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キノの旅 -the Beautiful World-, Kino no Tabi: The Beautiful World (Kino's Journey) Episode 11

♪ ~

~ ♪

( キノ ) こんな とき に は 考え込 ん で しまう よ

( エルメス ) 何 を ?

( キノ ) 旅 の 意味 や 生きる 意味 を

( エルメス ) それ は 人間 の 病気 みたい な もの だ ね

( キノ ) あした の 空 は …

青い だ ろ う か

( 男 ) 明日 旅 に 出る ん だ

長い 旅 に なる だ ろ う

彼女 に とって は 忘れる ため の 旅 だ から な

( キノ ) 彼女 が 死 ん だ フィアンセ の こと を ―

忘れる ため に 旅 に 出る の は いい と し て …

どう し て 彼女 は あなた を 旅 の 護衛 に ?

( 男 ) 刑務所 から 手紙 を 出し た

私 の 罪 は 一生 を 懸けて 償い たい と

すると 彼女 が やって き て 言った ん だ

その 言葉 が 本当 なら ―

私 を 危険 から 守る こと で 償って ほしい と

( キノ ) なるほど

( 男 ) 彼女 の フィアンセ を 殺し た この 私 を ―

彼女 は まだ 許し て くれ た わけ で は ない だ ろ う

だが 一生 懸けて 償い の 機会 を 与え て くれ た 人 だ

あの ころ の 私 は 心 の 中 に 竜 が 住み着 い て いた ん だ

そして そい つ を 飼いならす こと が でき ず に い た

その せい で 自分 も 周り も 傷つけ て いた ん だ

( キノ ) 旅 の 目的 地 は ある ん です か ?

( 男 ) どこ まで 行く の か 分から ない どこまでも 付き 従う つもり だ

でも これ は 私 の 旅 で は なく 彼女 の 旅 だ

そして それ が 私 の 人生 の 旅 だ と 思って る よ

もう 行か なきゃ 明日 の 出発 の 準備 が ある から

ああ キノ さん

旅 の 先輩 の 君 に 1 つ 聞い て いい かな ?

( キノ ) 何 でしょ う ?

( 男 ) 旅 で 一 番 気 を つけ なく ちゃ いけ ない こと って 何 か な ?

( キノ ) 簡単 です よ

普通 に 国 の 中 で 生活 し てる とき の それ と 同じ です

ん ?

命 を なくさ ない こと です

フッ ありがとう それ じゃ

( バーテンダー ) 人間 変われ ば 変わる もん だ ねえ

彼 も 昔 は ムチャクチャ な 悪人 だった が

今 じゃ とても 謙虚 で 優しい 人間 だ

この 国 じゃ 改心 し た 者 は 許さ れる

その 意味 じゃ ―

彼 は お釣り が くる くらい の 人格 者 に 生まれ変わって 戻って き た よ

( 銃声 )

( 男 ) う っ …

な … なぜ …

( 女 ) 自分 の 中 に 竜 が 住 ん で い た ?

冗談 じゃ ない !

竜 が いる の は 自分 だけ だ と でも 思った の ?

( 銃声 )

( エルメス ) 彼女 は この ため に 旅 に 出る こと に し た ん だ ね

国 の 外 なら 彼 を 殺 せる から

( 空 撃ち する 音 )

( 女 ) ホント に いい 人間 に なって た の よ この 男

それ が 一 番 許 せ ない !

( 女 ) キノ さん は 私 を 止めよ う と 思え ば でき た

どう し て ?

僕 は 神様 で は あり ませ ん から

それ だけ です

これ から どう する ん です か ?

旅 を 続ける わ 忘れる ため に

あ … そう

旅 の 先輩 の あなた に 1 つ 聞い て いい ?

旅 で 一 番 気 を つけ なく ちゃ いけ ない こと って 何 ?

( キノ ) 簡単 です よ

命 を なくさ ない こと です

( キノ ) 旅 の 中 で 人 と 関わり を 持った とき ―

僕 は 怖く なる こと が ある

( エルメス ) どう し て ?

( キノ ) ただ 通り過ぎる だけ の もの だ から

( エルメス ) これ まで 出会った 人 たち は ―

今頃 どう し てる だ ろ う ね ?

彼女 は まだ 旅 を 続け て いる かな ?

( エルメス ) さ あね

えっ と … キノ どの 彼女 ?

( 女 ) 話 を 聞い て くださって ありがとう キノ さん

( キノ ) なるほど

あなた 方 の 旅 の 目的 は とても よく 分かり まし た

( エルメス ) で も 武器 を 使って 殺し 合う こと の むなし さ を ―

訴える ため に ―

武器 を 一切 使わ ない 旅 を 実践 し て み せる なんて ―

ムチャ だ と 思う な

( 女 ) それ でも 私 たち 2 人 は こう し て 何 年 も 旅 を 続け て いる わ

運 が よかった だけ かも しれ ませ ん よ

そう ね 確か に 運 が よかった だけ な ん だ と 思う

同じ 暴力 反対 の 理想 に 共感 し て くれ た 彼 が い て くれ て ―

とても 心強かった けれど ―

でも 本当 に 悪い 連中 に 出会って い たら ―

武器 を 持た ない 私 たち は たちまち 殺さ れ て い た でしょ う ね

( キノ ) それ が 分かって いる の に まだ 旅 を 続ける ん です か ?

