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食戟のソーマ 弍ノ皿, Shokugeki no Souma: Ni no Sara (Food Wars! The Second Plate) Episode 2

( 川島 麗 ( かわ しまう ら ら ) ) 秋 の 選抜 本 戦 第 一 試合 勝者 は …

( 薙 切 ( な きり ) アリス ) う っ う う … あ あ ~ !

( 麗 ) 幸平 創 真 選手 !

( 幸平 創 真 ( ゆき ひ ら そう ま ) ) 御粗末 !

( 水戸 ( み と ) 郁 魅 ( いく み ) ) 勝った ぁ ! ( 吉野 悠 姫 ( よし の ゆうき ) ) しゅご い ~ !

あ ああ あ ~ ん !

う っ う う う …

( 創 真 ) あ ~ あ 負け た から って 子供 み て え に …

( 創 真 ) あ ~ あ 負け た から って 子供 み て え に …

( アリス の 泣き声 )

( アリス の 泣き声 )

( アリス の 泣き声 )

ほら 立て

む う う …

( アリス ) あり が … N ( 創 真 ) 次代 の 十 傑 ( じゅ っけ つ ) 争い ―

俺 の 1 歩 リード って とこ だ な

何 よ ! 勝った から って 偉 そう に し ない で ちょうだい !

言って おき ます 私 は このまま で は 終わら ない

遠 月 ( と お つき ) の 頂点 は 譲ら ない ん だ から

ご機嫌よう 幸平 君

ん っ …

あ …

( 薙 切 ( な きり ) えり な ) 実力 の 底 が 知れ た わ ね

( アリス ) は っ …

何 よ 何 よ 何 よ ぉ !

えり な は 料理 だけ じゃ なく て 悪 口 の センス も 天才 級 だ わ !

( えり な ) それ 料理 に 関して は 褒め ちゃ って る わ よ

いい こと ? 私 が リベンジ する まで 待って なさい よ ね

えり な の バカ !

( えり な ) いい わ ね あなた は

そう やって 気まま に 泣ける ん だ も の

あ あ ~ …

( 田所 恵 ( た どころ めぐみ ) ) 創 真 君 ! ( 創 真 ) あ ?

控室 で 見 て た よ

おめでとう !

( 創 真 ) おお 田所 出番 だ な

何 か 落ち着 い てる じゃ ん か

そう かな ?

そう かも

( 恵 ) あの ね 予選 の 時 は ―

ただ 精一杯 やる こと しか 頭 に なかった ん だ けど ―

今 は 自分 の 料理 を 楽しめ たら って ―

初めて そんな ふう に 思え てる ん だ

そ っか ま 気張ら ず 行って き な

頑張れ !

うん !

( 足音 )

( 黒 木場 ( くろ きば ) リョウ ) 相変わらず 料理 が きれ い すぎる

私 に 説教 を し て いる の ? わきまえ なさい

( 黒 木場 ) もちろん わきまえ た 上 で 話し て ます が

それ に お 嬢 そういう セリフ は ―

料理 で 俺 に 勝ち越し て から 言って ください よ

( 麗 ) 続 い て 一 回 戦 第 二 試合 選手 の 入場 です !

( 観客 の 歓声 ) ( 麗 ) ここ で ダーク ホース が 登場

B ブロック で 最後 の 最後 に 予選 通過 を 決め た ―

田所 恵 選手 です !

対 する は 予選 で は A ブロック ―

幸平 選手 と 同じ 2 位 タイ で 通過

黒 木場 リョウ 選手 !

対決 テーマ は ―

ラーメン です !

ええ ー い !

( 薙 切 仙 左 衛 門 ( な きり せ ん ざ え もん ) ) 調理 開始 !

♪~

~♪

( 鳥 の 鳴き声 )

( 一色 慧 ( いっしき さとし ) ) 大まか な 説明 は 以上 だ

そして 最後 に もう 一 点 だ が ―

麺 は こちら で 用意 さ せ て もらう

( 恵 ) あ …

本番 は 明日 だ から ね

前もって 麺 の 熟成 を 進め て おい た の さ

この 中 から 種類 を 選択 し て 日付 が 変わる まで に 連絡 …

( 黒 木場 ) 俺 は この … 幅広 タイプ の 麺 で

もう 決定 で いい の かい ?

( 黒 木場 ) 大丈夫 っす

どんな ラーメン に する か もう 頭 の 中 で 固まった んで

( ドア を 開ける 音 ) ( 恵 ) 今 の 一瞬 で ?

( ドア を 閉める 音 ) ( 恵 ) ああ …

あ … 田所 ちゃん 焦る こと は ない よ

今夜 12 時 まで に 知らせ て くれ れ ば いい

あ … はい !

( 恵 ) 麺 を 運営 側 が 用意 し て くれる って いう の は ―

スープ の 味 作り に 専念 しろ って こと な の かも

ラーメン の スープ を 構成 し てる の は ベース に なる だし

“ かえし ” と も 呼ば れる タレ

そして 各種 の 香 味 油 や 香辛料

それ が 全部 かみ合わ ない と 味 は バラバラ に なる

黒 木場 君 が 選 ん だ 麺

弾む よう な 弾力 が 特徴 の 楕円 形 ( だ えん けい ) の もの

幅広 の 麺 は コク の ある 濃い 味 と 合わせる の が 定石

て いう こと は 黒 木場 君 は 濃厚 な スープ を 作る つもり な の か な

対抗 する に は 私 も それ に 負け ない よう な 強い 味 を ?

とにかく 試作 を 進め なきゃ !

ダメ だ ぁ …

濃厚 な スープ に しよ う と する と 味 が まとまら ない よ ぉ …

ああ 一体 どう し たら ?

( 大 御堂 ( だい み どう ) ふみ 緒 ( お ) ) 恵 あんた 宛て の 荷物

( 恵 ) あ … N ( ふみ 緒 ) 実家 から だ よ

あ あっ

“ 仕事 が ある から 応援 に は 行け ない けど ― ”

“ 頑張って ね ”

“ 地元 の 食 材 を 送り ます ”

お 母さん …

う わ 懐かしい なぁ

地元 で よく 使って た 食 材 が たくさん !

あっ

私 は お 母さん が 送って くれ た 食 材 で 勝負 する !

