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1 - Harry Potter, 7.1 組 分け 帽子

7.1 組 分け 帽子

7 組 分け 帽子 The Sorting Hat

扉 が ぱ ッ と 開いて 、 エメラルド 色 の ローブ を 着た 背 の 高い 黒 髪 の 魔女 が 現れた 。 とても 厳格な 顔つき を して いる 。 この 人 に は 逆らって は いけない 、 と ハリー は 直感 した 。

「 マクゴナガル 教授 、 イッチ ( 一 ) 年生 の 皆さん です 」 ハグリッド が 報告 した 。

「 ご苦労様 、 ハグリッド 。 ここ から は 私 が 預かりましょう 」 マクゴナガル 先生 は 扉 を 大きく 開けた 。 玄関 ホール は ダーズリー の 家 が まるまる 入り そうな ほど 広かった 。 石 壁 が 、 グリンゴッツ と 同じ ような 松明 の 炎 に 照らさ れ 、 天井 は どこ まで 続く か わから ない ほど 高い 。 壮大な 大理石 の 階段 が 正面 から 上 へ と 続いて いる 。

マクゴナガル 先生 に ついて 生徒 たち は 石畳 の ホール を 横切って いった 。 入口 の 右手 の 方 から 、 何 百 人 も の ざわめき が 聞こえた ── 学校 中 が もう そこ に 集まって いる に ちがいない ── しかし 、 マクゴナガル 先生 は ホール の 脇 に ある 小さな 空き 部屋 に 一 年生 を 案内 した 。 生徒 たち は 窮屈な 部屋 に 詰め込ま れ 、 不安 そうに キョロキョロ し ながら 互いに 寄りそって 立って いた 。

「 ホグワーツ 入学 おめでとう 」 マクゴナガル 先生 が 挨拶 を した 。

「 新入 生 の 歓迎 会 が まもなく 始まります が 、 大広間 の 席 に つく 前 に 、 皆さん が 入る 寮 を 決め なくて は なりません 。 寮 の 組 分け は とても 大事な 儀式 です 。 ホグワーツ に いる 問 、 寮生 が 学校 で の みなさん の 家族 の ような もの です 。 教室 でも 寮生 と 一緒に 勉強 し 、 寝る の も 寮 、 自由 時間 は 寮 の 談話 室 で 過ごす こと に なります 。 寮 は 四 つ あります 。 グリフィンドール 、 ハッフルパフ 、 レイブンクロー 、 スリザリン です 。 それぞれ 輝かしい 歴史 が あって 、 偉大な 魔女 や 魔法使い が 卒業 しました 。 ホグワーツ に いる 間 、 皆さん の よい 行い は 、 自分 の 属する 寮 の 得点 に なります し 、 反対に 規則 に 違反 した 時 は 寮 の 減点 に なります 。 学年 末 に は 、 最高 得点 の 寮 に 大変 名誉 ある 寮 杯 が 与えられます 。 どの 寮 に 入る に して も 、 皆さん 一人一人 が 寮 に とって 誇り と なる よう 望みます 」 「 まもなく 全校 列席 の 前 で 組 分け の 儀式 が 始まります 。 待って いる 間 、 できる だけ 身なり を 整えて おき なさい 」

マクゴナガル 先生 は 一瞬 、 ネビル の マント の 結び目 が 左 耳 の 下 の 方 に ズレ て いる のに 目 を やり 、 ロン の 鼻 の 頭 が 汚れて いる のに 目 を 止めた 。 ハリー は ソワソワ と 髪 を な で つけた 。

「 学校 側 の 準備 が できたら 戻って きます から 、 静かに 待って いて ください 」 先生 が 部屋 を 出て いった 。 ハリー は ゴクリ と 生 つば を 飲み込んだ 。

「 いったい どう やって 寮 を 決める んだろう 」

ハリー は ロン に たずねた 。

「 試験 の ような もの だ と 思う 。 すごく 痛い って フレッド が 言って た けど 、 きっと 冗談 だ 」 ハリー は ドキドキ して きた 。 試験 ? 全校 生徒 が いる 前 で ? でも 魔法 なんて まだ 一 つ も 如 ら ないし ── 一体全体 僕 は 何 を し なくちゃ いけない んだろう 。 ホグワーツ に 着いた と たんに こんな こと が ある なんて 思って も み なかった 。 ハリー は 不安 げ に あたり を 見わたした が 、 ほか の 生徒 も 怖がって いる ようだった 。 みんな あまり 話 も し なかった が 、 ハーマイオニー ・ グレンジャー だけ は 、 どの 呪文 が 試験 に 出る んだろう と 、 今 まで に 覚えた 全部 の 呪文 に ついて 早口 で つぶやいて いた 。 ハリー は ハーマイオニー の 声 を 聞く まい と 必死だった 。 これ まで こんなに 緊張 した こと は ない 。 以前 、 いったい どう やった の か は わから ない が 、 ハリー が 先生 の かつら の 色 を 青く して しまった 、 と いう 学校 から の 手紙 を ダーズリー 家 に 持って 帰った 時 で さえ 、 こんなに ビクビク は し なかった 。 ハリー は ドア を ジッと 見 続けた 。 今にも ドア が 開き 、 マクゴナガル 先生 が 戻って きて ハリー の 暗い 運命 が 決まる かも しれ ない 。

突然 不思議な こと が 起こった 。 ハリー は 驚いて 三十 センチ も 宙 に 跳び上がって しまった し 、 ハリー の 後ろ に いた 生徒 たち は 悲鳴 を 上げた 。

「 いったい ……? 」 ハリー は 息 を のんだ 。 周り の 生徒 も 息 を のんだ 。 後ろ の 壁 から ゴースト が 二十 人 ぐらい 現れた のだ 。 真珠 の ように 白く 、 少し 透き通って いる 。 みんな 一 年生 の 方 に は ほとんど 見向き も せ ず 、 互いに 話 を し ながら スルスル と 部屋 を 横切って いった 。 なにやら 議論 して いる ようだ 。

太った 小柄な 修道 士 らしい ゴースト が 言う 。

「 もう 許して 忘れ なさ れ 。 彼 に もう 一 度 だけ チャンス を 与えましょう ぞ 」 「 修道 士 さん 。 ピーブズ に は 、 あいつ に とって 十分 過ぎる くらい の チャンス を やった じゃ ない か 。 我々 の 面汚し です よ 。 しかも 、 ご存知 の ように 、 やつ は 本当の ゴースト じ や ない ── おや 、 君 たち 、 ここ で 何 して る ん だい 」

ひだ が ある 襟 の ついた 服 を 着て 、 タイツ を はいた ゴースト が 、 急に 一 年生 たち に 気づいて 声 を かけた 。 誰 も 答え なかった 。

「 新入 生 じゃ な 。 これ から 組 分け さ れる ところ か ? 」 太った 修道 士 が 一 年生 に ほほえみ かけた 。 二 、 三 人 が 黙って うなずいた 。

「 ハッフルパフ で 会える と よい な 。 わし は そこ の 卒業 生 じゃ から の 」 と 修道 士 が いった 。

「 さあ 行きます よ 」 厳しい 声 が した 。 「 組 分け 儀式 が まもなく 始まります 」 マクゴナガル 先生 が 戻って きた のだ 。 ゴースト が 一 人 ずつ 壁 を 抜けて フワフワ 出て いった 。

「 さあ 、 一 列 に なって 。 ついてきて ください 」 マクゴナガル 先生 が 言った 。

足 が 鉛 に なった ように 妙に 重かった 。 ハリー は 黄土色 の 髪 の 少年 の 後ろ に 並び 、 ハリー の 後 に は ロン が 続いた 。 一 年生 は 部屋 を 出て 再び 玄関 ホール に 戻り 、 そこ から 二 重 扉 を 通って 大広間 に 入った 。

そこ に は 、 ハリー が 夢にも 見た こと の ない 、 不思議で すばらしい 光景 が 広がって いた 。 何 千 と いう ろうそく が 空中 に 浮かび 、 四 つ の 長 テーブル を 照らして いた 。 テーブル に は 上級 生 たち が 着席 し 、 キラキラ 輝く 金色 の お 皿 と ゴブレット が 置いて あった 。 広間 の 上座 に は もう 一 つ 長 テーブル が あって 、 先生 方 が 座って いた 。 マクゴナガル 先生 は 上座 の テーブル の ところ まで 一 年生 を 引率 し 、 上級 生 の 方 に 顔 を 向け 、 先生 方 に 背 を 向ける かっこう で 一 列 に 並ば せた 。 一 年生 を 見つめる 何 百 と いう 顔 が 、 ろうそく の チラチラ する 明かり で 青白い 提灯 の ように 見えた 。

