が 出て くる のじゃ 。

その 本性 さえ 戦う に 耐え うる 者 であれば →

戦える はずじゃ ろう 。

私 は 根っこ から の 勇者 です 。

魂 を 抜か れよう と も 勇者 と して 戦え ます 。

ほほ う 。

頼もしい のう 。

それでは お前 の その 魂 →

この 手 に もらい 受けて 剣 に 込め させて もらう ぞ 。

それ でも 戦える と 言う の か ?

はい 。

我が 名 は 岩 鉄 齋 。

お前 に 化け物 を 倒す 剣 を 打って やる 。

いかん ! 岩 鉄 齋 よ 。

ヨシヒコ の 魂 は 我々 の 要 だ 。

それ を 奪わ れて は かなわ ん 。

その 剣 に 込める 魂 …。

戦う 人間 の 魂 であれば →

誰 でも よい のであろう 。 そう だ が 。

よし 。 で は …。

俺 の 魂 を 抜いて もらおう 。

見た とおり 俺 は 百 戦 錬磨 の 戦士 だ 。

魂 抜か れた とて 戦う 気持 は 絶対 に 変わら ん !

ダンジョー さん それ は …。

いい んだ ヨシヒコ 。 お前 に もしも の こと が あって は まずい 。

経験 値 は 俺 の ほう が はるかに 上 。

俺 は 何 が あって も 俺 の まま だ よ 。

ダンジョー さん …。

さあ やって もらおう か 。

この 魂 その 剣 に ささげよう !

わかった 。

戦士 ダンジョー の 魂 よ この 剣 に 宿り たまえ !

うわ ぁ ~!

ダンジョー さん 起きて ください ! ダンジョー さん !

もう イヤ ! あぁ もう 無理 無理 !

絶対 無理 よ 。 あんな 怖い 化け物 を 退治 する なんて 絶対 無理 !

私 行か ない から ね 。 あんな 怖い 洞窟 へ 二度と !

お ぉ ~ オカマ に なっちゃ った 。

これ が ダンジョー さん の 本性 だ と いう の か ?

その とおり ! 信じ たく ない 。

もう イヤ ! 私 ホント !

お っ さん ずいぶん 女々しい んだ な 。

お っ さん って 言わ ないで ! フン !

オカマ だ から お っ さん イヤだった って こと ?

ダメだ 。 こんな 状態 で は 戦え ない 。

岩 鉄 齋様 ダンジョー さん の 魂 を お 戻し ください 。

いい だろう 。 戦士 ダンジョー の 魂 よ その 体 に 戻り たまえ !

ぐ わ っ !

大丈夫です か ダンジョー さん !

大丈夫だ 。

さあ 魂 は 籠った か ? 剣 は できた か !?

わけ あって 魂 を ダンジョー さん に お 戻し し ました 。

なぜ だ !? 俺 は 魂 が 抜けて も 戦士 だった はずだ !

そう です ね 。 戦士 に は そういう 一面 も 必要な の か な と 。

そういう 感じ の 本性 でした ね 。

何 が だ ? 何 が ダメな んだ よ ?

聞か ない ほう が いい と 思う よ 。

仕方ない 。

俺 の 魂 を 抜いて くれ 。

それ は いけ ませ ん 。 やはり 私 が …。

いい よ いい よ 。 コイツ なんて 魂 抜 いたって →

たいして 変わ ん ない んだ から 。 ああ 確かに 。

失礼だ な キミ ら 。

大丈夫です か メレブ さん 。

化け物 を 倒す ため だ 。 俺 の 魂 なんて …。

メレブ さん ありがとう ございます 。

よい のだ な ? うむ 。

呪術 師 メレブ の 魂 よ この 剣 に 宿り たまえ !

メレブ おい 起きろ 。

メレブ 起きろ !

はい タンタカタン …。

チンチリンチン カンカカン … パンパパンパン !

は っけ よい は っけ よい !

のこった のこった !

う ~ ん ドーン !

いかん 。 単なる バカに なって しまった 。

こんな バカ 見た こと が ない 。

こんな バカ が いちゃ 戦え ない 。

早く 魂 を 戻して くれ ! よかろう !

メレブ の 魂 よ 戻り たまえ !

メレブ さん メレブ さん !