( 創 真 ) えっ と …

お …

( 創 真 ) あそこ だけ 異様 な 華やか さ だ な

お ! 幸平 ~ こっち だ よ ~

( イサミ ・ アルディーニ ) どうして うちわ に 名前 を 書く ん だ ろ う ね 兄ちゃん

( タクミ ・ アルディーニ ) 日本 の 神秘 だ な

( 大泉 柿 之 進 ( お おい ずみ かき の しん ) ) ふ ~ む ラーメン

すなわち 麺 トッピング そして スープ の 3 要素 で 構成 さ れる 麺 料理

また 今年 は 無理 難題 を 吹っかけ た もの です なぁ

( 仙 左 衛 門 ) フン …

ラーメン は 戦後 の 復興 期 に 爆発 的 に 広まった

安価 で 美味 な 上 に ―

屋台 に よって 手軽 に 提供 でき た から だ

( えり な ) 今や ラーメン は 世界 に 発信 さ れる 日本 食 と なった

味 の 奥深 さ や かかる 手間 も 計り知れない

それ を たった 一晩 で やれ と 言う それ も この 大舞台 で だ

すなわち この 勝負 で 試さ れる の は 柔軟 性 と 瞬 発 力

培って き た 経験 値

自分 の 力 を どこ まで お 題 に 生かせ る か

( 丸井 善 二 ( まるい ぜ ん じ ) ) 予選 で 黒 木場 リョウ が 出し た の は 海 鮮 カレー だった が ―

本 戦 で は どんな 品 で くる ん だ ろ う な

( 郁 魅 ) あの スープ 全部 魚 の あら から だし を とって る

( 榊 涼子 ( さかき りょう こ ) ) カサゴ や アナゴ ヒラメ に ホウボウ

魚介 ベース の ラーメン に なる の ね

ど ぅ は ~ !

魚 の 内臓 や エビ みそ の 強烈 な 風味

( 審査 員 B ) 臭 み を 出さ ず 見事 に 処理 し てる よう だ なぁ

( 恵 ) やっぱり 黒 木場 君 は 魚介 系 の 濃厚 スープ を …

( 涼子 ) ホタテ だ わ 恵 は ホタテ 貝 柱 の 乾物 で だし を とって る

( 恵 ) この だし に あく 抜き し た 白 湯 ( ぱい たん ) スープ を 合わせ て ―

さらに 煮込 ん で いく !

てこ と は 恵 も 魚介 系 の スープ で いく つもり な の ?

いや 同じ 魚介 系 スープ で は ある けど ―

黒 木場 リョウ の 濃厚 スープ に 対 し ―

田所 さん は 淡 麗 スープ を 選択 し た ん だ

だが それ で 黒 木場 の 濃厚 スープ の インパクト に 張り 合え る の か ?

そう だ よ ! 恵 の 実家 は 港町 だ もん

海産物 へ の 理解 なら 絶対 負け ない はず だ よ !

( アリス ) ウフッ 面白い わ ね 港町 育ち 対決 だ なんて

そう そう 漁港 の …

( 悠 姫 ) う う っ ? ( 創 真 ) ん ?

( アリス ) ウッフ

( 悠 姫 ) う う っ ? ( 創 真 ) ん ?

薙 切 アリス !

な あっ ? 何で いる の ぉ ?

あ ~ ら いけない ?

“ 港町 育ち 対決 ” って 言った か ?

そう よ リョウ 君 は 海 と 共に 育った ん だ も の

( 郁 魅 ) 大量 の オマール エビ と 甘 エビ の 殻 ?

あれ も だし に 使う の か ?

ええ い !

えい えい えい

ええ ええ ええ ええ い ! ええ ええ ええ ええ !

( 男子 生徒 A ) 何 だ ?

( 男子 生徒 B ) 殻 を 粉々 に 砕 い てる ?

( 研究 員 A ) 船乗り たち が 集まる 酒場 町 に ―

にぎわって る 店 が ある らしい な

( 研究 員 B ) へえ 行って み たい もん だ な

( 研究 員 C ) ハハハッ やめ とけ 荒 くれ 野郎 に 身ぐるみ 剥がさ れる ぞ

( カモメ の 鳴き声 )

( アリス ) せっかく 日本 を 離れ た ん です もの

( カモメ の 鳴き声 )

貪欲 ( どん よく ) に いろんな 味 を 経験 し なく ちゃ

ここ ね

( ドア の 開く 音 )

ここ ね

( ドア の 開く 音 )

あ …

( ドア の 開く 音 )

あ …

何 だ よ 客 か ?

今 は 休憩 時間 だ 飯 なら よそ …

じゃあ 店 内 で 待た せ て もらう わ ね

わ あ ~ 汚い お 店 !

そう だ せっかく だ から シェフ に あいさつ さ せ て くださる ?

( アリス ) あっ … N ( 黒 木場 ) 勝手 な こと は さ せ ねえ

この 店 の シェフ は ―

俺 だ

えっ ?

( 創 真 ) シェフ ?

そう リョウ 君 は 幼い 頃 から 調理場 の トップ に 立って い た

そういう 料理 人 な の よ

め … 恵 だって ―

実家 の 厨房 ( ちゅう ぼう ) を 手伝って た 経験 を 持って る じゃ ん か ぁ !

め ぇ ぐ み ー ! 気持ち で 負け ちゃ ダメ だ よ ー !

私 たち が ついて る から ね ー !

( 黒 木場 ) ん ? ( 恵 ) わ ぁ … へ へ …

( 黒 木場 ) 何 だ ありゃ

え … え ー と 私 の 住 ん でる 寮 の 友達 で …

う う ー … 気 に 入ら ねえ な

ぬくぬく と なれ合って る 料理 人 連中 を 見 てる と ―

ヘド が 出る

料理 人 同士 の 関係 は 食う か 食わ れる か

それ 以外 に あり は し ねえ

そう … な の か な ?

( 黒 木場 ) ああ ?

( 恵 ) 料理 って いう の は みんな で 協力 し 合う こと も 大事 な ん じゃ …

厨房 は 戦場 料理 は 力 だ !

ぬるま湯 で 育って き た 奴 に は 分から ねえ だ ろ う が な

( 黒 木場 ) 料理 に 必要 な の は 相手 を 屈服 さ せる こと それ だけ だ

それ を 分かって ねえ 連中 に は 腑 抜け た 味 しか 作れ ねえ

理解 し とけ

お前 ら が やって き た 料理 は ゴミ みたい な お 遊び な ん だ よ

( 恵 ) え …

( 恵 ) 違う よ

( 黒 木場 ) ああ ?

私 が … 少なくとも 私 が 出会って き た もの は …

( タイマー の 音 )

ゴミ なんか じゃ ない よ !