その 中 に 点々 と 、 ゴースト が 銀色 の かすみ の ように 光って いた 。 みんな が 見つめる 視線 から 逃れる ように 、 ハリー が 天井 を 見上げる と 、 ビロード の ような 黒い 空 に 星 が 点々 と 光って いた 。

「 本当の 空 に 見える ように 魔法 が かけられて いる の よ 。 『 ホグワーツ の 歴史 』 に 書いて あった わ 」 ハーマイオニー が そう 言う の が 聞こえた 。

そこ に 天井 が ある なんて とても 思え ない 。 大広間 は まさに 天空 に 向かって 開いて いる ように 感じられた 。 マクゴナガル 先生 が 一 年生 の 前 に 黙って 四 本 足 の スツール を 置いた ので 、 ハリー は 慌てて 視線 を 戻した 。 椅子 の 上 に は 魔法使い の かぶる とんがり 帽子 が 置か れた 。 この 帽子 と きたら 、 つぎはぎ の 、 ボロボロ で 、 とても 汚 らしかった 。 ペチュニア おばさん なら こんな 帽子 は 家 の 中 に 置いて おか ない だろう 。

もしかしたら 帽子 から ウサギ を 出す の か な 。 あてずっぽうに ハリー は そんな こと を 考えて いた が 、 みんな が 帽子 を じっと 見つめて いる の に 気づいて 、 ハリー も 帽子 を 見た 。 一瞬 、 広間 は 水 を 打った ように 静かに なった 。 すると 、 帽子 が ピクピク 動いた 。 つば の へり の 破れ 目 が 、 まるで 口 の ように 開いて 、 帽子 が 歌い だした 。

私 は きれい じゃ ない けれど

人 は 見かけ に よら ぬ もの

私 を しのぐ 賢い 帽子

ある なら 私 は 身 を 引こう

山高 帽子 は 真っ黒 だ

シルクハット は すらりと 高い

私 は ホグワーツ 組 分け 帽子

私 は 彼ら の 上 を いく

君 の 頭 に 隠れた もの を

組 分け 帽子 は お 見通し

かぶれば 君 に 教えよう

君 が 行く べき 寮 の 名 を

グリフィンドール に 行く ならば

勇気 ある 者 が 住 う 寮

勇猛 果敢な 騎士 道 で

他 と は 違う グリフィンドール

ハッフルパフ に 行く ならば

君 は 正しく 忠実 で

忍耐強く 真実 で

苦労 を 苦労 と 思わ ない

古き 賢き レイブンクロー

君 に 意欲 が ある ならば

機知 と 学び の 友人 を

ここ で 必ず 得る だろう

スリザリン で は もし かして

君 は まこと の 友 を 得る

どんな 手段 を 使って も

目的 遂げる 狡猾 さ

かぶって ごらん ! 恐れ ず に !

興奮 せ ず に 、 お 任せ を !

君 を 私 の 手 に ゆだね ( 私 は 手 なんか ない けれど )

だって 私 は 考える 帽子 !

歌 が 終わる と 広間 に いた 全員 が 拍手 喝さい を した 。 四 つ の テーブル に それぞれ お辞儀 して 、 帽子 は 再び 静かに なった 。

「 僕たち は ただ 帽子 を かぶれば いい んだ ! フレッド の やつ 、 やっつけて やる 。 トロール と 取っ組み 合い させられる なんて 言って 」 ロン が ハリー に ささやいた 。 ハリー は 弱々しく ほほえんだ 。

── そりゃ 、 呪文 より も 帽子 を かぶる 方 が ずっと いい 。 だけど 、 誰 も 見て いない ところ で かぶる んだったら もっと いい のに 。 帽子 は かなり 要求 が 多い ように 思えた 。 今 の ところ ハリー は 勇敢で も ない し 、 機知 が ある わけで も ない し 、 どの 要求 に も 当てはまら ない ような 気 が した 。 帽子 が 、「 少し 気分 が 悪い 生徒 の 寮 」 と 歌って くれて いた なら 、 まさに それ が 今 の ハリー だった 。

マクゴナガル 先生 が 長い 羊 皮 紙 の 巻紙 を 手 に して 前 に 進み 出た 。

「 ABC 順に 名前 を 呼ば れたら 、 帽子 を かぶって 椅子 に 座り 、 組 分け を 受けて ください 」

「 アボット ・ ハンナ ! 」 ピンク の 頬 を した 、 金髪 の おさげ の 少女 が 、 転がる ように 前 に 出て きた 。 帽子 を かぶる と 目 が 隠れる ほど だった 。 腰掛けた 。 一瞬 の 沈黙 ……

「 ハッフルパフ ! 」 と 帽子 が 叫んだ 。

右側 の テーブル から 歓声 と 拍手 が 上がり 、 ハンナ は ハッフルパフ の テーブル に 着いた 。 ハリー は 太った 修道 士 の ゴースト が ハンナ に 向かって うれし そうに 手 を 振る の を 見た 。

「 ボーンズ ・ スーザン ! 」 帽子 が また 「 ハッフルパフ ! 」 と 叫び 、 スーザン は 小走り で ハンナ の 隣 に 座った 。

「 ブート ・ テリー ! 」 「 レイブンクロー ! 」 今度 は 左 端 から 二 番 目 の テーブル に 拍手 が わき 、 テリー が 行く と 何 人 か が 立って 握手 で 迎えた 。 次の 「 ブロックルハースト ・ マンディ 」 も レイブンクロー だった が 、 その 次に 呼ば れた 「 ブラウン ・ ラベンダー 」 が 訂めて グリフィンドール に なった 。 一 番 左 端 の テーブル から はじける ような 歓声 が 上がった 。 ハリー は ロン の 双子 の 兄弟 が ヒューッ と 口笛 を 吹く の を 見た 。

そして 「 ブルストロード ・ ミリ セント 」 は スリザリン に なった 。 スリザリン に ついて あれこれ 聞か さ れた ので 、 ハリー の 思い込み な の かも しれ ない が 、 この 寮 の 連中 は どうも 感じ が 悪い と ハリー は 思った 。

ハリー は いよいよ 決定 的に 気分 が 悪く なって きた 。 学校 で 体育 の 時間 に チーム を 組んだ 時 の こと を 思い出した 。 ハリー が 下手だ から と いう わけで は なく 、 ハリー を 誘う と ダドリー に 目 を つけられる ので 、 みんな いつも 最後 まで ハリー を のけもの に した 。 「 フィンチ - フレッチリー ・ ジャスティン ! 」 「 ハッフルパフ ! 」 帽子 が すぐに 寮 名 を 呼び 上げる 時 と 、 決定 に しばらく かかる 時 が ある こと に ハリー は 気づいた 。 ハリー の 前 に 並んで いた 黄土色 の 髪 を した 少年 、「 フィネガン ・ シェーマス 」 など 、 まるまる 一 分間 椅子 に 座って いた 。 それ から やっと 帽子 は 「 グリフィンドール 」 と 宣言 した 。

「 グレンジャー ・ ハーマイオニー ! 」 ハーマイオニー は 走る ように して 椅子 に 座り 、 待ちきれ ない ように グイッ と 帽子 を かぶった 。 「 グリフィンドール ! 」 帽子 が 叫んだ 。 ロン が うめいた 。

ハリー は 急に 恐ろしい 考え に とらわれた 。 ドキドキ して いる から 、 そんな 考え が 浮かんで くる のだ 。 どの 寮 に も 選ば れ なかったら どう しよう 。 帽子 を 目 の 上 まで かぶった まま 永遠に 座り 続けて いる ── ついに マクゴナガル 先生 が やってきて 帽子 を ぐ いと 頭から 取り上げ 、 何 か の 問 違い だった から 汽車 に 乗って お 帰り なさい 、 と 言う ── もし そう なったら どう しよう ?