さあ 戦い に いこう 。 戻した よ また 。

えっ !? 俺 の 本性 も まずかった ? バカでした 。

本性 が バカ って どういう こと ? まぎれ も ない バカでした 。

ど いつも こいつ も しかたがない のう 。

やはり 真 の 勇者 の お前 が 魂 を 預ける しか ある まい 。

その ようです ね 。

よく わから ん が 申し訳ない ヨシヒコ 。

なんか ごめん ね バカで 。

仏 の 使命 を 受けた 勇者 ならば その 人間 の 芯 も 勇者 そのもの 。

その 強い 信念 さえ あれば 戦える !

よろしく お 願い し ます 。

見せて もらおう ぞ 。 勇者 の 強き 信念 を 。

ヨシヒコ お前 の すごい ところ 見せて もらう ぞ 。

ゆく ぞ ! 勇者 ヨシヒコ の 魂 よ この 剣 に 宿り たまえ !

ヨシヒコ ! ヨシヒコ !

勇者 の まま だ !

女の子 が お 風呂 入って る とこ のぞき たい よ ~!

チョチョチョ って お 尻 に タッチ し たい よ ~!

お 尻 プリプリ 触り たい ペロン !

いかん … ただ の スケベ だった !

いつも あんな すげ え 勇敢な のに 。

ヤダ 最悪 !

お 尻 プリプリ !

もう ヤダ … プリプリダンス もう 見 たく ない よ 。

もう いい ! 早く 戻して !

お 尻 が 好きな の か ヨシヒコ 。 胸 より お 尻 が 好きな の か !

そんな の どっち で も いい から ! 戻す の か やっぱり 。

戻して 戻して ! はい 戻って !

ヨシヒコ … ヨシヒコ …。

魂 の 剣 出来 ました か ?

いや … 出来 なかった 。

そう か … やっぱり 私 も 本性 は 弱い 人間 な んだ 。

弱い って いう の と は ちょっと 違う …。

いや 気 を 遣わ ないで ください 。

私 は 本当 は 弱気で 臆病な 人間 な んだ 。

う ~ ん … 若干 その … う ~ ん … スケ …。

う ~ ん … 若干 おし … そう そう かも な 。 うん 。

さて どう する ね ?

もう どう しよう も ない な 。

1 人 残って おる が な 。

あ ~ っ ! 本当に こんな ところ 入って 大丈夫な んです か ?

かわいい です ね 。 かわいい 。

誰 か お ケガ でも したら ムラサキ 泣いちゃ い ます ぅ 。

魂 抜けた まま が いい よ ね 。

でも 戦わ なきゃ いけない んだ もん ね ?

みんな ガンバ !

( ヨシヒコ たち ) かわいい …。

それ じゃ 行き ましょう 。

食らえ ! 魂 の 剣 だ !!

やった ぞ !

ムラサキ 嬉しい です ぅ !

メレブ も 嬉しい です ぅ !

ホント なんと お礼 を 言って よい の やら …。

あなた たち の こと は 忘れ ませ ん 。

なんで 米 くれる っ つった の に もらわ なかった わけ ?

格好 つけて んじゃ ねえ よ !

生意気 ムラサキ 戻った な 。

まさか な 化け物 倒した 途端 に 魂 戻って な →

剣 朽ち果てる と は 思わ ん かった な 。

確かに あの まま が よかった 。

何 言って ん の ?

なんか ムシャクシャ する から 父 の 仇 ! あっ !

ムシャクシャ する から 父 の 仇 って どういう こと だ !

( 仏 ) ヨシヒコ !

うわ っ ! また 仏 に 叱ら れる ぜ !

メレブ さん メガネ メガネ !

おいおい おい ! さすが に そろそろ 裸眼 で 見えよう ぜ !

見え ました ! 仏 様 ! だ から お前たち さ →

寄り道 し すぎ だっ つう の ! だ から !

寄り道 じゃ なくて 道草 です 。

ちょっと 待って くれよ ! え ? 寄り道 ? 道草 ?

え ? え ? ウソ ! ウソ ! え ?

♪♪「 寄り道 ヘイ ! 道草 ワン ツー ! 寄り道 道草 違う かな ?」

一緒じゃ ん ! 寄り道 と 道草 は 一緒じゃ ん !

この 一緒じゃ ん ! って ここ まで … まあ いい や !

それ は いい 。

お前 ら に 対して 大事な お告げ を し に 来 と ん の ん ちゃ うんかい !