野菜 の 下 ゆ で 完了

2 種類 の しょうゆ を 合わせ て ―

しょうゆ の 風味 を 飛ばさ ない よう に 火 入れ は 80 度 前後 を キープ

よし !

( 伊 武 崎 峻 ( いぶさ き しゅん ) ) いい ぞ 落ち着 い てる

ああ 1 つ 1 つ の 作業 を きっちり さ ばい て 無駄 が ねえ

( えり な ) ラーメン の 味 を 決める の は やはり だし

彼女 が 選択 し た 淡 麗 系 の スープ は 一 点 の 濁り すら 許さ れ ない

( 観客 の どよめき )

美しい な

輝き ながら 澄 ん で いる

( 2 人 ) おお ~

( 2 人 ) おお !

( 恵 ) 私 の 背中 を 押し て くれ た みんな の こと を ―

悪く 言わ ない で !

う う う ー …

な ー ん て 言って み たり …

( 麗 ) さあ 制限 時間 が 近づ い て い ます

先 に 完成 する の は どちら でしょう か

( 恵 ) よし ! ( 男子 生徒 C ) おお ! 何 だ ぁ ?

( 恵 ) あ … N ( 男子 生徒 C ) 審査 員 たち が …

( 女子 生徒 A ) 何 が 始まる の ?

なに カウンター で 店主 の 仕事 ぶり を 見物 する の も ―

ラーメン の だいご味 の 1 つ だ から のう

( 丸井 ) ちょ っ … “ 食 の 魔 王 ” の 目の前 で 調理 する なんて …

ちょっと ぉ 恵 の プレッシャー に なる よう な ことし ない で よ ぉ ~

大丈夫 冷静 だ わ

( 大泉 ) おお ~ ! 近く で 見る と また 美しく 香り も 素晴らしい

( 早乙女 星 周 ( さ お とめ せい しゅう ) ) トッピング は 野菜 が メイン か ぁ

( 審査 員 A ) これ は 期待 でき そう です な

( 伊 武 崎 ) いい 空気 だ ( 涼子 ) うん

よ ー し 恵 ぃ N そのまま 勝っちゃ え ー !

( 涼子 ) あっ ( 観客 ) おお っ

( 黒 木場 ) ええ いっ !

そう これ が リョウ 君

( 黒 木場 ) お前 見 ない 顔 だ な

お前 だ なんて 失礼 ね !

私 に は アリス と いう 名前 が あり ます

( 黒 木場 ) あっ そ

あなた も 名乗り なさい よ ね !

リョウ

リョウ ? ファミリー ネーム は ?

黒 木場

ふう ん

何だか 日本 ぽ い 名前 だ わ

で 飯 代 は ある ん だ ろ う な ?

( アリス ) もちろん よ ( 黒 木場 ) なら いい

( 客 A ) ああ 腹 減った なぁ

( 客 B ) 今日 は 何 食う かな

( 黒 木場 ) 常連 が 集まって き た か

ディナー の 開店 時間 まで は 少し ある が ―

まあ いい やる か

( アリス ) ん ?

何 ?

( 黒 木場 ) ええ い … N ( アリス ) 空気 が … 変わった ?

並べ っ !

料理 の 代金 を 支払う こと 俺 の 命令 に 従う こと

この 2 つ を 守る なら 俺 の 客 だ

開店 する ぞ !

( 客 たち ) う おお おお !

( 黒 木場 ) 遅 ( おせ ) えん だ よ !

下ごしらえ は チキン の 詰め 物 から 優先 しろ って 言った だ ろ う が !

技術 も ねえ の に 同時に さば こ う と する から ―

そう やって 手 が 遅れる ん だ よ !

( 料理 人 ) う … う う …

もう いい て め えら は 注文 を 取り に 行き や がれ !

う っ くっ …

( 料理 人 ) もう 我慢 なら ねえ !

何 な ん だ その 態度 は !

大人 を ナメ てん じゃ ねえ ぞ こら ぁ !

だったら て め え ―

俺 より うまい 飯 が 出 せる の か よ ?

( 料理 人 ) う う …

( 黒 木場 ) て め え 1 人 の 穴 ぐらい ―

俺 が いりゃ あ どう と でも なる から な

ええ い …

… 申し訳 あり ませ ん シェフ

( 客 C ) う っ ひ ょ ~ ! 来 た 来 た ぁ

( 客 D ) 最高 だ ぜ !

( 客 E ) リョウ の 飯 を 食わ ない で 陸 ( おか ) を 離れる なんて 考え られ ねえ

ンフッ

( 麗 ) 先 に 完成 し た の は 黒 木場 選手 の よう です

( 男子 生徒 D ) おい あれ 何 だ ?

( 男子 生徒 E ) 何 を 乗せ てる ?

( 男子 生徒 F ) ひょっとして ラスク ?

さあ 食って くれ

スープ ・ ド ・ ポワソン ・ ラーメン だ

スープ ・ ド ・ ポワソン

魚 の あら や 殻 の だし で 作る 南 フランス の スープ

それ を ラーメン に 応用 し た の か

では まず スープ から

う わ あ !

エビ みそ や 魚 の 内臓 全て の コク が 混然 一体 と なって ―

なんと 荒々しい 味 な の だ …

この スープ を 麺 に 絡め て いざ !

う わ あ ! ああ いか ん 意識 を 持っていか れる

旨味 の 暴力 !

( 審査 員 B ) トッピング は 3 種 の チーズ

アイオ リソース に トウガラシ を 加え た ルイユ

クルトン の 役割 を 果たす 天 かす

そして 先ほど の ラスク

エシレ バター を 塗り じっくり 焼 い て ある

あ むっ

で や あ ! そう か ぁ !

奴 が 砕 い て い た の は 乾燥 さ せ 風味 を 倍増 さ せ た 殻 だった の か ぁ !

やっと 気づ い た か

この ラーメン に は スープ の だし から バター に まで ―

その パウダー を たっぷり と 仕込 ん で ある

エビ の 旨味 エキス は ―

グリシン アルギニン プロ リン だ けど ―

甲殻類 は 魚介 で トップ の 含有 率 を 持って いる の

その エキス を たっぷり 含 ん だ 殻 の 粉末 を ―

そのまま 投入 し てる ん だ から 強烈 な おいし さ も 必然 だ わ

( 審査 員 たち ) うん うん むしゃ むしゃ

( 大泉 ) うん ん ん …

( 仙 左 衛 門 ) なるほど 暴力 的 な まで の おいし さ

この 男 に とって 料理 を 食わす こと は …

食え え ええ …

( 仙 左 衛 門 ) 殴り合い の ケンカ そのもの

こう やって 全て を 屈服 さ せ 生き て き た の か

( 黒 木場 ) いつ まで 気取って や がる ジジイ

タイマン だ !