誰 か が 理想 を 説か なく ちゃ いけ ない

たとえ 今 すぐ 実現 でき なく て も …

私 が まい た 小さな 種 が 芽 を 出し て 理想 に 近づく かも しれ ない

私 が 死 ん だ ずっと あと に でも ね

( エルメス ) 何で そこ まで ムチャ する の さ ?

( 女 ) それ が 私 の 使命 だ から

フィアンセ を パース エイダー で 殺さ れ た 私 の ね

( エルメス ) 犯人 を 憎い と 思った こと は ない ?

その 犯人 も 誰 か に パース エイダー で 撃た れ て 死 ん だ と 聞い て い ます

もう 憎む 気 も 起き ませ ん

( 男 ) これ は 彼女 に は 秘密 な ん だ が

そい つ を 殺し た の は 私 な ん だ

復讐 ( ふく しゅう ) を 恐れ て 彼女 を 殺 そ う と し た から ね

彼女 の こと が 好き な ん です ね

( 男 ) ああ

彼女 の ため なら 世界 中 を 敵 に 回し て も 戦う

( 銃 を 握る 音 )

なるほど

あ …

( エルメス ) 全員 一 発 も 撃た ず に 殺さ れ てる

( キノ ) さっき の 人 だ ね

これ を 彼女 に 気付か れ ない うち に やる なんて ―

すごい 腕 だ

( エルメス ) 彼女 真相 を 知ったら きっと 自殺 し ちゃ う かも

この 分 だ と 彼女 の 旅 は まだ まだ 続き そう だ ね

( エルメス ) 彼 が 世界 中 を 全滅 さ せ なきゃ いい けど

( キノ ) フッ

( キノ ) エルメス !

お 願い 動 い て

( エルメス ) ダメ だ 燃料 切れ

( キノ ) キャッ

わ あ !

エ … エルメス ? ねえ !

ね … ねえ

エルメス ! ( エルメス ) 何 か いる よ

( キノ ) あ … あ ああ

( オオカミ の うなり 声 )

( キノ ) あ …

あ … 化け物 !

( 師匠 ) 誰 が 化け物 で すって ?

( キノ ) その とき 私 たち は 迷い 込 ん だ 森 の 中 で ―

後 に “ 師匠 ” と 呼ぶ こと に なる 老人 と 出会った

その 人 に は それ から いろんな こと を ―

教わる こと に なる の だ が

でも それ は 別 の 話

( エルメス ) キノ は 人 と 関わる の が 嫌い な の ?

( キノ ) 嫌い じゃ ない よ エルメス

人 と の 出会い が ある から 旅 を 続け たい と も 思う

それ に 中 に は 大切 な こと を 教え て もらった 出会い も ある

そんな 出会い に は とても 感謝 し てる よ

( 師匠 ) いい です か キノ

一 番 気 を つけ なく ちゃ いけ ない こと は ―

命 を なくさ ない こと です よ

( エルメス ) キノ ~

このまま じゃ 燃料 切れ で 次 の 国 まで 走 れ ない よ

( キノ ) 前 の 国 で モト ラド の 燃料 が 売って なかった の が 誤算 だった なあ

( エルメス ) 雨 に ぬれ た まま 立往生 なんて ごめん だ よ

( キノ ) 確か この 先 に いおり が ある って 言って たね

( エルメス ) うん 賢 者 が 住 ん でる ん だ って ?

( キノ ) 見え て き た きっと あれ だ

富 や 権力 に 執着 は なく ―

余って いる もの を 惜し げ も なく 人 に 与え て くれる らしい

うまく する と そこ で 燃料 を 分けて もら える かも しれ ない よ

タダ で

( キノ ) 旅 の 者 です が 雨宿り さ せ て もら え ませ ん か ?

( 娘 ) どうぞ

ハァ … 助かり まし た

ありがとう ございます

( 娘 ) いいえ

( キノ ) あの お 聞き し て いい です か ?

( 娘 ) 何 でしょ う ?

( キノ ) 近く の 国 の 人 が ―

ここ に は 賢 者 が 住 ん で いる と 言って い まし た

あなた が その 賢 者 さん です か ?

いえ 私 は お 世話 を し て いる 者 です

賢 者 様 は 下 で お 休み です

下 で ?