ヒキガエル に 逃げられて ばかり いた 「 ロングボトム ・ ネビル 」 が 呼ば れた 。 ネビル は 椅子 まで 行く 途中 で 転んで しまった 。 決定 に しばらく かかった が 、 帽子 は やっと 「 グリフィンドール ! 」 と 叫んだ 。

ネビル は 帽子 を かぶった まま かけ出して しまい 、 爆笑 の 中 を トボトボ 戻って 、 次の 「 マクドゥガル ・ モラグ 」 に 渡した 。

マルフォイ は 名前 を 呼ば れる と ふんぞり返って 前 に 進み 出た 。 望み は あっという間 に かなった 。 帽子 は マルフォイ の 頭 に ふれる か ふれ ない うち に 「 スリザリン ! 」 と 叫んだ 。

マルフォイ は 満足げに 仲間 の クラップ や ゴイル の いる 席 に 着いた 。 残って いる 生徒 は 少なく なって きた 。

「 ムーン 」……「 ノット 」……「 パーキンソン 」……、 双子 の 「 パチル 」 姉妹 ……、「 パークス ・ サリー - アン 」……、 そして 、 ついに ──

「 ポッター ・ ハリー ! 」 ハリー が 前 に 進み 出る と 、 突然 広間 中 に シーッ と いう ささやき が 波 の ように 広がった 。 「 ポッタ 一って 、 そう 言った ? 」 「 あの ハリー ・ ポッター な の ? 」 帽子 が ハリー の 目 の 上 に 落ちる 直前 まで ハリー が 見て いた の は 、 広間 中 の 人 たち が 首 を 伸ばして ハリー を よく 見よう と して いる 様子 だった 。 次の 瞬間 、 ハリー は 帽子 の 内側 の 闇 を 見て いた 。 ハリー は じっと 待った 。

「 フーム 」 低い 声 が ハリー の 耳 の 中 で 聞こえた 。

「 むずかしい 。 非常に むずかしい 。 ふむ 、 勇気 に 満ちて いる 。 頭 も 悪く ない 。 才能 も ある 。 おう 、 なんと 、 なるほど …… 自分 の 力 を 試したい と いう すばらしい 欲望 も ある 。 いや 、 おもしろい …… さて 、 どこ に 入れた もの かな ? 」 ハリー は 椅子 の 縁 を 握りしめ 、「 スリザリン は ダメ 、 スリザリン は ダメ 」 と 思い 続けた 。 「 スリザリン は 嫌な の か ね ? 」 小さな 声 が 言った 。

「 確か かね ? 君 は 偉大に なれる 可能 性 が ある んだ よ 。 その すべて は 君 の 頭 の 中 に ある 。 スリザリン に 入れば 間 違いなく 偉大に なる 道 が 開ける 。 嫌 かね ? よろしい 、 君 が そう 確信 して いる なら …… むしろ 、 グリフィンドール ! 」 ハリー は 帽子 が 最後 の 言葉 を 広間 全体 に 向かって 叫ぶ の を 聞いた 。 帽子 を 脱ぎ 、 ハリー は フラフラ と グリフィンドール の テーブル に 向かった 。 選んで もらえた 、 しかも スリザリン で は なかった 、 その 安堵 感 で ハリー は 頭 が いっぱいで 、 最高の 割れる ような 歓声 に 迎えられて いる こと に も まったく 気づか なかった 。 監督 生 パーシー も 立ち上がり 、 力強く ハリー と 握手 した 。 双子 の ウィーズリー 兄弟 は 、「 ポッター を 取った ! ポッター を 取った ! 」 と 歓声 を 上げて いた 。

ハリー は さっき 出会った ひだ 襟 服 の ゴースト と むかい合って 座った 。 ゴースト は ハリー の 腕 を 軽く 叩いた 。 とたん に ハリー は 冷水 の 入った バケツ に 腕 を 突っ込んだ ように ゾーッ と した 。

寮生 の テーブル に 着いた ので 、 ハリー は はじめて 上座 の 来賓 席 を 見る こと が できた 。 ハリー に 近い ほう の 端に ハグリッド が 座って いて 、 ハリー と 目 が 合う と 親指 を 上げて 「 よかった 」 と いう 合図 を した 。 ハリー も 笑顔 を 返した 。 来賓 席 の 真ん中 で 、 大きな 金色 の 椅子 に アルバス ・ ダンブルドア が 座って いた 。 汽車 の 中 で 食べた 蛙 チョコレート の カード に 写真 が あった ので 、 すぐに その 人 だ と わかった 。 広間 の 中 で は 、 ゴースト と ダンブルドア の 白髪 だけ が 同じ ように キラキラ 輝いて いる だけ だった 。 「 漏れ 鍋 」 に いた 若い 神経質な クィレル 先生 も いた 。 大きな 紫 の ターバン を つけた 姿 が ひときわ へんて こりん だった 。

7.1 組 分け 帽子 くみ|わけ|ぼうし 7.1 Kopplungskappen 7.1 Grouping hat 7.1 Tapas de emparejamiento 7.1 Capsules d'appariement 7.1 Caps koppelen 7.1 Nakładki parowania 7.1 Para ihop lock 7.1 帽子分组 7.1 配对帽

7 組 分け 帽子 The Sorting Hat くみ|わけ|ぼうし|the|sorting|hat 7 pairs The Sorting Hat

扉 が ぱ ッ と 開いて 、 エメラルド 色 の ローブ を 着た 背 の 高い 黒 髪 の 魔女 が 現れた 。 とびら|||||あいて||いろ||||きた|せ||たかい|くろ|かみ||まじょ||あらわれた The door popped open, revealing a tall black-haired witch in an emerald robe. とても 厳格な 顔つき を して いる 。 |げんかくな|かおつき||| He has a very strict look. この 人 に は 逆らって は いけない 、 と ハリー は 直感 した 。 |じん|||さからって||||||ちょっかん| Harry instinctively said that he should not go against this person.

「 マクゴナガル 教授 、 イッチ ( 一 ) 年生 の 皆さん です 」 ハグリッド が 報告 した 。 |きょうじゅ||ひと|ねんせい||みなさん||||ほうこく| "Professor McGonagall, fellow Itch students," Hagrid reported.

「 ご苦労様 、 ハグリッド 。 ごくろうさま| "Thank you, Hagrid. ここ から は 私 が 預かりましょう 」 |||わたくし||あずかり ましょう I will take care of it from here. " マクゴナガル 先生 は 扉 を 大きく 開けた 。 |せんせい||とびら||おおきく|あけた Dr. McGonagall opened the door wide. 玄関 ホール は ダーズリー の 家 が まるまる 入り そうな ほど 広かった 。 げんかん|ほーる||||いえ|||はいり|そう な||ひろかった The entrance hall was large enough to accommodate Dursley's house. 石 壁 が 、 グリンゴッツ と 同じ ような 松明 の 炎 に 照らさ れ 、 天井 は どこ まで 続く か わから ない ほど 高い 。 いし|かべ||||おなじ||たいまつ||えん||てらさ||てんじょう||||つづく|||||たかい The stone walls are illuminated by torch flames similar to Gringots, and the ceiling is so high that you cannot tell how long it will last. 壮大な 大理石 の 階段 が 正面 から 上 へ と 続いて いる 。 そうだいな|だいりせき||かいだん||しょうめん||うえ|||つづいて| A magnificent marble staircase leads from the front to the top.

マクゴナガル 先生 に ついて 生徒 たち は 石畳 の ホール を 横切って いった 。 |せんせい|||せいと|||いしだたみ||ほーる||よこぎって| About Dr. McGonagall, the students crossed the cobblestone hall. 入口 の 右手 の 方 から 、 何 百 人 も の ざわめき が 聞こえた ── 学校 中 が もう そこ に 集まって いる に ちがいない ── しかし 、 マクゴナガル 先生 は ホール の 脇 に ある 小さな 空き 部屋 に 一 年生 を 案内 した 。 いりぐち||みぎて||かた||なん|ひゃく|じん|||||きこえた|がっこう|なか|||||あつまって||||||せんせい||ほーる||わき|||ちいさな|あき|へや||ひと|ねんせい||あんない| From the right side of the entrance, I heard hundreds of buzzes ── the school must have already gathered there ── but Dr. McGonagall guided the first graders to a small empty room beside the hall. bottom . 生徒 たち は 窮屈な 部屋 に 詰め込ま れ 、 不安 そうに キョロキョロ し ながら 互いに 寄りそって 立って いた 。 せいと|||きゅうくつな|へや||つめこま||ふあん|そう に||||たがいに|よりそって|たって| The students were crammed into a cramped room and stood leaning against each other, anxiously wandering around.

「 ホグワーツ 入学 おめでとう 」 マクゴナガル 先生 が 挨拶 を した 。 |にゅうがく|||せんせい||あいさつ|| Congratulations on your arrival at Hogwarts," McGonagall said.