よか ろ う !

ええ い !

て え ああ !

( 衝撃 音 )

( 大泉 ) ポージング な し の お は だけ と は …

これ は 貴重 な パターン です なぁ

( 仙 左 衛 門 ) この わし を 力任せ に はだけ さす と は ―

見上げ た 度胸 よ !

( 観客 ) う わ ああ ああ !

うえ … これ から 恵 の 審査 な のに 何 か 会場 の 雰囲気 が …

さっき の 湯 切り で 黒 木場 が 払った の は 湯 だけ じゃ ない

田所 さん の 料理 に 傾き かけ た 会場 の 興味 関心 流れ

その 全部 を 断ち切った ん だ ね

これ じゃ 恵 は やり づらい わ

( 創 真 ) いや ( 涼子 ) え ?

( 恵 ) 網 から 麺 を 離し て 表面 張 力 を 切る イメージ

恵 !

この 空気 に も 押さ れ て ない みたい だ な

ええ 集中 し て 自分 の 料理 と だけ 向き合って ―

何だか 幸平 君 みたい だ わ

( 恵 ) 私 の 料理 です どうぞ !

( 大泉 ) うーん 仕上がり も 美しい 見事 な 淡 麗 スープ

だが 黒 木場 リョウ の 濃厚 魚介 ラーメン の 後 で は ―

どうにも インパクト に 欠ける

( 2 人 ) ん ん っ !

( 観客 の どよめき )

( 審査 員 B ) 強い …

何て 強烈 な 旨味 だ !

( 観客 ) ええ ?

( 女子 生徒 B ) 淡 麗 スープ じゃ ない の ?

すっきり し た 味わい の 中 に ある 甘い 旨味 は ?

( 審査 員 B ) この 具 材 の 組み合わせ ―

“ こ づゆ ” か !

はい これ は こ づゆ を 基本 に ―

白 湯 スープ と しょうゆ ダレ で 仕上げ た ―

こ づゆ 鶏 しょうゆ ラーメン です

こ づゆ …

こ づゆ と は 会津 地方 に 伝わる 郷土 料理

干し 貝柱 の だし で 作る 祝い 事 など の 席 で 出さ れる 品 だ

郷土 料理 を ラーメン に アレンジ か

ホタテ 貝 柱 を 主役 に ―

白 湯 スープ が どっしり と 風味 の 土台 を 作って いる

そして かえし は 薄 口 しょうゆ と ―

甘み の 強い 白 しょうゆ を 合わせ た もの

同じく しょうゆ で 調 味 す る こ づゆ と 相性 抜群 だ !

しかし それ だけ で は 説明 でき ぬ

この 旨味 は 一体 どこ から ?

( 恵 ) え それ は 野菜 から 出 た もの な ん です

( 2 人 ) 野菜 ?

トッピング の しいたけ ごぼう い ん げん など ―

全て 干し 野菜 に し て 煮込 ん だ もの です

そう か ! 乾燥 さ せる こと で 旨味 が 凝縮 さ れ ―

生 で 使う の と は 全く 異なる 風味 に

その おいし さ が 全て 溶け 出し て いる ん だ !

なるほど ね 田所 お 得意 の 必殺 技 って わけ か

( 審査 員 B ) 野菜 特有 の 繊細 な 甘み

それ が ここ まで 清らか かつ 強烈 な スープ を 作り出す と は

幸福 感 で 表情 筋 が 戻ら ぬ

あ … 麺 を 食べ 切る 前 に その 小 鉢 も 試し て み て ください

お好み で スープ に 加え て み て ほしい ん です

( 2 人 ) ん ?

おお おお ! 目 の 覚める よう な 酸味 !

さらに 味 が 引き締まり おった ぁ !

何 だ ね これ は ?

会津 地 鶏 の 肉 に ―

白髪 ねぎ と しそ と 梅干し を 合わせ 調 味 し た もの です

味 に 変化 が 出 て 楽しい か と 思った ので

( 大泉 ) 変化 どころ で は ない !

( 審査 員 B ) こ づゆ の 繊細 な 風味 と 調和 し ながら ―

野菜 の 甘み を さらに 際立た せ て おる

( 黒 木場 ) おい その ラーメン … N ( 恵 ) あ !

俺 に も 食わせろ !

( 恵 ) あ はい ~

( 審査 員 B ) 驚き だ

同じ 魚介 ラーメン でも ―

黒 木場 リョウ の スープ ・ ド ・ N ポワソン と は 違う 方向 で ―

ここ まで の 旨味 を 出す と は …

( 恵 ) 濃厚 魚介 や 豚 骨 み たい な 強い 味 は ―

今 の 私 で は とても 作れ ませ ん

臭 み 取り から 味 の 調整 まで ものすごい 技術 が 必要 です から

でも ―

こ づゆ を ベース に ホタテ と 野菜 の 旨味 を 押し出せ ば ―

バランス を 崩す こと なく ―

強い ラーメン を 作れ る と 思った ん です !

俺 が 濃厚 系 ラーメン で 来る と 分かって て ―

この 品 を ぶつけ てき や がった の か

面白 ( お もし れ ) え じゃ ねえ か よ 田所 恵 ぃ !

( 大泉 ) この きゃしゃ な 体 の その 奥 に は 静か な 闘志 が 燃え て い た ぁ !

強敵 を 恐れ ず に ―

真っ向 から 旨味 の ガチンコ 勝負 を 挑み おった ぁ !

( 恵 ) う っ …

味わって みろ 俺 の ラーメン も !

( 恵 ) う う っ !

ものすごい 潮 の 香り と 旨味 !

腰 が 抜け そう …

こんな … こんな ラーメン が 作れ る なんて …

でも 負け たく ない !

( 大泉 ) 何という 激戦 な の だ !

双方 が ラーメン に 込め た 精神 力 が おいし さ と なって 具現 化 する ぅ !

タコ 殴り に しろ !

スウウウプ ・ ド ・ ポワソオオン !

私 の “ ホタテ & 白 湯 ” に は ―

いかなる 強敵 に も 立ち向かう 覚悟 が ある !

( 黒 木場 ) エビ エビ エビ エビ エビ ! ( 恵 ) ホタ ホタ ホタ !

( 黒 木場 ) エビ エビ エビ エビ エビ ! ( 恵 ) ホタ ホタ ホタ !

♪~

~♪

総帥 ( そう すい ) が 筆 を …

勝者 は ?