ワレ ~ っ !

仏 様 お告げ を お 願い し ます 。 そう だ な 。

今週 ますます 魔物 が 増えた の も 実は 魔 王 の せい …。

知って ます ! 食い気 味 できた っ !

セリフ を 最後 まで 言わ せ ず に きた ! ナメ んな よ ! ナメ んな よ !

仏 様 が お 怒り に なった 。 言って る お前 も 半 笑い じゃ ねえ か 。

バカ 野郎 !

お前 ら な ! なぁ なぁ なぁ って ! マジ 仏 ナメ んな よ !

仏 マジ ナメ んな よ ! 今度 寄り道 したら →

ホント マジ で ね ホントに ね ムギュ って する よ 。

あるいは トゥルン って いう こと で も いい の かも しん ない ! バハハ ~ イ !

アイツ ホントに 仏 な の か よ ?

とにかく 早く 魔 王 を 倒せ と いう こと だ な 。

その ようです ね 。 しかし 今 の 私 に その 力 が …。

悩む な ヨシヒコ ! 進む のみ だ !

( ヒサ ) 兄 様 … スケベ だった 。

おい ! ヒサ ! 何 見て んだ よ !

こっち 来い よ !


あ ~ っ !

( ダンジョー ) また 現れた な 。 魔 王 の 手先 め 。

おいおい …  うま そうな もの たくさん 持って そうだ な 。

こ ちと ら   腹 ぺこ な んだ よ 。

三 日 三 晩   卵 かけ ご飯 しか 食べて ない んだ ぞ !

( メレブ ) 何 言って る か   わかん ない 。 なんて ?

卵 かけ ご飯 しか 食べて ない んだ ぞ 。 食べて んじゃ ねえ か   卵 かけ ご飯 。

食料 いただいて …。

その 女   ち ~ っと かわいい し …。

生かして おこう か 。 ( ムラサキ ) え ~  や だ ぁ …。

でも   ちょっと 嬉しい けど …。

( ヨシヒコ ) 食料 も ムラサキ も 渡す わけに は いか ない 。

そっち が   その つもり でも 死んで しまえば   抵抗 でき まい 。

一 人 で と は   いい 度胸 だ 。

こい !

いく ぞ ~ っ !

ちょ …  ちょっと 待って 。 ちょっと 待って 。

何 を して いる ? すぐ 終わる から 。

お前 …。 なんだ ?

チ …  チンポジ を 直して いる の か ?

よ ~ し !  待た せた な 。

いく ぞ ~!

待って   待って   待って !  待って !!

なぜ   そこ まで   チンポジ が 気 に なる !?

どうも   すぐに ね こう …  おさまら なくて ね 。

おさまり 悪くて 。 最低 。

女 に わかる か !

チンポジ の 大事 さ が 。

チンポジ の 少し の ズレ が … 即   死 に 繋がる んだ ぞ 。

そこ まで の もの で は ない 。

若干 …  心地 悪い 程度 だ 。

フフフフ …  チンポジ を 軽く 見る と チンポジ に 泣く ぞ 。

よ ~ し !  ベスポジ に おさまった !

チンポジ が ベスポジ に おさまった とき の 俺 の 強 さ を →

味わう こと に なる ぞ ! いく ぞ ~ っ !

あ ~  ダメだ !  ダメだ !  ダメだ !!

これ 以上   お前 の チンポジ に かまって いる ヒマ は ない !

すぐだ から   すぐだ から !

チンポジ 直し に   今   必死だ から 今 の うち   斬っちゃ えば ?

いかん !  コイツ を 見て る 間 に ヨシヒコ も   チンポジ が 気 に なり はじめた 。

お前 ら   バカな の !? ヨシヒコ   大丈夫だ から 。

お前   チンポジ 大丈夫 …  や だ   俺 も !

くっ …  ヨシヒコ   いざ ない の 剣 を 貸せ 。

俺 が   この 間 に   コイツ を …。

あれ ?  ちょっと …  俺 も ダメだ 。

よ ~ し …  ようやく 本当の ベスポジ に おさまった ぞ !

う っ !

なんだ …  こじ ま か 。

( メレブ ) こじ ま ?