「 新入 生 の 歓迎 会 が まもなく 始まります が 、 大広間 の 席 に つく 前 に 、 皆さん が 入る 寮 を 決め なくて は なりません 。 しんにゅう|せい||かんげい|かい|||はじまり ます||おおひろま||せき|||ぜん||みなさん||はいる|りょう||きめ|||なり ませ ん “The welcome party for new students is about to begin, but we must decide which dormitory you will be in before you can sit in the hall. 寮 の 組 分け は とても 大事な 儀式 です 。 りょう||くみ|わけ|||だいじな|ぎしき| Dormitory grouping is a very important ritual. ホグワーツ に いる 問 、 寮生 が 学校 で の みなさん の 家族 の ような もの です 。 |||とい|りょうせい||がっこう|||||かぞく|||| Wenn du in Hogwarts bist, sind deine Internatsschüler wie deine Familie in der Schule. The question in Hogwarts is that the dormitory students are like your family at school. 教室 でも 寮生 と 一緒に 勉強 し 、 寝る の も 寮 、 自由 時間 は 寮 の 談話 室 で 過ごす こと に なります 。 きょうしつ||りょうせい||いっしょに|べんきょう||ねる|||りょう|じゆう|じかん||りょう||だんわ|しつ||すごす|||なり ます In the classroom, you can study with the dormitory students, sleep in the dormitory, and spend your free time in the dormitory's lounge. 寮 は 四 つ あります 。 りょう||よっ||あり ます There are four dormitories. グリフィンドール 、 ハッフルパフ 、 レイブンクロー 、 スリザリン です 。 Gryffindor, Hufflepuff, Ravenclaw and Slytherin. それぞれ 輝かしい 歴史 が あって 、 偉大な 魔女 や 魔法使い が 卒業 しました 。 |かがやかしい|れきし|||いだいな|まじょ||まほうつかい||そつぎょう|し ました Each has a brilliant history, and great witches and wizards have graduated. ホグワーツ に いる 間 、 皆さん の よい 行い は 、 自分 の 属する 寮 の 得点 に なります し 、 反対に 規則 に 違反 した 時 は 寮 の 減点 に なります 。 |||あいだ|みなさん|||おこない||じぶん||ぞくする|りょう||とくてん||なり ます||はんたいに|きそく||いはん||じ||りょう||げんてん||なり ます While you are in Hogwarts, your good deeds will be the score of your dormitory, and conversely, if you violate the rules, you will be deducted from your dormitory. 学年 末 に は 、 最高 得点 の 寮 に 大変 名誉 ある 寮 杯 が 与えられます 。 がくねん|すえ|||さいこう|とくてん||りょう||たいへん|めいよ||りょう|さかずき||あたえ られ ます At the end of the school year, the highest scoring dormitory will be awarded a very prestigious dormitory cup. どの 寮 に 入る に して も 、 皆さん 一人一人 が 寮 に とって 誇り と なる よう 望みます 」 |りょう||はいる||||みなさん|ひとりひとり||りょう|||ほこり||||のぞみ ます No matter which dormitory you enter, I hope that each and every one of you will be proud of your dormitory. " 「 まもなく 全校 列席 の 前 で 組 分け の 儀式 が 始まります 。 |ぜんこう|れっせき||ぜん||くみ|わけ||ぎしき||はじまり ます “Soon, the grouping ritual will begin in front of all the school attendees. 待って いる 間 、 できる だけ 身なり を 整えて おき なさい 」 まって||あいだ|||みなり||ととのえて|| While you're waiting, dress as much as you can. "

マクゴナガル 先生 は 一瞬 、 ネビル の マント の 結び目 が 左 耳 の 下 の 方 に ズレ て いる のに 目 を やり 、 ロン の 鼻 の 頭 が 汚れて いる のに 目 を 止めた 。 |せんせい||いっしゅん|||まんと||むすびめ||ひだり|みみ||した||かた||ずれ||||め|||||はな||あたま||けがれて|||め||とどめた For a moment, Dr. McGonagall looked at the knot of Neville's cloak, which was misaligned below his left ear, and stopped when Ron's nose had a dirty head. ハリー は ソワソワ と 髪 を な で つけた 。 ||そわそわ||かみ|||| Harry patted his hair with Sowa Sowa.

「 学校 側 の 準備 が できたら 戻って きます から 、 静かに 待って いて ください 」 がっこう|がわ||じゅんび|||もどって|き ます||しずかに|まって|| "Ich werde zurück sein, wenn die Schule fertig ist, also wartet bitte ruhig." "I'll be back when the school is ready, so please wait quietly." 先生 が 部屋 を 出て いった 。 せんせい||へや||でて| Der Lehrer verließ den Raum. The teacher left the room. ハリー は ゴクリ と 生 つば を 飲み込んだ 。 ||ごくり||せい|||のみこんだ Harry swallowed Gollum and a raw brim.

「 いったい どう やって 寮 を 決める んだろう 」 |||りょう||きめる| "How do you decide on a dormitory?"

ハリー は ロン に たずねた 。

「 試験 の ような もの だ と 思う 。 しけん||||||おもう "I think it's like an exam. すごく 痛い って フレッド が 言って た けど 、 きっと 冗談 だ 」 |いたい||||いって||||じょうだん| Fred sagte, es tut sehr weh, aber er macht wohl Witze." Fred said it hurts so much, but I'm sure it's a joke. " ハリー は ドキドキ して きた 。 ||どきどき|| Harry has been thrilled. 試験 ? しけん 全校 生徒 が いる 前 で ? ぜんこう|せいと|||ぜん| Vor der ganzen Schule? In front of the whole school? でも 魔法 なんて まだ 一 つ も 如 ら ないし ── 一体全体 僕 は 何 を し なくちゃ いけない んだろう 。 |まほう|||ひと|||ごと|||いったいぜんたい|ぼく||なん||||| But there is no magic yet ── What on earth do I have to do? ホグワーツ に 着いた と たんに こんな こと が ある なんて 思って も み なかった 。 ||ついた||||||||おもって||| As soon as I arrived at Hogwarts, I never thought that this would happen. ハリー は 不安 げ に あたり を 見わたした が 、 ほか の 生徒 も 怖がって いる ようだった 。 ||ふあん|||||みわたした||||せいと||こわがって|| Harry looked around anxiously, but the other students seemed frightened, too. みんな あまり 話 も し なかった が 、 ハーマイオニー ・ グレンジャー だけ は 、 どの 呪文 が 試験 に 出る んだろう と 、 今 まで に 覚えた 全部 の 呪文 に ついて 早口 で つぶやいて いた 。 ||はなし||||||||||じゅもん||しけん||でる|||いま|||おぼえた|ぜんぶ||じゅもん|||はやくち||| Everyone didn't talk too much, but only Hermiony Granger was quick to mutter about every spell he had ever learned, wondering which spell would be in the exam. ハリー は ハーマイオニー の 声 を 聞く まい と 必死だった 。 ||||こえ||きく|||ひっしだった Harry versuchte angestrengt, Hermines Stimme nicht zu hören. Harry was desperate not to hear Hermione's voice. これ まで こんなに 緊張 した こと は ない 。 |||きんちょう|||| I've never been this nervous before. 以前 、 いったい どう やった の か は わから ない が 、 ハリー が 先生 の かつら の 色 を 青く して しまった 、 と いう 学校 から の 手紙 を ダーズリー 家 に 持って 帰った 時 で さえ 、 こんなに ビクビク は し なかった 。 いぜん||||||||||||せんせい||||いろ||あおく|||||がっこう|||てがみ|||いえ||もって|かえった|じ||||びくびく||| I don't know how I did it before, but I wasn't so scared even when I brought a letter from the school to the Dursley family that Harry had turned the color of his teacher's wig blue. rice field . ハリー は ドア を ジッと 見 続けた 。 ||どあ||じっと|み|つづけた Harry starrte weiter auf die Tür. Harry kept staring at the door. 今にも ドア が 開き 、 マクゴナガル 先生 が 戻って きて ハリー の 暗い 運命 が 決まる かも しれ ない 。 いまにも|どあ||あき||せんせい||もどって||||くらい|うんめい||きまる||| The door may open and Dr. McGonagall may come back to determine Harry's dark fate.

突然 不思議な こと が 起こった 。 とつぜん|ふしぎな|||おこった Suddenly something strange happened. ハリー は 驚いて 三十 センチ も 宙 に 跳び上がって しまった し 、 ハリー の 後ろ に いた 生徒 たち は 悲鳴 を 上げた 。 ||おどろいて|さんじゅう|せんち||ちゅう||とびあがって|||||うしろ|||せいと|||ひめい||あげた Harry jumped half an inch into the air in surprise, and the students behind him screamed.