ご 病気 な の です

そう です か

( 娘 ) 実は もう 長く ない の です

旅人 さん と お 話 し に なれ ば 少し は 慰め に も なり ま しょ う

ご 案内 し ます

どうぞ こちら です

( エルメス ) こりゃ あ 燃料 どころ じゃ な さ そう だ ね キノ

( 娘 ) 賢 者 様

旅人 さん が 雨宿り に 来 られ た ので ご 案内 し まし た

( 賢 者 ) あ … ああ

( キノ ) ご 病気 の ところ お邪魔 し て すみません

( 賢 者 ) いい や

( エルメス ) この 汚い お じいさん が 賢 者 ?

エルメス !

賢 者 様 は 属性 の 欲望 と 無縁 の 暮らし を し て おいで な の です

( キノ ) なるほど

では どう し て 賢 者 と 呼ば れる よう に なった ん です か ?

放浪 の 旅 の 途中 たどりつ い た と ある 国 で ―

賢 者 様 は 浮 浪 者 の よう な 暮らし を し て おら れ まし た

ある 日 通り が かった 王 が 戯れ に ―

何でも 望む もの を 1 つ 与え て やろ う と 言い まし た

すると 賢 者 様 は ひと言

日 が 陰る ので そこ を ど い て くれ と おっしゃった の です

太陽 に 勝る 宝 は ない

その 言葉 の 奥深 さ に 感動 し た 王 は ―

あなた こそ 真 の 賢 者 だ と ひざまず い た と いう こと です

( 賢 者 ) 私 は そんな もん じゃ ない ん だ

そんな もん じゃ …

( 娘 ) 私 は 上 の 掃除 が あり ます ので 失礼 し ます

あなた も 旅人 だった の です ね

さっき “ 私 は そんな もの じゃ ない ” と おっしゃって い まし た が ―

どう いう こと です か ?

( 賢 者 ) 違う ん だ

私 が 賢 者 と 呼ば れる の は 私 が 物 欲 も なく ―

地位 や 名誉 に も こだわら ない 人間 だ から です

でも それ は 他人 が 思って いる よう に ―

悟り を 開 い て 欲望 を 捨て た の で は ない

( キノ ) と いう と ?

私 に は そもそも 欲望 の 種 が ない の です よ

欲望 の 種 … です か

( 賢 者 ) 私 が 生まれ た 国 で は ―

凶悪 犯罪 や 陰湿 な 事件 が 横行 し て い まし た

( エルメス ) どこ に でも ある ね そう いう 国

( 賢 者 ) それ は 人 の 本能 な の かも しれ ない

だが 国 の 指導 者 に し て み れ ば それ で は 困る

何とか 解決 策 を 考え て い た らしい の です

( キノ ) それ が あなた の こと と 関係 が ?

私 は その ころ の こと を はっきり 覚え て い ない の です

ただ 何 か の 罪 を 犯し て ―

刑務所 に 入れ られ て い た こと だけ は 記憶 が あり ます

私 は 開発 さ れ た ばかり の 脳 内 物質 の 被 検体 に 選ば れ た の です

それ は 自 意識 を 消す 物質 で し た

( キノ ) 自 意識 を 消す ?