美しい 森 に しか 住ま ぬ と いう 森 の 精霊 です 。

魔 王 の 手 は 迫って いる な 。

ここ  3 日 で 襲って きた 敵 は 20 人 以上 だ 。

もう   まともに 寝て ない から お 肌 が 心配だ よ …。

前 の 村 を 出て から   なかなか 他の 村 に めぐりあわ ない 。

仏 は   何 を もって   東 に 向かえ と おっしゃり や がった の か 。

ん ? ( メレブ ) どうした ?

人々 の 声 が 聞こえる 。

ん ? 村 か ?  村 が 近い の か ?

えっ !?  どこ ?  どこ   どこ ?

案内 して くれる ようです よ 。

おお !  で か した ぞ   ヨシヒコ 。

ねえ   今日   アンタ たち と 部屋   別に して もらって いい ?

お っ さん の いびき うるさい から 。

お っ さん って 言う なって 何 度 言ったら   わかる んだ 。

今度 言ったら   お前 の こと を 美人 さん って 呼ぶ ぞ 。

ああ   違う か ?  アハハハハ 笑う とこ だ   ヨシヒコ 。

寝て いる 。  歩き ながら 寝て いる ! ( いびき )

なんと   生まれながら の 勇者 よ 。

絶対   どっち か 選ぶ の か ?

え ぇ !?  じゃあ   ネコ 。

寝言 まで !  さすが だ 。

犬 は 品 が ない から 嫌いだ 。 ( ダンジョー の いびき )

上 目 使い で 尻尾 を 振れば エサ が もらえる と 思って る 。

飼育 する 面 から 言って も フン の 世話 や …。

うる せ え ! それぞれ 個性 的に うる せ え !

キャー !! なんだ ?

行き ましょう 。 なに ?  なに よ   ねえ !

夜   出歩いちゃ いけ ねえ って あれほど 言って たで ねえ か 。

ごめんなさい 。 昼 に 植えた 大根 が 気 に なって 。

そんな もん の ため に 命 取ら れたら   どう すんだ よ 。

どう さ れ ました ?

やられ ち まったん です よ   アイツ に 。

( ダンジョー ) アイツ ?  ケンカ か 。

違い ます よ 。 洞窟 の 化け もん です 。

洞窟 の 化け物 ?

5 年 ほど 前 に なり ます か 。

西 の 洞窟 に 妙な 化け物 が 住みつき まして ね 。

夜 に なる と   この 村 へ 下りて きて 農作物 を 荒らす んで 。

まあ   最初 は 農作物 だけ か と 思ったら →

その うち   人間 まで 襲う ように なり や が って 。

西 の 洞窟 と は 遠い のです か ?

ダメだ 。

西 の 洞窟 に たどりつく 前 に 間違い なく 死ぬ 。

あの 化け物 を 守る ように 魔物 が ウジャウジャ いる 。

ならば   この 村 に エサ を まいて →

ここ に きた とこ を や っち まえば いい 。

ハハハ …  無理だ 。

あんな 強い 化け もん に 勝てる わけ が ねえ 。

バカモノ !  そんな もの やって み なきゃ わから んだろう 。

なあ   ヨシヒコ   ハハハハハ ! ハハハハハ 。

ヨシヒコ   大丈夫 か ? 大丈夫です 。

みんな   疲れて る んだ 。 寝て ください 。

ちなみに   コイツ 昨日  13 時間 寝て る から ね 。

夜 の ゴタゴタ まったく 知ら ない から ね 。

だって 私 が 見張り に ついた って →

もし 現れた とき どう しよう も ない じゃ ん 。

女の子 なんだ から 。

お前   都合 の いい とき だけ 女 に なる な 。

じゃあ   お前 が 見張れ よ 。 お前 …。

その 化け物 が 出た とき に →

俺 の 必殺 の 呪文   ハナブー と スイーツ が 効く と は 思え ない よ 。

安心 して ください 。 私 が   しっかり と 見張り ます 。

任せた ぞ   ヨシヒコ 。 はい 。

うん 。

ああ   朝 か 。 何ごと も なかった ようだ な 。

ダンジョー 殿 ! 畑 が 全部 やられ ち まった !

何 !?  そんな わけ が ない !

ヨシヒコ   化け物 が 現れた らしい ぞ 。 なぜ   気 が つか なかった ?

相当   荒し まわって いる ようだ 。

ここ に いれば   当然 気づいた はず … あら ら ?

目   開いて 寝て る 。  フルオープン !

何度 同じ こと を 言わ せる んだ ?