「 いったい ……? " on earth ……? 」 ハリー は 息 を のんだ 。 ||いき|| 'Harry gasped. 周り の 生徒 も 息 を のんだ 。 まわり||せいと||いき|| The students around me also took a breath. 後ろ の 壁 から ゴースト が 二十 人 ぐらい 現れた のだ 。 うしろ||かべ||ごーすと||にじゅう|じん||あらわれた| About twenty ghosts appeared from the back wall. 真珠 の ように 白く 、 少し 透き通って いる 。 しんじゅ|||しろく|すこし|すきとおって| It is pearly white and slightly translucent. みんな 一 年生 の 方 に は ほとんど 見向き も せ ず 、 互いに 話 を し ながら スルスル と 部屋 を 横切って いった 。 |ひと|ねんせい||かた||||みむき||||たがいに|はなし||||するする||へや||よこぎって| They barely looked at the first graders and walked across the room, talking to each other. なにやら 議論 して いる ようだ 。 |ぎろん||| They seem to be arguing about something.

太った 小柄な 修道 士 らしい ゴースト が 言う 。 ふとった|こがらな|しゅうどう|し||ごーすと||いう A fat, petite monk-like ghost says.

「 もう 許して 忘れ なさ れ 。 |ゆるして|わすれ|な さ| "Forgive me and don't forget. 彼 に もう 一 度 だけ チャンス を 与えましょう ぞ 」 かれ|||ひと|たび||ちゃんす||あたえ ましょう| Let's give him one more chance." 「 修道 士 さん 。 しゅうどう|し| "Mr. Monk. ピーブズ に は 、 あいつ に とって 十分 過ぎる くらい の チャンス を やった じゃ ない か 。 ||||||じゅうぶん|すぎる|||ちゃんす||||| I think Peeves had more than enough chances for him. 我々 の 面汚し です よ 。 われわれ||つらよごし|| It's a mess of us. しかも 、 ご存知 の ように 、 やつ は 本当の ゴースト じ や ない ── おや 、 君 たち 、 ここ で 何 して る ん だい 」 |ごぞんじ|||||ほんとうの|ごーすと|||||きみ||||なん|||| And, as you know, he's not a real ghost ── Oh, you guys, what are you doing here? "

ひだ が ある 襟 の ついた 服 を 着て 、 タイツ を はいた ゴースト が 、 急に 一 年生 たち に 気づいて 声 を かけた 。 |||えり|||ふく||きて||||ごーすと||きゅうに|ひと|ねんせい|||きづいて|こえ|| A ghost wearing tights, dressed in pleated collars, suddenly noticed the first graders and called out to them. 誰 も 答え なかった 。 だれ||こたえ| No one answered.

「 新入 生 じゃ な 。 しんにゅう|せい|| "It's a freshman. これ から 組 分け さ れる ところ か ? ||くみ|わけ|||| Is it about to be grouped from now on? 」 太った 修道 士 が 一 年生 に ほほえみ かけた 。 ふとった|しゅうどう|し||ひと|ねんせい||| ' The fat monk smiled at the first grader. 二 、 三 人 が 黙って うなずいた 。 ふた|みっ|じん||だまって| Two or three people silently nodded.

「 ハッフルパフ で 会える と よい な 。 ||あえる||| "I hope we can meet at the huffle puff. わし は そこ の 卒業 生 じゃ から の 」 と 修道 士 が いった 。 ||||そつぎょう|せい|||||しゅうどう|し|| I'm a graduate there, "said the monk.

「 さあ 行きます よ 」 厳しい 声 が した 。 |いき ます||きびしい|こえ|| "Now, let's go." There was a harsh voice. 「 組 分け 儀式 が まもなく 始まります 」 くみ|わけ|ぎしき|||はじまり ます "The grouping ritual is about to begin." マクゴナガル 先生 が 戻って きた のだ 。 |せんせい||もどって|| Professor McGonagall is back. ゴースト が 一 人 ずつ 壁 を 抜けて フワフワ 出て いった 。 ごーすと||ひと|じん||かべ||ぬけて|ふわふわ|でて| Ghosts went through the wall one by one and fluffy out.

「 さあ 、 一 列 に なって 。 |ひと|れつ|| "Now, in a line. ついてきて ください 」 マクゴナガル 先生 が 言った 。 |||せんせい||いった Follow me," McGonagall said.

足 が 鉛 に なった ように 妙に 重かった 。 あし||なまり||||みょうに|おもかった It was strangely heavy as if my legs were lead. ハリー は 黄土色 の 髪 の 少年 の 後ろ に 並び 、 ハリー の 後 に は ロン が 続いた 。 ||おうどいろ||かみ||しょうねん||うしろ||ならび|||あと|||||つづいた Harry lined up behind the boy with ocher hair, followed by Ron after Harry. 一 年生 は 部屋 を 出て 再び 玄関 ホール に 戻り 、 そこ から 二 重 扉 を 通って 大広間 に 入った 。 ひと|ねんせい||へや||でて|ふたたび|げんかん|ほーる||もどり|||ふた|おも|とびら||かよって|おおひろま||はいった The first-year student left the room and returned to the entrance hall, from which he entered the hall through the double doors.

そこ に は 、 ハリー が 夢にも 見た こと の ない 、 不思議で すばらしい 光景 が 広がって いた 。 |||||ゆめにも|みた||||ふしぎで||こうけい||ひろがって| There was a strange and wonderful sight that Harry had never dreamed of. 何 千 と いう ろうそく が 空中 に 浮かび 、 四 つ の 長 テーブル を 照らして いた 。 なん|せん|||||くうちゅう||うかび|よっ|||ちょう|てーぶる||てらして| Thousands of candles were floating in the air, illuminating the four long tables. テーブル に は 上級 生 たち が 着席 し 、 キラキラ 輝く 金色 の お 皿 と ゴブレット が 置いて あった 。 てーぶる|||じょうきゅう|せい|||ちゃくせき||きらきら|かがやく|きんいろ|||さら||||おいて| Senior students were seated at the table, with glittering golden plates and goblets. 広間 の 上座 に は もう 一 つ 長 テーブル が あって 、 先生 方 が 座って いた 。 ひろま||かみざ||||ひと||ちょう|てーぶる|||せんせい|かた||すわって| There was another long table at the top of the hall, where the teachers sat. マクゴナガル 先生 は 上座 の テーブル の ところ まで 一 年生 を 引率 し 、 上級 生 の 方 に 顔 を 向け 、 先生 方 に 背 を 向ける かっこう で 一 列 に 並ば せた 。 |せんせい||かみざ||てーぶる||||ひと|ねんせい||いんそつ||じょうきゅう|せい||かた||かお||むけ|せんせい|かた||せ||むける|||ひと|れつ||ならば| Professor McGonagall escorted the first-years to the upper table, and lined them up in a straight line with their faces toward the older students and their backs toward the teachers. 一 年生 を 見つめる 何 百 と いう 顔 が 、 ろうそく の チラチラ する 明かり で 青白い 提灯 の ように 見えた 。 ひと|ねんせい||みつめる|なん|ひゃく|||かお||||ちらちら||あかり||あおじろい|ちょうちん|||みえた Hundreds of faces staring at the freshmen looked like pale lanterns in the flickering light of the candles.

その 中 に 点々 と 、 ゴースト が 銀色 の かすみ の ように 光って いた 。 |なか||てんてん||ごーすと||ぎんいろ|||||ひかって| In it, here and there, ghosts shone like silvery haze. みんな が 見つめる 視線 から 逃れる ように 、 ハリー が 天井 を 見上げる と 、 ビロード の ような 黒い 空 に 星 が 点々 と 光って いた 。 ||みつめる|しせん||のがれる||||てんじょう||みあげる||びろーど|||くろい|から||ほし||てんてん||ひかって| Harry looked up at the ceiling to escape the stares of everyone's gaze and saw a velvety black sky dotted with stars.

「 本当の 空 に 見える ように 魔法 が かけられて いる の よ 。 ほんとうの|から||みえる||まほう||かけ られて||| "It's magical to make it look like the real sky. 『 ホグワーツ の 歴史 』 に 書いて あった わ 」 ハーマイオニー が そう 言う の が 聞こえた 。 ||れきし||かいて||||||いう|||きこえた It was written in "History of Hogwarts". "I heard Hermione say so.