どっち な の ぉ ~

ウッフ



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( 川島 麗 ( かわ しまう ら ら ) ) 秋 の 選抜 本 戦 第 一 試合 勝者 は …

( 薙 切 ( な きり ) アリス ) う っ う う … あ あ ~ !

( 麗 ) 幸平 創 真 選手 !

( 幸平 創 真 ( ゆき ひ ら そう ま ) ) 御粗末 !

( 水戸 ( み と ) 郁 魅 ( いく み ) ) 勝った ぁ ! ( 吉野 悠 姫 ( よし の ゆうき ) ) しゅご い ~ !

あ ああ あ ~ ん !

う っ う う う …

( 創 真 ) あ ~ あ 負け た から って 子供 み て え に …

( 創 真 ) あ ~ あ 負け た から って 子供 み て え に …

( アリス の 泣き声 )

( アリス の 泣き声 )

( アリス の 泣き声 )

ほら 立て

む う う …

( アリス ) あり が …\ N ( 創 真 ) 次代 の 十 傑 ( じゅ っけ つ ) 争い ―

俺 の 1 歩 リード って とこ だ な

何 よ ! 勝った から って 偉 そう に し ない で ちょうだい !

言って おき ます 私 は このまま で は 終わら ない

遠 月 ( と お つき ) の 頂点 は 譲ら ない ん だ から

ご機嫌よう 幸平 君

ん っ …

あ …

( 薙 切 ( な きり ) えり な ) 実力 の 底 が 知れ た わ ね

( アリス ) は っ …

何 よ 何 よ 何 よ ぉ !

えり な は 料理 だけ じゃ なく て 悪 口 の センス も 天才 級 だ わ !

( えり な ) それ 料理 に 関して は 褒め ちゃ って る わ よ

いい こと ? 私 が リベンジ する まで 待って なさい よ ね

えり な の バカ !

( えり な ) いい わ ね あなた は

そう やって 気まま に 泣ける ん だ も の

あ あ ~ …

( 田所 恵 ( た どころ めぐみ ) ) 創 真 君 ! ( 創 真 ) あ ?

控室 で 見 て た よ

おめでとう !

( 創 真 ) おお 田所 出番 だ な

何 か 落ち着 い てる じゃ ん か

そう かな ?

そう かも

( 恵 ) あの ね 予選 の 時 は ―

ただ 精一杯 やる こと しか 頭 に なかった ん だ けど ―

今 は 自分 の 料理 を 楽しめ たら って ―

初めて そんな ふう に 思え てる ん だ

そ っか ま 気張ら ず 行って き な

頑張れ !

うん !

( 足音 )

( 黒 木場 ( くろ きば ) リョウ ) 相変わらず 料理 が きれ い すぎる

私 に 説教 を し て いる の ? わきまえ なさい

( 黒 木場 ) もちろん わきまえ た 上 で 話し て ます が

それ に お 嬢 そういう セリフ は ―

料理 で 俺 に 勝ち越し て から 言って ください よ

( 麗 ) 続 い て 一 回 戦 第 二 試合 選手 の 入場 です !

( 観客 の 歓声 ) ( 麗 ) ここ で ダーク ホース が 登場

B ブロック で 最後 の 最後 に 予選 通過 を 決め た ―

田所 恵 選手 です !

対 する は 予選 で は A ブロック ―

幸平 選手 と 同じ 2 位 タイ で 通過

黒 木場 リョウ 選手 !

対決 テーマ は ―

ラーメン です !

ええ ー い !

( 薙 切 仙 左 衛 門 ( な きり せ ん ざ え もん ) ) 調理 開始 !

♪~

~♪

( 鳥 の 鳴き声 )

( 一色 慧 ( いっしき さとし ) ) 大まか な 説明 は 以上 だ

そして 最後 に もう 一 点 だ が ―

麺 は こちら で 用意 さ せ て もらう

( 恵 ) あ …

本番 は 明日 だ から ね

前もって 麺 の 熟成 を 進め て おい た の さ

この 中 から 種類 を 選択 し て 日付 が 変わる まで に 連絡 …

( 黒 木場 ) 俺 は この … 幅広 タイプ の 麺 で

もう 決定 で いい の かい ?

( 黒 木場 ) 大丈夫 っす

どんな ラーメン に する か もう 頭 の 中 で 固まった んで

( ドア を 開ける 音 ) ( 恵 ) 今 の 一瞬 で ?

( ドア を 閉める 音 ) ( 恵 ) ああ …

あ … 田所 ちゃん 焦る こと は ない よ

今夜 12 時 まで に 知らせ て くれ れ ば いい

あ … はい !

( 恵 ) 麺 を 運営 側 が 用意 し て くれる って いう の は ―

スープ の 味 作り に 専念 しろ って こと な の かも

ラーメン の スープ を 構成 し てる の は ベース に なる だし

“ かえし ” と も 呼ば れる タレ

そして 各種 の 香 味 油 や 香辛料

それ が 全部 かみ合わ ない と 味 は バラバラ に なる

黒 木場 君 が 選 ん だ 麺

弾む よう な 弾力 が 特徴 の 楕円 形 ( だ えん けい ) の もの

幅広 の 麺 は コク の ある 濃い 味 と 合わせる の が 定石

て いう こと は 黒 木場 君 は 濃厚 な スープ を 作る つもり な の か な

対抗 する に は 私 も それ に 負け ない よう な 強い 味 を ?

とにかく 試作 を 進め なきゃ !

ダメ だ ぁ …

濃厚 な スープ に しよ う と する と 味 が まとまら ない よ ぉ …

ああ 一体 どう し たら ?

( 大 御堂 ( だい み どう ) ふみ 緒 ( お ) ) 恵 あんた 宛て の 荷物

( 恵 ) あ …\ N ( ふみ 緒 ) 実家 から だ よ

あ あっ

“ 仕事 が ある から 応援 に は 行け ない けど ― ”

“ 頑張って ね ”

“ 地元 の 食 材 を 送り ます ”

お 母さん …

う わ 懐かしい なぁ

地元 で よく 使って た 食 材 が たくさん !

あっ

私 は お 母さん が 送って くれ た 食 材 で 勝負 する !