( 賢 者 ) 生理 的 な 欲望 を 別に し て ―

犯罪 に おける ほとんど すべて の 欲望 の 種 と なる もの は 何 か ―

彼ら の 出し た 結論 は 自 意識 で し た

人 は 誰 でも 自分 の 中 に 自 意識 と いう 怪物 を 飼って いる

人 を 殺せ ば 自分 が 強く なった 気 が する

あるいは 自分 を バカ に し た ヤツ ら を 殺し たい と 思う

それ は すべて 自 意識 が 強 すぎる せい です

ならば 自 意識 を 消し て しまえ ば いい

彼ら は そう 考え た の です

実験 を 繰り返す うち ―

私 の 脳 は 自 意識 に 対する 抗体 が 出来 て しまい まし た

だが それ は 彼ら の 望む 形 で は なかった

彼ら が 欲しかった の は 自 意識 を 消し ながら も ―

頑張って 働く 気力 は なくさ ない 人間 で し た

しかし 私 は 働く 意欲 も 同時に なくし て い た の です

そんな 人間 ばかり に なって は 国 が 滅ぶ

私 は 失敗 作 と し て 国 を 追放 さ れ まし た

( キノ ) 失敗 作 です か

( 賢 者 ) 食欲 や 眠り たい と いう 最低 限 の 欲求 は ―

残って い まし た から それ を 満たす だけ の こと は し まし た

ある とき 通り が かった 催眠 術 師 が ―

私 の 話 を 聞い て こう 言った ん です

( 催眠 術 師 ) わし は あんた を 元どおり に する 方法 を 知って いる

これ から 言う 言葉 を よく 聞き なさい

今 言った 言葉 を あんた は 忘れ た

もし もう 一 度 思い出す こと が でき た なら ―

あんた は 元どおり の 人間 に なる だ ろ う

この 紙 に それ を 書 い て おい た

気 が 向 い たら あれ を 追いかける が いい

1 つ ヒント を やろ う

あの 言葉 は 世界 で 唯一 本当 の 言葉 だ

よく 考え な

ハハハハ …

( 賢 者 ) 元 に 戻り たい と いう 欲 さえ 湧か なかった

ただ 知らず知らず の うち に ―

瓶 が 流れ た ほう へ 足 が 動 い た だけ の こと です

諸国 を 放浪 する うち 見返り を 求め ず ―

質素 な 暮らし を する 私 を ―

人々 は “ 賢 者 ” だ と あがめる よう に なり まし た

( 賢 者 ) ありがたい と 思う こと が ―

1 つ だけ あり ます

ほんの 数 日 前

私 は ここ に 来 た 医者 に 死 の 宣告 を 受け まし た が

私 は それ を 怖い と も 悲しい と も 思わ なかった

医者 は さすが 賢 者 だ と 言って 帰って いき まし た

( エルメス ) けど その 言葉 って 何 だ ろ う ね

世界 で 唯一 本当 の 言葉 か

( エルメス ) ねえ あれ に 似 て ない ?

本当 の 青い 空

本当 の 青い 空 ?

ええ

( 男 ) なあ キノ さん

本当 の 青い 空 って 見 た こと ある かい ?

( キノ ) え ?

( 男 ) 俺 の じいさん が さ 死ぬ 前 に こう 言った ん だ

本当 の 青い 空 を 見 つけよ う と 見つけ まい と かまわ ない

俺 は 聞い た “ いったい 何 の こと ? ” って

でも じいさん は 笑って 死 ん で いった

それ が 本当 の 青い 空 … です か ?

ああ それ から 俺 は 本当 の 青い 空 って 何 かな って ―

たま に 本当 に たま に 漠然 と 考える こと が ある の さ

キノ さん なら 何て 答える ?

そう です ね 僕 なら こう 答え ます

そんな もの は ない って

どう し て ?

( キノ ) 空 の 青 さ は ―

場所 や 時間 や 季節 天候 なんか でも よく 変わり ます

そして どれ も キレイ で し た

僕 が 見 て き た 中 で

これ こそ が 本当 の 青い 空 と 呼 べ る もの は 見当たり ませ ん

そんな もの は ない 僕 は そう 思い ます

ふ ー ん

正解 か どう か は 分から ない が で も うん 聞い て よかった よ

うん

そんな もの は ない そんな もの は …

フフフ … フフフ …

そう か そう だった の か

あいつ は 俺 を ダマ し た ダマ し た ん だ

元 に 戻る 方法 なんて 知る はず も なかった ん だ

ハハハ …

だから あいつ は そう 言った ん だ

そんな もの は ない

アッハハハ … 何という 皮肉 だ

それ に 気付 い た とたん 感情 …

感情 が 止まら ない な ~ !

( キノ ) 大丈夫 … です か ?

( 賢 者 ) ああ あ ~ ( 走る 足音 )

賢 者 様 !

昨日 まで は こんな こと は 感じ なかった のに

こんな 苦しみ や 悲しみ と は 無縁 だった のに …

俺 の 一生 は いったい … 俺 は いったい 何 の ため に …

( 泣き声 )

( 娘 ) 賢 者 様 も 落ち着か れ た よう です

いろいろ と ありがとう ござい まし た

( キノ ) こちら こそ

1 つ 聞い て いい です か ?

( 娘 ) 何 でしょ う ?

( キノ ) あの とき なぜ あの 人 を 殺さ なかった の です か ?

気付 い て い た の です か ?

ハンド パース エイダー の ニオイ と 殺気 で

( 娘 ) そう です か

私 は 彼 が 生まれ た 国 の 人間 な の です

彼 の 実験 が 失敗 し て から も わが国 で は 研究 が 続け られ まし た

そして とうとう 自 意識 を 捨て 欲望 を 持た ず

けれど 簡単 な 仕事 1 つ くらい なら さ せ られる 人間 を 作る こと に

成功 し た の です

それ が あなた ?

はい

私 の 仕事 は 失敗 作 で ある 彼 が 元 に 戻って しまわ ない か 見張る こと

そして もし 元 に 戻ったら 殺し て しまえ と

( キノ ) なるほど

では なぜ あの とき 撃た なかった の です か ?

分かり ませ ん

でも どの 道 彼 は もう 長く ない の です し

今 言 える こと は これ で 私 の 仕事 は もう なくなった

と いう こと だけ です

これ から どう する ん です か ?

さあ

旅 に 出る かも しれ ませ ん

そし たら 私 も …

賢 者 と 呼ば れる の かも しれ ませ ん ね

( エルメス ) キノ の 旅 も あの 賢 者 の 旅 と そう 変わら ない ね

( キノ ) そうかい ?

( エルメス ) 目的 も なけ れ ば 計画 性 も ない

アハ ハハ … そう かも ね

でも 彼ら と は 1 つ 決定 的 に 違って いる ところ が ある よ

( エルメス ) 何 さ ?