そこ に 天井 が ある なんて とても 思え ない 。 ||てんじょう|||||おもえ| I can't believe there's a ceiling there. 大広間 は まさに 天空 に 向かって 開いて いる ように 感じられた 。 おおひろま|||てんくう||むかって|あいて|||かんじ られた The hall felt like it was opening towards the sky. マクゴナガル 先生 が 一 年生 の 前 に 黙って 四 本 足 の スツール を 置いた ので 、 ハリー は 慌てて 視線 を 戻した 。 |せんせい||ひと|ねんせい||ぜん||だまって|よっ|ほん|あし||||おいた||||あわてて|しせん||もどした Harry hurriedly turned his gaze back as Dr. McGonagall silently placed a four-legged stool in front of the first grade. 椅子 の 上 に は 魔法使い の かぶる とんがり 帽子 が 置か れた 。 いす||うえ|||まほうつかい||||ぼうし||おか| A witch's pointy hat was placed on the chair. この 帽子 と きたら 、 つぎはぎ の 、 ボロボロ で 、 とても 汚 らしかった 。 |ぼうし|||||ぼろぼろ|||きたな| This hat was patched, ragged, and very dirty. ペチュニア おばさん なら こんな 帽子 は 家 の 中 に 置いて おか ない だろう 。 ||||ぼうし||いえ||なか||おいて||| Aunt Petunia wouldn't leave such a hat in the house.

もしかしたら 帽子 から ウサギ を 出す の か な 。 |ぼうし||うさぎ||だす||| Maybe I'll take a rabbit out of my hat. あてずっぽうに ハリー は そんな こと を 考えて いた が 、 みんな が 帽子 を じっと 見つめて いる の に 気づいて 、 ハリー も 帽子 を 見た 。 ||||||かんがえて|||||ぼうし|||みつめて||||きづいて|||ぼうし||みた Harry thought it was just a guess, but when he noticed that everyone was staring at the hat, he looked at it too. 一瞬 、 広間 は 水 を 打った ように 静かに なった 。 いっしゅん|ひろま||すい||うった||しずかに| For a moment, the hall became quiet as if it had hit the water. すると 、 帽子 が ピクピク 動いた 。 |ぼうし|||うごいた Then the hat twitched. つば の へり の 破れ 目 が 、 まるで 口 の ように 開いて 、 帽子 が 歌い だした 。 ||||やぶれ|め|||くち|||あいて|ぼうし||うたい| The torn eyes on the edge of the brim opened like a mouth, and the hat began to sing.

私 は きれい じゃ ない けれど わたくし||||| I'm not beautiful, but...

人 は 見かけ に よら ぬ もの じん||みかけ|||| People don't look like

私 を しのぐ 賢い 帽子 わたくし|||かしこい|ぼうし A smart hat that surpasses me

ある なら 私 は 身 を 引こう ||わたくし||み||ひこう If there is, I will withdraw

山高 帽子 は 真っ黒 だ やまたか|ぼうし||まっくろ| Yamataka Hat is pitch black

シルクハット は すらりと 高い |||たかい The top hat is slender and tall

私 は ホグワーツ 組 分け 帽子 わたくし|||くみ|わけ|ぼうし

私 は 彼ら の 上 を いく わたくし||かれら||うえ|| I go above them

君 の 頭 に 隠れた もの を きみ||あたま||かくれた|| what's hidden in your head

組 分け 帽子 は お 見通し くみ|わけ|ぼうし|||みとおし The sorting hat is clear

かぶれば 君 に 教えよう |きみ||おしえよう I'll tell you if you wear it

君 が 行く べき 寮 の 名 を きみ||いく||りょう||な| The name of the dormitory you should go to

グリフィンドール に 行く ならば ||いく| If you're going to Gryffindor

勇気 ある 者 が 住 う 寮 ゆうき||もの||じゅう||りょう A dormitory where courageous people live

勇猛 果敢な 騎士 道 で ゆうもう|かかんな|きし|どう| Brave and brave chivalry

他 と は 違う グリフィンドール た|||ちがう| Gryffindor unlike any other

ハッフルパフ に 行く ならば ||いく| If you're going to Hufflepuff

君 は 正しく 忠実 で きみ||まさしく|ちゅうじつ| You are right and faithful

忍耐強く 真実 で にんたいづよく|しんじつ| Patience and truth

苦労 を 苦労 と 思わ ない くろう||くろう||おもわ| Don't think hard work is hard work

古き 賢き レイブンクロー ふるき|かしこき| old wise ravenclaw

君 に 意欲 が ある ならば きみ||いよく||| if you have the will

機知 と 学び の 友人 を きち||まなび||ゆうじん| Make friends with wit and learning

ここ で 必ず 得る だろう ||かならず|える| You will definitely get it here

スリザリン で は もし かして Maybe in Slytherin

君 は まこと の 友 を 得る きみ||||とも||える You get a true friend

どんな 手段 を 使って も |しゅだん||つかって| By any means

目的 遂げる 狡猾 さ もくてき|とげる|こうかつ| Cunning to achieve the purpose

かぶって ごらん ! Look at it! 恐れ ず に ! おそれ|| Don't be afraid!

興奮 せ ず に 、 お 任せ を ! こうふん|||||まかせ| Don't get excited, leave it to me!

君 を 私 の 手 に ゆだね ( 私 は 手 なんか ない けれど ) きみ||わたくし||て|||わたくし||て||| Leave you in my hands (I have no hands)

だって 私 は 考える 帽子 ! |わたくし||かんがえる|ぼうし Because I think a hat!

歌 が 終わる と 広間 に いた 全員 が 拍手 喝さい を した 。 うた||おわる||ひろま|||ぜんいん||はくしゅ|かっさい|| When the song ended, everyone in the hall applauded. 四 つ の テーブル に それぞれ お辞儀 して 、 帽子 は 再び 静かに なった 。 よっ|||てーぶる|||おじぎ||ぼうし||ふたたび|しずかに| Bowing to each of the four tables, the hat fell silent again.

「 僕たち は ただ 帽子 を かぶれば いい んだ ! ぼくたち|||ぼうし|||| "We just have to wear hats! フレッド の やつ 、 やっつけて やる 。 Fred's guy, I'll beat him. トロール と 取っ組み 合い させられる なんて 言って 」 ロン が ハリー に ささやいた 。 ||と っ くみ|あい|さ せ られる||いって||||| Say you'll get me wrestling with a troll,' Ron whispered to Harry. ハリー は 弱々しく ほほえんだ 。 ||よわよわしく| Harry smiled weakly.

── そりゃ 、 呪文 より も 帽子 を かぶる 方 が ずっと いい 。 |じゅもん|||ぼうし|||かた||| ── Well, wearing a hat is much better than a spell. だけど 、 誰 も 見て いない ところ で かぶる んだったら もっと いい のに 。 |だれ||みて|||||||| However, it would be better if I wore it where no one was looking. 帽子 は かなり 要求 が 多い ように 思えた 。 ぼうし|||ようきゅう||おおい||おもえた Hats seemed pretty demanding. 今 の ところ ハリー は 勇敢で も ない し 、 機知 が ある わけで も ない し 、 どの 要求 に も 当てはまら ない ような 気 が した 。 いま|||||ゆうかんで||||きち||||||||ようきゅう|||あてはまら|||き|| So far, Harry is neither brave nor witty, nor seems to fit any request. 帽子 が 、「 少し 気分 が 悪い 生徒 の 寮 」 と 歌って くれて いた なら 、 まさに それ が 今 の ハリー だった 。 ぼうし||すこし|きぶん||わるい|せいと||りょう||うたって|||||||いま||| If the hat sang, "Student's dormitory that feels a little sick," that was exactly what Harry was today.

マクゴナガル 先生 が 長い 羊 皮 紙 の 巻紙 を 手 に して 前 に 進み 出た 。 |せんせい||ながい|ひつじ|かわ|かみ||まきがみ||て|||ぜん||すすみ|でた Professor McGonagall stepped forward with a long parchment roll in his hand.

「 ABC 順に 名前 を 呼ば れたら 、 帽子 を かぶって 椅子 に 座り 、 組 分け を 受けて ください 」 abc|じゅんに|なまえ||よば||ぼうし|||いす||すわり|くみ|わけ||うけて| "When your name is called in alphabetical order, put on your hat, take a seat, and be sorted."