( 創 真 ) えっ と …

お …

( 創 真 ) あそこ だけ 異様 な 華やか さ だ な

お ! 幸平 ~ こっち だ よ ~

( イサミ ・ アルディーニ ) どうして うちわ に 名前 を 書く ん だ ろ う ね 兄ちゃん

( タクミ ・ アルディーニ ) 日本 の 神秘 だ な

( 大泉 柿 之 進 ( お おい ずみ かき の しん ) ) ふ ~ む ラーメン

すなわち 麺 トッピング そして スープ の 3 要素 で 構成 さ れる 麺 料理

また 今年 は 無理 難題 を 吹っかけ た もの です なぁ

( 仙 左 衛 門 ) フン …

ラーメン は 戦後 の 復興 期 に 爆発 的 に 広まった

安価 で 美味 な 上 に ―

屋台 に よって 手軽 に 提供 でき た から だ

( えり な ) 今や ラーメン は 世界 に 発信 さ れる 日本 食 と なった

味 の 奥深 さ や かかる 手間 も 計り知れない

それ を たった 一晩 で やれ と 言う それ も この 大舞台 で だ

すなわち この 勝負 で 試さ れる の は 柔軟 性 と 瞬 発 力

培って き た 経験 値

自分 の 力 を どこ まで お 題 に 生かせ る か

( 丸井 善 二 ( まるい ぜ ん じ ) ) 予選 で 黒 木場 リョウ が 出し た の は 海 鮮 カレー だった が ―

本 戦 で は どんな 品 で くる ん だ ろ う な

( 郁 魅 ) あの スープ 全部 魚 の あら から だし を とって る

( 榊 涼子 ( さかき りょう こ ) ) カサゴ や アナゴ ヒラメ に ホウボウ

魚介 ベース の ラーメン に なる の ね

ど ぅ は ~ !

魚 の 内臓 や エビ みそ の 強烈 な 風味

( 審査 員 B ) 臭 み を 出さ ず 見事 に 処理 し てる よう だ なぁ

( 恵 ) やっぱり 黒 木場 君 は 魚介 系 の 濃厚 スープ を …

( 涼子 ) ホタテ だ わ 恵 は ホタテ 貝 柱 の 乾物 で だし を とって る

( 恵 ) この だし に あく 抜き し た 白 湯 ( ぱい たん ) スープ を 合わせ て ―

さらに 煮込 ん で いく !

てこ と は 恵 も 魚介 系 の スープ で いく つもり な の ?

いや 同じ 魚介 系 スープ で は ある けど ―

黒 木場 リョウ の 濃厚 スープ に 対 し ―

田所 さん は 淡 麗 スープ を 選択 し た ん だ

だが それ で 黒 木場 の 濃厚 スープ の インパクト に 張り 合え る の か ?

そう だ よ ! 恵 の 実家 は 港町 だ もん

海産物 へ の 理解 なら 絶対 負け ない はず だ よ !

( アリス ) ウフッ 面白い わ ね 港町 育ち 対決 だ なんて

そう そう 漁港 の …

( 悠 姫 ) う う っ ? ( 創 真 ) ん ?

( アリス ) ウッフ

( 悠 姫 ) う う っ ? ( 創 真 ) ん ?

薙 切 アリス !

な あっ ? 何で いる の ぉ ?

あ ~ ら いけない ?

“ 港町 育ち 対決 ” って 言った か ?

そう よ リョウ 君 は 海 と 共に 育った ん だ も の

( 郁 魅 ) 大量 の オマール エビ と 甘 エビ の 殻 ?

あれ も だし に 使う の か ?

ええ い !

えい えい えい

ええ ええ ええ ええ い ! ええ ええ ええ ええ !

( 男子 生徒 A ) 何 だ ?

( 男子 生徒 B ) 殻 を 粉々 に 砕 い てる ?

( 研究 員 A ) 船乗り たち が 集まる 酒場 町 に ―

にぎわって る 店 が ある らしい な

( 研究 員 B ) へえ 行って み たい もん だ な

( 研究 員 C ) ハハハッ やめ とけ 荒 くれ 野郎 に 身ぐるみ 剥がさ れる ぞ

( カモメ の 鳴き声 )

( アリス ) せっかく 日本 を 離れ た ん です もの

( カモメ の 鳴き声 )

貪欲 ( どん よく ) に いろんな 味 を 経験 し なく ちゃ

ここ ね

( ドア の 開く 音 )

ここ ね

( ドア の 開く 音 )

あ …

( ドア の 開く 音 )

あ …

何 だ よ 客 か ?

今 は 休憩 時間 だ 飯 なら よそ …

じゃあ 店 内 で 待た せ て もらう わ ね

わ あ ~ 汚い お 店 !

そう だ せっかく だ から シェフ に あいさつ さ せ て くださる ?

( アリス ) あっ …\ N ( 黒 木場 ) 勝手 な こと は さ せ ねえ

この 店 の シェフ は ―

俺 だ

えっ ?

( 創 真 ) シェフ ?

そう リョウ 君 は 幼い 頃 から 調理場 の トップ に 立って い た

そういう 料理 人 な の よ

め … 恵 だって ―

実家 の 厨房 ( ちゅう ぼう ) を 手伝って た 経験 を 持って る じゃ ん か ぁ !

め ぇ ぐ み ー ! 気持ち で 負け ちゃ ダメ だ よ ー !

私 たち が ついて る から ね ー !

( 黒 木場 ) ん ? ( 恵 ) わ ぁ … へ へ …

( 黒 木場 ) 何 だ ありゃ

え … え ー と 私 の 住 ん でる 寮 の 友達 で …

う う ー … 気 に 入ら ねえ な

ぬくぬく と なれ合って る 料理 人 連中 を 見 てる と ―

ヘド が 出る

料理 人 同士 の 関係 は 食う か 食わ れる か

それ 以外 に あり は し ねえ

そう … な の か な ?

( 黒 木場 ) ああ ?

( 恵 ) 料理 って いう の は みんな で 協力 し 合う こと も 大事 な ん じゃ …

厨房 は 戦場 料理 は 力 だ !

ぬるま湯 で 育って き た 奴 に は 分から ねえ だ ろ う が な

( 黒 木場 ) 料理 に 必要 な の は 相手 を 屈服 さ せる こと それ だけ だ

それ を 分かって ねえ 連中 に は 腑 抜け た 味 しか 作れ ねえ

理解 し とけ

お前 ら が やって き た 料理 は ゴミ みたい な お 遊び な ん だ よ

( 恵 ) え …

( 恵 ) 違う よ

( 黒 木場 ) ああ ?

私 が … 少なくとも 私 が 出会って き た もの は …

( タイマー の 音 )

ゴミ なんか じゃ ない よ !

野菜 の 下 ゆ で 完了

2 種類 の しょうゆ を 合わせ て ―

しょうゆ の 風味 を 飛ばさ ない よう に 火 入れ は 80 度 前後 を キープ

よし !