どちら か と いえば 猫 だ 。

ヨシヒコ !  起きろ   ヨシヒコ !

はい 。 はい   起きた !

やられた 。  化け物 。

なん です か   化け物 って 。 そんな こと を 言って →

私 を びっくり さ せよう と して も そう は いきま …。

あ ! 朝 だ よ 。

夜   畑   全部 やられた 。

なかなか やり ます ね 。

お前 が 寝て た だけ だ ろ 。

どうした ?  ヨシヒコ は 無事 か ?

ええ …  私 は なんとか 。

あっ   アンタ 寝た でしょ ?

メチャクチャ 寝 足りた 顔 して る もん 。

まさか   魔物 が 眠り の 呪文 を 。

いや   眠たかった だけ   絶対 。

ラリホー 。 いや   絶対 唱えて ない 。

わかった 。  今夜 は   俺 が 見張る 。

もう   やめて けれ !

エサ 撒いたら 喜んで   また 来る し →

ついでに   畑 の もん まで 食わ れる の が   オチ だ !

わかり ました 。 私 が 西 の 洞窟 に 行き →

化け物 を 退治 し ます 。

ハッ !

なぜ だ 。 斬って も 斬って も   ますます 元気 。

速い !

うわ ~ なんか   コイツ の 踊り 気持 悪い 。

そもそも   なぜ 踊る 。

なんか   コイツ が 踊る と 魔法 の 力 が 薄れる 気 が 。

あっ   なぜ か 私 まで …。

ここ か 。 化け もん 住んで んな   これ な 。

誰 も 行か ぬ なら   俺 が 行く 。

え ~  ちょ   ちょ   ちょ 待って よ 。  食わ れる よ 。

行く しか ない でしょう 。 待て 。

どう し ました ? 実は   また 呪文 を 手 に 入れた 。

攻撃 が 有利に なる 呪文 だ 。

それ は ありがたい 。 教えて ください 。

俺 が この 呪文 を   ヨシヒコ に 唱える と →

ヨシヒコ の 攻撃 力 が  1.2 倍 強く なる 。 すごい !

えっ   ちゃんと 聞いて た ?

2 倍 じゃ なくて  1.2 倍 だ よ 。

俺 は この 呪文 を   チョイキルト と 名づけた 。

たいして 変わ ん ねえ し 。 まだ   スイーツ の ほう が 使える よ 。

チョイキルト !

う お ~ っ !

ほら   そんなに 変わって ない 。 むしろ 弱く なって る 気 が する 。

すごい で すよ   メレブ さん 。 戦え   ヨシヒコ よ 。

ヤバイ !  あの 鳴き声 は ヤバイ ! マジ   相当 ヤバイ って 。

マジ   相当 ヤバイヤツ 来る よ ! もう   出直そう !  ね ?

強い 武器 と か 手 に 入れ ない と さ 。 もう   なんとも な んな いって !

恐れる こと など ない 。 正義 は   必ず 勝ち ます 。

そう じゃ ない 場合 も ある ぜ 。

さすが は 勇者 だ 。

あの 鳴き声 を 聞いて も 凛と した 態度 を 崩さ ん と は 。

行き ましょう 。

腰 抜けちゃ た よ 。  歩けて ない 歩けて ない   歩けて ない !

生まれ たて の 鹿 みたいだ から 。

わかった 。

考え が ある 。

さすが 戦い の プロ だ ね   ダンジョー 。 何 ?  考え って 。

早く 言い なさい よ !

退散 !

なぜ   そんな 簡単 かつ 情けない 結論 を →

若干   ためて 言った んだ 。 いい か 。

この先 に いる 化け物 は   相当 怖い !

たぶん   で かい !

俺 たち は   魔 王 を 倒す まで 死ぬ わけに は いか ん のだ !

ま ぁ   ここ の 化け物 に 恐れおののいて る 時点 で →

魔 王 を 倒 せる か どう か はなはだ 疑問 な んだ けど ね 。

と いう わけで   帰る ぞ 。

し   しかし   ダンジョー さん !

ここ は ひと つ 見て 見 ぬ ふりだ   ヨシヒコ 。

えっ   ヤバイ ! どんどん 近づいて きて る って !

ヤバイ   ヤバイ   ヤバイ !  来る 来る !

みんな   さがって !  私 が 相手 だ !

トォーッ !