「 アボット ・ ハンナ ! Abbott Hannah! 」 ピンク の 頬 を した 、 金髪 の おさげ の 少女 が 、 転がる ように 前 に 出て きた 。 ぴんく||ほお|||きんぱつ||||しょうじょ||ころがる||ぜん||でて| A girl with pink cheeks and blonde pigtails came forward as if rolling. 帽子 を かぶる と 目 が 隠れる ほど だった 。 ぼうし||||め||かくれる|| Wearing a hat covered my eyes. 腰掛けた 。 こしかけた sat down. 一瞬 の 沈黙 …… いっしゅん||ちんもく A moment of silence ……

「 ハッフルパフ ! 」 と 帽子 が 叫んだ 。 |ぼうし||さけんだ

右側 の テーブル から 歓声 と 拍手 が 上がり 、 ハンナ は ハッフルパフ の テーブル に 着いた 。 みぎがわ||てーぶる||かんせい||はくしゅ||あがり|||||てーぶる||ついた Cheers and applause erupt from the table on the right, and Hannah takes her place at the Hufflepuff table. ハリー は 太った 修道 士 の ゴースト が ハンナ に 向かって うれし そうに 手 を 振る の を 見た 。 ||ふとった|しゅうどう|し||ごーすと||||むかって||そう に|て||ふる|||みた Harry saw the fat Friar Ghost waving happily at Hannah.

「 ボーンズ ・ スーザン ! 」 帽子 が また 「 ハッフルパフ ! ぼうし||| 」 と 叫び 、 スーザン は 小走り で ハンナ の 隣 に 座った 。 |さけび|||こばしり||||となり||すわった cried Susan, who trotted to sit next to Hannah.

「 ブート ・ テリー ! 」 「 レイブンクロー ! 」 今度 は 左 端 から 二 番 目 の テーブル に 拍手 が わき 、 テリー が 行く と 何 人 か が 立って 握手 で 迎えた 。 こんど||ひだり|はし||ふた|ばん|め||てーぶる||はくしゅ|||||いく||なん|じん|||たって|あくしゅ||むかえた This time the second table from the left erupted in applause, and as Terry went, several people stood up and shook hands. 次の 「 ブロックルハースト ・ マンディ 」 も レイブンクロー だった が 、 その 次に 呼ば れた 「 ブラウン ・ ラベンダー 」 が 訂めて グリフィンドール に なった 。 つぎの||||||||つぎに|よば|||らべんだー||てい め て||| The next "Brocklehurst Mandy" was also Raven Claw, but the next called "Brown Lavender" was revised to become Gryffindor. 一 番 左 端 の テーブル から はじける ような 歓声 が 上がった 。 ひと|ばん|ひだり|はし||てーぶる||||かんせい||あがった The table on the far left burst into cheers. ハリー は ロン の 双子 の 兄弟 が ヒューッ と 口笛 を 吹く の を 見た 。 ||||ふたご||きょうだい||||くちぶえ||ふく|||みた Harry saw Ron's twin brother whistling.

そして 「 ブルストロード ・ ミリ セント 」 は スリザリン に なった 。 ||みり|せんと|||| And "Bulstrode Millicent" became Slytherin. スリザリン に ついて あれこれ 聞か さ れた ので 、 ハリー の 思い込み な の かも しれ ない が 、 この 寮 の 連中 は どうも 感じ が 悪い と ハリー は 思った 。 ||||きか||||||おもいこみ||||||||りょう||れんちゅう|||かんじ||わるい||||おもった Harry thought it might be Harry's belief, as he was asked about Slytherin, but the guys in this dorm seemed uncomfortable.

ハリー は いよいよ 決定 的に 気分 が 悪く なって きた 。 |||けってい|てきに|きぶん||わるく|| Harry is finally getting sick decisively. 学校 で 体育 の 時間 に チーム を 組んだ 時 の こと を 思い出した 。 がっこう||たいいく||じかん||ちーむ||くんだ|じ||||おもいだした I remembered when I formed a team during physical education at school. ハリー が 下手だ から と いう わけで は なく 、 ハリー を 誘う と ダドリー に 目 を つけられる ので 、 みんな いつも 最後 まで ハリー を のけもの に した 。 ||へただ|||||||||さそう||||め||つけ られる||||さいご|||||| Not because Harry wasn't good at it, but because when he invited him, Dudley could be noticed, so everyone always took Harry to the end. 「 フィンチ - フレッチリー ・ ジャスティン ! "Finch - Fletchley Justin! 」 「 ハッフルパフ ! 」 帽子 が すぐに 寮 名 を 呼び 上げる 時 と 、 決定 に しばらく かかる 時 が ある こと に ハリー は 気づいた 。 ぼうし|||りょう|な||よび|あげる|じ||けってい||||じ|||||||きづいた Harry noticed that there were times when the hat immediately summoned the dorm name and times when the decision was made. ハリー の 前 に 並んで いた 黄土色 の 髪 を した 少年 、「 フィネガン ・ シェーマス 」 など 、 まるまる 一 分間 椅子 に 座って いた 。 ||ぜん||ならんで||おうどいろ||かみ|||しょうねん|||||ひと|ぶん かん|いす||すわって| The ocher-haired boy in line ahead of Harry, "Finnegan Seamus," and so on sat in the chair for a whole minute. それ から やっと 帽子 は 「 グリフィンドール 」 と 宣言 した 。 |||ぼうし||||せんげん| So finally, the hat was declared "Gryffindor".

「 グレンジャー ・ ハーマイオニー ! " Granger Hermione! 」 ハーマイオニー は 走る ように して 椅子 に 座り 、 待ちきれ ない ように グイッ と 帽子 を かぶった 。 ||はしる|||いす||すわり|まちきれ|||||ぼうし|| 'Hermione scurried into her chair and pulled her hat on, impatiently. 「 グリフィンドール ! 」 帽子 が 叫んだ 。 ぼうし||さけんだ ロン が うめいた 。 Ron groaned.

ハリー は 急に 恐ろしい 考え に とらわれた 。 ||きゅうに|おそろしい|かんがえ|| Harry suddenly got caught up in a horrifying idea. ドキドキ して いる から 、 そんな 考え が 浮かんで くる のだ 。 どきどき|||||かんがえ||うかんで|| Such thoughts come to my mind because my heart is pounding. どの 寮 に も 選ば れ なかったら どう しよう 。 |りょう|||えらば|||| What if you weren't selected for any dormitory? 帽子 を 目 の 上 まで かぶった まま 永遠に 座り 続けて いる ── ついに マクゴナガル 先生 が やってきて 帽子 を ぐ いと 頭から 取り上げ 、 何 か の 問 違い だった から 汽車 に 乗って お 帰り なさい 、 と 言う ── もし そう なったら どう しよう ? ぼうし||め||うえ||||えいえんに|すわり|つづけて||||せんせい|||ぼうし||||あたまから|とりあげ|なん|||とい|ちがい|||きしゃ||のって||かえり|||いう||||| You sit forever with your hat over your eyes—Finally, Professor McGonagall comes in, pulls your hat off your head, and tells you that you've made a mistake and should get on the train home— ─ What should I do if that happens?

ヒキガエル に 逃げられて ばかり いた 「 ロングボトム ・ ネビル 」 が 呼ば れた 。 ひきがえる||にげ られて||||||よば| "Longbottom Neville," who had been shunned by toads, was called. ネビル は 椅子 まで 行く 途中 で 転んで しまった 。 ||いす||いく|とちゅう||ころんで| Neville fell on the way to his chair. 決定 に しばらく かかった が 、 帽子 は やっと 「 グリフィンドール ! けってい|||||ぼうし||| It took a while to decide, but Hat finally said, 'Gryffindor! 」 と 叫んだ 。 |さけんだ

ネビル は 帽子 を かぶった まま かけ出して しまい 、 爆笑 の 中 を トボトボ 戻って 、 次の 「 マクドゥガル ・ モラグ 」 に 渡した 。 ||ぼうし||||かけだして||ばくしょう||なか||とぼとぼ|もどって|つぎの||||わたした Neville went out with his hat on, and returned to the laughter and handed it over to the next "McDougall Morag".

マルフォイ は 名前 を 呼ば れる と ふんぞり返って 前 に 進み 出た 。 ||なまえ||よば|||ふんぞりかえって|ぜん||すすみ|でた When Malfoy was called by his name, he turned around and moved forward. 望み は あっという間 に かなった 。 のぞみ||あっというま|| The hope came true in no time. 帽子 は マルフォイ の 頭 に ふれる か ふれ ない うち に 「 スリザリン ! ぼうし||||あたま|||||||| The hat touches Malfoy's head or before he touches it, "Slytherin! 」 と 叫んだ 。 |さけんだ

マルフォイ は 満足げに 仲間 の クラップ や ゴイル の いる 席 に 着いた 。 ||まんぞくげに|なかま|||||||せき||ついた Malfoy happily sat down with his comrades Crapp and Goyle. 残って いる 生徒 は 少なく なって きた 。 のこって||せいと||すくなく|| There are fewer students left.