( 伊 武 崎 峻 ( いぶさ き しゅん ) ) いい ぞ 落ち着 い てる

ああ 1 つ 1 つ の 作業 を きっちり さ ばい て 無駄 が ねえ

( えり な ) ラーメン の 味 を 決める の は やはり だし

彼女 が 選択 し た 淡 麗 系 の スープ は 一 点 の 濁り すら 許さ れ ない

( 観客 の どよめき )

美しい な

輝き ながら 澄 ん で いる

( 2 人 ) おお ~

( 2 人 ) おお !

( 恵 ) 私 の 背中 を 押し て くれ た みんな の こと を ―

悪く 言わ ない で !

う う う ー …

な ー ん て 言って み たり …

( 麗 ) さあ 制限 時間 が 近づ い て い ます

先 に 完成 する の は どちら でしょう か

( 恵 ) よし ! ( 男子 生徒 C ) おお ! 何 だ ぁ ?

( 恵 ) あ …\ N ( 男子 生徒 C ) 審査 員 たち が …

( 女子 生徒 A ) 何 が 始まる の ?

なに カウンター で 店主 の 仕事 ぶり を 見物 する の も ―

ラーメン の だいご味 の 1 つ だ から のう

( 丸井 ) ちょ っ … “ 食 の 魔 王 ” の 目の前 で 調理 する なんて …

ちょっと ぉ 恵 の プレッシャー に なる よう な ことし ない で よ ぉ ~

大丈夫 冷静 だ わ

( 大泉 ) おお ~ ! 近く で 見る と また 美しく 香り も 素晴らしい

( 早乙女 星 周 ( さ お とめ せい しゅう ) ) トッピング は 野菜 が メイン か ぁ

( 審査 員 A ) これ は 期待 でき そう です な

( 伊 武 崎 ) いい 空気 だ ( 涼子 ) うん

よ ー し 恵 ぃ \ N そのまま 勝っちゃ え ー !

( 涼子 ) あっ ( 観客 ) おお っ

( 黒 木場 ) ええ いっ !

そう これ が リョウ 君

( 黒 木場 ) お前 見 ない 顔 だ な

お前 だ なんて 失礼 ね !

私 に は アリス と いう 名前 が あり ます

( 黒 木場 ) あっ そ

あなた も 名乗り なさい よ ね !

リョウ

リョウ ? ファミリー ネーム は ?

黒 木場

ふう ん

何だか 日本 ぽ い 名前 だ わ

で 飯 代 は ある ん だ ろ う な ?

( アリス ) もちろん よ ( 黒 木場 ) なら いい

( 客 A ) ああ 腹 減った なぁ

( 客 B ) 今日 は 何 食う かな

( 黒 木場 ) 常連 が 集まって き た か

ディナー の 開店 時間 まで は 少し ある が ―

まあ いい やる か

( アリス ) ん ?

何 ?

( 黒 木場 ) ええ い …\ N ( アリス ) 空気 が … 変わった ?

並べ っ !

料理 の 代金 を 支払う こと 俺 の 命令 に 従う こと

この 2 つ を 守る なら 俺 の 客 だ

開店 する ぞ !

( 客 たち ) う おお おお !

( 黒 木場 ) 遅 ( おせ ) えん だ よ !

下ごしらえ は チキン の 詰め 物 から 優先 しろ って 言った だ ろ う が !

技術 も ねえ の に 同時に さば こ う と する から ―

そう やって 手 が 遅れる ん だ よ !

( 料理 人 ) う … う う …

もう いい て め えら は 注文 を 取り に 行き や がれ !

う っ くっ …

( 料理 人 ) もう 我慢 なら ねえ !

何 な ん だ その 態度 は !

大人 を ナメ てん じゃ ねえ ぞ こら ぁ !

だったら て め え ―

俺 より うまい 飯 が 出 せる の か よ ?

( 料理 人 ) う う …

( 黒 木場 ) て め え 1 人 の 穴 ぐらい ―

俺 が いりゃ あ どう と でも なる から な

ええ い …

… 申し訳 あり ませ ん シェフ

( 客 C ) う っ ひ ょ ~ ! 来 た 来 た ぁ

( 客 D ) 最高 だ ぜ !

( 客 E ) リョウ の 飯 を 食わ ない で 陸 ( おか ) を 離れる なんて 考え られ ねえ

ンフッ

( 麗 ) 先 に 完成 し た の は 黒 木場 選手 の よう です

( 男子 生徒 D ) おい あれ 何 だ ?

( 男子 生徒 E ) 何 を 乗せ てる ?

( 男子 生徒 F ) ひょっとして ラスク ?

さあ 食って くれ

スープ ・ ド ・ ポワソン ・ ラーメン だ

スープ ・ ド ・ ポワソン

魚 の あら や 殻 の だし で 作る 南 フランス の スープ

それ を ラーメン に 応用 し た の か

では まず スープ から

う わ あ !

エビ みそ や 魚 の 内臓 全て の コク が 混然 一体 と なって ―

なんと 荒々しい 味 な の だ …

この スープ を 麺 に 絡め て いざ !

う わ あ ! ああ いか ん 意識 を 持っていか れる

旨味 の 暴力 !

( 審査 員 B ) トッピング は 3 種 の チーズ

アイオ リソース に トウガラシ を 加え た ルイユ

クルトン の 役割 を 果たす 天 かす

そして 先ほど の ラスク

エシレ バター を 塗り じっくり 焼 い て ある

あ むっ

で や あ ! そう か ぁ !

奴 が 砕 い て い た の は 乾燥 さ せ 風味 を 倍増 さ せ た 殻 だった の か ぁ !

やっと 気づ い た か

この ラーメン に は スープ の だし から バター に まで ―

その パウダー を たっぷり と 仕込 ん で ある

エビ の 旨味 エキス は ―

グリシン アルギニン プロ リン だ けど ―

甲殻類 は 魚介 で トップ の 含有 率 を 持って いる の

その エキス を たっぷり 含 ん だ 殻 の 粉末 を ―

そのまま 投入 し てる ん だ から 強烈 な おいし さ も 必然 だ わ

( 審査 員 たち ) うん うん むしゃ むしゃ

( 大泉 ) うん ん ん …

( 仙 左 衛 門 ) なるほど 暴力 的 な まで の おいし さ

この 男 に とって 料理 を 食わす こと は …

食え え ええ …

( 仙 左 衛 門 ) 殴り合い の ケンカ そのもの

こう やって 全て を 屈服 さ せ 生き て き た の か

( 黒 木場 ) いつ まで 気取って や がる ジジイ

タイマン だ !