( キノ ) 僕 は …

生きよ う と 思って 生き てる って こと だ よ

♪ ~

~ ♪



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♪ ~

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( キノ ) こんな とき に は 考え込 ん で しまう よ

( エルメス ) 何 を ?

( キノ ) 旅 の 意味 や 生きる 意味 を

( エルメス ) それ は 人間 の 病気 みたい な もの だ ね

( キノ ) あした の 空 は …

青い だ ろ う か

( 男 ) 明日 旅 に 出る ん だ

長い 旅 に なる だ ろ う

彼女 に とって は 忘れる ため の 旅 だ から な

( キノ ) 彼女 が 死 ん だ フィアンセ の こと を ―

忘れる ため に 旅 に 出る の は いい と し て …

どう し て 彼女 は あなた を 旅 の 護衛 に ?

( 男 ) 刑務所 から 手紙 を 出し た

私 の 罪 は 一生 を 懸けて 償い たい と

すると 彼女 が やって き て 言った ん だ

その 言葉 が 本当 なら ―

私 を 危険 から 守る こと で 償って ほしい と

( キノ ) なるほど

( 男 ) 彼女 の フィアンセ を 殺し た この 私 を ―

彼女 は まだ 許し て くれ た わけ で は ない だ ろ う

だが 一生 懸けて 償い の 機会 を 与え て くれ た 人 だ

あの ころ の 私 は 心 の 中 に 竜 が 住み着 い て いた ん だ

そして そい つ を 飼いならす こと が でき ず に い た

その せい で 自分 も 周り も 傷つけ て いた ん だ

( キノ ) 旅 の 目的 地 は ある ん です か ?

( 男 ) どこ まで 行く の か 分から ない どこまでも 付き 従う つもり だ

でも これ は 私 の 旅 で は なく 彼女 の 旅 だ

そして それ が 私 の 人生 の 旅 だ と 思って る よ

もう 行か なきゃ 明日 の 出発 の 準備 が ある から

ああ キノ さん

旅 の 先輩 の 君 に 1 つ 聞い て いい かな ?

( キノ ) 何 でしょ う ?

( 男 ) 旅 で 一 番 気 を つけ なく ちゃ いけ ない こと って 何 か な ?

( キノ ) 簡単 です よ

普通 に 国 の 中 で 生活 し てる とき の それ と 同じ です

ん ?

命 を なくさ ない こと です

フッ ありがとう それ じゃ

( バーテンダー ) 人間 変われ ば 変わる もん だ ねえ

彼 も 昔 は ムチャクチャ な 悪人 だった が

今 じゃ とても 謙虚 で 優しい 人間 だ

この 国 じゃ 改心 し た 者 は 許さ れる

その 意味 じゃ ―

彼 は お釣り が くる くらい の 人格 者 に 生まれ変わって 戻って き た よ

( 銃声 )

( 男 ) う っ …

な … なぜ …

( 女 ) 自分 の 中 に 竜 が 住 ん で い た ?

冗談 じゃ ない !

竜 が いる の は 自分 だけ だ と でも 思った の ?

( 銃声 )

( エルメス ) 彼女 は この ため に 旅 に 出る こと に し た ん だ ね

国 の 外 なら 彼 を 殺 せる から

( 空 撃ち する 音 )

( 女 ) ホント に いい 人間 に なって た の よ この 男

それ が 一 番 許 せ ない !

( 女 ) キノ さん は 私 を 止めよ う と 思え ば でき た

どう し て ?

僕 は 神様 で は あり ませ ん から

それ だけ です

これ から どう する ん です か ?

旅 を 続ける わ 忘れる ため に

あ … そう

旅 の 先輩 の あなた に 1 つ 聞い て いい ?

旅 で 一 番 気 を つけ なく ちゃ いけ ない こと って 何 ?

( キノ ) 簡単 です よ

命 を なくさ ない こと です

( キノ ) 旅 の 中 で 人 と 関わり を 持った とき ―

僕 は 怖く なる こと が ある

( エルメス ) どう し て ?

( キノ ) ただ 通り過ぎる だけ の もの だ から

( エルメス ) これ まで 出会った 人 たち は ―

今頃 どう し てる だ ろ う ね ?

彼女 は まだ 旅 を 続け て いる かな ?

( エルメス ) さ あね

えっ と … キノ どの 彼女 ?

( 女 ) 話 を 聞い て くださって ありがとう キノ さん

( キノ ) なるほど

あなた 方 の 旅 の 目的 は とても よく 分かり まし た

( エルメス ) で も 武器 を 使って 殺し 合う こと の むなし さ を ―

訴える ため に ―

武器 を 一切 使わ ない 旅 を 実践 し て み せる なんて ―

ムチャ だ と 思う な

( 女 ) それ でも 私 たち 2 人 は こう し て 何 年 も 旅 を 続け て いる わ

運 が よかった だけ かも しれ ませ ん よ

そう ね 確か に 運 が よかった だけ な ん だ と 思う

同じ 暴力 反対 の 理想 に 共感 し て くれ た 彼 が い て くれ て ―

とても 心強かった けれど ―

でも 本当 に 悪い 連中 に 出会って い たら ―

武器 を 持た ない 私 たち は たちまち 殺さ れ て い た でしょ う ね

( キノ ) それ が 分かって いる の に まだ 旅 を 続ける ん です か ?