やった !  突き刺した ぞ !

さっさと 寝 ち まえ   化け物 !

なに !?  いざ ない の 剣 が まったく 効か ない !

全然   寝 ない じゃ ん !

クソッ   もう 一 度   食らえ !

う ぉ ~ っ !

なんて こと だ ! いざ ない の 剣 が 効か ない なんて !

スイーツ !

グォ ~ ッ !

甘い もの が 食べ たい の か どう かも よく わかん ない 。

もう ダメだ ! 逃げよう   逃げる んだ !

すみません   約束 を 守れ なくて 。

何 か 弱点 は ない の か ?  ヤツ に 。

旅 の お方 。  そこ まで   この 村 を →

思って くださる の は ありがたい のです が →

この 村 の ため に 死ぬ こと は あり ませ ん 。

この 村 は   この 村 で 戦い ます 。

ある とき は 捨てる こと も 必要です よ 。

こんな 話   聞いた こと が あり ます 。

東 の 山奥 に   何者 を も 倒す 剣 を 打つ 職人 が いる と 。

しかし   その 剣 は   ただ の 剣 で は …。 アンタ   やめて !

お 帰り ください 。 もう   この 村 に は 構わ ず 。

なんで   そこ まで し なきゃ いけない んだ よ 。

見捨てて いい って 言って んだ から お 言葉 に 甘えちゃ おう よ 。

いや   あの 化け物 が いる かぎり あの 村 に は 絶対   平和 は 訪れ ない 。

また   仏 に 怒ら れる ぞ 。 関係ない 戦い して る って 。

望む ところ です 。

うわ ぁ ~ っ !

東 の 山 は   急に 相手 が 強い な 。

うわ ぁ ~!  コイツ の 息   臭い !

腐って んだ から   しかたない だ ろ !

あっ   ヨシヒコ   そ いつ ! そい つ 斬 っと け !

なぜ です ? きっと   いい こと あっ から 。

逃げ られ ました 。

お 尋ね し ます 。

何者 を も 倒す 剣 を 打つ と いう の は あなた 様 です か ?

( 岩 鉄 齋 ) 何者 を も 倒す と は   大 仰 じゃ な 。

世の中 に   そんな 都合 の いい 剣 は 存在 せ ん よ 。

西 の 山 の 洞窟 に 巣くう 化け物 を 倒し たい のです 。

おお   ヤツ な 。

お 願い です 。 その 剣 を   私 に お 与え ください 。

おい   おい   おい   おい !

ダメだ   ダメダメ ! あきらめろ   あきらめろ …。

いい よ 。 いい んだ 。

ただし …。

わし の 剣 は そん じょ そこら の 剣 と は 違う 。

わし が 剣 を 打つ とき に →

戦う 人間 の 魂 を   その 剣 に 込めて もらわ に ゃ なら ん のだ 。

魂 を 込める …。

人間 は   魂 を 抜か れる と どう なる と 思う ?

その 人間 の   最も 深い 部分 に ある →

本性 と いう やつ が 出て くる のじゃ 。

その 本性 さえ 戦う に 耐え うる 者 であれば →

戦える はずじゃ ろう 。

私 は 根っこ から の 勇者 です 。

魂 を 抜か れよう と も 勇者 と して 戦え ます 。

ほほ う 。

頼もしい のう 。

それでは   お前 の その 魂 →

この 手 に もらい 受けて 剣 に 込め させて もらう ぞ 。

それ でも 戦える と 言う の か ?

はい 。

我が 名 は 岩 鉄 齋 。

お前 に 化け物 を 倒す 剣 を 打って やる 。

いかん !  岩 鉄 齋 よ 。

ヨシヒコ の 魂 は   我々 の 要 だ 。

それ を 奪わ れて は   かなわ ん 。

その 剣 に 込める 魂 …。

戦う 人間 の 魂 であれば →

誰 でも よい のであろう 。 そう だ が 。

よし 。  で は …。

俺 の 魂 を 抜いて もらおう 。

見た とおり 俺 は 百 戦 錬磨 の 戦士 だ 。

魂 抜か れた とて 戦う 気持 は   絶対 に 変わら ん !

ダンジョー さん   それ は …。

いい んだ   ヨシヒコ 。  お前 に もしも の こと が あって は   まずい 。

経験 値 は 俺 の ほう が   はるかに 上 。

俺 は 何 が あって も   俺 の まま だ よ 。

ダンジョー さん …。

さあ   やって もらおう か 。

この 魂   その 剣 に ささげよう !