よか ろ う !

ええ い !

て え ああ !

( 衝撃 音 )

( 大泉 ) ポージング な し の お は だけ と は …

これ は 貴重 な パターン です なぁ

( 仙 左 衛 門 ) この わし を 力任せ に はだけ さす と は ―

見上げ た 度胸 よ !

( 観客 ) う わ ああ ああ !

うえ … これ から 恵 の 審査 な のに 何 か 会場 の 雰囲気 が …

さっき の 湯 切り で 黒 木場 が 払った の は 湯 だけ じゃ ない

田所 さん の 料理 に 傾き かけ た 会場 の 興味 関心 流れ

その 全部 を 断ち切った ん だ ね

これ じゃ 恵 は やり づらい わ

( 創 真 ) いや ( 涼子 ) え ?

( 恵 ) 網 から 麺 を 離し て 表面 張 力 を 切る イメージ

恵 !

この 空気 に も 押さ れ て ない みたい だ な

ええ 集中 し て 自分 の 料理 と だけ 向き合って ―

何だか 幸平 君 みたい だ わ

( 恵 ) 私 の 料理 です どうぞ !

( 大泉 ) うーん 仕上がり も 美しい 見事 な 淡 麗 スープ

だが 黒 木場 リョウ の 濃厚 魚介 ラーメン の 後 で は ―

どうにも インパクト に 欠ける

( 2 人 ) ん ん っ !

( 観客 の どよめき )

( 審査 員 B ) 強い …

何て 強烈 な 旨味 だ !

( 観客 ) ええ ?

( 女子 生徒 B ) 淡 麗 スープ じゃ ない の ?

すっきり し た 味わい の 中 に ある 甘い 旨味 は ?

( 審査 員 B ) この 具 材 の 組み合わせ ―

“ こ づゆ ” か !

はい これ は こ づゆ を 基本 に ―

白 湯 スープ と しょうゆ ダレ で 仕上げ た ―

こ づゆ 鶏 しょうゆ ラーメン です

こ づゆ …

こ づゆ と は 会津 地方 に 伝わる 郷土 料理

干し 貝柱 の だし で 作る 祝い 事 など の 席 で 出さ れる 品 だ

郷土 料理 を ラーメン に アレンジ か

ホタテ 貝 柱 を 主役 に ―

白 湯 スープ が どっしり と 風味 の 土台 を 作って いる

そして かえし は 薄 口 しょうゆ と ―

甘み の 強い 白 しょうゆ を 合わせ た もの

同じく しょうゆ で 調 味 す る こ づゆ と 相性 抜群 だ !

しかし それ だけ で は 説明 でき ぬ

この 旨味 は 一体 どこ から ?

( 恵 ) え それ は 野菜 から 出 た もの な ん です

( 2 人 ) 野菜 ?

トッピング の しいたけ ごぼう い ん げん など ―

全て 干し 野菜 に し て 煮込 ん だ もの です

そう か ! 乾燥 さ せる こと で 旨味 が 凝縮 さ れ ―

生 で 使う の と は 全く 異なる 風味 に

その おいし さ が 全て 溶け 出し て いる ん だ !

なるほど ね 田所 お 得意 の 必殺 技 って わけ か

( 審査 員 B ) 野菜 特有 の 繊細 な 甘み

それ が ここ まで 清らか かつ 強烈 な スープ を 作り出す と は

幸福 感 で 表情 筋 が 戻ら ぬ

あ … 麺 を 食べ 切る 前 に その 小 鉢 も 試し て み て ください

お好み で スープ に 加え て み て ほしい ん です

( 2 人 ) ん ?

おお おお ! 目 の 覚める よう な 酸味 !

さらに 味 が 引き締まり おった ぁ !

何 だ ね これ は ?

会津 地 鶏 の 肉 に ―

白髪 ねぎ と しそ と 梅干し を 合わせ 調 味 し た もの です

味 に 変化 が 出 て 楽しい か と 思った ので

( 大泉 ) 変化 どころ で は ない !

( 審査 員 B ) こ づゆ の 繊細 な 風味 と 調和 し ながら ―

野菜 の 甘み を さらに 際立た せ て おる

( 黒 木場 ) おい その ラーメン …\ N ( 恵 ) あ !

俺 に も 食わせろ !

( 恵 ) あ はい ~

( 審査 員 B ) 驚き だ

同じ 魚介 ラーメン でも ―

黒 木場 リョウ の スープ ・ ド ・\ N ポワソン と は 違う 方向 で ―

ここ まで の 旨味 を 出す と は …

( 恵 ) 濃厚 魚介 や 豚 骨 み たい な 強い 味 は ―

今 の 私 で は とても 作れ ませ ん

臭 み 取り から 味 の 調整 まで ものすごい 技術 が 必要 です から

でも ―

こ づゆ を ベース に ホタテ と 野菜 の 旨味 を 押し出せ ば ―

バランス を 崩す こと なく ―

強い ラーメン を 作れ る と 思った ん です !

俺 が 濃厚 系 ラーメン で 来る と 分かって て ―

この 品 を ぶつけ てき や がった の か

面白 ( お もし れ ) え じゃ ねえ か よ 田所 恵 ぃ !

( 大泉 ) この きゃしゃ な 体 の その 奥 に は 静か な 闘志 が 燃え て い た ぁ !

強敵 を 恐れ ず に ―

真っ向 から 旨味 の ガチンコ 勝負 を 挑み おった ぁ !

( 恵 ) う っ …

味わって みろ 俺 の ラーメン も !

( 恵 ) う う っ !

ものすごい 潮 の 香り と 旨味 !

腰 が 抜け そう …

こんな … こんな ラーメン が 作れ る なんて …

でも 負け たく ない !

( 大泉 ) 何という 激戦 な の だ !

双方 が ラーメン に 込め た 精神 力 が おいし さ と なって 具現 化 する ぅ !

タコ 殴り に しろ !

スウウウプ ・ ド ・ ポワソオオン !

私 の “ ホタテ & 白 湯 ” に は ―

いかなる 強敵 に も 立ち向かう 覚悟 が ある !

( 黒 木場 ) エビ エビ エビ エビ エビ ! ( 恵 ) ホタ ホタ ホタ !

( 黒 木場 ) エビ エビ エビ エビ エビ ! ( 恵 ) ホタ ホタ ホタ !

♪~

~♪

総帥 ( そう すい ) が 筆 を …

勝者 は ?

どっち な の ぉ ~

ウッフ

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