誰 か が 理想 を 説か なく ちゃ いけ ない

たとえ 今 すぐ 実現 でき なく て も …

私 が まい た 小さな 種 が 芽 を 出し て 理想 に 近づく かも しれ ない

私 が 死 ん だ ずっと あと に でも ね

( エルメス ) 何で そこ まで ムチャ する の さ ?

( 女 ) それ が 私 の 使命 だ から

フィアンセ を パース エイダー で 殺さ れ た 私 の ね

( エルメス ) 犯人 を 憎い と 思った こと は ない ?

その 犯人 も 誰 か に パース エイダー で 撃た れ て 死 ん だ と 聞い て い ます

もう 憎む 気 も 起き ませ ん

( 男 ) これ は 彼女 に は 秘密 な ん だ が

そい つ を 殺し た の は 私 な ん だ

復讐 ( ふく しゅう ) を 恐れ て 彼女 を 殺 そ う と し た から ね

彼女 の こと が 好き な ん です ね

( 男 ) ああ

彼女 の ため なら 世界 中 を 敵 に 回し て も 戦う

( 銃 を 握る 音 )

なるほど

あ …

( エルメス ) 全員 一 発 も 撃た ず に 殺さ れ てる

( キノ ) さっき の 人 だ ね

これ を 彼女 に 気付か れ ない うち に やる なんて ―

すごい 腕 だ

( エルメス ) 彼女 真相 を 知ったら きっと 自殺 し ちゃ う かも

この 分 だ と 彼女 の 旅 は まだ まだ 続き そう だ ね

( エルメス ) 彼 が 世界 中 を 全滅 さ せ なきゃ いい けど

( キノ ) フッ

( キノ ) エルメス !

お 願い 動 い て

( エルメス ) ダメ だ 燃料 切れ

( キノ ) キャッ

わ あ !

エ … エルメス ? ねえ !

ね … ねえ

エルメス ! ( エルメス ) 何 か いる よ

( キノ ) あ … あ ああ

( オオカミ の うなり 声 )

( キノ ) あ …

あ … 化け物 !

( 師匠 ) 誰 が 化け物 で すって ?

( キノ ) その とき 私 たち は 迷い 込 ん だ 森 の 中 で ―

後 に “ 師匠 ” と 呼ぶ こと に なる 老人 と 出会った

その 人 に は それ から いろんな こと を ―

教わる こと に なる の だ が

でも それ は 別 の 話

( エルメス ) キノ は 人 と 関わる の が 嫌い な の ?

( キノ ) 嫌い じゃ ない よ エルメス

人 と の 出会い が ある から 旅 を 続け たい と も 思う

それ に 中 に は 大切 な こと を 教え て もらった 出会い も ある

そんな 出会い に は とても 感謝 し てる よ

( 師匠 ) いい です か キノ

一 番 気 を つけ なく ちゃ いけ ない こと は ―

命 を なくさ ない こと です よ

( エルメス ) キノ ~

このまま じゃ 燃料 切れ で 次 の 国 まで 走 れ ない よ

( キノ ) 前 の 国 で モト ラド の 燃料 が 売って なかった の が 誤算 だった なあ

( エルメス ) 雨 に ぬれ た まま 立往生 なんて ごめん だ よ

( キノ ) 確か この 先 に いおり が ある って 言って たね

( エルメス ) うん 賢 者 が 住 ん でる ん だ って ?

( キノ ) 見え て き た きっと あれ だ

富 や 権力 に 執着 は なく ―

余って いる もの を 惜し げ も なく 人 に 与え て くれる らしい

うまく する と そこ で 燃料 を 分けて もら える かも しれ ない よ

タダ で

( キノ ) 旅 の 者 です が 雨宿り さ せ て もら え ませ ん か ?

( 娘 ) どうぞ

ハァ … 助かり まし た

ありがとう ございます

( 娘 ) いいえ

( キノ ) あの お 聞き し て いい です か ?

( 娘 ) 何 でしょ う ?

( キノ ) 近く の 国 の 人 が ―

ここ に は 賢 者 が 住 ん で いる と 言って い まし た

あなた が その 賢 者 さん です か ?

いえ 私 は お 世話 を し て いる 者 です

賢 者 様 は 下 で お 休み です

下 で ?