わかった 。

戦士 ダンジョー の 魂 よ この 剣 に 宿り たまえ !

うわ ぁ ~!

ダンジョー さん   起きて ください ! ダンジョー さん !

もう イヤ !  あぁ   もう 無理 無理 !

絶対 無理 よ 。  あんな 怖い 化け物 を 退治 する なんて   絶対 無理 !

私   行か ない から ね 。 あんな 怖い 洞窟 へ 二度と !

お ぉ ~  オカマ に なっちゃ った 。

これ が ダンジョー さん の 本性 だ と いう の か ?

その とおり ! 信じ たく ない 。

もう   イヤ !  私   ホント !

お っ さん ずいぶん 女々しい んだ な 。

お っ さん って 言わ ないで !  フン !

オカマ だ から お っ さん イヤだった って こと ?

ダメだ 。  こんな 状態 で は 戦え ない 。

岩 鉄 齋様 ダンジョー さん の 魂 を お 戻し ください 。

いい だろう 。  戦士 ダンジョー の 魂 よ その 体 に 戻り たまえ !

ぐ わ っ !

大丈夫です か   ダンジョー さん !

大丈夫だ 。

さあ   魂 は 籠った か ? 剣 は できた か !?

わけ あって   魂 を ダンジョー さん に お 戻し し ました 。

なぜ だ !?  俺 は   魂 が 抜けて も 戦士 だった はずだ !

そう です ね 。  戦士 に は そういう 一面 も 必要な の か な と 。

そういう 感じ の 本性 でした ね 。

何 が だ ?  何 が ダメな んだ よ ?

聞か ない ほう が いい と 思う よ 。

仕方ない 。

俺 の 魂 を 抜いて くれ 。

それ は いけ ませ ん 。  やはり 私 が …。

いい よ   いい よ 。 コイツ なんて 魂 抜 いたって →

たいして 変わ ん ない んだ から 。 ああ   確かに 。

失礼だ な   キミ ら 。

大丈夫です か   メレブ さん 。

化け物 を 倒す ため だ 。 俺 の 魂 なんて …。

メレブ さん   ありがとう ございます 。

よい のだ な ? うむ 。

呪術 師 メレブ の 魂 よ この 剣 に 宿り たまえ !

メレブ   おい   起きろ 。

メレブ   起きろ !

はい   タンタカタン …。

チンチリンチン   カンカカン …  パンパパンパン !

は っけ よい   は っけ よい !

のこった   のこった !

う ~ ん   ドーン !

いかん 。 単なる バカに なって しまった 。

こんな バカ   見た こと が ない 。

こんな バカ が いちゃ 戦え ない 。

早く 魂 を 戻して くれ ! よかろう !

メレブ の 魂 よ   戻り たまえ !

メレブ さん   メレブ さん !

さあ   戦い に いこう 。 戻した よ   また 。

えっ !?  俺 の 本性 も まずかった ? バカでした 。

本性 が バカ って   どういう こと ? まぎれ も ない バカでした 。

ど いつも こいつ も しかたがない のう 。

やはり   真 の 勇者 の お前 が 魂 を 預ける しか ある まい 。

その ようです ね 。

よく わから ん が 申し訳ない   ヨシヒコ 。

なんか   ごめん ね   バカで 。

仏 の 使命 を 受けた 勇者 ならば その 人間 の 芯 も   勇者 そのもの 。

その 強い 信念 さえ あれば 戦える !

よろしく お 願い し ます 。

見せて もらおう ぞ 。 勇者 の 強き 信念 を 。

ヨシヒコ   お前 の すごい ところ 見せて もらう ぞ 。

ゆく ぞ !  勇者 ヨシヒコ の 魂 よ この 剣 に 宿り たまえ !

ヨシヒコ ! ヨシヒコ !

勇者 の まま だ !

女の子 が   お 風呂 入って る とこ のぞき たい よ ~!

チョチョチョ って お 尻 に タッチ し たい よ ~!

お 尻 プリプリ   触り たい   ペロン !

いかん …  ただ の スケベ だった !

いつも あんな   すげ え 勇敢な のに 。

ヤダ   最悪 !

お 尻 プリプリ !