「 ムーン 」……「 ノット 」……「 パーキンソン 」……、 双子 の 「 パチル 」 姉妹 ……、「 パークス ・ サリー - アン 」……、 そして 、 ついに ── |のっと||ふたご|||しまい||||| "Moon"..."Knot"..."Parkinson"..., the twin sisters "Patil"..., "Parks Sally-Anne"... and finally...

「 ポッター ・ ハリー ! Potter Harry! 」 ハリー が 前 に 進み 出る と 、 突然 広間 中 に シーッ と いう ささやき が 波 の ように 広がった 。 ||ぜん||すすみ|でる||とつぜん|ひろま|なか|||||||なみ|||ひろがった As Harry moved forward, suddenly a whispering whisper spread like a wave in the hall. 「 ポッタ 一って 、 そう 言った ? |ひと って||いった "Potta one," you say? 」 「 あの ハリー ・ ポッター な の ? "Is that Harry Potter? 」 帽子 が ハリー の 目 の 上 に 落ちる 直前 まで ハリー が 見て いた の は 、 広間 中 の 人 たち が 首 を 伸ばして ハリー を よく 見よう と して いる 様子 だった 。 ぼうし||||め||うえ||おちる|ちょくぜん||||みて||||ひろま|なか||じん|||くび||のばして||||みよう||||ようす| Until just before the hat fell on Harry's eyes, Harry was watching people in the hall stretching their necks and looking closely at Harry. 次の 瞬間 、 ハリー は 帽子 の 内側 の 闇 を 見て いた 。 つぎの|しゅんかん|||ぼうし||うちがわ||やみ||みて| The next moment Harry was looking at the darkness inside the hat. ハリー は じっと 待った 。 |||まった Harry waited patiently.

「 フーム 」 低い 声 が ハリー の 耳 の 中 で 聞こえた 。 |ひくい|こえ||||みみ||なか||きこえた Harry heard a low voice in his ear.

「 むずかしい 。 非常に むずかしい 。 ひじょうに| Very difficult. ふむ 、 勇気 に 満ちて いる 。 |ゆうき||みちて| Hmm, full of courage. 頭 も 悪く ない 。 あたま||わるく| He is not stupid. 才能 も ある 。 さいのう|| Talented too. おう 、 なんと 、 なるほど …… 自分 の 力 を 試したい と いう すばらしい 欲望 も ある 。 |||じぶん||ちから||ためし たい||||よくぼう|| Oh, I see ... I also have a wonderful desire to test my strength. いや 、 おもしろい …… さて 、 どこ に 入れた もの かな ? |||||いれた|| No, it's interesting ... Well, where did you put it? 」 ハリー は 椅子 の 縁 を 握りしめ 、「 スリザリン は ダメ 、 スリザリン は ダメ 」 と 思い 続けた 。 ||いす||えん||にぎりしめ|||だめ|||だめ||おもい|つづけた 'Harry clutched the edge of his chair and kept thinking, 'No Slytherin, no Slytherin.' 「 スリザリン は 嫌な の か ね ? ||いやな||| "You don't like Slytherin? 」 小さな 声 が 言った 。 ちいさな|こえ||いった ' said a small voice.

「 確か かね ? たしか| Are you sure? 君 は 偉大に なれる 可能 性 が ある んだ よ 。 きみ||いだいに||かのう|せい|||| You have the potential to be great. その すべて は 君 の 頭 の 中 に ある 。 |||きみ||あたま||なか|| It's all in your head. スリザリン に 入れば 間 違いなく 偉大に なる 道 が 開ける 。 ||はいれば|あいだ|ちがいなく|いだいに||どう||あける Entering Slytherin will undoubtedly pave the way for greatness. 嫌 かね ? いや| You don't like it? よろしい 、 君 が そう 確信 して いる なら …… むしろ 、 グリフィンドール ! |きみ|||かくしん||||| All right, if you're sure ... Rather, Gryffindor! 」 ハリー は 帽子 が 最後 の 言葉 を 広間 全体 に 向かって 叫ぶ の を 聞いた 。 ||ぼうし||さいご||ことば||ひろま|ぜんたい||むかって|さけぶ|||きいた Harry heard the hat yell his last words across the hall. 帽子 を 脱ぎ 、 ハリー は フラフラ と グリフィンドール の テーブル に 向かった 。 ぼうし||ぬぎ|||ふらふら||||てーぶる||むかった Harry takes off his hat and wanders over to the Gryffindor table. 選んで もらえた 、 しかも スリザリン で は なかった 、 その 安堵 感 で ハリー は 頭 が いっぱいで 、 最高の 割れる ような 歓声 に 迎えられて いる こと に も まったく 気づか なかった 。 えらんで||||||||あんど|かん||||あたま|||さいこうの|われる||かんせい||むかえ られて||||||きづか| Harry was so relieved that he had been chosen, and that he wasn't in Slytherin, that he didn't even realize he was being greeted with the loudest cheers. 監督 生 パーシー も 立ち上がり 、 力強く ハリー と 握手 した 。 かんとく|せい|||たちあがり|ちからづよく|||あくしゅ| Director Percy also stood up and shook hands with Harry powerfully. 双子 の ウィーズリー 兄弟 は 、「 ポッター を 取った ! ふたご|||きょうだい||||とった The Weasley twins said, "We got Potter! ポッター を 取った ! ||とった 」 と 歓声 を 上げて いた 。 |かんせい||あげて| '' he cheered.

ハリー は さっき 出会った ひだ 襟 服 の ゴースト と むかい合って 座った 。 |||であった||えり|ふく||ごーすと||むかいあって|すわった Harry sat face to face with the ruffled Ghost he had just met. ゴースト は ハリー の 腕 を 軽く 叩いた 。 ごーすと||||うで||かるく|たたいた The ghost tapped Harry's arm. とたん に ハリー は 冷水 の 入った バケツ に 腕 を 突っ込んだ ように ゾーッ と した 。 ||||れいすい||はいった|ばけつ||うで||つっこんだ|||| Immediately, Harry chilled as if he had his arm stuck in a bucket of cold water.

寮生 の テーブル に 着いた ので 、 ハリー は はじめて 上座 の 来賓 席 を 見る こと が できた 。 りょうせい||てーぶる||ついた|||||かみざ||らいひん|せき||みる||| At the dormitory table, Harry had his first glimpse of the honored guest table. ハリー に 近い ほう の 端に ハグリッド が 座って いて 、 ハリー と 目 が 合う と 親指 を 上げて 「 よかった 」 と いう 合図 を した 。 ||ちかい|||はしたに|||すわって||||め||あう||おやゆび||あげて||||あいず|| Hagrid was sitting at the far end, closest to Harry, and when he met Harry's eyes, he gave a thumbs up and said ``good job''. ハリー も 笑顔 を 返した 。 ||えがお||かえした Harry smiled back too. 来賓 席 の 真ん中 で 、 大きな 金色 の 椅子 に アルバス ・ ダンブルドア が 座って いた 。 らいひん|せき||まんなか||おおきな|きんいろ||いす|||||すわって| In the middle of the guest table sat Albus Dumbledore in a large golden chair. 汽車 の 中 で 食べた 蛙 チョコレート の カード に 写真 が あった ので 、 すぐに その 人 だ と わかった 。 きしゃ||なか||たべた|かえる|ちょこれーと||かーど||しゃしん||||||じん||| There was a photo on the frog chocolate card I ate in the train, so I knew immediately that he was the person. 広間 の 中 で は 、 ゴースト と ダンブルドア の 白髪 だけ が 同じ ように キラキラ 輝いて いる だけ だった 。 ひろま||なか|||ごーすと||||しらが|||おなじ||きらきら|かがやいて||| In the hall, only the ghost and Dumbledore's white hair were just as shining. 「 漏れ 鍋 」 に いた 若い 神経質な クィレル 先生 も いた 。 もれ|なべ|||わかい|しんけいしつな||せんせい|| There was also a young, nervous teacher, Quirel, who was in the Leaky Pot. 大きな 紫 の ターバン を つけた 姿 が ひときわ へんて こりん だった 。 おおきな|むらさき||たーばん|||すがた|||へん て|こり ん| The figure with the big purple turban was particularly strange.