ご 病気 な の です

そう です か

( 娘 ) 実は もう 長く ない の です

旅人 さん と お 話 し に なれ ば 少し は 慰め に も なり ま しょ う

ご 案内 し ます

どうぞ こちら です

( エルメス ) こりゃ あ 燃料 どころ じゃ な さ そう だ ね キノ

( 娘 ) 賢 者 様

旅人 さん が 雨宿り に 来 られ た ので ご 案内 し まし た

( 賢 者 ) あ … ああ

( キノ ) ご 病気 の ところ お邪魔 し て すみません

( 賢 者 ) いい や

( エルメス ) この 汚い お じいさん が 賢 者 ?

エルメス !

賢 者 様 は 属性 の 欲望 と 無縁 の 暮らし を し て おいで な の です

( キノ ) なるほど

では どう し て 賢 者 と 呼ば れる よう に なった ん です か ?

放浪 の 旅 の 途中 たどりつ い た と ある 国 で ―

賢 者 様 は 浮 浪 者 の よう な 暮らし を し て おら れ まし た

ある 日 通り が かった 王 が 戯れ に ―

何でも 望む もの を 1 つ 与え て やろ う と 言い まし た

すると 賢 者 様 は ひと言

日 が 陰る ので そこ を ど い て くれ と おっしゃった の です

太陽 に 勝る 宝 は ない

その 言葉 の 奥深 さ に 感動 し た 王 は ―

あなた こそ 真 の 賢 者 だ と ひざまず い た と いう こと です

( 賢 者 ) 私 は そんな もん じゃ ない ん だ

そんな もん じゃ …

( 娘 ) 私 は 上 の 掃除 が あり ます ので 失礼 し ます

あなた も 旅人 だった の です ね

さっき “ 私 は そんな もの じゃ ない ” と おっしゃって い まし た が ―

どう いう こと です か ?

( 賢 者 ) 違う ん だ

私 が 賢 者 と 呼ば れる の は 私 が 物 欲 も なく ―

地位 や 名誉 に も こだわら ない 人間 だ から です

でも それ は 他人 が 思って いる よう に ―

悟り を 開 い て 欲望 を 捨て た の で は ない

( キノ ) と いう と ?

私 に は そもそも 欲望 の 種 が ない の です よ

欲望 の 種 … です か

( 賢 者 ) 私 が 生まれ た 国 で は ―

凶悪 犯罪 や 陰湿 な 事件 が 横行 し て い まし た

( エルメス ) どこ に でも ある ね そう いう 国

( 賢 者 ) それ は 人 の 本能 な の かも しれ ない

だが 国 の 指導 者 に し て み れ ば それ で は 困る

何とか 解決 策 を 考え て い た らしい の です

( キノ ) それ が あなた の こと と 関係 が ?

私 は その ころ の こと を はっきり 覚え て い ない の です

ただ 何 か の 罪 を 犯し て ―

刑務所 に 入れ られ て い た こと だけ は 記憶 が あり ます

私 は 開発 さ れ た ばかり の 脳 内 物質 の 被 検体 に 選ば れ た の です

それ は 自 意識 を 消す 物質 で し た

( キノ ) 自 意識 を 消す ?