もう ヤダ … プリプリダンス   もう 見 たく ない よ 。

もう いい !  早く 戻して !

お 尻 が 好きな の か   ヨシヒコ 。 胸 より   お 尻 が 好きな の か !

そんな の   どっち で も いい から ! 戻す の か   やっぱり 。

戻して   戻して ! はい   戻って !

ヨシヒコ …  ヨシヒコ …。

魂 の 剣   出来 ました か ?

いや …  出来 なかった 。

そう か …  やっぱり 私 も 本性 は 弱い 人間 な んだ 。

弱い って いう の と は ちょっと 違う …。

いや   気 を 遣わ ないで ください 。

私 は   本当 は 弱気で 臆病な 人間 な んだ 。

う ~ ん … 若干   その …  う ~ ん …  スケ …。

う ~ ん …  若干   おし … そう   そう かも な 。  うん 。

さて   どう する ね ?

もう   どう しよう も ない な 。

1 人   残って おる が な 。

あ ~ っ !  本当に   こんな ところ 入って 大丈夫な んです か ?

かわいい です ね 。 かわいい 。

誰 か   お ケガ でも したら ムラサキ   泣いちゃ い ます ぅ 。

魂   抜けた まま が いい よ ね 。

でも   戦わ なきゃ いけない んだ もん ね ?

みんな   ガンバ !

( ヨシヒコ たち ) かわいい …。

それ じゃ   行き ましょう 。

食らえ !  魂 の 剣 だ !!

やった ぞ !

ムラサキ   嬉しい です ぅ !

メレブ も 嬉しい です ぅ !

ホント   なんと お礼 を 言って よい の やら …。

あなた たち の こと は 忘れ ませ ん 。

なんで   米 くれる っ つった の に もらわ なかった わけ ?

格好 つけて んじゃ ねえ よ !

生意気 ムラサキ   戻った な 。

まさか な   化け物 倒した 途端 に 魂   戻って な →

剣   朽ち果てる と は 思わ ん かった な 。

確かに あの まま が よかった 。

何   言って ん の ?

なんか   ムシャクシャ する から   父 の 仇 ! あっ !

ムシャクシャ する から   父 の 仇 って どういう こと だ !

( 仏 ) ヨシヒコ !

うわ っ !  また   仏 に 叱ら れる ぜ !

メレブ さん   メガネ   メガネ !

おいおい おい !  さすが に そろそろ   裸眼 で 見えよう ぜ !

見え ました !  仏 様 ! だ から   お前たち さ →

寄り道 し すぎ だっ つう の ! だ から !

寄り道 じゃ なくて   道草 です 。

ちょっと 待って くれよ ! え ?  寄り道 ?  道草 ?

え ?  え ?  ウソ !  ウソ !  え ?

♪♪「 寄り道   ヘイ !  道草   ワン   ツー ! 寄り道   道草   違う かな ?」

一緒じゃ ん ! 寄り道 と 道草 は 一緒じゃ ん !

この 一緒じゃ ん !  って ここ まで …  まあ いい や !

それ は   いい 。

お前 ら に 対して 大事な お告げ を し に 来 と ん の ん ちゃ うんかい !

ワレ ~ っ !

仏 様   お告げ を お 願い し ます 。 そう だ な 。

今週   ますます 魔物 が 増えた の も 実は   魔 王 の せい …。

知って ます ! 食い気 味 できた っ !

セリフ を 最後 まで 言わ せ ず に きた ! ナメ んな よ !  ナメ んな よ !

仏 様 が   お 怒り に なった 。 言って る お前 も 半 笑い じゃ ねえ か 。

バカ 野郎 !

お前 ら な !  なぁ   なぁ   なぁ って ! マジ   仏   ナメ んな よ !

仏   マジ   ナメ んな よ ! 今度   寄り道 したら →

ホント   マジ で ね   ホントに ね ムギュ って する よ 。

あるいは   トゥルン って いう こと で も いい の かも しん ない !  バハハ ~ イ !

アイツ   ホントに 仏 な の か よ ?

とにかく 早く   魔 王 を 倒せ と いう こと だ な 。

その ようです ね 。 しかし   今 の 私 に   その 力 が …。

悩む な   ヨシヒコ ! 進む のみ だ !

( ヒサ ) 兄 様 …  スケベ だった 。

おい !  ヒサ !  何 見て んだ よ !

こっち 来い よ !