( 賢 者 ) 生理 的 な 欲望 を 別に し て ―

犯罪 に おける ほとんど すべて の 欲望 の 種 と なる もの は 何 か ―

彼ら の 出し た 結論 は 自 意識 で し た

人 は 誰 でも 自分 の 中 に 自 意識 と いう 怪物 を 飼って いる

人 を 殺せ ば 自分 が 強く なった 気 が する

あるいは 自分 を バカ に し た ヤツ ら を 殺し たい と 思う

それ は すべて 自 意識 が 強 すぎる せい です

ならば 自 意識 を 消し て しまえ ば いい

彼ら は そう 考え た の です

実験 を 繰り返す うち ―

私 の 脳 は 自 意識 に 対する 抗体 が 出来 て しまい まし た

だが それ は 彼ら の 望む 形 で は なかった

彼ら が 欲しかった の は 自 意識 を 消し ながら も ―

頑張って 働く 気力 は なくさ ない 人間 で し た

しかし 私 は 働く 意欲 も 同時に なくし て い た の です

そんな 人間 ばかり に なって は 国 が 滅ぶ

私 は 失敗 作 と し て 国 を 追放 さ れ まし た

( キノ ) 失敗 作 です か

( 賢 者 ) 食欲 や 眠り たい と いう 最低 限 の 欲求 は ―

残って い まし た から それ を 満たす だけ の こと は し まし た

ある とき 通り が かった 催眠 術 師 が ―

私 の 話 を 聞い て こう 言った ん です

( 催眠 術 師 ) わし は あんた を 元どおり に する 方法 を 知って いる

これ から 言う 言葉 を よく 聞き なさい

今 言った 言葉 を あんた は 忘れ た

もし もう 一 度 思い出す こと が でき た なら ―

あんた は 元どおり の 人間 に なる だ ろ う

この 紙 に それ を 書 い て おい た

気 が 向 い たら あれ を 追いかける が いい

1 つ ヒント を やろ う

あの 言葉 は 世界 で 唯一 本当 の 言葉 だ

よく 考え な

ハハハハ …

( 賢 者 ) 元 に 戻り たい と いう 欲 さえ 湧か なかった

ただ 知らず知らず の うち に ―

瓶 が 流れ た ほう へ 足 が 動 い た だけ の こと です

諸国 を 放浪 する うち 見返り を 求め ず ―

質素 な 暮らし を する 私 を ―

人々 は “ 賢 者 ” だ と あがめる よう に なり まし た

( 賢 者 ) ありがたい と 思う こと が ―

1 つ だけ あり ます

ほんの 数 日 前

私 は ここ に 来 た 医者 に 死 の 宣告 を 受け まし た が

私 は それ を 怖い と も 悲しい と も 思わ なかった

医者 は さすが 賢 者 だ と 言って 帰って いき まし た

( エルメス ) けど その 言葉 って 何 だ ろ う ね

世界 で 唯一 本当 の 言葉 か

( エルメス ) ねえ あれ に 似 て ない ?

本当 の 青い 空

本当 の 青い 空 ?

ええ

( 男 ) なあ キノ さん

本当 の 青い 空 って 見 た こと ある かい ?

( キノ ) え ?

( 男 ) 俺 の じいさん が さ 死ぬ 前 に こう 言った ん だ

本当 の 青い 空 を 見 つけよ う と 見つけ まい と かまわ ない

俺 は 聞い た “ いったい 何 の こと ? ” って

でも じいさん は 笑って 死 ん で いった

それ が 本当 の 青い 空 … です か ?

ああ それ から 俺 は 本当 の 青い 空 って 何 かな って ―

たま に 本当 に たま に 漠然 と 考える こと が ある の さ

キノ さん なら 何て 答える ?

そう です ね 僕 なら こう 答え ます

そんな もの は ない って

どう し て ?

( キノ ) 空 の 青 さ は ―

場所 や 時間 や 季節 天候 なんか でも よく 変わり ます

そして どれ も キレイ で し た

僕 が 見 て き た 中 で

これ こそ が 本当 の 青い 空 と 呼 べ る もの は 見当たり ませ ん

そんな もの は ない 僕 は そう 思い ます

ふ ー ん

正解 か どう か は 分から ない が で も うん 聞い て よかった よ

うん

そんな もの は ない そんな もの は …

フフフ … フフフ …

そう か そう だった の か

あいつ は 俺 を ダマ し た ダマ し た ん だ

元 に 戻る 方法 なんて 知る はず も なかった ん だ

ハハハ …

だから あいつ は そう 言った ん だ

そんな もの は ない

アッハハハ … 何という 皮肉 だ

それ に 気付 い た とたん 感情 …

感情 が 止まら ない な ~ !

( キノ ) 大丈夫 … です か ?

( 賢 者 ) ああ あ ~ ( 走る 足音 )

賢 者 様 !

昨日 まで は こんな こと は 感じ なかった のに

こんな 苦しみ や 悲しみ と は 無縁 だった のに …

俺 の 一生 は いったい … 俺 は いったい 何 の ため に …

( 泣き声 )

( 娘 ) 賢 者 様 も 落ち着か れ た よう です

いろいろ と ありがとう ござい まし た

( キノ ) こちら こそ

1 つ 聞い て いい です か ?

( 娘 ) 何 でしょ う ?

( キノ ) あの とき なぜ あの 人 を 殺さ なかった の です か ?

気付 い て い た の です か ?

ハンド パース エイダー の ニオイ と 殺気 で

( 娘 ) そう です か

私 は 彼 が 生まれ た 国 の 人間 な の です

彼 の 実験 が 失敗 し て から も わが国 で は 研究 が 続け られ まし た

そして とうとう 自 意識 を 捨て 欲望 を 持た ず

けれど 簡単 な 仕事 1 つ くらい なら さ せ られる 人間 を 作る こと に

成功 し た の です

それ が あなた ?

はい

私 の 仕事 は 失敗 作 で ある 彼 が 元 に 戻って しまわ ない か 見張る こと

そして もし 元 に 戻ったら 殺し て しまえ と

( キノ ) なるほど

では なぜ あの とき 撃た なかった の です か ?

分かり ませ ん

でも どの 道 彼 は もう 長く ない の です し

今 言 える こと は これ で 私 の 仕事 は もう なくなった

と いう こと だけ です

これ から どう する ん です か ?

さあ

旅 に 出る かも しれ ませ ん

そし たら 私 も …

賢 者 と 呼ば れる の かも しれ ませ ん ね

( エルメス ) キノ の 旅 も あの 賢 者 の 旅 と そう 変わら ない ね

( キノ ) そうかい ?

( エルメス ) 目的 も なけ れ ば 計画 性 も ない

アハ ハハ … そう かも ね

でも 彼ら と は 1 つ 決定 的 に 違って いる ところ が ある よ

( エルメス ) 何 さ ?

( キノ ) 僕 は …

生きよ う と 思って 生き てる って こと だ よ

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